○ 主文一原告の請求を棄却する。二訴訟費用は原告の負担とする。○ 事実第一当事者の求める裁判一請求の趣旨 1 被告が昭和四四年三月一四日原告に対してなした清算所得に対する法人税額を六〇四万八〇〇円とする決定及び重加算税二〇九万五五〇円を課する旨の決定を取り消す。2 訴訟費用は被告の負担とする。二請求の趣旨に対する答弁主文同旨第二当事者の主張一請求原因 1 原告は、金銭貸借・土木建築請負等を営業の目的とする資本金五〇万円の株式会社であつたが、昭和三五年六月三〇日株主総会の決議により解散し、同年七月二二日解散登記を了し、清算中であつた。2 本件処分被告は昭和四四年三月一四日原告に対し、清算中の原告の残余財産が昭和四〇年一月二〇日確定したとして、その清算所得を一四一七万二〇五一円と認定し、法人税六〇四万八〇〇円、重加算税二〇九万五五〇円を課する旨の決定をした(以下、本件処分という。)。3 本件処分に至る経緯(一) 原告は解散の日の翌日(昭和三五年七月一日)から昭和三九年六月三〇日までの清算中の四事業年度(原告の事業年度は毎年七月一日から翌年六月三〇日である。以下、原告の事業年度は開始年の年度を附して記載する。)において事業所得がなかつたので被告に対し所得申告をしなかつた。(二) 原告は、昭和三九年一〇月一〇日その所有の前橋市<地名略>宅地一筆・同地上建物(以下、<地名略>の土地・建物という。)を訴外Aに売却して生じた所得を昭和三九事業年度の所得として、昭和四一年一〇月三一日被告に対し所得金額二〇万五一四〇円法人税額六万三五八〇円と申告し、次いで同年一一月五日所得金額二〇万五一〇〇円法人税額六万七六八〇円と修正申告した。(三) ところが被告は昭和四二年四月二八日原告に対し、原告の残余財産が同四〇年一月二〇日 六万三五八〇円と申告し、次いで同年一一月五日所得金額二〇万五一〇〇円法人税額六万七六八〇円と修正申告した。 得を昭和三九事業年度の所得として、昭和四一年一〇月三一日被告に対し所得金額二〇万五一四〇円法人税額六万三五八〇円と申告し、次いで同年一一月五日所得金額二〇万五一〇〇円法人税額六万七六八〇円と修正申告した。(三) ところが被告は昭和四二年四月二八日原告に対し、原告の残余財産が同四〇年一月二〇日 六万三五八〇円と申告し、次いで同年一一月五日所得金額二〇万五一〇〇円法人税額六万七六八〇円と修正申告した。(三) ところが被告は昭和四二年四月二八日原告に対し、原告の残余財産が同四〇年一月二〇日確定し、その清算所得が一四一七万二〇五一円である旨認定し、次のとおり更正処分(以下、処分の性質を除き次の内容の課税処分を第一次処分という。)をした。法人税額六〇四万一二四七円、既に納付の確定した税額六万七六八〇円、差引納付税額五九七万三五六〇円、重加算税二〇九万五五〇円(四) 第一次処分に対する原告の異議申立及び関東信越国税局長に対する審査請求の経緯は別表(一)記載(1)のとおりである。(五) そこで原告は昭和四三年九月二〇日被告を相手方として第一次処分取り消しを求める訴えを提起し、右訴えは前橋地方裁判所昭和四三年(行ウ)第四六号法人税等課税処分取消事件(以下、第一次処分取消訴訟という。)して係属し準備手続が進行していた。(六) ところが被告は、右訴訟進行中の昭和四四年三月一〇日原告に対する青色申告承認を取り消し(以下、本件青色承認取消処分という。)、翌一一日前記(二)の原告の申告した所得金額及び法人税額をそれぞれゼロと減額更正し(以下、第二次処分という。)、更に同月一三日第一次処分を取り消す処分(以下、第三次処分という。)をなしたうえ、その翌日本件処分をなした。(七) 本件処分に対する原告の異議申立及び関東信越国税局長に対する審査請求の経緯は別表(一)記載(2)のとおりである。4 本件処分の違法事由(一) 残余財産未確定原告は昭和四〇年一月二〇日残余財産が確定していないから、本件処分は違法である。(1) 被告は、原告が前橋市<地名略>の土地(昭和四六年換地処分により同市<地名略>の土地となつた。以下、本件土地という。)を譲渡し 月二〇日残余財産が確定していないから、本件処分は違法である。(1) 被告は、原告が前橋市<地名略>の土地(昭和四六年換地処分により同市<地名略>の土地となつた。 由(一) 残余財産未確定原告は昭和四〇年一月二〇日残余財産が確定していないから、本件処分は違法である。(1) 被告は、原告が前橋市<地名略>の土地(昭和四六年換地処分により同市<地名略>の土地となつた。以下、本件土地という。)を譲渡し 月二〇日残余財産が確定していないから、本件処分は違法である。(1) 被告は、原告が前橋市<地名略>の土地(昭和四六年換地処分により同市<地名略>の土地となつた。以下、本件土地という。)を譲渡したというが、その事実はなく本件処分の対象となつた清算所得を得たことがない。(2) 原告は解散当時Bらに一五万円の貸金債権を有しており、内五万円の返済があり、Bに対する貸金一〇万円が残り、昭和三四事業年度法人税申告において右一〇万円を貸倒れとして申告したにもかかわらず、被告は五万円しか貸倒れとして認めなかつた。従つて右貸金一〇万円の処理はいまだなされておらず、右債権は残存しているから残余財産は確定していない。(3) 昭和四三年度に、原告が第一次処分に対して納付した法人税五九七万三五六〇円に対する還付加算金五四万六〇〇〇円が原告に交付されることになつた。従つて右時点で原告には還付加算金相当額の財産があつたことになり、原告は右還付加算金を昭和四三事業年度の所得として申告しこれに対する法人税五万六〇〇〇円を納付したから、右還付加算金交付時点まで原告の残余財産は確定していない。(二) 清算未結了原告は昭和四〇年一月二〇日には清算を結了しておらず、従つて残余財産は確定していない。(1) 原告は昭和四三ないし同四五事業年度において確定申告をなし、被告はこれを受理して認めているのであるから、被告は原告の清算が結了していないことを認めているものである。(2) 法人の清算が結了したときは当該法人の清算人がその旨及び清算結了の日を記載した申告書を政府に提出しなければならないのであるが、原告はかつて清算結了の申告をしたことはない。また、原告の事業の特殊性としてある時点では回収不能であつた債権または既に貸倒れ処分をした債権でも債務者の事情が変わつて後日に至り回 ならないのであるが、原告はかつて清算結了の申告をしたことはない。また、原告の事業の特殊性としてある時点では回収不能であつた債権または既に貸倒れ処分をした債権でも債務者の事情が変わつて後日に至り回収されることもあるので、長期間結了を延ばす必要がある。 告をしたことはない。また、原告の事業の特殊性としてある時点では回収不能であつた債権または既に貸倒れ処分をした債権でも債務者の事情が変わつて後日に至り回 ならないのであるが、原告はかつて清算結了の申告をしたことはない。また、原告の事業の特殊性としてある時点では回収不能であつた債権または既に貸倒れ処分をした債権でも債務者の事情が変わつて後日に至り回収されることもあるので、長期間結了を延ばす必要がある。また清算人の判断により再度事業を復活継続することもあり得、法律もこれを認めている。従つて税務官庁の一方的処理によつて結了処理することはできず、結了の時期は法の規定に従つて法人自らが定めるべきである。(三) 税額の誤り仮に原告が昭和四〇年一月二〇日に残余財産が確定し清算結了したとしても、本件処分税額には次の様な誤りがあるから違法である。(1) 被告は、第一次処分において控除した原告の既確定納付税額六万七六八〇円を本件処分では控除していない。(2) 被告は延滞税を水増し計算している。即ち、昭和四二年五月二九日迄の原告に対する延滞税は九八万九一二〇円であり、原告は法人税額全額の五九七万三五六〇円を同年一二月二三日支払つたから、日歩四銭で計算したこの間二〇八日間の延滞税は四九万六九九五円であり、合計一四八万六一一五円となるべきところ、被告は一七九万一四〇〇円と水増し計算し、その納付を求め続けてきた。(四) 重加算税賦課の違法原告は前記3(二)のとおり所得申告をしており、また本件処分の清算所得算定の基礎となつた本件土地の譲渡については原告代表者C個人で所得申告したので無申告ではないのに無申告重加算税を課したのは違法である。(3) 本件処分手続における職権濫用本件処分に至る手続は職権の濫用であるから、これを前提としてなした本件処分は違法である。(1) 課税処分のやり直し本件処分は、原告が提起した第一次処分取消訴訟の係属中に、被告が第一次処分の誤りに気付き前記3(六)の一連の取消し処分を恣 、これを前提としてなした本件処分は違法である。(1) 課税処分のやり直し本件処分は、原告が提起した第一次処分取消訴訟の係属中に、被告が第一次処分の誤りに気付き前記3(六)の一連の取消し処分を恣意的に行つたうえ第一次処分とほぼ同内容の処分をしたものであり、その経過に照らすと本件処分の手続は違法であり、従つて本件処分も違法である。 中に、被告が第一次処分の誤りに気付き前記3(六)の一連の取消し処分を恣 、これを前提としてなした本件処分は違法である。(1) 課税処分のやり直し本件処分は、原告が提起した第一次処分取消訴訟の係属中に、被告が第一次処分の誤りに気付き前記3(六)の一連の取消し処分を恣意的に行つたうえ第一次処分とほぼ同内容の処分をしたものであり、その経過に照らすと本件処分の手続は違法であり、従つて本件処分も違法である。(2) 本件青色承認取消処分について原告は昭和二八年度以来青色申告を承認されていたが、被告は第一次処分取消訴訟進行中に原告に指摘されて、はじめて青色申告承認中であるのに第一次処分の更正通知に理由の附記がないことに気づき、訴訟維持のため昭和四四年三月一〇日本件青色承認取消処分をなし、更に前記3(六)の一連の処分を行つた。しかも右取消理由は無申告ということであるが、原告は所得に移動のない場合は申告を省くのが通例であるとの税理士の指導に従つて申告しなかつたのであり、無申告を理由とするならば、もつと早い時期に取消すべきものである。しかるに被告は原告の意見を徴することなく理由を付すこともなく、訴訟進行中に六年間も遡及して昭和三八年度以降の承認を取消すという社会通念上例を見ない暴挙をあえてし、訴訟の維持に作為したもので、これは職権の濫用であつて本件青色承認取消処分は違法であり、これを前提としてなした本件処分も違法である。(3) 第二次処分の違法について原告は前記3(二)のとおり申告してその税金を納付したが、被告はこれを受領しておきながら三年半も経過した後ゼロと更正(第二次処分)したもので、第二次処分は権利の濫用であつてこれを前提とした本件処分も違法である。(六) 調査手続の違法本件処分手続においては次のような違法な調査・強制捜索がなされたから本件処分は違法である。(1) 本件処分の調査について本件処分の発端は、 前提とした本件処分も違法である。(六) 調査手続の違法本件処分手続においては次のような違法な調査・強制捜索がなされたから本件処分は違法である。(1) 本件処分の調査について本件処分の発端は、昭和四〇年秋頃前橋税務署所得税課D調査官が本件土地譲渡の情報を得て調査を開始したことによるものであるが、同調査官は昭和四〇年九月中旬頃福住旅館において供応を受け虚偽の情報を受け入れ依頼を受けて、Cに打撃を加える謀議をしたうえで悪意をもつて調査を開始した。 手続の違法本件処分手続においては次のような違法な調査・強制捜索がなされたから本件処分は違法である。(1) 本件処分の調査について本件処分の発端は、昭和四〇年秋頃前橋税務署所得税課D調査官が本件土地譲渡の情報を得て調査を開始したことによるものであるが、同調査官は昭和四〇年九月中旬頃福住旅館において供応を受け虚偽の情報を受け入れ依頼を受けて、Cに打撃を加える謀議をしたうえで悪意をもつて調査を開始した。そしてD調査官は昭和四〇年一〇月一三日午前一〇時頃原告方を訪ね同一一時頃までCに対し本件土地譲渡・アパート建築及びその資金・記帳関係について質問し、その後「これが身分証明書だ。」といつて手帳様のものを出し、「これを見せることにより自由に捜査できることになつている。これから捜査する。」と宣言し、令状もなくCの許可もないのに午後三時頃まで四時間にわたり原告の帳簿書類を丹念に調べた。右強制調査の結果押収物は一点も出なかつた。D調査官は法人税担当ではなかつたから原告を調査する権限はなかつたのに本件土地譲受人である株式会社前三百貨店(以下、前三百貨店という。)をも調査している。また同人転任後引継いだ法人税課のE調査官はDの調査を真正なものと信じて再調査が充分でなかつた。第一次処分及び本件処分は右のような違法な調査に基づいてなされたものであるから違法である。(2) 滞納処分を利用した強制捜索について(イ) 被告は本訴の準備手続終結間際の昭和四九年八月二一日、突如として原告代表者宅を強制捜査したが、訴訟の進行中相手方に対し、このような強圧手段を行使することは権利の濫用である。すなわち関東信越国税局のF、Gの両大蔵事務官は同日原告代表者宅を訪れ、Cに本件土地の譲渡に関する事項について質問した後、C宅を強 相手方に対し、このような強圧手段を行使することは権利の濫用である。すなわち関東信越国税局のF、Gの両大蔵事務官は同日原告代表者宅を訪れ、Cに本件土地の譲渡に関する事項について質問した後、C宅を強制捜索し、原告の諸書類・帳簿類を検査したが、これに近接した日である同年一〇月二日、同国税局大蔵事務官Hも同人方を訪れ滞納処分をしたのであるから、前記F・G両事務官の強制処分は滞納処分とは別個の目的でなされたものであり、その主たる目的は関東信越国税局が被告から昭和四五年八月一五日移管された本件処分の残税額の徴収権を利用して訴訟遂行上必要な資料の調査・有利な証拠入手のためであつたと推定される。 C宅を強制捜索し、原告の諸書類・帳簿類を検査したが、これに近接した日である同年一〇月二日、同国税局大蔵事務官Hも同人方を訪れ滞納処分をしたのであるから、前記F・G両事務官の強制処分は滞納処分とは別個の目的でなされたものであり、その主たる目的は関東信越国税局が被告から昭和四五年八月一五日移管された本件処分の残税額の徴収権を利用して訴訟遂行上必要な資料の調査・有利な証拠入手のためであつたと推定される。(ロ) 関東信越国税局は昭和四五年八月一五日被告から確定残税額の徴収権を移管された被告と一体をなしている上級官庁である。従つて右強制処分は被告が国税局を通じてなしたものであり、訴訟の進行中その相手方に対し捜索を強行することは一般社会ではありえず限度を超えた濫用行為であり、この点からも本件処分は違法である。(七) 審査裁決の違法別表(一)記載(2)の本件処分についての審査請求に対する裁決は、原告に対する呼出しも調査もなく、従つて原告に資料の提出・意見陳述・弁明の機会を与えずに関東信越国税局協議団の一方的判断により棄却したもので申請人無視の違法な処分である。昭和四五年四月三〇日限り協議団が廃止となり同年五月一日から国税不服審判所が発足することになつており、従来協議団については税務官庁寄りの処理をするとの非難があつたため第三者的機関が新設されることになつたのであるから、関東信越国税局長としては、国税不服審判所に引継ぎをなすべきであつたのに、協議団の解散する同年四月末日までに処理を急ぐあまり申立人に弁解・防禦の機会を与えず、引用できない青色申告承認取り消し前の 、関東信越国税局長としては、国税不服審判所に引継ぎをなすべきであつたのに、協議団の解散する同年四月末日までに処理を急ぐあまり申立人に弁解・防禦の機会を与えず、引用できない青色申告承認取り消し前の資料を引用して裁決し、申立人無視の違法な取扱いをした。(八) 時効消滅(1) 本件処分は、課税事由が発生した昭和四〇年一月二〇日から三年を経過し、徴収権が三年の時効により消滅した後になされたもので違法である。(2) 仮に原告に清算所得があつて納付すべき税が存在するとしても本件処分時から五年を経過した昭和四九年三月一四日に被告の徴収権は消滅している。よつて原告は本件処分の取り消しを求める。二請求原因に対する認否及び被告の主張 1 請求原因1、2の事実は認める。 時効消滅(1) 本件処分は、課税事由が発生した昭和四〇年一月二〇日から三年を経過し、徴収権が三年の時効により消滅した後になされたもので違法である。(2) 仮に原告に清算所得があつて納付すべき税が存在するとしても本件処分時から五年を経過した昭和四九年三月一四日に被告の徴収権は消滅している。よつて原告は本件処分の取り消しを求める。二請求原因に対する認否及び被告の主張 1 請求原因1、2の事実は認める。2 同3(一)(二)の事実は認める。同3(三)の事実は決定処分としてなされたものとして認める。通知書に更正とあつたのは誤記である。同3(四)ないし(七)の事実は認める。3 (一)同4(一)冒頭の主張は争う。同4(一)(1)は否認する。同4(一)(2)は否認する。原告は昭和三四事業年度について法人税確定申告をしておらず、従つて被告が貸倒れを否認したこともない。同4(一)(3)のうち、第一次処分により原告の納付した法人税五九七万三五六〇円が第三次処分によつて取消され過誤納となつたため還付加算金五四万六〇〇〇円が原告に還付されることになつたことは認め、その余は争う。第三次処分は清算所得に対する法人税課税処分のやり直しをするため、本件処分の前提としてなされたものにすぎず、第三次処分の行なわれた翌日の昭和四四年三月一四日本件処分が行なわれ、原告に法人税六〇四万八〇〇円、重加算税二〇九万五五〇円、延滞税一七九万一四〇〇円を納付する義務が生じたのである。そこで被告は国税通則法五七条の規定に 翌日の昭和四四年三月一四日本件処分が行なわれ、原告に法人税六〇四万八〇〇円、重加算税二〇九万五五〇円、延滞税一七九万一四〇〇円を納付する義務が生じたのである。そこで被告は国税通則法五七条の規定により第三次処分によつて生じた法人税の還付金と還付加算金合計額六五一万九五六〇円と、第二次処分により過誤納となつた法人税六万七六八〇円及びこれに対する延滞税五三六〇円との総合計六五九万二六〇〇円を本件処分による納付税額の一部(法人税六〇四万八〇〇円と重加算税五五万一八〇〇円の合計六五九万二六〇〇円)に充当したのである。このように還付加算金と本件処分によつて納付することになつた法人税に対する延滞税とは対応する関係にあるだけでなく、還付加算金は直ちに本件処分によつて納付すべき国税に充当されているので原告に還付されるべき金額の生ずる余地はなく、原告が還付加算金に相当する財産を所有しているという主張は成り立つ余地がない。 一部(法人税六〇四万八〇〇円と重加算税五五万一八〇〇円の合計六五九万二六〇〇円)に充当したのである。このように還付加算金と本件処分によつて納付することになつた法人税に対する延滞税とは対応する関係にあるだけでなく、還付加算金は直ちに本件処分によつて納付すべき国税に充当されているので原告に還付されるべき金額の生ずる余地はなく、原告が還付加算金に相当する財産を所有しているという主張は成り立つ余地がない。また、還付加算金は残余財産が確定したために成立した清算所得に対する法人税の納付義務の履行の過程で生じたものであるから、清算所得に対する法人税の納付義務の成立を前提としているのであつて還付加算金が生じたから残余財産は確定しないし清算所得の発生はあり得ないという原告の主張は主客を転倒したものといわなければならない。(二) 同4(二)冒頭の主張は争う。同4(二)(1)のうち、被告が、原告が提出した昭和四三ないし昭和四五事業年度の各法人税申告書を受理していることは認めるが、これは一般の取扱いにならつて一応受理しただけで原告の清算が結了していないことを認めたものではない。同4(二)(2)は争う。清算が結了しなくても、残余財産が確定または一部分配されれば清算所得に対する課税処分はできるのである。原告は清算所得に対する法人税等の納税を完了してい 認めたものではない。同4(二)(2)は争う。清算が結了しなくても、残余財産が確定または一部分配されれば清算所得に対する課税処分はできるのである。原告は清算所得に対する法人税等の納税を完了していないのであるから清算を結了しておらず清算法人として存続し納税義務があることは当然である。同4(三)(1)は争う。原告主張の既確定納付税額とは請求原因3(二)の申告にかかるものであるところ、昭和四〇年一月二〇日原告の残余財産は確定したので、昭和三九事業年度については清算中の所得に係る予納申告は必要がなかつたことになる。そこで被告は第二次処分によつて右申告にかかる法人税六万七六八〇円を減額してゼロとした。従つて清算中の予納額がないとしてなした本件処分は違法ではない。同4(三)(2)は争う。延滞税は本件処分後に発生したものであるから本件処分の取消事由とはなりえない。昭和四四年三月一四日に被告が行つた本件処分によつて原告が納付することとなつた税額は、法人税額六〇四万八〇〇円と重加算税二〇九万五五〇円の合計八一三万一三五〇円である。 二次処分によつて右申告にかかる法人税六万七六八〇円を減額してゼロとした。従つて清算中の予納額がないとしてなした本件処分は違法ではない。同4(三)(2)は争う。延滞税は本件処分後に発生したものであるから本件処分の取消事由とはなりえない。昭和四四年三月一四日に被告が行つた本件処分によつて原告が納付することとなつた税額は、法人税額六〇四万八〇〇円と重加算税二〇九万五五〇円の合計八一三万一三五〇円である。これに対し、過誤納による還付金六〇四万六六〇〇円と還付加算金五四万六〇〇〇円の合計六五九万二六〇〇円を国税通則法五七条一項に従い充当している。右のような充当があつた場合には、国税通則法五七条二項及び同法施行令二三条一項一号の規定により、充当適状時は昭和四四年三月一四日(本件処分の決定通知書を発した時)となるから、本件処分により納付すべき税額は充当の日である昭和四四年三月一四日に納付したものとなるのである。そこで、延滞税の計算の基礎となる期間は、昭和四〇年二月二一日(法人税の納期限の翌日)から昭和四四年三月一四日一納付=充当の日)までの一四八三日となるから、延滞税の計算(国税通則法六〇条ないし六三条)は、次の算式どおり の基礎となる期間は、昭和四〇年二月二一日(法人税の納期限の翌日)から昭和四四年三月一四日一納付=充当の日)までの一四八三日となるから、延滞税の計算(国税通則法六〇条ないし六三条)は、次の算式どおり一七九万一四〇〇円となるのである。(納付すべき本税の額)×(日歩二銭)×(期間)=(延滞税)六、〇四〇、〇〇〇円×〇、〇〇〇二×一、四八三日=一、七九一、四六四円(注・本税は千円未満切捨て、延滞税は百円未満切捨て)また、一方、過誤納による還付金に対しても右充当の日までの期間に対応し還付加算金を計算しているのであり、原告の主張は誤解に基づくものである。(三) 同4(四)は争う。(四) 同4(五)冒頭の主張は争う。同4(五)(1)は争う。第一次処分は決定通知書に金額等の誤りがあつたので取り消したのである。被告の職責の中には、決定処分に誤りがある場合には自ら当該決定処分の全部または一部を取り消し改めて適正な課税をなすべき職責を含んでおり、しかも右職責は国税通則法七〇条の定める制限期間内である限り、右決定処分に対する訴訟が係属中であつても行使すべきものであつて、本件処分は職権の濫用ではない。 )冒頭の主張は争う。同4(五)(1)は争う。第一次処分は決定通知書に金額等の誤りがあつたので取り消したのである。被告の職責の中には、決定処分に誤りがある場合には自ら当該決定処分の全部または一部を取り消し改めて適正な課税をなすべき職責を含んでおり、しかも右職責は国税通則法七〇条の定める制限期間内である限り、右決定処分に対する訴訟が係属中であつても行使すべきものであつて、本件処分は職権の濫用ではない。同(五)(2)は争う。無申告を理由とする本件青色承認取消処分は、本訴とは関係のない別個の独立した処分であり、原告の主張は意味がない。同4(五)(3)は争う。(五) 同4(六)(1)のうち、前橋税務署所得税課D調査官が昭和四〇年当時原告代表者方に赴いて本件土地譲渡について調査したことは認めるが、その余の事実は否認する。本件土地の譲渡については当初登記簿の記載からC個人の所得税事案として所得税課においで調査に着手したものであるが、調査が進むにつれ原告の譲渡による法人税事案として調査することが相当と認められたので法人税課に資料を引き継いだ。従つて所得税課の C個人の所得税事案として所得税課においで調査に着手したものであるが、調査が進むにつれ原告の譲渡による法人税事案として調査することが相当と認められたので法人税課に資料を引き継いだ。従つて所得税課のD、法人税課のE両調査官はともに本件土地譲渡にかかる所得調査の職務権限を有していた。原告代表者方におけるD調査官の調査は昭和四〇年当時の所得税法二三四条の規定に基づく質問検査権を行使したもので、国税徴収法一四二条による捜索を行つたものではない。同人は身分証明書を提示し、国税通則法及び所得税法に基づいて適法にCを質問し、同人の所得に関して帳簿書類その他の物件を検査したものであり、捜査を行つたとの原告の主張は誤解である。同4(六)(2)のうち関東信越国税局H事務官が昭和四九年一〇月二日原告方を訪れ滞納処分をしたこと、F・G両事務官が同年八月二一日原告方を訪れ捜索差押えしたことは認め、その余は争う。F・G両事務官が原告方を訪れたのは滞納処分及び時効中断を目的とし、両事務官は国税徴収法一四一条に基づく質問及び検査並びに同法一四二条に基づく捜索を行つたもので、本件処分とは関係がない。また被告と国税局長は上級庁・下級庁の関係にはあるが独立した官庁であるから、国税局長のなした滞納処分の適否を被告を相手方とする本訴において主張することはできない。 一日原告方を訪れ捜索差押えしたことは認め、その余は争う。F・G両事務官が原告方を訪れたのは滞納処分及び時効中断を目的とし、両事務官は国税徴収法一四一条に基づく質問及び検査並びに同法一四二条に基づく捜索を行つたもので、本件処分とは関係がない。また被告と国税局長は上級庁・下級庁の関係にはあるが独立した官庁であるから、国税局長のなした滞納処分の適否を被告を相手方とする本訴において主張することはできない。(六) 同4(七)は争う。原告主張の裁決は被告の処分ではなく、また本訴は裁決の取り消しを請求するものではないので、本訴において右裁決についての違法を主張するのは失当である。(七) 同4(八)(1)は争う。本件処分は清算所得に対するものでその課税事由発生の日は昭和四〇年一月二〇日であり、本件処分は法人税法二二条の四に規定する法定申告期限である昭和四〇年二月二〇日から五年以内になされたものであるから、国税通則法七〇 所得に対するものでその課税事由発生の日は昭和四〇年一月二〇日であり、本件処分は法人税法二二条の四に規定する法定申告期限である昭和四〇年二月二〇日から五年以内になされたものであるから、国税通則法七〇条の決定の期間制限に違反しない。同4(八)(2)は争う。本訴は本件処分の取り消しを求める訴訟であつて、本件処分によつて発生した原告の滞納税金に対する国の徴収権が時効により消滅しているか否かは本訴の争点には直接関係のない事実で、滞納処分の問題であるから本訴において主張することは意味がない。三被告の主張本件処分は次の理由により適法である。1 本件土地譲渡の経緯(一) 原告は、昭和三一年八月一四日訴外Iに対し、昭和三一年一一月三〇日を期限として三〇万円を貸付けたが、右弁済期を経過してもその返済がなかつたので、昭和三二年一月四日、右貸金の返済に代えてI所有の本件土地を取得した。(二) Cは原告の代表者として昭和三七年一二月三一日前三百貨店との間に(イ) 前三百貨店はその営業用建物敷地として本件土地を賃借する、(ロ) 右賃借の代償として前三百貨店はその負担において、C所有の<地名略>宅地(以下、<地名略>の土地という。)上に鉄筋コンクリート造三階建共同住宅一棟を新築する、(ハ) 昭和四一年六月三〇日までに本件土地と右新築住宅を交換する。等を内容とする「不動産交換並一時賃貸借契約」を締結した、(三) 右契約に基づき前三百貨店は<地名略>の土地に佐田建設株式会社(以下、佐田建設という。 て本件土地を賃借する、(ロ) 右賃借の代償として前三百貨店はその負担において、C所有の<地名略>宅地(以下、<地名略>の土地という。)上に鉄筋コンクリート造三階建共同住宅一棟を新築する、(ハ) 昭和四一年六月三〇日までに本件土地と右新築住宅を交換する。等を内容とする「不動産交換並一時賃貸借契約」を締結した、(三) 右契約に基づき前三百貨店は<地名略>の土地に佐田建設株式会社(以下、佐田建設という。)に請負わせて三階建共同住宅一棟(以下、本件建物という。)を新築し、その代金一二〇〇万円を支払つた。(四) 次いで昭和四〇年一月二〇日、原告、前三百貨店間で改めて、原告は前三百貨店に本件土地を売渡し、その代わりとして本件建物をCに帰属せしめ、売買代金は前三百貨 その代金一二〇〇万円を支払つた。(四) 次いで昭和四〇年一月二〇日、原告、前三百貨店間で改めて、原告は前三百貨店に本件土地を売渡し、その代わりとして本件建物をCに帰属せしめ、売買代金は前三百貨店が佐田建設に支払つた建設費一二〇〇万円を充当することとし、かつ、Cのため電話一基(架設費用一万三〇〇円)を前三百貨店の負担において架設することを約した。従つて、右取引に関し前三百貨店が支払つた金額は合計一二〇一万三〇〇円になる。なお本件土地の前三百貨店への所有権移転登記は同年五月七日完了した。2 右1のとおり、原告は清算中の昭和四〇年一月二〇日その所有の最終換価未済資産である本件土地を一二〇一万三〇〇円で譲渡したので同日残余財産が確定したことになつた。昭和四〇年一月二〇日当時施行されていた法人税法(昭和二二年法律二八号、以下、旧法人税法という。)によれば、法人が解散した場合において、その残余財産の価額が、解散当時の資本金額等をこえる場合のそのこえる金額は清算所得として法人税が課せられるが(旧法人税法一三条)、清算中の法人は、清算結了しないときでも、財余財産が確定した場合においては、その確定した日から一箇月以内に、清算所得金額及び当該清算所得に対する法人税額の申告をしなければならない(旧法人税法二二条の四)とされている。しかして、残余財産の確定とは、株主等に分配すべき残余財産の価額を確定しうる状態に至つたことを意味するのであるが、残余財産の価額は、残余財産のうちに金銭以外のものがあるときは、当該金銭以外のものの価額は残余財産確定時の価額により、残余財産の確定前において現物分配がなされたときは、当該現物については分配時の価額によるのである。 する法人税額の申告をしなければならない(旧法人税法二二条の四)とされている。しかして、残余財産の確定とは、株主等に分配すべき残余財産の価額を確定しうる状態に至つたことを意味するのであるが、残余財産の価額は、残余財産のうちに金銭以外のものがあるときは、当該金銭以外のものの価額は残余財産確定時の価額により、残余財産の確定前において現物分配がなされたときは、当該現物については分配時の価額によるのである。ところで、原告は昭和三五年六月三〇日に解散し、それ以後清算中であつたところ、前記のとおり昭和四〇年一月 財産の確定前において現物分配がなされたときは、当該現物については分配時の価額によるのである。ところで、原告は昭和三五年六月三〇日に解散し、それ以後清算中であつたところ、前記のとおり昭和四〇年一月二〇日、その所有の最終換価未済資産であつた本件土地を前三百貨店に一二〇一万三〇〇円で譲渡し、同時にその代わりとして本件建物及び電話一基を取得してこれを原告株主たるC個人に帰属せしめたのであるから、同日原告の残余財産は確定したのである。しかるに、原告は右残余財産確定の日から法定期間の一箇月以内に清算所得の確定申告をしなかつたため、被告は右清算所得に対する本件処分をしたのである。資産の譲渡による収入金額の権利確定の時期は、その一般的基準としては法的基準として明確な所有権移転時が相当であり(昭和四〇年九月二四日最高裁二小判決民集一九巻六号一六六八頁)、本件においでは昭和四〇年一月二〇日である。右残余財産確定時の原告の清算所得は後述のとおり一四一七万二〇五一円若しくはそれ以上であつたから、その範囲内でなした本件処分は適法である。3 清算所得の算出方法原告の清算所得は次の式により算出される。解散当時の現金及び預金保有高をA、解散後残余財産確定時(昭和四〇年一月二〇日)までの期間中の収入金額をB、同期間中の支出金額をCとすると、残余財産価格=A+B-C清算所得=残余財産価格-解散当時の資本金(50万円) 4 清算所得金額についての主位的主張(一) 原告のAは六四一一円、Bは一五一一万六三〇〇円、Cは四五万六六〇円であつたから、原告の清算所得は一四一七万二〇五一円である。(二) Aの明細は別表(二)(A)記載のとおりである。(三) Bの明細は別表(二)(B)のとおりであり、各項目の詳細は次のとおりである。 金額をCとすると、残余財産価格=A+B-C清算所得=残余財産価格-解散当時の資本金(50万円) 4 清算所得金額についての主位的主張(一) 原告のAは六四一一円、Bは一五一一万六三〇〇円、Cは四五万六六〇円であつたから、原告の清算所得は一四一七万二〇五一円である。(二) Aの明細は別表(二)(A)記載のとおりである。(三) Bの明細は別表(二)(B)のとおりであり、各項目の詳細は次のとおりである。(1) 順号1の貸付金Jに対する三万三〇 五一円である。(二) Aの明細は別表(二)(A)記載のとおりである。(三) Bの明細は別表(二)(B)のとおりであり、各項目の詳細は次のとおりである。(1) 順号1の貸付金Jに対する三万三〇〇〇円、Bに対する一〇万円、Kに対する七〇〇〇円の各解散当時の貸金合計一四万円のうち一二万円である。(2) 順号2の未収家賃Cが賃借していた原告所有の<地名略>の建物の家賃で解散当時未収であつた分(3) 順号3の本件土地売却代金前記譲渡契約について前三百貨店が支払つた金額即ち前記1(四)の本件建物建設費と電話架設費用の合計額(4) 順号4の地代収入前記不動産交換並一時賃貸借契約に基づいて前三百貨店が本件土地地代として原告に支払つた合計一八五万円(昭和三八年六月から九月までは月額五万円、同年一〇月以降翌三九年八月まで月額一五万円)(5) 順号5の土地建物売却代金昭和三九年一〇月一〇日原告がAに売却した住吉町の土地建物代金なお、清算所得に対する課税は確定時における残余財産を課税対象とするものであるから、売却した土地建物の記帳価額は清算所得の計算上考慮する必要はなく、取得した売買代金だけを残余財産に加算すればよいのである。従つて売却代金から記帳価格もしくは取得価格及び諸経費を控除して評価すべきではない。(四) Cの明細は別表(二)(C)のとおりであり、各項目の詳細は次のとおりである。(1) 順号1の借受金原告がCから借り受けていた金額右借受金はもと五五万円であつたところ、Cは原告の預金口座(前橋信用金庫普通預金・口座番号第五〇一二号、C名義)から二五万円を払戻して費消した。これは原告が二五万円をCからの借入金の返済にあてたものであるから、解散時の原告のCからの借入金は三〇万円であつた。(2) 順号2の法人税昭和三四事業年度の法人税一 ら二五万円を払戻して費消した。 おりである。(1) 順号1の借受金原告がCから借り受けていた金額右借受金はもと五五万円であつたところ、Cは原告の預金口座(前橋信用金庫普通預金・口座番号第五〇一二号、C名義)から二五万円を払戻して費消した。これは原告が二五万円をCからの借入金の返済にあてたものであるから、解散時の原告のCからの借入金は三〇万円であつた。(2) 順号2の法人税昭和三四事業年度の法人税一 ら二五万円を払戻して費消した。これは原告が二五万円をCからの借入金の返済にあてたものであるから、解散時の原告のCからの借入金は三〇万円であつた。(2) 順号2の法人税昭和三四事業年度の法人税一万八四四〇円及び無申告加算税四五〇〇円の合計額(3) 順号3の県民税昭和三四事業年度の県民税一五九〇円と昭和三三事業年度県民税均等割六〇〇円の合計額(4) 順号4の市民税次の各事業年度の市民税の合計額(5) 順号5の事業税昭和三四事業年度事業税(6) 順号6の手数料住吉町の土地建物売買仲介手数料(7) 順号7の固定資産税等原告の解散以後に納付した本件土地及び<地名略>の土地建物の固定資産税・都市計画税の各年度別金額は別表(三)記載1のとおりであり、各年度別税額の計算方法は同表記載2のとおりである。なお昭和三五年度分は年税額一万九〇円のうち原告解散以後に納期の到来した同表記載3のうち二ないし四期分合計額である。(8) 順号8の雑費原告が解散後昭和四〇年一月二〇日までの間に支出した右1ないし7以外の支出金額である。(五) (1)また清算所得一四一七万二〇五一円を積立金等からなる金額とそれ以外からなる金額に分けてみるとイ積立金等からなる金額二二万九〇九一円(右課税金額) 二二万九〇〇〇円ロ積立金等以外からなる金額一、三九四万二九六〇円(右課税金額) 一、三九四万二九〇〇円となり、積立金額等からなる金額二二万九〇九一円は、被告が作成した原告の解散時の貸借対照表に計上された利益積立金額によつたものであるが、右貸借対照表は別表(四)記載のとお 一、三九四万二九〇〇円となり、積立金額等からなる金額二二万九〇九一円は、被告が作成した原告の解散時の貸借対照表に計上された利益積立金額によつたものであるが、右貸借対照表は別表(四)記載のとおりである。(2) 右科目の内訳1、2現金・預金別表(二)(A)のとおりである。3 貸付金別表(二)(B)1のとおりである。 対照表に計上された利益積立金額によつたものであるが、右貸借対照表は別表(四)記載のとお 一、三九四万二九〇〇円となり、積立金額等からなる金額二二万九〇九一円は、被告が作成した原告の解散時の貸借対照表に計上された利益積立金額によつたものであるが、右貸借対照表は別表(四)記載のとおりである。(2) 右科目の内訳1、2現金・預金別表(二)(A)のとおりである。3 貸付金別表(二)(B)1のとおりである。4 未収家賃別表(二)(B)2のとおりである。5 土地住吉町の土地と本件土地の帳簿価額各三〇万円の合計額である。6 建物住吉町の建物の帳簿価額である。8 借入金別表(二)(C)1(前記(四)(1))のとおりである。9 未払金別表(二)(C)2ないし5の合計額である。10 資本金原告の解散当時の資本金額である。12 利益積立金右貸借対照表(別表(四))の資産合計(番号7)一〇六万七四一一円から負債資本計(番号 11 )八三万八三二〇円を控除して算出したものである。(六) 本件処分の法人税額は右(五)の清算所得に旧法人税法所定の税率を乗じた法人税額の範囲内である。5 清算所得金額についての予備的主張仮に解散時から昭和四〇年一月二〇日までの清算期間中の原告の支出金額Cが後記原告答弁のとおり合計六七万七九五一円であつたとしても、右期間中の収入金額Bは次のとおり補正されるべき点があるので、これを補正すると原告の清算所得金額は本件処分対象となつた清算所得金額一四一七万二〇五一円を上回るから本件処分は適法である。(一) 本件土地譲渡価格前記1(四)の本件譲渡契約の実質は、本件土地と本件建物との交換である。このように法人が所有する固定資産等が交換された場合、一般的にはその交換を譲渡の一態様とみて、交換により取得した資産の時価と交換により譲渡した資産の帳簿価額と は、本件土地と本件建物との交換である。このように法人が所有する固定資産等が交換された場合、一般的にはその交換を譲渡の一態様とみて、交換により取得した資産の時価と交換により譲渡した資産の帳簿価額との差額、即ち交換差益が法人の益金に算入されるが、清算中の法人にあつては交換により取得した資産の時価が残余財産の価額に算入されたうえ清算所得が計算されるのである。かかる法人税法の立前は、交換を経済的にみれば、その資産を一旦時価で他に売却して収益を実現し、その収益をもつて新たに取得する資産を購入する場合と同視しうるから、両者区別なく収益を構成するという会計慣行を受けたものである。 渡した資産の帳簿価額との差額、即ち交換差益が法人の益金に算入されるが、清算中の法人にあつては交換により取得した資産の時価が残余財産の価額に算入されたうえ清算所得が計算されるのである。かかる法人税法の立前は、交換を経済的にみれば、その資産を一旦時価で他に売却して収益を実現し、その収益をもつて新たに取得する資産を購入する場合と同視しうるから、両者区別なく収益を構成するという会計慣行を受けたものである。従つて本件土地譲渡による収入金額は本件建物の右交換時の価額によつて計算すべきものである(法人税法施行令(昭和四〇年政令第九七号)五四条一項七号、法人税法施行規則(昭和二二年勅令第一一一号)一三条の六参照)。(1) 本件建物の時価評価(イ) 本件建物の交換時の価額は、前橋市の固定資産税評価額によると一四七三万七八〇二円である。本件建物の時価を前橋市の固定資産税評価額により評価したのは昭和四〇年分相続税財産評価基準によつたものである。右基準は財産評価について時価を原則とする相続税財産評価通達(国税庁長官通達・昭和三九年直資六)及び昭和四〇年分相続税評価基準についての通達(国税庁長官通達・昭和四〇年直資四六)に基づき、関東信越国税局が作成した同局管内における不動産その他の財産の評価基準である。右基準中、建物の評価については木造建物及び非木造建物の区分に従い、固定資産評価基準(昭和三八・一二・二五自治省告示第一五八号)により、地方自治体が算定した固定資産税評価額に地区毎の売買実例額、精通者意見価額、建築価額等を照らし勘案のうえ、これに対し一定の評価倍数を乗じて評価額としたもので ・一二・二五自治省告示第一五八号)により、地方自治体が算定した固定資産税評価額に地区毎の売買実例額、精通者意見価額、建築価額等を照らし勘案のうえ、これに対し一定の評価倍数を乗じて評価額としたものであつて前橋税務署管内においては右固定資産税評価額の一・〇倍を乗じて評価額としている。かかる相続税評価額基準により算定した価額は、右基準が時価算定を原則としていること、毎年一回定時に作成し、公開されているものであり、一般的妥当な基準として、相続税等の申告の際ほとんどの納税者が課税価額等の算定に右基準を適用していることなどから、本件においても右基準により算定した額をもつて時価とすることに何ら不当な点はないのである。(ロ) 本件建物の建設費による評価本件建物の建築工事原価は一二八八万七三八五円である。 額基準により算定した価額は、右基準が時価算定を原則としていること、毎年一回定時に作成し、公開されているものであり、一般的妥当な基準として、相続税等の申告の際ほとんどの納税者が課税価額等の算定に右基準を適用していることなどから、本件においても右基準により算定した額をもつて時価とすることに何ら不当な点はないのである。(ロ) 本件建物の建設費による評価本件建物の建築工事原価は一二八八万七三八五円である。そこで他に特別の事情がなければ本件建物を建築した佐田建設は、右工事原価に通常利益(平均的な売上総利益)を加算して請負金額としたはずである。ところが佐田建設は本件建物建築当時、本件建物の発注者である前三百貨店の店舗新築工事を請負つており、これによつて相当の利益を挙げることができるので本件建物建築を工事原価より低く請負つたのである。従つて本件建物の価額は少くとも次の算式により算定した一四四八万円とみるべきである。1 佐田建設の平均的な売上総利益率(自昭和38年7月1日至昭和39年6月30日事業年度の売上総利益率11. 85%+自昭和39年7月1日至昭和40年6月30日事業年度の売上総利益率10.90%)÷2●11% 2 平均的な売上総利益を加算した場合の請負金額工事原価12、887、385円÷(1-平均的な売上総利益率0.11)●14、480、000円(2) 電話加入権の評価額前記相続税財産評価基準によると一〇万円である。(3) 従つて、本件 負金額工事原価12、887、385円÷(1-平均的な売上総利益率0.11)●14、480、000円(2) 電話加入権の評価額前記相続税財産評価基準によると一〇万円である。(3) 従つて、本件土地譲渡による収入金額は、右の本件建物価額と電話加入権価額の合計額、即ち一四八三万七八〇二円若しくは一四五八万円となる。(二) J外二名に対する貸金別表(二)(B)1(前記4(三)(1))の貸付金のうち全額一四万円を収入として計上する。(三) 未収家賃前記4(三)(2)においてはCの<地名略>建物の家賃のうち原告解散時までの分を計上した。ところがCは昭和三九年九月まで引き続いて<地名略>の建物を使用していたから解散後の昭和三五年七月から四年三箇月分の家賃一五万三〇〇〇円(月額三〇〇〇円)を解散後残余財産確定時までの期間中の収入金額に算入すべきである。(四) そこで右の(一)ないし(三)の補正をすると解散後残余財産確定に至る期間中の収入金額は別表(五)記載のとおりである。 はCの<地名略>建物の家賃のうち原告解散時までの分を計上した。ところがCは昭和三九年九月まで引き続いて<地名略>の建物を使用していたから解散後の昭和三五年七月から四年三箇月分の家賃一五万三〇〇〇円(月額三〇〇〇円)を解散後残余財産確定時までの期間中の収入金額に算入すべきである。(四) そこで右の(一)ないし(三)の補正をすると解散後残余財産確定に至る期間中の収入金額は別表(五)記載のとおりである。(五) 従つて、原告の清算所得は、前記4(一)Aの金額に右(四)の金額を加えた額から、清算期間中の支出金額及び資本金を控除した金額となるから、右支出金額として原告主張の金額を控除しても本件処分の対象となつた金額を上回るのである。6 残余財産が確定しないとした場合の清算所得に対する法人税の課税について仮に昭和四〇年一月二〇日には原告の残余財産が確定しなかつたものであるとしても、清算中の法人は、残余財産のうち、解散当時の資本金額等をこえる部分を一部分配しようとするときにも、分配のつど、分配の日の前日までにそのこえる部分の金額を清算所得とみなして計算した課税標準たる清算所得金額及び当該清算所得に対する法人税額の申告をしなければならない(旧法人税法二二条の三)とされている。本 ど、分配の日の前日までにそのこえる部分の金額を清算所得とみなして計算した課税標準たる清算所得金額及び当該清算所得に対する法人税額の申告をしなければならない(旧法人税法二二条の三)とされている。本件の場合原告の残余財産である本件土地との交換により取得された本件建物が同日原告からC個人へ帰属せしめられたことには変りがないので、原告は右旧法人税法二二条の三所定の残余財産の一部分配の場合の清算所得に対する法人税の申告をしなければならなかつたのである。ところが、残余財産の一部分配の場合の清算所得に対する法人税の額は、当該分配の時までに分配された残余財産の価額から解散当時の資本金額を控除した残額を清算所得金額とみなして計算するものであるから、本件建物のC個人への帰属を残余財産の一部分配とみて計算した清算所得金額と右帰属によつて残余財産の全部の分配が完了したものとみて計算した本件処分にかかる清算所得金額とは同一となる。7 重加算税課税の根拠前記1のように、本件土地は原告から前三百貨店に譲渡されたものである。ところが、原告は本件土地が原告から前三百貨店に譲渡されたことが明らかになると、原告に対して清算所得に対する法人税が課税されるところから、左記のとおりあたかもC個人が本件土地を譲渡したかのごとく事実を仮装し、法人税の申告をしなかつたので、被告は原告が免れようとした法人税(課税標準全部)について本件処分において重加算税を賦課したのである。 1のように、本件土地は原告から前三百貨店に譲渡されたものである。ところが、原告は本件土地が原告から前三百貨店に譲渡されたことが明らかになると、原告に対して清算所得に対する法人税が課税されるところから、左記のとおりあたかもC個人が本件土地を譲渡したかのごとく事実を仮装し、法人税の申告をしなかつたので、被告は原告が免れようとした法人税(課税標準全部)について本件処分において重加算税を賦課したのである。なお国税通間法六八条により、本件処分によつて納付すべき法人税額六〇四万八〇〇円を計算の基礎としてその千円未満の端数を切り捨てた(国税通則法九〇条三項)六〇四万円に同条三項に定める百分の三五の割合を乗して計算し、百円未満の端数を切り捨てる(国税通則法九一条四項・昭和四五年法律八号改正前のもの)と重加算税額は二一一 り捨てた(国税通則法九〇条三項)六〇四万円に同条三項に定める百分の三五の割合を乗して計算し、百円未満の端数を切り捨てる(国税通則法九一条四項・昭和四五年法律八号改正前のもの)と重加算税額は二一一万四〇〇〇円となり、被告の賦課決定した重加算税はその範囲内である。記(一) 原告は前三百貨店との間に、不動産交換並一時賃貸借契約を締結したが、右契約書において本件土地の所有者を実質は原告であるにかかわらずC個人とした。(そして、別途に「不動産交換並一時賃貸借契約補足約定書」を作成して土地所有者を原告代表清算人Cと補正している。)(二) 原告は、Iから本件土地を取得した者は原告であるにかかわらずC個人が取得したものと仮装するため、昭和三九年一〇月二七日に、昭和三二年七月三日になした原告への所有権移転登記を抹消し、あらためて昭和四〇年一月一八日に、C個人が昭和三二年一月四日の売買によりIから本件土地所有権を取得した旨の事実に反する登記をした。(三) 租税特別措置法の適用について(1) 原告の代表者Cは、原告が本件土地を譲渡したにもかかわらず、C個人が譲渡したこととして租税特別措置法三八条の六による事業用資産の買換の場合の譲渡所得の計算の特例を適用して譲渡所得が零である旨記載した所得税の確定申告書を、昭和四一年三月一五日付けで被告に提出した。しかしながら、本件土地の譲渡は法人がなしたものであり、Cの譲渡所得ではないから被告においては右個人の申告は認めなかつたのである。(2) 昭和四〇年ないし昭和四一年当時施行されていた租税特別措置法(昭和三二年法律二六号)は、法人税における特定の資産の買換えの場合等の課税の特例を定めているが、その適用について、同法六五条の四(特定の資産を譲渡した場合の課税の特例)は、「法人(清算中の法人を除く。 した。しかしながら、本件土地の譲渡は法人がなしたものであり、Cの譲渡所得ではないから被告においては右個人の申告は認めなかつたのである。(2) 昭和四〇年ないし昭和四一年当時施行されていた租税特別措置法(昭和三二年法律二六号)は、法人税における特定の資産の買換えの場合等の課税の特例を定めているが、その適用について、同法六五条の四(特定の資産を譲渡した場合の課税の特例)は、「法人(清算中の法人を除く。以下第六五条 二六号)は、法人税における特定の資産の買換えの場合等の課税の特例を定めているが、その適用について、同法六五条の四(特定の資産を譲渡した場合の課税の特例)は、「法人(清算中の法人を除く。以下第六五条の六までにおいて同じ。)が、昭和三八年四月一日から昭和四三年三月三一日までの間に、その有する資産で次に掲げるものの譲渡をした場合において・・・・・・」と規定し、課税の特例から清算中の法人を除外している。また、交換の場合について、同法六五条の六(特定の資産を交換した場合の課税の特例)は、「法人が、昭和三八年四月一日から昭和四三年三月三一日までの間に、その有する資産で第六五条の四第一項各号に掲げるもの・・・・・・」と規定していて前述の六五条の四の規定のカツコ書が適用される結果、清算中の法人は除かれることになるのである。したがつて、原告主張のように法人名義で処理したとしても、当時清算中であつた原告は右租税特別措置法による特例の適用は受けられなかつたのであるから原告の主張は理由のないものである。むしろ原告は、清算中の法人に右租税特別措置法の特例の適用がないことを知つていたため、法人税を免れようとしてC個人の譲渡所得として申告し、事実を仮装したと疑われるのである。四被告の主張に対する認否及び原告の反論 1 被告の主張1(一)ないし(四)は否認する。Iに三〇万円を貸与したのはC個人であつて原告ではない。右貸付にあたつて原告名義で本件土地に抵当権を設定したのは、原告は金融を業としておりCが当時原告の取締役であつたことから、取締役の競業避止義務違反となることを避けるためであつた。従つて右貸金の返済に代えて本件土地所有権を取得したのもCである。それ故前三百貨店と本件土地について賃貸借・交換契約・売買契約を締結したのもCであつて原告ではない。しかも本件 避けるためであつた。従つて右貸金の返済に代えて本件土地所有権を取得したのもCである。 に抵当権を設定したのは、原告は金融を業としておりCが当時原告の取締役であつたことから、取締役の競業避止義務違反となることを避けるためであつた。従つて右貸金の返済に代えて本件土地所有権を取得したのもCである。それ故前三百貨店と本件土地について賃貸借・交換契約・売買契約を締結したのもCであつて原告ではない。しかも本件 避けるためであつた。従つて右貸金の返済に代えて本件土地所有権を取得したのもCである。それ故前三百貨店と本件土地について賃貸借・交換契約・売買契約を締結したのもCであつて原告ではない。しかも本件土地売買契約は昭和四〇年四月三〇日になされたものである。右売買に至る経緯は次のとおりである。(1) 昭和三七年一二月三一日、Cは前三百貨店と左記内容の交換契約を締結した。記イ前三百貨店はC所有の本件土地及び曲輪町の土地二筆を賃借する。ロ前三百貨店は、本件土地を店舗開設予定地とし、また曲輪町の土地上に鉄筋コンクリート造三階建共同住宅一棟を建築にて従業員寮とする。ハ三年後にはC所有の本件土地と前三百貨店所有の右建物を等額にて交換する。(2) ところが、従業員寮の建築が不要となつたことから右交換契約は左記のとおり変更された。記イ前三百貨店は本件土地をCから代金一二〇〇万円で買受ける。ロ前記曲輪町の土地上の建物はCが建築する。ハ前三百貸店は本件土地売買代金をCの右建物建築費に充当する方法で佐田建設に支払う。(3) 昭和四〇年四月三〇日Cは本件土地を前三百貨店に売り渡した。なお右売買代金中には被告主張の電話加入権も含まれている。以上のとおり、本件土地譲渡益はC個人に帰属するものであつて原告に帰属するものではない。2 被告の主張2は争う。本件土地を譲渡したのは前記1のとおりCであるから、右譲渡により原告の残余財産は確定しない。3 被告の主張3は争う。4 同4(一)は争う。同4(二)は認める。同4(三)のうち、(1)ないし(4)、即ち別表(二)(B)1ないし4は否認する。(1) の貸付金は解散当時一五万円であつて、内五万円の返済があり、残金一〇万円に対しては貸倒れの申請をした程である。(2) の未収家賃は、同額のCへの未 ち別表(二)(B)1ないし4は否認する。(1) の貸付金は解散当時一五万円であつて、内五万円の返済があり、残金一〇万円に対しては貸倒れの申請をした程である。(2) の未収家賃は、同額のCへの未払給料支払を認めるから、これと相殺せよとの前橋税務署係官の指図で三四事業年度に限つて貸借対照表に計上したもので、相殺充当すれば未収家賃が残る筈はない。 申請をした程である。(2) の未収家賃は、同額のCへの未 ち別表(二)(B)1ないし4は否認する。(1) の貸付金は解散当時一五万円であつて、内五万円の返済があり、残金一〇万円に対しては貸倒れの申請をした程である。(2) の未収家賃は、同額のCへの未払給料支払を認めるから、これと相殺せよとの前橋税務署係官の指図で三四事業年度に限つて貸借対照表に計上したもので、相殺充当すれば未収家賃が残る筈はない。(4) について、前記不動産交換並賃貸借契約は前三百貨店とC個人間で締結されたから被告主張の地代はCの収入である。但しCが被告主張の金額の地代を受領したことは認める。同4(三)(5)、別表(二)(B)5のうち、原告が昭和三九年一〇月一〇日<地名略>の土地建物を代金一一〇万円で売却したことは認めるが、右代金額が収入であるとの点は争う。収入金額は、売買代金から取得価額七〇万円・諸経費(仲介手数料三万五〇〇〇円、取得税・登記料・改修費合計一二万八一〇〇円)若しくは記帳価額六〇万五〇〇〇円を差し引いた金額というべきである。同4(四)のうち、(1)(別表(二)(C)1)は否認する。Cからの借入金が五五万円であつたことは認めるが、二五万円の返済があつたとの点は否認する。被告主張の預金はC個人のものであつたから、Cがその預金を払戻したからといつて原告のC個人からの借入金を返済したことにはならない。従つて右借入金は五五万円のままであつた。同4(四)(2)ないし(5)(別表(二)(C)2ないし5)は認める。但し、(2)の法人税については延滞金一七八〇円が、(3)の県民税については三四年度分一八〇円・三五年度分七〇円の各延滞金が、(4)の市民税については四〇円の延滞金が、(5)の事業税については延滞金四七〇円・加算税九七〇円がそれぞれ加算されるべきである。同4(四)(6)は認める。同4(四)(7)のうち 円の各延滞金が、(4)の市民税については四〇円の延滞金が、(5)の事業税については延滞金四七〇円・加算税九七〇円がそれぞれ加算されるべきである。同4(四)(6)は認める。同4(四)(7)のうち、<地名略>の土地建物に対する固定資産税三万八一一円については認め、本件土地の分は否認する。住吉町の土地建物に対する固定資産年税額は別表(六)1、本件土地分は別表(六)2各記載のとおりである。本件土地の固定資産税はCが支払つたものである。 については四〇円の延滞金が、(5)の事業税については延滞金四七〇円・加算税九七〇円がそれぞれ加算されるべきである。同4(四)(6)は認める。同4(四)(7)のうち、<地名略>の土地建物に対する固定資産税三万八一一円については認め、本件土地の分は否認する。住吉町の土地建物に対する固定資産年税額は別表(六)1、本件土地分は別表(六)2各記載のとおりである。本件土地の固定資産税はCが支払つたものである。同4(四)(8)は不知。なお被告の主張4(三)(2)の未収家賃は前記のとおりCへの給料に充当すべきものであるから、未収家賃を収入とするならば同額の給料を支出とすべきである。同4(五)(1)は否認し、同(2)の1、2、6、10は認め、その余の項目についてはすべて否認する。5 被告の主張5冒頭の主張は争う。(一) 同5(一)冒頭の主張は争う。本件土地と本件建物は交換したものではない。Cが本件土地を一二〇〇万円で前三百貨店に売り、建物はCが建て建築代金は土地代金をもつて前三百貨店から建物の請負工事人に対し直接支払つたのである。(1) 同5(一)(1)(イ)は争う。Cと前三百貨店との間では土地と建物の価額を等価にすることを原則としていたので前橋市役所の評価は関係がない。市の評価は固定資産税等を賦課する基礎とするために決定するもので建築費等に一致するものではない。しかも前橋市の評価においては、通常床面積から除外する柱もなく床と手スリだけの張出し外廊下のうち二、三、四階部分の面積七六・七二平方メートルを、登記簿面積四六八・七一平方メートルに加えて現況五四五・四三平方メートルと計算している。前橋市の評価によれば平均一平方メートル当り二万七〇〇〇円であるから、実際の本件建物の評価は一二六六万五〇〇〇円となるべきであ 八・七一平方メートルに加えて現況五四五・四三平方メートルと計算している。前橋市の評価によれば平均一平方メートル当り二万七〇〇〇円であるから、実際の本件建物の評価は一二六六万五〇〇〇円となるべきである。また前橋市は本件建物の内部使用材料等は全然調査せずに評価している。(2) 同5(一)(1)(ロ)は争う。工事費は一二〇〇万円である。Cが引渡しを受けたとき、本件建物は建築仕様書と異なり、井戸工事、揚排水工事、モータータンク取付、外壁の一部表側御影石洗出し仕上げの手抜き、電気配線の誤り、パイプ接合不良等、不完全だらけであつた。 円であるから、実際の本件建物の評価は一二六六万五〇〇〇円となるべきである。また前橋市は本件建物の内部使用材料等は全然調査せずに評価している。(2) 同5(一)(1)(ロ)は争う。工事費は一二〇〇万円である。Cが引渡しを受けたとき、本件建物は建築仕様書と異なり、井戸工事、揚排水工事、モータータンク取付、外壁の一部表側御影石洗出し仕上げの手抜き、電気配線の誤り、パイプ接合不良等、不完全だらけであつた。また佐田建設では安価に仕上げるために、本件建物請負工事を下請けさせて全然工事に携わらなかつたのに被告は利益率一一・八五パーセントとみる誤りを犯している。(3) 被告が本件土地の譲渡益金を一二〇一万三〇〇円として課税し、その算出の基礎となる価額を前橋市の評価額一四七三万七八〇二円及び工事代金一四四八万円として計算しているのを引用すれば、市の評価、一四七三万七八〇二円に対し、被告の評価は一二〇一万三〇〇円であるから、その%は八一・四九%被告の計算(被告の主張5(一)(1)(ロ))による、一四四八万円とすると被告の評価一二〇一万三〇〇円は、八二・九四%である。右の%を一二〇〇万円に乗ずると(一) 九七七万八八〇〇円(二) 九九五万二八〇〇円となる。よつて仮に被告主張通りに計算すれば、土地建物の清算上の価額は、九七七万八八〇〇円乃至は九九五万二八〇〇円となる。以上の次第で、一二〇一万三〇〇円として課税したのは明瞭なる誤りである。(二) 同5(二)は否認する。(三) 同5(三)は否認する。Cに対する家賃は同人に対する給料と相殺勘定にすべしとの税務署の指図により計上していたものであるが、Cに給料を支払つていな 誤りである。(二) 同5(二)は否認する。(三) 同5(三)は否認する。Cに対する家賃は同人に対する給料と相殺勘定にすべしとの税務署の指図により計上していたものであるが、Cに給料を支払つていないから家賃も生じないことになる。(四) 同5(四)(五)は否認する。6 同6は争う。被告の主張は本件土地が原告の所有であつたことを前提とするが、本件土地はC個人所有であつたから被告の所論は意味がない。7 同7冒頭の主張のうち、原告が清算所得に対する法人税を免れるため事実を仮装したことは否認する。本件土地は前記1のとおりC個人の所有であつた。また原告は請求原因3(二)のとおり申告をしたし、本件土地譲渡益についてはCが個人において申告したので無申告ではない。 否認する。6 同6は争う。被告の主張は本件土地が原告の所有であつたことを前提とするが、本件土地はC個人所有であつたから被告の所論は意味がない。7 同7冒頭の主張のうち、原告が清算所得に対する法人税を免れるため事実を仮装したことは否認する。本件土地は前記1のとおりC個人の所有であつた。また原告は請求原因3(二)のとおり申告をしたし、本件土地譲渡益についてはCが個人において申告したので無申告ではない。仮に過少申告があつたとしても旧法人税法四三条によれば、過少申告の場合の重加算税率は一〇〇分の五であり、無申告が三ヶ月を過ぎると一〇〇分の二五となつているから、一〇〇分の三五の税率ということはない。(一) 同7(一)のうち、不動産交換並一時賃貸借契約の契約書に本件土地所有者をC個人としてあることは認めるが、その余は否認する。Cが本件土地の真実の所有者であつたから、同人を契約の当事者としたのである。(二) 同7(二)のうち、各登記の事実は認めるが、その余は否認する。右各登記は実質上の権利関係に合致させるためなしたものである。(三) 同7(三)のうち、昭和四一年三月一五日Cが被告主張のように租税特別措置法の申請をした確定申告書を提出したことは認め、その余の事実は否認し、その余の主張は争う。租税特別措置法によれば、土地の売却代金と建物の取得価額が同一の場合は所得税は課税されないことになつていた。Cも同法があるので本件建物の建築を計画したのである。同人はその資金を得るために土地を売却したのであ 措置法によれば、土地の売却代金と建物の取得価額が同一の場合は所得税は課税されないことになつていた。Cも同法があるので本件建物の建築を計画したのである。同人はその資金を得るために土地を売却したのであり、登記の手順を誤つていたのでこれを是正したにすぎず、何ら脱税の意図はなかつた。仮に、当時法人名義にて処理するのが妥当であつたとすれば、Cは法人名義にて土地を売却し、法人名義にて建物を築造取得をなして租税特別措置法による手続をなし、アパート経営を原告においでなし得たのである。いずれにしても課税を免除されていた筈で原告が徴税の不利益を被ることは避け得たのである(商法四〇六条)。第三証拠(省略)○ 理由一原告は金銭貸借・土木建築請負等を営業の目的とする資本金五〇万円の会社であつたが、昭和三五年六月三〇日株主総会の決議により解散し、同年七月二二日解散登記を了し、清算中であつたこと、被告は昭和四四年三月一四日原告に対し、昭和四〇年一月二〇日原告の清算中の残余財産が確定したとして、その清算所得を一四一七万二〇五一円と認定し、法人税六〇四万八〇〇円とし、重加算税二〇九万五五〇円を課する旨の決定(本件処分)をなしたことは当事者間に争いがない。 の目的とする資本金五〇万円の会社であつたが、昭和三五年六月三〇日株主総会の決議により解散し、同年七月二二日解散登記を了し、清算中であつたこと、被告は昭和四四年三月一四日原告に対し、昭和四〇年一月二〇日原告の清算中の残余財産が確定したとして、その清算所得を一四一七万二〇五一円と認定し、法人税六〇四万八〇〇円とし、重加算税二〇九万五五〇円を課する旨の決定(本件処分)をなしたことは当事者間に争いがない。二本件処分に至る経緯 1 請求原因3(一)、(二)、(四)ないし(七)の各事実及び同3(三)のうち第一次処分の性質が更正であることを除く事実は当事者間に争いがない。2 課税処分の性質が決定であるか更正であるかは納税義務者の申告の有無によつて決められるところ(国税通則法二四条・二五条)、旧法人税法は、法人の清算所得に対する課税について、清算中の各事業年度の所得についての申告義務(同法二二条の二)、残余財産の一部分配時の申告義務(二二条の三)、残余財産確定時の申告義務(二二条の四)を各別に規定しているから、右各 対する課税について、清算中の各事業年度の所得についての申告義務(同法二二条の二)、残余財産の一部分配時の申告義務(二二条の三)、残余財産確定時の申告義務(二二条の四)を各別に規定しているから、右各申告義務に対応してそれぞれ課税処分がなされうると解すべきである。前記認定の事実によれば、原告が<地名略>の土地建物売却によつて生じた所得についてなした申告は清算中の事業年度所得についてのものであり、第一次処分は本件土地譲渡によつて残余財産が確定したことを理由とするものであるから、第一次処分は原告のなした申告とは異なる申告義務に対応する処分であつて、右申告義務に添う申告はなされていないから、第一次処分の法律上の性質は決定処分であるというべきである。成程成立に争いのない甲第一号証によれば、第一次処分通知書には更正通知と記載されていることが認められるが、課税処分の法律上の性質は、課税処分のなされた理由によつて決せられるべきであつて、行政庁の表示によつて決定されるものではないから、右通知書の記載は誤つた表示であるというべきであり、第一次処分が決定処分であることを左右するものではない。三そこで、本件処分の課税事由である本件土地の譲渡による清算所得の有無について判断するに、本件土地の譲渡人(旧所有者)について原告は原告代表者個人であると主張し、被告は原告であると主張するのでこの点についてまず判断する。 よつて決せられるべきであつて、行政庁の表示によつて決定されるものではないから、右通知書の記載は誤つた表示であるというべきであり、第一次処分が決定処分であることを左右するものではない。三そこで、本件処分の課税事由である本件土地の譲渡による清算所得の有無について判断するに、本件土地の譲渡人(旧所有者)について原告は原告代表者個人であると主張し、被告は原告であると主張するのでこの点についてまず判断する。成立に争いのない乙第一号証の一、二、乙第七号証、乙第一一号証、乙第一二号証、乙第一六号証、乙第一八号証、乙第一九号証、原本の存在・成立ともに争いのない乙第四号証、原告本人尋問の結果により真正に成立したと認められる乙第五号証、証人Lの証言により真正に成立したと認められる乙第六号証及び乙第九号証、証人Mの証言により真正に成立したと認められる乙第二、第三号証、 、原告本人尋問の結果により真正に成立したと認められる乙第五号証、証人Lの証言により真正に成立したと認められる乙第六号証及び乙第九号証、証人Mの証言により真正に成立したと認められる乙第二、第三号証、証人Nの証言により真正な成立が認められる乙第一四号証(原本の存在とも)及び乙第一五号証、原告代表者本人尋問の結果により真正に成立したと認められる甲第二一号証、甲第二六号証、証人Oの証言により真正に成立したと認められる乙第二〇号証、証人D、同E、同M、同L、同Pの各証言、原告代表者本人尋問の結果(証人Pの証言及び原告代表者本人尋問の結果中後記措信しない部分を除く。)、弁論の全趣旨(本件記録中の原告の商業登記簿謄本)によれば次の事実が認められる。1 Cは昭和二八年六月一八日原告を設立して以来、当初は妻を代表者として、昭和二九年五月からは自ら代表取締役に就任して原告会社経営の衝に当つてきたが、昭和三一年八月一〇日頃、知人のPの仲介で訴外Iから三〇万円の融資依頼を受け、同月一四日原告の営業資金預金口座であつた前橋信用金庫のC個人名義普通預金口座(口座番号五〇一二番)の預金(以下、前信預金という。)から払戻した一五万円等合計三〇万円を、期間一ヶ月、利息年一割八分前払いの約でIに貸し付け(以下、本件貸金という。)、その際右貸金の担保としてIが所有していた本件土地に抵当権を設定し(以下、本件抵当権という。)、同日原告名義で右抵当権設定登記を了した。 円の融資依頼を受け、同月一四日原告の営業資金預金口座であつた前橋信用金庫のC個人名義普通預金口座(口座番号五〇一二番)の預金(以下、前信預金という。)から払戻した一五万円等合計三〇万円を、期間一ヶ月、利息年一割八分前払いの約でIに貸し付け(以下、本件貸金という。)、その際右貸金の担保としてIが所有していた本件土地に抵当権を設定し(以下、本件抵当権という。)、同日原告名義で右抵当権設定登記を了した。しかし、当初定めた右弁済期を徒過し、さらにこれを延長した同年一一月三〇日の弁済期を過ぎても、Iが本件貸金を返済しないため、同年一二月四日原告とI間で本件貸金について執行受諾文言を含む金銭消費貸借公正証書(乙第一一号証)が作成され、右公正証書に基づき翌三二年三月二日原告はIの家財道具等を差押えたが、当時Iは経済的 め、同年一二月四日原告とI間で本件貸金について執行受諾文言を含む金銭消費貸借公正証書(乙第一一号証)が作成され、右公正証書に基づき翌三二年三月二日原告はIの家財道具等を差押えたが、当時Iは経済的に困窮しており金策に奔走し、再三Cに弁済期限の猶予を求めたものの返済の目途がつかず、遂に同年六月末頃本件貸金の弁済に代えて原告に本件土地を譲渡することとし、同年七月三日、同年一月四日売買を原因として本件土地について原告に所有権移転登記がなされた。2 その後Cは他に就職したため昭和三三年一月三一日原告代表取締役を辞任し、その妻Qを原告代表取締役に就けたが、原告が解散すると、Cは同女とともに原告代表清算人に就任し以後その職にある、 3 ところが、昭和三七年春前三百貨店建設計画が公にされ、本件土地がその敷地の枢要部分(玄関部分)にあたつていたことから、同年秋頃Cは前三百貨店関係者から本件土地売却方の申し入れを受けるに至り、当時Cにおいてもアパート建築の構想を有していたため、本件土地譲渡の対価として、同人が個人で所有していた<地名略>の土地に前三百貸店の負担で賃貸用建物を建築して欲しい旨意向を述べ、その後両者交渉の結果、同年一二月三一日前三百貨店とC間に、(1)Cはその所有の本件土地を前三百貨店の営業用建物敷地として賃貸し、前三百貨店はその負担においてC所有の<地名略>の土地上に三階建共同住宅一棟を新築し、一時この建物を社員寮として使用し、昭和四一年六月末日迄に右共同住宅と本件土地を交換する、(2)両者は交換まで名義の如何を問わず相互に損害を及ぼす行為をしない、(3)右共同住宅は前三百貨店の費用でCの指図に従つて設計建築する、(4)右賃貸期間中の本件土地の地代は昭和三八年六月から同年九月迄月額五万円、その後は月額一五万円とする、等を内容とする不動産交 <地名略>の土地上に三階建共同住宅一棟を新築し、一時この建物を社員寮として使用し、昭和四一年六月末日迄に右共同住宅と本件土地を交換する、(2)両者は交換まで名義の如何を問わず相互に損害を及ぼす行為をしない、(3)右共同住宅は前三百貨店の費用でCの指図に従つて設計建築する、(4)右賃貸期間中の本件土地の地代は昭和三八年六月から同年九月迄月額五万円、その後は月額一五万円とする、等を内容とする不動産交 、(3)右共同住宅は前三百貨店の費用でCの指図に従つて設計建築する、(4)右賃貸期間中の本件土地の地代は昭和三八年六月から同年九月迄月額五万円、その後は月額一五万円とする、等を内容とする不動産交換並一時賃貸借契約が締結され、右契約はその直後Cから前三百貨店に送付された、前記契約について(1)本件土地所有者を原告代表清算人Cと訂正する、(2)二重課税による損失を被ることのないように、新築建物の建築申請はC名義でなすが、同人は交換迄、所有権を主張せず名義を借りるに止め、保存登記をしない、(3)建築費については前三百貸店が支払金を資産として、Cは借金として処理し、交換時に相殺する旨を内容とする補足約定書一乙第五号証)によつて補完された(以下、補足約定書により補完された右契約を本件契約(一)という。)。4 その後本件土地は前三百貨店に引渡され、本件土地上には前三百貸店の店舗が建築され前三デパートは昭和三九年九月一日頃開店したが、この間前三百貨店は本件土地地代として昭和三八年六月から同三九年八月まで合計一八五万円を支払つた。一方、昭和三八年八月から同三九年三月迄の間に、佐田建設の施工により曲輪町の土地に本件建物が建築され、前三百貸店は右請負代金として同三九年二月二九日及び同年八月三一日に各六〇〇万円合計一二〇〇万円を佐田建設に支払つた。その後、前三百貨店において本件建物を社員寮として使用する必要がなくなつたため、同年一一月一五日Cが本件建物に入居し、使用を開始した。5 一方、Cは本件契約(一)を履行すべく、同年九月一五日に本件抵当権の登記を混同を原因として抹消したが、同年一〇月二七日には、前記Iから原告への所有権移転登記を錯誤を原因として抹消したうえ、翌四〇年一月一八日、本件土地について昭和三二年一月四日売買を原因としてC個人名義に所有権移 因として抹消したが、同年一〇月二七日には、前記Iから原告への所有権移転登記を錯誤を原因として抹消したうえ、翌四〇年一月一八日、本件土地について昭和三二年一月四日売買を原因としてC個人名義に所有権移転登記を経由した。 したが、同年一〇月二七日には、前記Iから原告への所有権移転登記を錯誤を原因として抹消したうえ、翌四〇年一月一八日、本件土地について昭和三二年一月四日売買を原因としてC個人名義に所有権移 因として抹消したが、同年一〇月二七日には、前記Iから原告への所有権移転登記を錯誤を原因として抹消したうえ、翌四〇年一月一八日、本件土地について昭和三二年一月四日売買を原因としてC個人名義に所有権移転登記を経由した。そして同四〇年四月三〇日に至り、Cは前三百貨店との間に、(1)本件契約(一)は形式上適当でないものがあるとともに手続の簡素化を図るため同契約に代え、改めて同年一月二〇日付で本件土地を一二〇〇万円で売買する契約を締結するものとする、(2)本件建物請負代金を本件土地売買代金に充当する、(3)本件契約(一)の賃借料は支払済のものをもつて打切るものとする、等を主たる内容とする覚書(甲第二六号証)を交し(なお、右売買契約の日を同年一月二〇日に遡らせたのは、もつぱら前三百貨店の決算処理の都合によるものであつた。)、右合意(以下、本件契約(二)という。)に基づき、同年五月六日に本件建物について同年一月二〇日の新築を原因とするC名義の保存登記が、翌七日に本件土地について同じく同年一月二〇日売買を原因とする前三百貨店への所有権移転登記が、それぞれ経由された。6 なお原告は設立以来Cとその妻とで株式の過半を保有し、他の株式もその親族が保有する同族会社であつた。原告は前信預金はC個人の預金である旨主張し、原告代表者の供述中にはこれに沿う部分があるが、前掲乙第一四号証、乙第一五号証、乙第一六号証、証人Nの証言、前掲原告の商業登記簿謄本によれば、前信預金口座は、原告設立の六日前に開設され、原告設立日にその資本金と同額が払戻されていること、右口座の預金・払戻し回数は極めて頻繁で個人の口座としては利用度が多すぎること、また原告は昭和三一事業年度確定申告について、同三三年一月末頃右預金が計上洩れである旨税務署職員から指摘されてこれを認め、翌昭和三二事 戻し回数は極めて頻繁で個人の口座としては利用度が多すぎること、また原告は昭和三一事業年度確定申告について、同三三年一月末頃右預金が計上洩れである旨税務署職員から指摘されてこれを認め、翌昭和三二事業年度の申告時には自ら右預金の残高二五万円を申告書に計上していることが認められ、これらの事実に照らすと、右原告代表者の供述は措信できず、他に右認定を覆えすに足りる証拠はない。 されてこれを認め、翌昭和三二事 戻し回数は極めて頻繁で個人の口座としては利用度が多すぎること、また原告は昭和三一事業年度確定申告について、同三三年一月末頃右預金が計上洩れである旨税務署職員から指摘されてこれを認め、翌昭和三二事業年度の申告時には自ら右預金の残高二五万円を申告書に計上していることが認められ、これらの事実に照らすと、右原告代表者の供述は措信できず、他に右認定を覆えすに足りる証拠はない。右認定によれば、前三百貨店への本件土地所有権移転の直接的原因となつた本件契約(二)(覚書)の当事者は原告ではなくCであり、またその際の登記簿上の所有者もCであるから、本件土地の旧所有者従つて譲渡者はC個人であるようにも見受けられるところである。しかしながら、Iに対する融資が原告の預金口座の払戻金によつてなされていることは前認定のとおりであるところ、これをC個人で流用することにつき原告、C間に何らかの契約の存在を推認させる事情が一切存しないこと、前認定のとおりIに対する融資の際の抵当権の設定、その後の公正証書の作成、更に代物弁済(登記簿上は売買)による所有権移転登記がすべて原告名でなされていること等の事情に鑑みれば、Iに対する本件貸金の貸主は原告であり、その弁済に代えて本件土地の譲渡を受けその所有者となつたのも原告であると認めるのが相当である。原告は、Iに対する貸付にあたり原告名義で抵当権を設定したのは競業避止義務違反を避けるためである旨弁明するが、原告が同族会社であること前認定のとおりであり、しかもその内にあつてCが実質的支配権を有していたと優に推認することができる本件においては、右弁明は採用し難いものといわざるをえない。しかして、その後前三百貨店との交渉が始まつて以後本件土地に関しIから原告に対する所有権移転登記がCに対するものに変更されているが、その経緯が不自然で は、右弁明は採用し難いものといわざるをえない。しかして、その後前三百貨店との交渉が始まつて以後本件土地に関しIから原告に対する所有権移転登記がCに対するものに変更されているが、その経緯が不自然であり、むしろ課税を免れるため意図的になされたと認めるべきこと後記六に認定のとおりであつて、結局本件契約(二)においてもCは、本件土地の譲渡及びこれと対価関係にある本件建物の取得については、原告代表者として契約を締結したと認めるべきであり、右認定に反する証人Pの証言及び原告代表者の供述は前掲他の証拠に照らし措信できない。 原告に対する所有権移転登記がCに対するものに変更されているが、その経緯が不自然であり、むしろ課税を免れるため意図的になされたと認めるべきこと後記六に認定のとおりであつて、結局本件契約(二)においてもCは、本件土地の譲渡及びこれと対価関係にある本件建物の取得については、原告代表者として契約を締結したと認めるべきであり、右認定に反する証人Pの証言及び原告代表者の供述は前掲他の証拠に照らし措信できない。そして前記の本件契約(一)(二)の経緯によれば、本件建物は前三百貨店が注文者として建築し一旦その所有権を取得した上で、昭和四〇年四月三〇日に、原告所有の本件土地と交換し、さらに原告からCに帰属せしめられたものというべきである。四次に、残余財産確定の有無について判断する。原告が解散当時未換価資産として<地名略>の土地建物を所有しており昭和三九年一〇月一四日これらを訴外Aに一一〇万円で売渡したことは当事者間に争いがない。そして前掲乙第二〇号証、証人Oの証言によれば、原告は解散当時、Bに対し一〇万円、Kに対し七〇〇〇円、Jに対し三万三〇〇〇円合計一四万円の貸金債権を有していたこと、また当時Cは<地名略>の建物に居住していたが、税務署職員からその家賃一年分三万六〇〇〇円を原告に支払うよう指摘され、原告は右家賃を未収債権として解散事業年度損益計算書・貸借対照表に計上してなされた更正に従つて同年度の法人税を納付したことが認められ、右事実によれば、原告は解散当時、J・K・Bに対し合計一四万円の貸金債権、Cに対し三万六〇〇〇円の家賃債権を未収債権として有していたことが認められる(原告は貸金債権が合計一五万円であつた旨主張し、前掲乙第二〇 ば、原告は解散当時、J・K・Bに対し合計一四万円の貸金債権、Cに対し三万六〇〇〇円の家賃債権を未収債権として有していたことが認められる(原告は貸金債権が合計一五万円であつた旨主張し、前掲乙第二〇号証によれば、右の外Iに対する一万円の貸金債権を有していたことが認められるが、右一万円は原告の合計五万円の返済があつた旨の主張に含まれていると解せられるから、右Iに対する貸金債権の帰すうは残余財産確定の効果には影響はない上被告も主張していないところであるから後記五の清算期間中の収入についても考慮しないこととする。)。そして原告が解散当時他に資産を有していたことを認めるに足りる証拠はない。 掲乙第二〇号証によれば、右の外Iに対する一万円の貸金債権を有していたことが認められるが、右一万円は原告の合計五万円の返済があつた旨の主張に含まれていると解せられるから、右Iに対する貸金債権の帰すうは残余財産確定の効果には影響はない上被告も主張していないところであるから後記五の清算期間中の収入についても考慮しないこととする。)。そして原告が解散当時他に資産を有していたことを認めるに足りる証拠はない。また、前掲乙第一四号証、乙第一六号証、乙第二〇号証、証人Oの証言、弁論の全趣旨によれば、原告の解散当時の貸借対照表にはCに対する借入金五五万円が負債として計上されていたところ、前信預金(前記三のとおり原告の預金であつた。)の昭和三二年六月三〇日当時の預金残高は二五万円であつたが、同年一二月三〇日までに右全額が払戻されて右口座は解約されていることが認められるが、この点につき原告は、前信預金はCの預金であつたから同人において払戻し費消したと主張しているところである。してみると、Cは原告の預金二五万円を個人において費消したものと認められるから、解散時の原告の同人に対する借入金債務は、右二五万円が既に返済され、三〇万円となつていたというべきである。そして右借入金及び公租公課の外に解散時に原告に未払債務があつたことを認めうる証拠はない。そして前記貸金債権のうちJ及びKについての合計四万円が返済されたことは当事者間に争いがなく、前掲乙第二〇号証、原告代表者本人尋問の結果によれば、Bに対する貸金一〇万円は、借主が同人であるか、その内妻であるかについて争いがあり、右内妻死亡 合計四万円が返済されたことは当事者間に争いがなく、前掲乙第二〇号証、原告代表者本人尋問の結果によれば、Bに対する貸金一〇万円は、借主が同人であるか、その内妻であるかについて争いがあり、右内妻死亡後は支払を受けられなかつたことが認められ、この事実に、原告の解散から本件契約(二)成立時まで三年半以上を経過していることを考慮すれば、右貸金は昭和四〇年四月三〇日までには回収不能の貸倒れ債権と確定していたと推認するのが相当である。ところで、旧法人税法の清算所得課税は、清算によつて生じた含み利益及び清算期間中に生じた利益に対し課税し、清算金の分配により株主が受ける利益に対する株主の負担すべき税額を代替的に課税するものであるから、同法にいう残余財産の確定とは、清算中の法人において株主に分配すべき財産価額が確定したとき、即ち、未換価資産の換価処分若しくは株主への現物分配・債務の弁済・債権の取立完了(若しくは回収不能の確定)がなされたときをいうと解すべきところ、前記のとおり原告は昭和四〇年四月三〇日までに、C関係以外の債権の取立は完了若しくは不能となり<地名略>の土地建物を換価処分しており、同日本件土地譲渡及びその対価として取得した本件建物を株主であるCに帰属分配せしめ、同時に前記未収家賃債権及び借入金債務をも清算したというべきであるから、原告には他に未処分資産、未収債権、未払債務はなかつたというべく、従つて原告の残余財産は昭和四〇年四月三〇日確定したというべきである。 は昭和四〇年四月三〇日までに、C関係以外の債権の取立は完了若しくは不能となり<地名略>の土地建物を換価処分しており、同日本件土地譲渡及びその対価として取得した本件建物を株主であるCに帰属分配せしめ、同時に前記未収家賃債権及び借入金債務をも清算したというべきであるから、原告には他に未処分資産、未収債権、未払債務はなかつたというべく、従つて原告の残余財産は昭和四〇年四月三〇日確定したというべきである。してみると、被告の認定した昭和四〇年一月二〇日は残余財産確定の日と異なることになるが、後記六のとおり原告の事業年度は毎年七月一日から翌年六月三〇日までであり、被告の認定した日と残余財産が確定した日は同一事業年度に属しているから<地名略>の土地売却代金をも含めて清算所得の金額を算定しう 記六のとおり原告の事業年度は毎年七月一日から翌年六月三〇日までであり、被告の認定した日と残余財産が確定した日は同一事業年度に属しているから<地名略>の土地売却代金をも含めて清算所得の金額を算定しうるのであり、また本件処分の日は残余財産確定を昭和四〇年四月三〇日とした場合の法定申告期限後であるから、右の日時の相違は本件処分を違法とし、その取消し事由となるものではない。五清算所得及び法人税額の算定前記四のとおり原告の残余財産は昭和四〇年四月三〇日に確定したが、同年四月一日から施行された法人税法(昭和四〇年法律第三四号)附則第二条は、同日前の解散による法人税についてはなお従前の例による旨規定しているから、原告の清算所得及び法人税額は旧法人税法によつて算出されるべきであるところ、旧法人税法における清算所得は、残余財産の価額から解散当時の資本金額・資本積立金額・再評価積立金額を控除した金額である(同法一二条の二)から、まず残余財産の価額を判断する。1 残余財産の価額残余財産の価額は、最終的に株主に分配すべき財産価額であり、旧法人税法一二条の二第三項の税額を含むから、解散当時の現金及び預金保有高と解散時から残余財産確定時までの期間中の収入の合計額から同期間中の支出額(解散事業年度以前の法人税・県民税・市町村民税・事業税を含む。)を控除した金額というべきである。(一) 原告の解散当時の現金・預金保有高が別表(二)記載(A)のとおりであることは当事者間に争いがない。(二) 解散時から残余財産確定までの清算期間中の収入昭和三九年一〇月一四日原告が<地名略>の土地建物を売却して代金一一〇万円を取得したこと、J・Kから合計四万円の貸金返済を受けたこと、Cから未収家賃三万六〇〇〇円の返済を受けたことは前記四のとおりであり、前記三4のとおり原告は というべきである。(一) 原告の解散当時の現金・預金保有高が別表(二)記載(A)のとおりであることは当事者間に争いがない。(二) 解散時から残余財産確定までの清算期間中の収入昭和三九年一〇月一四日原告が<地名略>の土地建物を売却して代金一一〇万円を取得したこと、J・Kから合計四万円の貸金返済を受けたこと、Cから未収家賃三万六〇〇〇円の返済を受けたことは前記四のとおりであり、前記三4のとおり原告は 地名略>の土地建物を売却して代金一一〇万円を取得したこと、J・Kから合計四万円の貸金返済を受けたこと、Cから未収家賃三万六〇〇〇円の返済を受けたことは前記四のとおりであり、前記三4のとおり原告は原告が所有していた本件土地地代として本件契約(一)に基づき一八五万円の支払いを受けており、以上は原告の残余財産確定時までの収入というべきである。また原告は本件土地譲渡の対価として、前記三のとおり本件建物を取得した外、前掲乙第二及び第三号証によれば本件建物に設置した電話一基(設置費用一万三〇〇円)を取得したことが認められるから、本件土地譲渡による収入は本件建物価額及び右電話設置費用の合計額である。前記三のとおり、前三百貨店が本件建物請負代金として佐田建設に支払つたのは一二〇〇万円であり、また本件契約(二)においても本件土地売買代金は一二〇〇万円と定められているが、前記のように本件土地と本件建物は実質的には交換されたものであるから、本件土地譲渡価額の算定は、譲渡の対価として取得したものの時価によつてなすのが相当であると解されるところ、前掲乙第九号証によれば佐田建設は前三百貨店店舗建築工事を請負いこれにより利益が見込まれたため本件建物請負代金を一二〇〇万円としたのであり、本件建物工事について佐田建設が下請業者に支払つた金額は一二八八万七三八五円であつたことが認められ、また成立に争いのない乙第八号証によれば、昭和四〇年度の本件建物固定資産税評価額は一四七三万七八〇二円であつたことが認められるから、昭和四〇年四月三〇日当時の本件建物の時価は、少なくとも本件建物工事に実際に要した一二八八万七三八五円を下らなかつたと認めるのが相当であり、してみると本件土地譲渡による収入は右本件建物時価及び電話設置費用の合計額一二八九万七六八五円であつたというべきである。事に実際に要した一二八八万七三八五円を下らなかつたと認めるのが相当であり、してみると本件土地譲渡による収入は右本件建物時価及び電話設置費用の合計額一二八九万七六八五円であつたというべきである。 くとも本件建物工事に実際に要した一二八八万七三八五円を下らなかつたと認めるのが相当であり、してみると本件土地譲渡による収入は右本件建物時価及び電話設置費用の合計額一二八九万七六八五円であつたというべきである。事に実際に要した一二八八万七三八五円を下らなかつたと認めるのが相当であり、してみると本件土地譲渡による収入は右本件建物時価及び電話設置費用の合計額一二八九万七六八五円であつたというべきである。以上によれば、原告の残余財産確定時までの清算期間中の収入は一五九二万三六八五円である。(原告は<地名略>の土地建物売買代金から取得価額等を控除した金額を清算所得とすべきであると主張するが、清算所得は譲渡所得とは異なり、法人の最終的資産の価額によつて算出されるべきであるから、右主張は相当ではない。)(三) 解散時から残余財産確定時までの期間中の支出原告が昭和四〇年四月三〇日Cに借入金三〇万円を支払つたというべきこと前記四のとおりであり、<地名略>の土地建物売買仲介手数料として原告がRに五万五〇〇〇円を支払つたこと、原告の解散事業年度以前の法人税・県民税・市民税・事業税の各税額が別表(二)記載(C)の2ないし5のとおりであることは当事者間に争いがない。(なお右各税について延滞税・加算税があつたことを認めるに足りる証拠はない。)また成立に争いのない乙第一八号証によれば、<地名略>の土地建物及び本件土地の固定資産税課税標準額・固定資産税・都市計画税の各税率が別表(三)記載2のとおりであること、右各税の納期は毎年四期に分けられ、第一期が四月一日から同月三〇日まで、第二期が七月一日から同月三一日まで、第三期が九月一日から同月三〇日まで、第四期が一二月一日から同月二五日までであることが認められ、右事実によれば原告の解散の日以後昭和三九年度までに納期の到来した本件土地及び<地名略>の土地建物の固定資産税・都市計画税の税額は別表(三)記載1、2、3のとおり合計四万八三〇〇円であると認められる。また弁論の全趣旨によれば原告は雑費九〇四〇円を支出したことが認めら 土地及び<地名略>の土地建物の固定資産税・都市計画税の税額は別表(三)記載1、2、3のとおり合計四万八三〇〇円であると認められる。また弁論の全趣旨によれば原告は雑費九〇四〇円を支出したことが認められ、右認定に反する証拠はない。(原告はCに対し未払給料三万六〇〇〇円があつたと主張するが、同人は解散事業年度には原告取締役でなかつたこと前記三2のとおりであるから、右主張は認められない。 したことが認めら 土地及び<地名略>の土地建物の固定資産税・都市計画税の税額は別表(三)記載1、2、3のとおり合計四万八三〇〇円であると認められる。また弁論の全趣旨によれば原告は雑費九〇四〇円を支出したことが認められ、右認定に反する証拠はない。(原告はCに対し未払給料三万六〇〇〇円があつたと主張するが、同人は解散事業年度には原告取締役でなかつたこと前記三2のとおりであるから、右主張は認められない。)以上の事実によれば、原告の残余財産確定時までの清算期間中の支出額は別表(二)記載(C)のとおり合計四五万六六〇円である。2 以上によれば原告の残余財産の価額は解散当時の現金及び預金保有高六四一一円と清算期間中の収入一五九二万三六八五円の合計一五九三万九六円から同期間中の支出四五万六六〇円を控除した一五四七万九四三六円ということになり、原告の資本金は五〇万円であるから、原告の清算所得はこれを控除した一四九七万九四三六円であつたと認められる。3 利益積立金額旧法人税は清算所得に対する課税について利益積立金等からなる金額とそれ以外からなる金額にわけで異なる税率を課しているので、次に右2の清算所得のうち利益積立金等からなる金額について判断する。原告の解散当時の資産・負債は前記四に判断したところであるが、前掲乙第二〇号証によれば原告解散当時の<地名略>の土地・建物の帳簿価額はそれぞれ三〇万円・三〇万五〇〇〇円であつたことが認められ、本件土地の取得価額は前記三のとおり三〇万円であつたから、右の事実(貸金については清算所得に算入した四万円)及び前記1(三)の解散事業年度以前の各税額によると、原告の解散当時の貸借対照表は別表(七)記載のとおりとなるから、前記2の清算所得のうち利益積立金からなる金額は一四万九〇九一円と認められ、従つてそれ以外の清算所得は一四八三万三四 の各税額によると、原告の解散当時の貸借対照表は別表(七)記載のとおりとなるから、前記2の清算所得のうち利益積立金からなる金額は一四万九〇九一円と認められ、従つてそれ以外の清算所得は一四八三万三四五円となる。4 法人税額右3の各清算所得金額を課税標準とし、これに旧法人税法一七条一項二号を適用して原告に課されるべき法人税額を算出すると次式のとおり六四〇万六七〇〇円となる(国税通則法九〇条一項・九一条一項により端数を切捨てる。)。 当時の貸借対照表は別表(七)記載のとおりとなるから、前記2の清算所得のうち利益積立金からなる金額は一四万九〇九一円と認められ、従つてそれ以外の清算所得は一四八三万三四五円となる。4 法人税額右3の各清算所得金額を課税標準とし、これに旧法人税法一七条一項二号を適用して原告に課されるべき法人税額を算出すると次式のとおり六四〇万六七〇〇円となる(国税通則法九〇条一項・九一条一項により端数を切捨てる。)。149、000×0.2+14、830、000×0.43=6、406、700そうだとすると、本件処分による法人税額は、右4の税額の範囲内であるから相当であつたというべきである。六次に本件処分における重加算税の賦課について判断する。本件土地が原告の所有であつたこと、本件土地の登記名義がCになつた経緯は前記三のとおりであり、Cが、本件土地を個人で譲渡したとして租税特別措置法三八条の六(昭和三二年法律第二六号、以下旧特別措置法という。)による資産の買換の場合の譲渡所得の計算の特例を適用して譲渡所得が零である旨記載した所得税の確定申告書を昭和四一年三月一五日被告に提出したことは当事者間に争いがない。右の事実、殊に、Cは前三百貨店から店舗敷地として本件土地売却申込みを受けて、個人で所有していた<地名略>の土地に賃貸用建物を前三百貨店で建築すること等を内容とする不動産交換並一時賃貸借契約の契約書をC名義で作成し、別途に本件土地所有者を原告とする旨の補足契約書を作成し、前三百貸店に送付して右契約を補正したこと、その後Cは昭和三九年九月一五日本件土地の原告名義の本件抵当権の登記を混同により抹消した後、同年一〇月二七日原告への所有権移転登記を抹消して翌四〇年一月一八日C名義の所有権移転登記を経由したこと、旧特別措置法によれば 九月一五日本件土地の原告名義の本件抵当権の登記を混同により抹消した後、同年一〇月二七日原告への所有権移転登記を抹消して翌四〇年一月一八日C名義の所有権移転登記を経由したこと、旧特別措置法によれば、個人には事業用資産買換えの場合の譲渡については課税の特例が認められていたが(同法三八条の六)、清算中の法人については課税の特例が認められていなかつた(同法六五条の四、同条の六)こと、前記三のとおり原告が同族会社であつてCが支配権を有していたことによれば、本件契約(一)の契約書(乙第四号証)の契約当事者をCとした記載及び右各登記手続の経由は旧特別措置法の適用を受けて原告に対する本件土地譲渡による清算所得課税を免れるため、権利関係を仮装すべくなされたものと認めるのが相当であり、原告が本件土地譲渡による所得について納税申告書を提出しなかつたことは弁論の全趣旨により明らかである。 と、前記三のとおり原告が同族会社であつてCが支配権を有していたことによれば、本件契約(一)の契約書(乙第四号証)の契約当事者をCとした記載及び右各登記手続の経由は旧特別措置法の適用を受けて原告に対する本件土地譲渡による清算所得課税を免れるため、権利関係を仮装すべくなされたものと認めるのが相当であり、原告が本件土地譲渡による所得について納税申告書を提出しなかつたことは弁論の全趣旨により明らかである。結局原告は清算所得の課税を免れるため、課税標準の基礎となるべき事実全部を仮装していたと認めるべきであり、国税通則法六八条二項・六六条一項により、本件処分において無申告重加算税を賦課したことは相当というべきである。そして、その税率は法人税額の一〇〇分の三五であるから、前記五のとおり相当と認められる本件処分による法人税額六〇四万八〇〇円によつて右重加算税額を算出すると二一一万四〇〇〇円となり、本件処分による重加算税額は右の範囲内であるから適法というべきである。七そこで、原告主張の本件処分の違法事由について判断する。1 請求原因4(一)(1)の主張に対する判断は前記三のとおりであり、同4(一)(2)の主張に対する判断は前記四のとおりである。そこで同4(一)(3)の主張について判断する。原告が住吉町の土地建物売却代金を昭和三九事業年度の所得として申告しこれに対する法人税五万九 (一)(2)の主張に対する判断は前記四のとおりである。そこで同4(一)(3)の主張について判断する。原告が住吉町の土地建物売却代金を昭和三九事業年度の所得として申告しこれに対する法人税五万九七六〇円を納付したこと、第一次処分により右納付額を控除した法人税五九七万三五六〇円の納付義務が生じたことは前記二のとおりであり、原告が右法人税五九七万三五六〇円を納付し、その後第三次処分により右納付税が過誤納となつたため、第三次処分後還付加算金五四万六〇〇〇円が原告に交付されることになつたことは当事者間に争いがないが、成立に争いのない甲第二二号証及び弁論の全趣旨によれば、右還付加算金は、過誤納となつた右既納付税とともに、交付通知のなされた昭和四四年三月一四日、即日、本件処分により納付義務の生じた法人税・重加算税に充当され、実際に原告に交付されることはなかつたことが認められる。そして、前記二のとおり第一次処分と本件処分はいずれも本件土地譲渡による残余財産確定を理由とする清算所得に対する課税処分であつて、課税理由は同一であり、第三次処分は本件処分の前提としてなされたと認められ、還付加算金は即日本件処分によつて納付すべき税に充当されているのであるから、原告には還付加算金によつて所得が生じる余地はなく、のみならず、そもそも右還付加算金自体、残余財産が確定し、これに対する法人税納付義務の成立を前提としているのであつて、課税理由を同じくする課税処分の手続上の過誤に基づくやり直しによつて、一旦実体上生じた残余財産確定の効果が消滅することはありえないというべきである。 たと認められ、還付加算金は即日本件処分によつて納付すべき税に充当されているのであるから、原告には還付加算金によつて所得が生じる余地はなく、のみならず、そもそも右還付加算金自体、残余財産が確定し、これに対する法人税納付義務の成立を前提としているのであつて、課税理由を同じくする課税処分の手続上の過誤に基づくやり直しによつて、一旦実体上生じた残余財産確定の効果が消滅することはありえないというべきである。従つて原告の請求原因4(一)(3)の主張は理由がない。2 請求原因4(二)(1)、(2)の主張は要するに原告は未だ清算未結了なるが故にその残余財産は確定していない旨の主張であり、右清算の結了と 。従つて原告の請求原因4(一)(3)の主張は理由がない。2 請求原因4(二)(1)、(2)の主張は要するに原告は未だ清算未結了なるが故にその残余財産は確定していない旨の主張であり、右清算の結了とは商法四二七条の清算事務の終了を意味すると解せられるところ、清算法人は余財産確定後においても、残余財産にかかる法人税納付申告をなすべきことを法人税法上規定されており(旧法人税法二二条の四)、また残余財産の分配等なすべき事務が存するのであるから、清算結了と残余財産の確定とは異なる概念であつて、これを同視する原告の主張はその余の点について判断するまでもなく理由がない。なお仮に原告の右主張を残余財産未確定の主張と善解したとしても、被告にむいて原告がなした昭和三九事業年度の法人税申告を受理し、更に昭和四三ないし四五事業年度の各法人税申告書を受理したことは当事者間に争いがないところ、前者については、後に被告が第二次処分により減額更正していること前認定のとおりであり、後者についても被告において原告の提出した法人税申告を受理することが、当然に残余財産の未確定を認めたことになるというものではないから、右主張も理由がない。3 課税額の誤りの主張について(一) 原告は、本件処分においては原告が住吉町の土地建物売却代金を所得として申告し納付した税額が控除されていない旨主張するが、前記五のとおり、被告は昭和四四年三月一一日右申告に係る所得金額及び法人税額をゼロと減額更正した第二次処分をなし、その後本件処分をしたのであるから、本件処分において、右申告にかかる税額が控除されていないことには違法はない。(二) また原告は延滞税額計算の誤りを主張するが、延滞税は決定処分により納付義務が生じた税額について当然に納付義務が生じるものであつて(国税通則法六〇条一項二号)、そ 主張するが、前記五のとおり、被告は昭和四四年三月一一日右申告に係る所得金額及び法人税額をゼロと減額更正した第二次処分をなし、その後本件処分をしたのであるから、本件処分において、右申告にかかる税額が控除されていないことには違法はない。(二) また原告は延滞税額計算の誤りを主張するが、延滞税は決定処分により納付義務が生じた税額について当然に納付義務が生じるものであつて(国税通則法六〇条一項二号)、そ ていないことには違法はない。(二) また原告は延滞税額計算の誤りを主張するが、延滞税は決定処分により納付義務が生じた税額について当然に納付義務が生じるものであつて(国税通則法六〇条一項二号)、その算定は本件処分の課税要件ではないから、本件処分の違法事由とはなりえず、原告の主張はその余の点について判断するまでもなく理由がない。4 無申告重加算税賦課については前記六のとおりである。5 手続における権限濫用の主張について(一) 請求原因4(五)(1)の主張について被告が、第一次処分取消訴訟係属中に、本件青色承認取消処分、第二次処分、第一次処分を取消す第三次処分をなしたうえ、第一次処分と同じ課税理由により本件処分をなしたことは前記一及び二のとおりである。右の事実によれば、原告のなした昭和三九事業年度についての清算所得予納申告は同一事業年度中に残余財産が確定したため必要ないものであつたところ、第一次処分においては右申告に基づく法人税額を控除して法人税額を決定していたため、被告は、第二次処分により右申告による法人税額をゼロと更正し、第三次処分により第一次処分を取り消して本件処分をなしたものと認められる。課税処分取消訴訟係属中に課税庁が自ら取消訴訟の対象となつている処分を取消し、同一課税理由により新たな課税処分をなした場合、係属中の取消訴訟は訴の利益を失つて却下されることになり(最判昭和四二年九月一九日民集二一巻七号一八二八頁)、原告としては新たな処分に対する取消訴訟を提起する等対応措置をとる負担を負うことになるけれども、課税庁自ら処分を違法ならしめる瑕疵を認めて課税処分を取消すことは、特段の事情のない限り許されるというべきであり、また課税処分には期間制限があるため、新たな課税処分をなしえないとすると、課税要件がある場合でも課税を免れる結果 る瑕疵を認めて課税処分を取消すことは、特段の事情のない限り許されるというべきであり、また課税処分には期間制限があるため、新たな課税処分をなしえないとすると、課税要件がある場合でも課税を免れる結果をもたらして課税の公平に反することになるから、処分の繰り返しによつて不当に納税者の負担を重くする意図の下になされたような場合を除き、新たな課税処分をなすことも許されるというべきである。 でも課税を免れる結果 る瑕疵を認めて課税処分を取消すことは、特段の事情のない限り許されるというべきであり、また課税処分には期間制限があるため、新たな課税処分をなしえないとすると、課税要件がある場合でも課税を免れる結果をもたらして課税の公平に反することになるから、処分の繰り返しによつて不当に納税者の負担を重くする意図の下になされたような場合を除き、新たな課税処分をなすことも許されるというべきである。そして前記の本件処分の経緯によれば右のような意図は認められないから、請求原因4(五)(1)の主張は理由がない。(二) 請求原因4(五)(2)の主張について被告が昭和四四年三月一〇日本件青色承認取消処分をなしたことは前記二のとおりであり、成立に争いのない甲第五号証によれば、右処分は昭和三八年七月一日から始まる事業年度に遡つて青色申告承認を取消したものである事ことが認められるが、原告が昭和三五事業年度から昭和三八事業年度に確定申告をしなかつたことは前記二のとおりであり、法人税法一二七条一項(昭和四〇年法律第三四号)は遡及して青色申告承認を取消すことを認めているから、本件青色承認取消処分が権限の濫用で違法であるとは認められないし右処分は本件処分の要件となつているものではないからその瑕疵が直ちに本件処分の違法事由とはならず、また右処分が第一次処分の瑕疵を是正し本件処分をなす前提としてなされたものとしても、前記(一)のとおり第一次処分を取消して本件処分をしたことは権限の濫用とはいえないから、請求原因4(五)(2)の主張は理由がない。(三) 第二次処分は減額更正処分であり、国税通則法所定の期間五年(同法七〇条二項)の期間内になされたものであるから権限の濫用とはいえず、請求原因4(五)(3)の主張は理由がない。6 調査・強制捜索手続の違法の主張について(一) 請求原因 通則法所定の期間五年(同法七〇条二項)の期間内になされたものであるから権限の濫用とはいえず、請求原因4(五)(3)の主張は理由がない。6 調査・強制捜索手続の違法の主張について(一) 請求原因4(六)(1)の主張について昭和四〇年頃、前橋税務署所得税課D調査官が、C方に赴いて本件土地譲渡について調査したことは当事者間に争いがない。そして証人D、同Eの各証言、原告代表者本人尋問の結果(一部)によれば、D調査官は昭和四〇年頃、Cが本件土地を譲渡しアパートを建築した旨の情報を得て調査を開始し、同年一〇月一三日頃、当時の所得税法二三四条の質問検査権の規定を遵守して身分証明書をCに提示したうえで同人に質問し、同人方で帳簿書類等を閲覧調査したこと、その後同調査官は登記薄を閲覧し、前三百貨店関係者やIから事情を聴取したり資料の提出を受けて調査を進めた結果、本件土地譲渡による所得が原告に帰属した旨判断して法人税課に資料等を引渡して調査事務を引継ぎ、その後高崎税務署に転任したことが認められる。 し、同年一〇月一三日頃、当時の所得税法二三四条の質問検査権の規定を遵守して身分証明書をCに提示したうえで同人に質問し、同人方で帳簿書類等を閲覧調査したこと、その後同調査官は登記薄を閲覧し、前三百貨店関係者やIから事情を聴取したり資料の提出を受けて調査を進めた結果、本件土地譲渡による所得が原告に帰属した旨判断して法人税課に資料等を引渡して調査事務を引継ぎ、その後高崎税務署に転任したことが認められる。原告代表者の供述中には右C方における調査が強制的な捜索・押収であつた旨及びD調査官が他から依頼を受けてCに打撃を与えるために本件土地譲渡について調査を開始した旨の供述部分があるが、他方納得をうるため任意に帳簿書類等を提出した旨の供述部分もあつて首尾一貫せず、曖昧なものであつて、証人D、同Eの各証言に照らすと措信できない。また証人L、同Dの証言によれば、原告が主張する前三百貨店提供資料(乙第四号証、乙第五号証)は、D調査官が前記前橋税務署在勤中に収集し、本件訴訟提起後被告指定代理人が訴訟に書証として提出するため前三百貨店担当者に原本と相違ない旨の奥書を求めたものであることが認められ、右奥書部分の日付が昭和四七年四月一四日となつていることをもつてD調査官が、本件 被告指定代理人が訴訟に書証として提出するため前三百貨店担当者に原本と相違ない旨の奥書を求めたものであることが認められ、右奥書部分の日付が昭和四七年四月一四日となつていることをもつてD調査官が、本件土地譲渡所得について担当をかわつた後も調査を継続したことの証左とはなしえない。右認定の事実によれば、D調査官の調査は権限に基づいたもので、また適法な質問検査権の行使であつたと認められる。(二) 請求原因4(六)(2)の主張について原告は、昭和四九年八月二一日関東信越国税局のF・Gの両大蔵事務官が、同年一〇月二日同国税局H大蔵事務官がなした滞納処分とは別に、本訴訴訟資料収集の目的で強制捜索した旨主張し、右事実はその目的の点を除いては争いがなく、原告代表者本人尋問の結果中には右除外事実に添う供述部分がある。しかしながら、滞納処分を利用した訴訟資料収集手続の瑕疵は、本件処分後の事情であるから、本件処分自体の違法事由とはなりえないものであり、原告の請求原因4(六)(2)の主張はその余の点について判断するまでもなく失当である。7 審査請求に対する裁決の違法の主張について原告が請求原因4(七)で主張するところは、裁決固有の違法事由であるところ、課税処分とこれに対する裁決とは別個独立にその取消訴訟に提起できるものであり、原処分である本件処分の取り消しを求める本訴においては、原告主張の如き裁決固有の事由は請求を理由あらしめる違法事由とはならないというべきである。 )(2)の主張はその余の点について判断するまでもなく失当である。7 審査請求に対する裁決の違法の主張について原告が請求原因4(七)で主張するところは、裁決固有の違法事由であるところ、課税処分とこれに対する裁決とは別個独立にその取消訴訟に提起できるものであり、原処分である本件処分の取り消しを求める本訴においては、原告主張の如き裁決固有の事由は請求を理由あらしめる違法事由とはならないというべきである。従つて、原告の右主張はその余の点について判断するまでもなく失当である。8 消滅時効または期間制限の主張について(一) 原告の請求原因4(八)(1)の主張は、その趣旨必ずしも明確ではないが、国税徴収権について三年の消滅時効を定めた規定は存しないから国税通則法七〇条の更正・決定等の期間制限の規定 主張について(一) 原告の請求原因4(八)(1)の主張は、その趣旨必ずしも明確ではないが、国税徴収権について三年の消滅時効を定めた規定は存しないから国税通則法七〇条の更正・決定等の期間制限の規定についての主張と解せられるところ、本件処分は申告義務のある法人の残余財産確定時の清算所得に対する課税処分(旧法人税法二二条の四)であり、前記六のとおり原告は本件土地譲渡による残余財産確定に係る清算所得については無申告であつたから、これに対する課税処分である本件処分は決定(国税通則法二五条)であり、その期間制限は右清算所得の法定申告期限である昭和四〇年五月三〇日から五年であるから(国税通則法七〇条三項)、本件処分は期間制限の規定に牴触しない。(二) また原告は徴収権の消滅時効を主張するが(請求原因4(八)(2))、国税通則法は課税処分と徴収権を峻別しており、徴収権は課税処分によつて生じるものであつて課税処分の要件とは関わりがないから、課税処分の取り消しを求める本件訴訟においては徴収権の消滅事由は違法事由とはなりえないというべきである。八以上の次第で原告主張の本件処分の違法事由はいずれも理由がなく本件処分は適法であるから、原告の本訴請求は失当としてこれを棄却すべく、訴訟費用の負担について行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条を適用して主文のとおり判決する。(裁判官清水悠爾前島勝三藤村眞知子)別表(一)~(七)(省略)
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