昭和49(あ)1377 大阪市屋外広告物条例違反

裁判年月日・裁判所
昭和50年5月29日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人松井清志の上告趣意のうち憲法一四条違反をいう点について。  所論は違憲をいうが、所論の大阪市屋外広告物条例の一部を

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判決文本文2,156 文字)

主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人松井清志の上告趣意のうち憲法一四条違反をいう点について。  所論は違憲をいうが、所論の大阪市屋外広告物条例の一部を改正する条例(昭和 四九年四月一日大阪市条例第三二号)附則五頂は、大阪市屋外広告物条例の一部を 改正する条例(同年一〇月五日大阪市条例第七一号、同日施行)附則二項により削 除されているから、所論は前提を欠き、適法な上告理由にあたらない。  同弁護人の上告趣意のうち、憲法二一条、三一条、九四条、四一条違反をいう点 について。  所論は違憲をいうが、大阪市屋外広告物条例(昭和四九年四月一日大阪市条例第 三二号による改正前のもの)二条一項、四条三項、一六条一号が、憲法二一条、三 一条、九四条、四一条に違反するものでないことは、当裁判所昭和四一年(あ)第 五三六号同四三年一二月一八日大法廷判決・刑集二二巻一三号一五四九頁の趣旨に 徴して明らかであるから、所論は理由がない。  同弁護人の上告趣意のうちその余の点について。  所論は、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。  なお、職権をもつて調査するに、被告人に対する本件公訴事実のうち、被告人が Aと共謀のうえ、大阪市条例によりはり紙の表示が禁止された物件である電柱にビ ラ五枚を表示した点については、原判決後の法令により刑の廃止があつた場合にあ たるが、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するとは認められない。その理由 は次のとおりである。  被告人に対する本件公訴事実は、「被告人はAと共謀のうえ、法定の除外事由が ないのに、大阪市長の許可を受けないで、昭和四〇年六月二二日午後一〇時過頃、 - 1 - 大阪市条例によりはり紙の表示を禁止された、大阪市a区b町c丁目d番地付近の 電柱五本に「成田書記長来る」と印刷した、縦 に、大阪市長の許可を受けないで、昭和四〇年六月二二日午後一〇時過頃、 - 1 - 大阪市条例によりはり紙の表示を禁止された、大阪市a区b町c丁目d番地付近の 電柱五本に「成田書記長来る」と印刷した、縦約三六センチメートル、横約一〇セ ンチメートルのビラ合計五枚を糊で貼布し、もつて広告物であるはり紙を表示した ものである。」というのであり、このうち法定の除外事由がないのに大阪市長の許 可を受けないではり紙を表示した点が、大阪市屋外広告物条例(昭和四九年四月一 日大阪市条例第三二号による改正前のもの)二条一項に違反し一六条一号に該当す るものとして、また、同条例によりはり紙の表示が禁止されている物件である電柱 にはり紙を表示した点が、同条例四条三項に違反し一六条一号に該当するものとし て起訴されているものであるところ、大阪市屋外広告物条例の一部を改正する条例 (昭和四九年四月一日大阪市条例第三二号)は、大阪市屋外広告物条例(昭和三一 年一〇月一日大阪市条例第三九号)四条三項の規定から、「電柱及びこれに類する もの」を削除した(昭和四九年五月一〇日施行、なお、昭和四九年四月一日大阪市 条例第三二号附則五項は、「この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用につ いては、なお従前の例による。」と定めていたが、昭和四九年一〇月五日大阪市条 例第七一号は、前記附則五項を削除し、同条例は同日施行された。)ことが認めら れるから、被告人に対する本件公訴事実のうち、大阪市条例によりはり紙の表示が 禁止された物件である電柱にはり紙を表示した点については、原判決後の法令によ り刑の廃止があつた場合にあたると認められる。しかしながら、被告人に対する本 件公訴事実のうち、大阪市条例によりはり紙の表示が禁止された物件である電柱に はり紙を表示した事実は、法定の除外事由がないのに大阪市長の許可を受けないで たると認められる。しかしながら、被告人に対する本 件公訴事実のうち、大阪市条例によりはり紙の表示が禁止された物件である電柱に はり紙を表示した事実は、法定の除外事由がないのに大阪市長の許可を受けないで はり紙を表示した事実と観念的競合の関係にあるものとして起訴されており、かつ、 これら両罪の法定刑は同一であること、被告人に対する原判決の科刑(罰金二、〇 〇〇円、換刑一、〇〇〇円一日、一年間執行猶予)は、法定の除外事由がないのに 大阪市長の許可を受けないではり紙を表示した罪だけに対する科刑としても不当に - 2 - 重いとは認められないことを考慮すると、原判決を破棄しなければ著しく正義に反 するものとは認められない。  よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す る。   昭和五〇年五月二九日      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    岸   上   康   夫             裁判官    藤   林   益   三             裁判官    下   田   武   三             裁判官    岸       盛   一             裁判官    団   藤   重   光 - 3 -

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