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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人辻冨太郎の上告理由第一点について。(一)被上告人は、第一審において、上告人から賃借した土地の範囲が、上告人主張の第一審判決および添付図面表示のとおりであることを認めて争わなかつたが、原審にいたり、右自白を撤回し、賃借地は原審鑑定人D作成の実測平面図中南側一五・一七坪、北側八・六四坪を控除した部分であると主張したものであるところ、原判決は、被上告人の前示自白は真実に反するものであるとしたうえ、「本件係争地は独立して賃貸の目的となつたのではなく、これに隣接する同一人の所有地と一括してその目的に供せられた事実に徴するときは、控訴人(被上告人)が当審にいたるまで争わなかつたことによつて直ちに被控訴人の主張事実が真実なものとはいい難く、むしろ控訴人は誤つて賃借地の範囲を自白したものと解するのを相当とす」るとして、自白が錯誤に基づくことを認定判示したのであり、右事実認定は首肯できなくはない。錯誤の証明なしと主張する論旨は、原判示を正解しないか、もしくは、上告人の錯誤の有無に関し原審が適法にした事実の認定を非難するものでしかない。(二)被上告人がした自白の徹回および本件賃借地の範囲に関する陳述は、民訴一三九条一項にいう「攻撃又ハ防禦ノ方法」に該当するから、同条所定の要件を具備する限り、原審において「却下ノ決定ヲ為スコトヲ得」たというべきであるが本件訴訟の経過に徴すれば、右はいまだ時機に後れて提出したものとはいい難いから、原審がこれを許容し、本件賃借地の範囲について審理したことは違法ではない。所論はいずれも採用できない。- 1 -同第二点について。被上告会社が株主総会の決議に基づき昭和三四年九月二三日解散し 審がこれを許容し、本件賃借地の範囲について審理したことは違法ではない。所論はいずれも採用できない。- 1 -同第二点について。 あるが本件訴訟の経過に徴すれば、右はいまだ時機に後れて提出したものとはいい難いから、原審がこれを許容し、本件賃借地の範囲について審理したことは違法ではない。所論はいずれも採用できない。- 1 -同第二点について。被上告会社が株主総会の決議に基づき昭和三四年九月二三日解散し 審がこれを許容し、本件賃借地の範囲について審理したことは違法ではない。所論はいずれも採用できない。- 1 -同第二点について。被上告会社が株主総会の決議に基づき昭和三四年九月二三日解散し、昭和三五年六月八日清算結了登記を了したことは、記録中の閉鎖登記簿謄本により明らかであるが(記録二五九丁裏)、株式会社の清算結了の登記があつても、会社の財産が残存するときは、いまだ清算が結了したとはいえないから、会社は実質的には消滅しないものというべく、本件において、被上告会社の清算が結了していないことは現に本訴が係属していることによつても明らかであるから、被上告会社はなお存続しているものと認めるのを相当とする。叙上に反する見地に立ち、被上告会社の当事者能力が消滅したと主張して原判決を攻撃する所論は採用できない。同第三点について。原判決添付図面表示の(ロ)(ハ)点は、図面上特定しており、現地につき同点に照応する地点を確定することは可能であると認められるから、右図面に(ロ)(ハ)間の間数が表示されていなくても、本件一二四・三八二坪の範囲が不確定ということにはならない。所論は原判決および添付図面を正解しないで、原判決に所論の違法があると主張するものであつて、採用できない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官五鬼上堅磐裁判官石坂修一裁判官横田正俊裁判官柏原語六裁判官田中二郎- 2 - 横田正俊裁判官 柏原語六裁判官 田中二郎
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