平成30年8月24日判決言渡同日原本領収裁判所書記官井上昌一朗平成27年(ワ)第34338号営業差止等請求事件(以下「第1事件」という。)平成28年(ワ)第17767号不正競争行為差止等請求事件(以下「第2事件」という。)口頭弁論終結日平成30年6月8日 判決当事者の表示別紙当事者目録記載のとおり 主文 1 原告会社の請求及び被告会社の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は,原告会社と被告会社との間においては,各自の負担とし, 第2事件被告Aと被告会社との間においては,全部被告会社の負担とする。 事実及び理由 第1 請求【第1事件】 1 被告会社は,ボディメイクやダイエットを目的として,女性顧客に対するパーソナルトレーニングを実店舗ジムで行うサービスをする事業を営んではならない。 2 被告会社は,別紙被告会社役務目録記載の役務に関する宣伝用のウェブサイト,ブログ,カタログ,パンフレットに別紙被告会社標章目録記載1ないし3の各標 章を付して頒布してはならない。 3 被告会社は,原告会社に対し,別紙商標権目録記載1ないし3の各商標権の移転登録手続をせよ。 4 被告会社は,原告会社に対し,8820万円及びこれに対する平成27年12月1日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 5 被告会社は,原告会社に対し,平成27年12月1日から被告会社が別紙被告 会社役務目録記載の役務に関する宣伝用のウェブサイト,ブログ,カタログ,パンフレットに別紙被告会社標章目録記載1ないし3の各標章を付して頒布することをやめ,又は原告会社とライセンス契約を締結するまで,1か月468万円の割合による金員を支払え。 6 訴訟費用 ログ,パンフレットに別紙被告会社標章目録記載1ないし3の各標章を付して頒布することをやめ,又は原告会社とライセンス契約を締結するまで,1か月468万円の割合による金員を支払え。 6 訴訟費用は被告会社の負担とする。 7 仮執行宣言【第2事件】 1 原告らは,文書,口頭又はインターネットを通じて,被告会社と原告らとの間の訴訟の判決において被告会社に対し詐欺を理由とする損害賠償が命じられた旨を被告会社の顧客,取引関係者及びその他の第三者に告知又は流布してはなら ない。 2 原告らは,被告会社に対し,連帯して6460万円及びこれに対する平成29年6月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告らは,別紙原告ら役務目録記載1の役務に関する宣伝用のウェブサイト及びブログに別紙原告ら標章目録記載1の標章を使用してはならない。 4 原告らは,インターネット上のアドレス「http://(以下省略)」において開設するウェブサイトから,別紙原告ら標章目録記載1の標章の表示を抹消せよ。 5 原告らは,インターネット上のアドレス「http://www.(以下省略)/」において開設するウェブサイトから,別紙原告ら標章目録記載1の標章の表 示を抹消せよ。 6 原告らは,インターネット上のアドレス「http://(以下省略)」において開設するウェブサイトから,別紙原告ら標章目録記載1の標章の表示を抹消せよ。 7 原告らは,別紙原告ら役務目録記載2の役務に関する宣伝用のウェブサイト及 びブログに別紙原告ら標章目録記載2及び3の各標章を使用してはならない。 8 原告らは,インターネット上のアドレス「http://www.(以下省略)」において開設するウェブサイトから,別紙原 グに別紙原告ら標章目録記載2及び3の各標章を使用してはならない。 8 原告らは,インターネット上のアドレス「http://www.(以下省略)」において開設するウェブサイトから,別紙原告ら標章目録記載2及び3の各標章の表示を抹消せよ。 9 原告らは,インターネット上のアドレス「http://www.(以下省略)」において開設するウェブサイトから,別紙原告ら標章目録記載2及び3の各標章 の表示を抹消せよ。 10 原告らは,インターネット上のアドレス「http://(以下省略)」において開設するウェブサイトから,別紙原告ら標章目録記載2及び3の各標章の表示を抹消せよ。 11 原告らは,被告会社に対し,連帯して646万1357円及びうち154万 5512円に対する平成28年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 12 訴訟費用は原告らの負担とする。 13 仮執行宣言第2 事案の概要 1(1) 第1事件第1事件は,原告会社が,原告会社と被告会社との間にはパーソナルトレーニングを実店舗ジムで行う事業を展開することについて,原告会社をライセンサー,被告会社をライセンシーとするライセンス契約が締結されていたところ,両者が同契約と交換的に締結した原告会社から被告会社への営業譲渡契約は, 被告会社の債務不履行により解除されたにもかかわらず,被告会社が上記事業を継続していると主張して,被告会社に対し,(1)ライセンシーの競業避止義務につき定める上記ライセンス契約6条①に基づき,上記事業を営むことの差止めを求め(第1事件請求の趣旨第1項),ライセンス契約終了後のノウハウ等の使用中止につき定める上記ライセンス契約16条1項①に基づき被告会 社のカタログ等に別紙被告会 上記事業を営むことの差止めを求め(第1事件請求の趣旨第1項),ライセンス契約終了後のノウハウ等の使用中止につき定める上記ライセンス契約16条1項①に基づき被告会 社のカタログ等に別紙被告会社標章目録記載1~3の各標章(以下,番号に従 い「被告会社標章1」などといい,これらを総称するときは「被告会社各標章」という。)を付して頒布することの差止めを求める(同請求の趣旨第2項)とともに,上記ライセンス契約16条1項①の債務不履行(平成28年3月8日から2年間は選択的に上記競業避止義務の債務不履行)に基づく損害賠償として,平成24年10月から平成27年11月までの間のライセンスフィー相当 額8820万円及びこれに対する同年12月1日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金並びに同日から被告会社が別紙被告会社標章の使用の中止又は原告会社とのライセンス契約締結までの間,ライセンスフィー相当の月額468万円の支払を求め(同請求の趣旨第4項,第5項),(2)上記営業譲渡契約の解除に基づく原状回復として,被告会社が商標権者と して登録されている別紙商標権目録記載1~3の各商標権(以下,番号に従い「商標権1」又は「商標1」などという。)の移転登録を求める(同請求の趣旨第3項)事案である。 (2) 第2事件第2事件は,被告会社が,(1)被告会社と競争関係にある原告らは,「ブラッ ク企業アナリスト」を名乗るB(以下「B」という。)に情報提供又は依頼し,被告会社や原告らとの間で係属していた民事訴訟の第一審判決において被告会社に詐欺を理由とする損害賠償が命じられた旨の虚偽の事実が記載された記事をニュース情報サイト上に掲載させるなどし,被告会社の営業上の信用を害した(不正競争防止法2条1項15号)ことによ おいて被告会社に詐欺を理由とする損害賠償が命じられた旨の虚偽の事実が記載された記事をニュース情報サイト上に掲載させるなどし,被告会社の営業上の信用を害した(不正競争防止法2条1項15号)ことにより,被告会社のフランチャ イズ新規加盟数が減少して営業上の利益が害されたなどと主張し,原告らに対し,同法3条に基づき,上記告知・流布行為の差止めを求める(第2事件請求の趣旨第1項)とともに,同法4条に基づき,損害賠償金6460万円及びこれに対する不正競争行為の後の日である平成29年6月8日(訴えの変更申立書送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害 金の連帯支払を求め(同請求の趣旨第2項),(2)原告らが,ウェブサイトやブ ログにおいて,被告会社を商標権者とする商標権4~6と同一又は類似する別紙原告ら標章目録記載1~3の各標章(以下,番号に従い「原告ら標章1」などといい,これらを総称するときは「原告ら各標章」という。)を使用し,被告会社の上記各商標権を侵害していると主張して,商標法36条に基づき,その使用の差止め(同請求の趣旨第3項及び第7項)と各標章の表示の抹消を求 める(同請求の趣旨第4項~第6項,第8項~第10項)とともに,同法38条3項に基づき,使用料相当額646万1357円(平成27年8月~平成28年4月の使用料相当額154万5512円と訴え提起後24か月分の使用料相当額491万5845円の合計額)及びうち上記154万5512円に対する不法行為の後の日である平成28年5月1日から支払済みまで民法所定 の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める(同請求の趣旨第11項)事案である。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実又は文中掲記した証拠及び弁論の全趣旨により認定する 民法所定 の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める(同請求の趣旨第11項)事案である。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実又は文中掲記した証拠及び弁論の全趣旨により認定することができる事実(なお,証拠番号は原則として第1事件のものを用い,第2事件の証拠は「第2甲1」などと表記する。また,特記なき限り, 枝番のある証拠はその全てを含む。以下も同じ。))(1) 当事者等ア Aは,スポーツクラブのインストラクターとして働き始め,平成7年頃からは,「C」という名称で個人指導(パーソナルトレーニング)を行うようになった。Aは,パーソナルトレーナーとしての指導経験を踏まえ,立位姿 勢における関節角度調節をするトレーニング方法を開発し,「シセトレ」,「姿勢トレ」,「Aメソッド」などと名付けて実践するようになった。このトレーニング方法は,メディア等でも取り上げられ,注目を集めるようになった。 その後,Aは,自らがパーソナルトレーニングを行うのみならず,「ダイ エットと女性ボディメイク」専用のパーソナルトレーニングジムの店舗を展 開しようと考え,平成18年5月23日,原告会社を設立して代表取締役に就任した。(甲15,27)イ原告会社は,健康トレーニング,健康管理の企画及びコンサルタント業務並びにスポーツトレーニングに対する指導及び業務委託を主たる業務とする株式会社である。原告会社は,平成18年9月,東京都渋谷区において, 「Shapes」という名称の女性専用パーソナルトレーニングジムを開設し,「姿勢トレ」,「シセトレ」,「Shapes」,「ShapesGirl」等の標章を使用して事業を行うようになった。(甲27)ウ株式会社ラスカ(以下「ラスカ」という。 ーニングジムを開設し,「姿勢トレ」,「シセトレ」,「Shapes」,「ShapesGirl」等の標章を使用して事業を行うようになった。(甲27)ウ株式会社ラスカ(以下「ラスカ」という。)は,フランチャイズチェーン加盟店の募集,経営指導に関する業務を行う株式会社であり,その代表者は, E(以下「E」という。)である。ラスカは,フランチャイズの展開支援等を主な業務としていたが,平成22年当時,トレーニングジムの展開支援を手がけたことはなかった。 エ被告会社は,平成22年11月22日に設立されたラスカの子会社で,フィットネスクラブの経営,企画,運営及び管理並びにフランチャイズチェー ン加盟店の募集及び経営指導等の経営コンサルティングを主たる業務とする株式会社であり,その代表者はEである。 被告会社は,原告会社と後記のライセンス契約を締結した後,「Shapes」名の店舗に関するフランチャイズ事業を開始し,その店舗は徐々に増加して,平成27年11月時点における店舗数は50店舗を超えるに至って いる。(甲2)(2) 原告会社と被告会社等との間のライセンス契約ア原告会社は,平成22年4月16日,ラスカとの間で,原告会社が,ラスカに対し,原告会社の商標やノウハウを使用させ,ボディメイクやダイエットを目的として,女性顧客に対するパーソナルトレーニングを実店舗ジムで 行うサービスを行う権利を付与し,これに基づきラスカが「Shapes」 等の名称を用いて店舗を展開し,ラスカが原告会社に対してライセンスフィーを支払うという内容のライセンス契約(以下「本件ライセンス契約1」という。)を締結した。(甲3)イ原告会社は,平成23年2月8日,被告会社(平成22年11月設立) に対してライセンスフィーを支払うという内容のライセンス契約(以下「本件ライセンス契約1」という。)を締結した。(甲3)イ原告会社は,平成23年2月8日,被告会社(平成22年11月設立)との間で,被告会社が本件ライセンス契約1におけるラスカの地位を承継する ことを目的として,本件ライセンス契約1と同内容のライセンス契約(以下「本件ライセンス契約2」という。)を締結した。(甲4)ウ原告会社は,平成23年4月1日,被告会社との間で,本件ライセンス契約2のサブライセンス契約に関する条項の内容を,被告会社の100%子会社でなくてもサブライセンシーとなることができるように変更することを 目的として,改めてライセンス契約(以下「本件ライセンス契約3」という。)を締結した。(甲5)エ原告会社は,平成23年8月30日,被告会社との間で,本件ライセンス契約3の契約期間に関する条項を,「本契約締結日から2年」から「本契約締結日から30年」と変更し,サブライセンス契約に関する条項について被 告会社がサブライセンス契約のみならずフランチャイズ契約をも締結することができるように変更することなどを目的として,ライセンス契約(以下「本件ライセンス契約」という。)を改めて締結した。なお,本件ライセンス契約では,本件ライセンス契約3の5条,6条及び12条が削除され,これに伴い,7条以下の各条項が繰り上がった。(甲13) 本件ライセンス契約には,以下の規定が置かれている。 第6条(競業避止義務等)ライセンシーは,以下の各号に定める事項を行ってはならない。 ① 本契約の有効契約期間中及び本契約終了後(解除・解約等の形態を全て含む。)2年間,許諾地域において,自ら(子会 ライセンシーは,以下の各号に定める事項を行ってはならない。 ① 本契約の有効契約期間中及び本契約終了後(解除・解約等の形態を全て含む。)2年間,許諾地域において,自ら(子会社又は人的若し くは資本的関係を持つ会社を含む。)パーソナルトレーニングを導入 したフィットネス・ダイエット事業を運営,助言,投資,受託等すること。 (②略)③ ライセンサーの店舗と競合する店舗展開第16条(契約終了に従う措置・効果) 1項本契約が契約満了・解除・合意解約等の理由の如何にかかわらず終了した場合,ライセンサー及びライセンシーは,次の事項を行う。 ① ライセンシーは,本契約に基づき提供されたライセンス対象事業に関するノウハウ,情報及びトレードマークの使用を直ちに停止させなければならない。 ② ライセンシーは,ライセンサーから交付を受けた規定集,マニュアル,連絡文書,所定用紙,パンフレット,シール等の全ての印刷物及びこれらの複製物(ライセンシーが費用を負担したものも含む。)を無条件でライセンサーに返還し,又はライセンサーの許可を得て廃棄する。 ③ ライセンサーは,ライセンシーの開拓した加盟店及びユーザーを引き継ぐことができるものとし,ライセンシーは,ライセンサーに対し,その有する加盟店及びユーザーの情報(個人情報を含む。)を,ライセンサーの指定する方法にて,ライセンサーに提供しなければならない。 (④略)2項 (前段略)前項,8条,9条,18条,20条,21条及び23条は,本契約終了後もその条項に従い効力を有するものとする。 ( (④略)2項 (前段略)前項,8条,9条,18条,20条,21条及び23条は,本契約終了後もその条項に従い効力を有するものとする。 (3) 原告らと被告会社間の営業譲渡契約の締結 ア原告らは,平成23年12月14日,被告会社との間で,原告らが,被告 会社に対し,女性専用のダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業(以下「本件事業」という。)に関する一切の営業権及び知的財産・無形財産(以下,これらを一括して「本件営業権等」という。)を譲渡する旨の営業権等譲渡契約(以下「本件営業譲渡契約」という。甲7)を締結した。 本件営業譲渡契約には,以下の規定が置かれている(なお,契約当事者の名称を読み替えるなどの修正を加えている。)。 第2条1項原告会社は,平成24年2月末をもって自らが直営する「Shapes」渋谷本店(旧渋谷本店)の営業を停止する。ただし,新規顧 客の募集については,本日をもって停止する。 (2項以下略)第3条1項原告らは,被告会社に対し,女性専用のダイエット・ボディメイクを目的としたパーソナルトレーニングに関する事業(本件事業)に 関する一切の営業権及び意匠,商標(Shapes,ShapesGirl等),著作権,ノウハウ,ロゴ,キャッチフレーズ(Aメソッド,C),ドメイン名(省略)その他の知的財産・無形財産(本件営業権等)を譲渡する。 (2項以下略) 第4条1項原告会社は,本契約締結後直ちに,本件事業の営業主体について混同が生じることを防止するため,Shapesに類 を譲渡する。 (2項以下略) 第4条1項原告会社は,本契約締結後直ちに,本件事業の営業主体について混同が生じることを防止するため,Shapesに類似しない商号に変更する。 (2項略) 第5条 原告会社と被告会社は,本件事業に係る原告会社と被告会社の間の平成23年8月30日付けライセンス契約(本件ライセンス契約)を解約する。当該解約については上記契約書6条及び16条を適用しない。 イ Aは,同日,被告会社との間で,Aが被告会社の顧問となり,被告会社がAに顧問料を支払う旨の顧問契約(以下「本件顧問契約」という。)を締結 した。本件顧問契約1条には,被告会社が,Aに対し,平成24年1月1日から,顧問料として,Shapes心斎橋店については売上高(顧客から支払われる入会金,手数料,指導料その他名目のいかんを問わず全ての支払を意味する。)の5%,Shapes梅田店については売上高の4%,その他のShapesの店舗については売上高の3%の金員を支払う旨が定めら れていた。(甲8)(4) 本件営業譲渡契約等の解除ア被告会社は,平成24年7月2日頃,同日付け「顧問契約の解除通知書」により,Aに対し,本件顧問契約を解除する旨の意思表示をした。(甲9)イ原告らは,平成24年9月27日到達の「解除通知書」により,被告会社 に対し,本件営業譲渡契約及び本件顧問契約を解除する旨の意思表示をした。 (甲10,乙5)(5) 原告ら及び被告会社間における先行訴訟等ア原告らは,平成24年10月17日,被告会社,ラスカ及びE(以下,これら3名を併せて「被告会社ら」という。)を相手方として,東 乙5)(5) 原告ら及び被告会社間における先行訴訟等ア原告らは,平成24年10月17日,被告会社,ラスカ及びE(以下,これら3名を併せて「被告会社ら」という。)を相手方として,東京地方裁判 所に対し,原告らは,被告会社らとの間で,Aのノウハウ及びブランドを使用してダイエット・ボディメイクに関する店舗を拡張して双方の将来的な利益を確保することを目的とする共同事業を遂行する旨の概括的な合意をしたなどと主張し,その不履行に基づくAへの損害賠償及び本件顧問契約に基づく未払顧問料等の支払等の請求や,本件営業譲渡契約の解除に基づく原状 回復として商標権7~10の移転登録の抹消登録手続等を求める訴え(同裁 判所平成24年(ワ)第29533号)を提起した。これに対し,被告会社は,反訴(同裁判所平成25年(ワ)第17196号)を提起し,原告らが被告会社標章1~3と同一の標章を使用することが,被告会社の商標権1~3の侵害に当たると主張して,ウェブサイト等での上記各標章の使用の差止め及び損害賠償を求めた(以下,上記本訴・反訴を併せて「前訴」という。)。 (甲11)イ東京地方裁判所は,平成27年7月7日,原告ら主張の共同事業合意の存在は否定し,これに基づく被告らへの損害賠償請求は棄却しつつ,被告会社による本件顧問契約の解除は無効であるとして,Aの被告会社に対する未払顧問料等の支払請求の一部を認めるとともに,本件営業譲渡契約と本件顧問 契約の目的は密接に関連しており,いずれかが達成されるだけでは契約の目的が達成できないものであるから,被告会社による顧問料の支払債務の不履行に基づき,原告らは本件顧問契約と併せて本件営業譲渡契約も解除し得るなどと判示し,原告らによる本件営業譲渡契約の解除は有効であると が達成できないものであるから,被告会社による顧問料の支払債務の不履行に基づき,原告らは本件顧問契約と併せて本件営業譲渡契約も解除し得るなどと判示し,原告らによる本件営業譲渡契約の解除は有効であるとして,原告らの商標権7~10の移転登録の抹消登録請求を認容する一方,被告会 社の反訴請求を全部棄却する判決(以下「前訴一審判決」という。)をした。 なお,前訴一審判決は,被告会社らの詐欺を理由として本訴請求の一部を認容するものではない。(甲11)原告らと被告会社は,前訴一審判決に対し,控訴の申立てをした(ただし,原告会社は,控訴審係属中に控訴を取り下げた。)。(甲14,乙2) ウ知的財産高等裁判所は,平成28年2月18日,前訴一審判決を一部変更する内容の判決(以下「前訴控訴審判決」という。)をした(同裁判所平成27年(ネ)第10103号)。同裁判所は,前訴一審判決と同様に,原告ら主張の共同事業合意の存在は否定しつつ,本件顧問契約の顧問料の支払債務の債務不履行を理由として,本件顧問契約とともに本件営業譲渡契約を解 除できるものと判断し,原告らの商標権8~10に係る移転登録の抹消登録 手続を認容したほか,Aの未払顧問料等の支払請求を一部認容した。 なお,商標権7については,平成26年11月28日,商標法50条1項に基づく商標登録取消審判(取消2014-300963号事件)が請求されていたところ,特許庁は平成27年3月31日に上記商標登録を取り消す旨の審決(以下「本件審決」という。)をし,同審決は前訴一審の口頭弁論 終結後の同年5月11日に確定し,同年6月5日に上記商標登録の抹消登録がされたため,前訴控訴審判決において,原告会社が移転登録の抹消登録手続を求めた部分は棄却された。 前訴一審の口頭弁論 終結後の同年5月11日に確定し,同年6月5日に上記商標登録の抹消登録がされたため,前訴控訴審判決において,原告会社が移転登録の抹消登録手続を求めた部分は棄却された。 また,被告会社の原告会社に対する商標権1及び2の行使は,原告会社が被告の出願前から使用していたことや,営業譲渡契約の締結により被告会社 の出願が可能になったが,同契約は解除により遡及的に効力を失ったことなどに鑑み,権利濫用に当たり許されないものと判断した。他方,被告会社の原告らに対する商標権3に基づく差止め及び損害賠償請求は一部認容された。 前訴控訴審判決は,平成28年3月8日に確定した。(甲14,乙2,第 2乙43,44)(6) 本件に関する商標権の概要及び権利移転等本件に関する商標権の概要及び権利移転の経過等を整理すると,次のとおりである(なお,第1事件において,原告会社は商標権1~3の移転登録手続を求め,第2事件において,被告会社は商標権4~6に基づき,原告ら標章の使 用の差止め等を求めている。)。 ア商標1(前訴の「反訴商標目録」記載1)は,上段に「姿勢トレ」の文字と下段に「シセトレ」の文字を2段に横書きしてなり,商品及び役務の区分を第41類,第44類とするものであり,被告会社が本件営業譲渡契約の締結後である平成24年2月1日に出願し,同年7月6日に登録された。 イ商標2(前訴の「反訴商標目録」記載2)は,「shapes」の文字を 標準文字により書してなり,商品及び役務の区分を第41類,第44類とするものであり,被告会社が本件営業譲渡契約の締結後である平成24年2月1日に出願し,同年7月6日に登録された。 ウ商標3(前訴の「反訴商標目録 り,商品及び役務の区分を第41類,第44類とするものであり,被告会社が本件営業譲渡契約の締結後である平成24年2月1日に出願し,同年7月6日に登録された。 ウ商標3(前訴の「反訴商標目録」記載3)は,「shapes」の文字及びその下に小さく表した「RebornMyself」の文字と背景模様 の図形からなり,商品及び役務の区分を第41類,第44類とするものであり,被告会社が本件営業譲渡契約の締結後である平成24年2月1日に出願し,同年7月6日に登録された。 エ商標4(甲13の1)は,「Shapes」の文字及びその背景模様の図形からなり,商品及び役務の区分を第41類とするものであり,被告会社が, 本件商標7の取消審決の確定後である平成27年5月25日に出願し,同年12月11日に登録された。 オ商標5(甲14)は,商標2とその構成を同一にし,商品及び役務の区分を第35類とするものであり,被告会社が前訴係属中の平成26年12月3日に出願し,平成27年4月3日に登録された。 カ商標6(甲15,乙25)は,「シェイプス」の文字を標準文字により書してなり,商品及び役務の区分を第35類,第41類,第44類とするものであり,被告会社が前訴係属中の平成27年5月1日に出願し,同年10月9日に登録された。 キ商標7(前訴の「本訴商標目録」記載1)は,商標4とその構成を同一に し,商品及び役務の区分を第41類とするものであり,原告会社が,本件営業譲渡契約の締結前である平成20年8月21日に出願し,同年10月31日に登録された。同商標は,本件営業譲渡契約の締結後の平成24年2月10日受付により被告会社に移転登録されたところ,F(以下「F」という。)から,同商標に対して,不使用を理由にする ,同年10月31日に登録された。同商標は,本件営業譲渡契約の締結後の平成24年2月10日受付により被告会社に移転登録されたところ,F(以下「F」という。)から,同商標に対して,不使用を理由にする取消しを求める審決が請求され, 被請求人である被告会社はこれに対して答弁をしなかったことから,平成2 7年3月31日付けで同商標の商標登録を取り消す旨の審決(以下「原審決」という。)がされた。原審決は,同年5月11日に確定し,同登録は同年6月5日に抹消された。(第2乙43,44)その後,原告会社は,平成27年6月24日付けで,特許庁に対し,商標法58条1項に基づき,原審決の取消しを求めて原審決に対する再審を請求 したが(再審2015-950001号),特許庁は,平成28年10月31日,F及び被告会社が共謀して商標権7を害する目的をもって原審決をさせたとは認められないとして,原告会社の再審請求を却下する旨の審決をした。 これに対し,原告会社は,知的財産高等裁判所に対し,同審決の取消しを求める訴えを提起した(同裁判所平成28年(行ケ)第10254号)。同 裁判所は,Fが当事者本人の尋問期日に正当な理由なく出頭しなかったものと認められるから,民事訴訟法208条に基づき,F及び被告会社が共謀して商標権7を害する目的をもって商標7に係る登録商標を取り消す旨の原審決をさせたという原告会社の主張は真実と認めることができるとして,平成29年12月25日,原審決を取り消す旨の判決をした。 ク商標8(前訴の「本訴商標目録」記載2)は,商標1とその構成を同一にし,商品及び役務の区分を第10類とするものであり,原告会社が,本件営業譲渡契約の締結前である平成19年3月12日に出願し,平成20年1月 の「本訴商標目録」記載2)は,商標1とその構成を同一にし,商品及び役務の区分を第10類とするものであり,原告会社が,本件営業譲渡契約の締結前である平成19年3月12日に出願し,平成20年1月25日に登録された。その後,同商標は,本件営業譲渡契約の締結後の平成24年2月10日受付により被告会社に移転登録されたが,前訴の結果に基 づき,同移転登録は抹消された。 ケ商標権9(前訴の「本訴商標目録」記載3)は,「ShapesGirl」の文字を標準文字により書してなり,商品及び役務の区分を第41類とするものであり,原告会社が,本件営業譲渡契約の締結前である平成22年4月28日に出願し,同年10月29日に登録された。その後,同商標は,本件 営業譲渡契約の締結後の平成24年2月10日受付により被告会社に移転 登録されたが,前訴の結果に基づき,同移転登録は抹消された。 コ商標権10(前訴の「本訴商標目録」記載4)は,「C」の文字を標準文字により書してなり,商品及び役務の区分を第41類とするものであり,原告会社が,本件営業譲渡契約の締結前である平成22年4月28日に出願し,同年10月29日に登録された。その後,同商標は,本件営業譲渡契約の締 結後の平成24年2月10日受付により被告会社に移転登録されたが,前訴の結果に基づき,同移転登録は抹消された。 (7) 原告ら及び被告会社による標章の使用等ア原告会社は,本件営業譲渡契約第4条の規定にもかかわらず,同契約締結後も商号を変更することはなく,原告らは,その運営するウェブサイトにお いて,「シセトレ」の標章,原告ら標章2,商標3や被告会社標章3と同一の標章の使用を継続していた。(甲14,乙2)原告会社は,現在,東京都の渋谷等 ,その運営するウェブサイトにお いて,「シセトレ」の標章,原告ら標章2,商標3や被告会社標章3と同一の標章の使用を継続していた。(甲14,乙2)原告会社は,現在,東京都の渋谷等において「shapes」名の店舗を3店経営するとともに,「ShapesGirl」名でフランチャイズ事業を行い,2店舗がこれに加盟している。(A本人) イ原告らは,インターネット上のウェブサイト「Shapes(シェイプス)公式」(http://www.(以下省略)),「PersonalTrainerG」(http://www.(以下省略))及び「ボディメイク=ファッションパーソナルトレーナーHのボディメイクブログ本物のボディメイクを世界中に!」(http://(以下省略))において,別紙原告ら標章目録記載1の原告 ら標章1を使用して,原告会社が運営する女性専用パーソナルトレーニングジム「Shapes」に関する情報の提供,宣伝広告及び受講生の募集等を行っている。 また,原告らは,インターネット上のウェブサイト「Shapes(シェイプス)フランチャイズ」(http://(以下省略)),「Shapes(シェ イプス)フランチャイズ募集」(http://(以下省略))及び「シェイプスS hapes公式フランチャイズ募集開始のお知らせ」(http://(以下省略))において,原告ら標章2及び3を使用して,上記ジムのフランチャイズ募集を行っている。 ウ被告会社は,少なくとも別紙被告会社標章目録記載2及び3の被告会社標章2及び3を使用している。 エ商標1と被告会社標章1,商標2と被告会社標章2,商標3と被告会社標章3,商標4と原告ら標章1,商標5と原告ら標章2,商標6と原告ら 2及び3の被告会社標章2及び3を使用している。 エ商標1と被告会社標章1,商標2と被告会社標章2,商標3と被告会社標章3,商標4と原告ら標章1,商標5と原告ら標章2,商標6と原告ら標章3は,いずれも同一又は類似する。また,別紙原告ら役務目録記載1の役務は商標権4の指定役務に,同目録記載2の役務は商標権5及び6の指定役務にそれぞれ含まれる。 (8) 前訴に関するインターネット上での記事の掲載等ア前訴一審判決の言渡し後,ニュース情報サイト「ビジネスジャーナル」(以下「本件ウェブサイト」という。)上に,「ブラック企業アナリスト」を名乗るBが執筆した,平成27年7月28日付け「あの有名人気ジム,詐欺裁判で敗訴創業者からノウハウ略取&追い出し」,同年8月25日付け「あ の人気有名ジム,詐欺疑惑めぐる裁判で敗訴!判決後も新店舗開店で被害者拡大」,同年10月12日付け「あの大手有名ジムで詐欺発覚!創業者追放&ブランド乗っ取りに『黒幕的人物』か」と題した前訴に関する記事が掲載された(以下,これらの記事を併せて「本件各記事」という。)。 本件各記事には,Aが被告会社とEの手口を詐欺として訴え,億単位の損 害賠償を求めた民事裁判において,被告会社側の反論が退けられ,原告らが勝訴し,被告会社とEに損害賠償支払という判断が下った旨が記載されている。(第2甲5,6)イ Bは,平成27年7月末頃,被告会社が運営する「Shapes」のフランチャイズ加盟店に対し,「取材依頼書」と題する文書(以下「本件文書」 といい,本件各記事と併せて「本件各記事等」という。)をファックス送信 した。同文書には,被告会社及びEが被告となった民事裁判において,被告会社側は敗訴し,被告会社とEに対 文書」 といい,本件各記事と併せて「本件各記事等」という。)をファックス送信 した。同文書には,被告会社及びEが被告となった民事裁判において,被告会社側は敗訴し,被告会社とEに対し,詐欺の損害賠償として多額の賠償金支払命令が下されたことが判明した旨などが記載されている。(第2甲7)ウ被告会社は,平成28年4月21日到達の内容証明郵便により,本件ウェブサイトを運営する株式会社サイゾー(以下,単に「サイゾー」という。) に対し,本件各記事とこれに関連するBの記事が被告会社の名誉,信用を著しく毀損するとして,その削除を求める旨の警告書(以下「本件警告書」という。)を送付した。すると,同各記事等は,同年5月1日頃に削除された。 (第2甲18) 3 争点 【第1事件関係】(1) 被告会社が本件ライセンス契約6条①(以下「本件競業避止義務条項」という。)に基づく競業避止義務を負うか否か(2) 被告会社が被告各標章及び原告らのノウハウ等の使用停止義務を負うか否か (3) 原告会社の損害の発生及びその額(4) 原告会社が商標権1~3の移転登録請求権を有するか否か【第2事件関係】(5) 原告らが本件各記事及び本件文書により虚偽の事実の告知・流布をしたといえるか否か (6) 虚偽事実の告知・流布による被告会社の損害の発生及びその額(7) 被告会社の商標権侵害に基づく請求が権利濫用に当たるか否か(8) 商標権侵害による被告会社の損害の発生及びその額第3 争点に関する当事者の主張 1 争点(1)(被告会社が本件競業避止義務条項に基づく競業避止義務を負うか否 か)について (原告会社の主張)(1) 本件ライ 額第3 争点に関する当事者の主張 1 争点(1)(被告会社が本件競業避止義務条項に基づく競業避止義務を負うか否 か)について (原告会社の主張)(1) 本件ライセンス契約6条①は,ライセンシーである被告会社は,本契約の有効契約期間中及び本契約終了後2年間,許諾地域において,パーソナルトレーニングを導入したフィットネス・ダイエット事業を運営等してはならない旨定めているところ,被告会社はこれに違反し,本件営業譲渡契約の解除後も同事 業を運営等していたものである。 本件ライセンス契約は,平成23年12月14日,本件営業譲渡契約及び本件顧問契約という形態に変容したが,本件ライセンス契約におけるライセンスフィーの算出方法と本件顧問契約の顧問料の算出方法が同じであることが示すとおり,法律的にも経済的にも変更を予定したものではない。 そして,本件営業譲渡契約5条は,本件ライセンス契約を解約し,当該解約については同契約6条及び16条を適用しないと規定するが,これは,本件営業譲渡契約後に本件競業避止義務条項等の規定が適用されると,被告会社が事業を行うことができなくなることから,これを回避するために設けられたものである。 このような同契約5条の趣旨に照らすと,当事者の合理的な意思解釈としては,同条は本件営業譲渡契約が有効に存続することを条件とする規定であり,本件営業譲渡契約が終了した場合にはその効力を失い,被告会社は,本件ライセンス契約終了に基づく義務である本件競業避止義務条項に基づく競業避止義務を負担すると解すべきである。 また,本件ライセンス契約16条2項は,本件ライセンス契約終了後も効力が存続する規定として6条を挙げていないが,当初のライセンス契約で づく競業避止義務を負担すると解すべきである。 また,本件ライセンス契約16条2項は,本件ライセンス契約終了後も効力が存続する規定として6条を挙げていないが,当初のライセンス契約では,同契約終了に従う措置・効果に係る条項(19条)において,契約終了後に効力が存続する規定として競業避止義務に関する規定(8条)が挙げられていた。 本件ライセンス契約においては,競業避止義務条項が6条に変更されたのにそ れが反映されず,従前の文言をそのまま流用しているものである。 (2) 本件ライセンス契約6条①は,競業避止義務の期間について「本契約終了後(解除・解約等の形態を全て含む。)2年間」と定めているが,これは,本件営業譲渡契約の解除による終了が確定した時,すなわち,前訴控訴審判決が確定した平成28年3月8日から2年間と解すべきである。このように解釈しなければ,ライセンス契約終了後にライセンシーが契約終了を否定して事業を継 続しているような場合に契約の存否に関する訴訟の期間が2年以上続くと,仮にライセンサーが勝訴したとしても,ライセンシーは事業を停止することなく継続することができることとなって不都合である。 (3) 本件競業避止義務条項には上記のとおり契約終了から2年間という制約がある以上,営業の自由に対する不当な侵害には当たらず,同条項が公序良俗に 反することはない。 (4) 原告らは,被告会社に対し,独自のトレーニング理論及びトレーナー心理学,宣伝に関する技術的ノウハウを提供しているのであるから,本件競業避止義務を主張することが権利濫用に当たるとの被告会社の主張は理由がない。 (被告会社の主張) (1) 本件営業譲渡契約5条は,本件ライセンス契約を解約すると明示的に規定して 件競業避止義務を主張することが権利濫用に当たるとの被告会社の主張は理由がない。 (被告会社の主張) (1) 本件営業譲渡契約5条は,本件ライセンス契約を解約すると明示的に規定しており,本件営業譲渡契約が終了した場合に本件競業避止義務が発生する旨の規定は存在しない。このように,本件競業避止義務に関する規定が適用されないという前提で本件ライセンス契約が解約されている以上,被告会社が本件ライセンス契約の解約後に本件競業避止義務を負わないことは明らかである。 また,仮に,本件営業譲渡契約の終了により本件ライセンス契約の16条2項が適用されるとしても,同項は6条を挙げていないから,被告会社が原告会社に対して本件競業避止義務を負うことはない。 (2) 本件競業避止義務条項は,契約終了後2年間の競業避止義務を定めるところ,本件ライセンス契約が終了したのは平成23年12月14日であるから,仮に 同条項が適用されるとしても,競業禁止期間は平成25年12月14日の経過 をもって満了した。仮に,本件営業譲渡契約の解除日を同義務の始期としても平成24年9月27日から2年間の経過により競業禁止期間は満了した。 (3) 本件競業避止義務条項は,競業禁止の場所的範囲が日本及びアジア(許諾地域)と広範囲であり,禁止の期間も2年間と長期にわたり,禁止対象の業務の内容が広範であるから,ライセンシーの営業の自由を過度に制約するものであ って,公序良俗に違反し無効である。 (4) 契約終了後の競業避止義務が認められるのは,ライセンサーが時間と費用をかけて開発したノウハウ(営業秘密)を守るために必要だからであるが,原告らから被告会社に提供されたのは,市販の書籍等で入手可能な一般的なトレーニング技法のみであるか のは,ライセンサーが時間と費用をかけて開発したノウハウ(営業秘密)を守るために必要だからであるが,原告らから被告会社に提供されたのは,市販の書籍等で入手可能な一般的なトレーニング技法のみであるから,原告会社が競業避止義務違反を主張するのは権利 の濫用に当たる。 2 争点(2)(被告会社が被告各標章及び原告らのノウハウ等の使用停止義務を負うか否か)について(原告会社の主張)(1) 原告会社が本件営業譲渡契約を解除したことにより,被告会社は,同解除に 伴う原状回復義務及び本件ライセンス契約の16条1項①に基づくトレードマークの使用停止義務が生じ,本件営業権等に含まれる商標,ノウハウ,ロゴ,キャッチフレーズ,ドメイン名等を使用する権原を喪失した。 しかるに,被告会社は,本件営業譲渡契約が終了した平成24年9月27日以降も,被告会社標章2及び3のほか,「シェイプス」に関連する標章を無断 で使用して本件事業を行っている。また,被告会社は,原告会社が提供したCDやテキストを用い,そのノウハウを使用している。 なお,被告会社は,原告らが提供したノウハウに秘密管理性がないと主張するが,原告会社は不正競争防止法に基づく請求をしているわけではないから,秘密管理性の有無は問題とならない。非公知性についても,原告らの体系的な トレーニング理論等は,一般人が容易に知り得るものではない。 (2) 被告会社は,原告らを排除し,顧問料やライセンスフィー相当額の対価を支払うことなく,Aメソッドや本件事業に関するトレードマークを使用して継続して利益を得ている。原告会社による被告各標章やノウハウの使用停止を求める請求は,前訴判決に基づき「Shapes」ブランドを取り戻すことを目的とするものであり, に関するトレードマークを使用して継続して利益を得ている。原告会社による被告各標章やノウハウの使用停止を求める請求は,前訴判決に基づき「Shapes」ブランドを取り戻すことを目的とするものであり,その権利行使は権利濫用に当たらない。 (3) したがって,原告会社は,被告会社に対し,被告会社各標章の使用の差止めを求めることができる。 (被告会社の主張)(1) 被告会社標章2及び3は,いずれも本件ライセンス契約終了後に被告会社によって新たに登録された商標であり,本件ライセンス契約終了時には権利とし て存在していなかった標章であるから,「本契約に基づき提供された」トレードマークではなく,本件ライセンス契約の16条1項①に基づく使用停止の対象とはならない。 また,「Shapes」の名称は,被告会社がフランチャイズ方式を用いて独自に全国展開することによってその周知性を獲得したのであるから,本件ラ イセンス契約16条1項①が,被告会社に対し,「シェイプス」に関する一切の標章の使用停止を義務付けていると解することは不合理である。 (2) 被告会社は,本件営業譲渡契約が終了した後は,マニュアルの全面改定を行っており,現在,原告会社のマニュアルを使用していない。 また,原告会社の主張するノウハウは,不正競争防止法2条6項の定める営 業秘密の要件を満たさず,法的保護に値するものではない。原告会社から提供されたのは,いずれも市販の書籍やインターネット等で公開されている一般的な情報にすぎず,非公知性がない上,原告会社は,講座を開講し,そのノウハウを公開しており,また,マニュアルについても秘密であることを明示せずに被告会社担当者に交付していたので,原告会社主張のノウハウは秘密管理性を 知性がない上,原告会社は,講座を開講し,そのノウハウを公開しており,また,マニュアルについても秘密であることを明示せずに被告会社担当者に交付していたので,原告会社主張のノウハウは秘密管理性を 欠いている。 (3) 本件営業譲渡契約締結当時,原告会社が運営していたのは,渋谷店の1店舗のみであったのに対し,被告会社は,現在,全国に53店舗を展開するに至っている。これは,被告会社が多額の費用を投じて宣伝広告を行い,被告会社独自のフランチャイズ展開ノウハウを用いたからである。他方,原告会社は,ライセンス契約期間中に被告会社各標章について商標登録することが可能であ ったにもかかわらず,これをしなかった。原告会社が,被告会社に対し,上記各商標と同じ被告会社各標章について,本件ライセンス契約に基づく使用差止めを請求することは,権利の濫用に当たる。 (4) したがって,原告会社は,被告会社に対し,被告会社各標章の使用の差止めを求めることはできない。 3 争点(3)(原告会社の損害の発生及びその額)について(原告会社の主張)被告会社が原告会社との間で新たなライセンス契約を締結せずに,被告会社各標章や原告会社のノウハウを使用して本件事業を行うことにより,原告会社にはライセンスフィー相当の損害が発生している。本件ライセンス契約9条は,ライ センスフィーにつき,各店舗の売上高を基準として,心斎橋店はその5%,梅田店はその4%,その他の店舗はその3%としており,平成27年11月30日時点でのShapesの店舗は53店舗である(甲2)。Shapes各店舗の正確な売上高は不明だが,甲12号証を参考に各店舗の平均売上高を月額300万円として計算すると,平成24年10月分~平成27年11月分のライセンス の店舗は53店舗である(甲2)。Shapes各店舗の正確な売上高は不明だが,甲12号証を参考に各店舗の平均売上高を月額300万円として計算すると,平成24年10月分~平成27年11月分のライセンスフ ィー相当額は合計8820万円となる。 平成27年12月分以降については,同年11月分を基準として,月額468万円のライセンスフィーが発生すると解するのが相当である。 なお,被告会社が競業避止義務を負う期間については,同義務に基づくライセンスフィー相当額を選択的に請求する。 (被告会社の主張) 争う。 4 争点(4)(原告会社が商標権1~3の移転登録請求権を有するか否か)について(原告会社の主張)被告会社が本件営業譲渡契約を基礎として新たに登録した商標は,被告会社に 本件営業譲渡契約の解除の効果としての原状回復義務が生じるから,原告会社は,被告会社に対し,この原状回復として商標権1~3の移転登録請求権を有する。 (被告会社の主張)商標権1~3は,被告会社が商標登録出願をし,その登録を受けて初めて成立した権利であって,本件営業譲渡契約により原告会社から譲り受けたものではな いから,同契約の解除に基づく原状回復の対象とはなり得ず,原告会社は,被告会社に対する商標権1~3の移転登録請求権を有しない。 また,原告の同請求は,前記2(被告会社の主張)(3)のとおり,権利濫用に当たる。 5 争点(5)(原告らが本件各記事及び本件文書により虚偽の事実の告知・流布を したといえるか否か)について(被告会社の主張)(1) 本件各記事及び本件文書には,前訴一審判決において,被告会社に対し,詐欺を理由とする原告らへの損害賠償が命じられた旨の事実( したといえるか否か)について(被告会社の主張)(1) 本件各記事及び本件文書には,前訴一審判決において,被告会社に対し,詐欺を理由とする原告らへの損害賠償が命じられた旨の事実(以下「本件掲載事実」という。)が記載されているが,前訴一審判決において被告会社に命じら れた金員の支払は,詐欺を理由とするものではなく,むしろ,原告らによる詐欺の主張は明示的に退けられているから,本件掲載事実は虚偽である。そして,本件各記事のウェブサイトへの掲載や本件文書のファクシミリによる送信によって,虚偽である本件掲載事実が告知・流布された。 (2) 下記アないしエによれば,原告らがBに依頼することにより本件各記事等を 作成させ,又は,原告らによるBへの積極的な情報提供により本件各記事等が 作成されたということができる。 ア本件ウェブサイト上には,前訴一審判決が言い渡される前から,前訴に関するBの記事が掲載されていたが,その内容は,前訴における原告らの主張とほぼ同一であり,原告らによるBへの情報提供がなければ書くことができないものであった。また,前訴控訴審判決は,全体として原告らにとって不 利な内容となったが,同判決は原告らのホームページに掲載されず,同判決に関するBの記事が本件ウェブサイト上に掲載されることもなかった。 イ Bが本件ウェブサイトに掲載した記事には,①AがEを公正証書原本不実記載,虚偽記載及び私文書偽造の容疑で告訴し,警視庁がこれを受理したという事実(第2甲48の1の1頁(2)),②I司法書士(以下「I司法書士」 という。)に対する懲戒請求を行い受理されたという事実(同甲8別紙3-①1頁(3))及び③商業登記簿の附属書類の写真(同甲8別紙3-①2頁)が掲載されているが, 司法書士(以下「I司法書士」 という。)に対する懲戒請求を行い受理されたという事実(同甲8別紙3-①1頁(3))及び③商業登記簿の附属書類の写真(同甲8別紙3-①2頁)が掲載されているが,上記①及び②は,A本人しか知り得ない事実である。また,上記③についても商業登記簿の附属書類を閲覧できるのは利害関係人に限られており,Bはこれに当たらないから,AがBに提供したものと考えら れる。このように,原告らは,自ら積極的に情報提供を行ってBに協力しており,原告らがBと密接な関係にあることが明らかである。 ウ原告らは,そのホームページにおいて,「Shapesの名前を語った類似店にご注意」,「Shapes(シェイプス)の重要なお知らせ」などと題して本件各記事等を積極的に引用して自らの正当性を訴えている。 また,原告らは,前訴において被告会社から指摘されるまで,そのホームページ上に,一見しただけではわからないような方法でBのネット記事等へのリンクを貼っていたが(同甲34),原告らがこのような方法を採ったのは,Bと密接な関係にあることを悟られないようにするためと考えられる。 エ本件警告書のサイゾーへの到達後,本件ウェブサイトから本件各記事等が 削除されたが,その後まもなくして,原告らはホームページにおいて,リン ク先を本件各記事の転載先サイトに変更するとともに,前訴控訴審判決を掲載するようになった。これは,Bが本件警告書に関する情報を原告らに提供したからであると考えられる。 (原告らの主張)本件事業から創業者であるAが排除され,訴訟問題となったことは,ダイエッ ト・ボディメイク業界において重大な関心事となり,原告らは,Bのほか,FRIDAY,週刊文春,共同通信社などからも 本件事業から創業者であるAが排除され,訴訟問題となったことは,ダイエッ ト・ボディメイク業界において重大な関心事となり,原告らは,Bのほか,FRIDAY,週刊文春,共同通信社などからも取材依頼を受けた。その際,原告らは,その請求内容や主張内容の説明をしたにとどまり,虚偽の事実に基づき被告会社を誹謗,中傷する行為は行っておらず,「詐欺を理由とする損害賠償が命じられた」などと説明したことはない。Aは,取材に応じ,裁判記録等の開示に応 じたが,どのような記事を作成するのかは記者次第であり,原告らが関与するところではない。 6 争点(6)(本件掲載事実の告知・流布による被告会社の損害)について(被告会社の主張)原告らが虚偽事実を告知・流布して被告会社の信用を毀損した結果,平成27 年8月以降の被告会社へのフランチャイズ加盟数は大幅に減少した。平成26年8月~平成27年7月の1年間の加盟数が18社であったのに対し,平成27年8月~平成28年4月の加盟数が4社にとどまったことからすれば,原告らの行為がなければ,被告会社は,9.5社のフランチャイズを開発し得たはずである(算式:18社×9/12か月―4社=9.5社)。なお,平成23年5月~平 成26年7月の加盟数は増加の一途をたどっていたのに,原告らによる信用毀損行為が始まった平成27年7月から一転して加盟数の大幅な減少がみられるようになったのであるから,同行為がなければ,少なく見積もっても直近の1年間と同等の加盟数を開発し得たといえる。 そして,被告会社が1社のフランチャイズを開発することにより得られる収益 は680万円であるから,原告らの行為により被告会社が被った損害額は,64 60万円(=680万円×9.5社)となる。 社が1社のフランチャイズを開発することにより得られる収益 は680万円であるから,原告らの行為により被告会社が被った損害額は,64 60万円(=680万円×9.5社)となる。 仮に,上記の加盟数を開発し得たとはいえないとしても,少なくとも同額の無形損害が認められるべきである。 (原告らの主張)争う。 7 争点(7)(被告会社の商標権侵害に基づく請求が権利濫用に当たるか否か)について(原告らの主張)(1) 原告ら各標章は,いずれも原告らが平成18年頃からパーソナルトレーニング,パーソナルトレーナーの養成スクール等の事業活動において使用を開始し, 本件営業譲渡契約の締結後もその使用を事業の根幹として継続してきたものであり,原告らにおけるその使用の必要性が極めて高い。 他方,被告会社は,本件営業譲渡契約が解除されたことにより,Shapes事業を行うことができなくなったのであるから,被告会社には原告ら各標章の使用を差し止める利益がない。 また,被告会社が同事業に関与して「Shapes」に関連する標章を使用するためには,原告らから使用許諾を受けることを要するのであり,原告らが被告会社から使用許諾を得て当該標章を使用できるという関係にはない。 (2) 商標4は,前訴一審判決において移転登録の抹消登録手続が命じられたが,本件審決の確定により抹消登録された商標7と実質的には同一であるから,こ れに基づいて原告ら標章1の使用の差止めを求めることは権利濫用として許されない。 (3) 商標5及び6に関し,被告会社は,これらの商標に基づいて原告ら標章2及び3の使用を差し止めるのは,原告らの行っていないフランチャイズ業務についてであるから,権利の濫用には当 されない。 (3) 商標5及び6に関し,被告会社は,これらの商標に基づいて原告ら標章2及び3の使用を差し止めるのは,原告らの行っていないフランチャイズ業務についてであるから,権利の濫用には当たらないと主張するが,Shapes事業 のフランチャイズ展開は原告らが主体となって行ったものであり,原告らは, 本件営業譲渡契約締結前から共同事業としてフランチャイズ業務に原告ら標章2及び3を使用していた。 また,被告会社は,本件ライセンス契約の存続中は,指定役務をフランチャイズ業務としても,商標5及び6について商標登録出願をすることはできず,本件ライセンス契約終了後についても,Shapesに関するフランチャイズ 業務は原告会社が行い,被告会社は撤退することになっているのであるから,被告会社の商標5及び6に基づく請求は,本来使用することができないはずの商標権に基づく権利行使である。 (4) 以上によれば,被告会社が原告らに対して商標4~6に係る商標権侵害に基づく請求をすることは,権利濫用であって許されない。 (被告会社の主張)(1) 商標権4は,本件営業譲渡契約に基づき原告会社から被告会社への移転登録がされた商標権7とは異なる権利である。商標4は,本件営業譲渡契約の終了後に商標登録出願がされて商標登録されたものであって,本件営業譲渡契約の締結に伴って商標登録出願されたものでもない。このように,商標権4は,本 件営業譲渡契約と関連性がなく,原告らが本件営業譲渡契約前から商標4を使用していた事実はないし,同契約の解除に基づく原状回復義務の対象でもない。 したがって,被告会社が原告らに対して商標権4を行使することは,権利の濫用に当たらない。 (2) 商標権5及び6に係る被告会社 ないし,同契約の解除に基づく原状回復義務の対象でもない。 したがって,被告会社が原告らに対して商標権4を行使することは,権利の濫用に当たらない。 (2) 商標権5及び6に係る被告会社の請求は,フランチャイズ事業に関して原告 ら標章2及び3の使用を禁じるものであって,原告らのパーソナルトレーニング,パーソナルトレーナーの養成スクール等の事業活動における使用を禁じるものではない。 Shapes事業のフランチャイズ展開を開始したのは被告会社であり,原告らが本件営業譲渡契約締結前からフランチャイズ展開のために原告ら標章 2及び3を使用していた事実はないから,フランチャイズ事業において原告ら が原告ら標章2及び3を使用する必要性が高いとはいえない。 また,商標5及び6は,本件営業譲渡契約の終了後に商標登録出願がされて商標登録されたものであって,本件営業譲渡契約の締結に伴って商標登録出願されたものではない。本件営業譲渡契約の終了後は,原告らと被告会社との間に何らの契約関係も存しないから,商標5及び6の商標登録出願に原告らの許 諾を要するなどということはない。 さらに,商標権5及び6は,フランチャイズシステムの運営,管理等のフランチャイズ事業(第35類)を指定役務として商標登録したものであり,前訴の審理対象であった商標権2の指定役務は第41類(フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する知識の教授)であって, 指定役務を異にする。 (3) したがって,被告会社が原告らに対して商標権5及び6を行使することは,権利の濫用に当たらない。 8 争点(8)(商標権侵害による被告会社の損害の発生及びその額)について(被告会社の主張) 告会社が原告らに対して商標権5及び6を行使することは,権利の濫用に当たらない。 8 争点(8)(商標権侵害による被告会社の損害の発生及びその額)について(被告会社の主張) 原告らが商標権4~6を侵害したことにより,被告会社に同各商標の使用料相当額の損害が発生した。原告らが運営するShapesの現在の売上高は不明であるため,原告らが過去に運営していたShapes渋谷店を被告会社がリニューアルした後についてみると,平成24年3月から平成25年2月までの1年間の総売上高は4468万9494円であり,平均月間売上高は372万4125 円(=4468万9494円÷12か月)となる。 そして,平成21年度特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書「知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用のあり方に関する調査研究報告書~知的財産(資産)価値及びロイヤルティ料率に関する実態把握~」による商標分類別ロイヤルティ料率は,第35類が3.9%,第41類が5.5%であり,原告らがフ ランチャイズ募集を開始したのが平成27年8月1日,被告会社が商標4の商標 登録を得たのが同年12月11日であるから,同年8月から同年12月までは商標5等により3.9%,平成28年1月以降は商標4等により5.5%のロイヤルティ料率を適用するのが相当である。そうすると,商標4~6の平成27年8月~平成28年4月の使用料相当額は,154万5512円(=372万4125円×(0.039×5か月+0.055×4か月))となる。 また,原告らは,本件が解決するまで今後も2年間は原告ら各標章を使用することが見込まれるから,その間の使用料相当額は491万5845円(=372万4125円×0.055×24か月)となる。 (原告らの主張) は,本件が解決するまで今後も2年間は原告ら各標章を使用することが見込まれるから,その間の使用料相当額は491万5845円(=372万4125円×0.055×24か月)となる。 (原告らの主張)争う。 第4 当裁判所の判断 1 争点(1) (被告会社が本件競業避止義務条項に基づく競業避止義務を負うか否か)について原告会社は,被告会社が本件競業避止義務条項(本件ライセンス契約6条①)に基づき,競業避止義務を負う旨主張する。 しかし,本件営業譲渡契約は本件ライセンス契約に代えて締結されたものであるから,本件営業譲渡契約の締結に伴い本件ライセンス契約は合意解約されたものと解するのが相当であり,本件営業譲渡契約5条においても本件ライセンス契約を解約する旨が明示的に定められている。そして,本件営業譲渡契約が終了する場合の規律は,同契約終了時の当事者間の合意又は原状回復義務の範囲の問題 であり,本件営業譲渡契約の終了に伴い,既に合意解約された本件ライセンス契約の効力が復活し,同契約16条の競業避止義務の規定が適用されると解すべき理由はない。 これに対し,原告会社は,本件ライセンス契約は,本件営業譲渡契約及び本件顧問契約という形態に変容したが,その実質は同一であるから,当事者の合理的 な意思解釈として,本件営業譲渡契約が終了した場合には,本件ライセンス契約 に基づく競業避止義務を負うと主張する。しかし,本件ライセンス契約と本件営業譲渡契約とはその法的性質を異にする別個の契約であり,実質的にみても,営業権や知的財産権の権利主体の変更を伴うものであるから,同一であるということはできず,また,本件営業譲渡契約が終了した場合に本件ライセンス契約と同一内容の効力が発生する旨の当事者 実質的にみても,営業権や知的財産権の権利主体の変更を伴うものであるから,同一であるということはできず,また,本件営業譲渡契約が終了した場合に本件ライセンス契約と同一内容の効力が発生する旨の当事者間の黙示的な合意が存在したことをうかが わせる証拠も存在しない。 したがって,原告会社の本件ライセンス契約上の競業避止義務条項に基づく請求(第1事件請求の趣旨第1項)は理由がない。 2 争点(2)(被告会社が被告各標章及び原告らのノウハウ等の使用停止義務を負うか否か)について 原告会社は,被告会社が本件ライセンス契約16条1項①に基づき被告各標章及び原告会社の提供したノウハウ等の使用を停止する義務を負うと主張する。 しかし,本件営業譲渡契約の締結によって本件ライセンス契約は合意解約されたことは前記判示のとおりである。また,本件営業譲渡契約5条は,本件ライセンス契約16条1項を適用しない旨を明示的に規定しているのであるから,原告 会社と被告会社との間で本件ライセンス契約の終了時に同条を適用しない旨の合意がされたものというべきである。 そして,本件営業譲渡契約が終了した場合に本件ライセンス契約と同一内容の権利義務が発生する旨の当事者間の黙示的な合意が存在したことをうかがわせる証拠が存在しないことは,前記判示のとおりである。 したがって,原告会社の本件ライセンス契約16条1項に基づく請求(第1事件請求の趣旨第2項,第4項)は理由がない。 3 争点(4)(原告会社が商標権1~3の移転登録請求権を有するか否か)について原告会社は,本件営業譲渡契約の解除に基づく原状回復として,被告会社に対 し,商標権1~3の移転登録請求権を有すると主張する。 しかし,商 を有するか否か)について原告会社は,本件営業譲渡契約の解除に基づく原状回復として,被告会社に対 し,商標権1~3の移転登録請求権を有すると主張する。 しかし,商標権は,設定の登録により発生する権利である(商標法18条1項)ところ,商標権1~3は,本件営業譲渡契約の締結後である平成24年2月1日に商標登録出願がされ,同年7月6日に設定登録されたものであるから,本件営業譲渡契約の解除に基づく原状回復の対象となり得ないことが明らかである。 これに対し,原告会社は,前訴控訴審判決が,商標権1及び2について,被告 会社に原状回復義務としての移転登録義務が生ずる旨判示したと主張するが,同判決は商標権1及び2が原状回復義務の対象となる旨を判示しているわけではない。 したがって,被告会社に対して商標権1~3の移転登録手続を求める原告会社の請求(第1事件請求の趣旨第3項)は理由がない。 4 争点(5)(原告らが本件各記事及び本件文書により虚偽の事実の告知・流布をしたといえるか否か)について(1) 争点(5)に関し,前記第2の2(8)の前提事実に加え,後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,次の各事実が認められる。 ア Aは,前訴係属中の平成26年9月,被告会社との紛争について,知人の J(以下「J」という。)に相談した。AがJに相談したのは,Jの知人であるK(以下「K」という。)がL(以下「L」という。)とフランチャイズ業務を共同で展開していたところ,Lにノウハウを奪われた上,ジムの運営から排除されたということを仄聞したからであった。Aは,その後,JとともにBの取材を受けた。 イ Bは,同月12日頃以降,被告会社に対し,取材依頼書と題する文書をファックス送信 運営から排除されたということを仄聞したからであった。Aは,その後,JとともにBの取材を受けた。 イ Bは,同月12日頃以降,被告会社に対し,取材依頼書と題する文書をファックス送信して,被告会社やEが当初から,Aから資本金を詐取しノウハウを持ち逃げして乗っ取ろうと画策をしていたのか,そのやり方はKの件で会得したのかなどの点について取材したいと依頼するようになった。(第2甲24~29) ウ Bは,平成26年11月9日に,本件ウェブサイト上に,「人気ジム『S hapes』乗っ取り騒動,創業者が提訴突然の創業者追放とノウハウ詐取か」と題するネット記事を掲載した。同記事には,Aの写真が掲載され,原告らによるラスカへの出資,本件ライセンス契約の締結,本件営業譲渡契約への切替えと被告会社による本件顧問契約の解除といった一連の経緯が詳細に記載されていたほか, 原告らによる出資金の支払にもかかわらず, 登記上それがうかがわれず,実際に増資が行われていない疑いがある旨などが記載されていた。なお,同記事は,他のウェブサイトにも転載されたが,Aの女性専用パーソナルトレーニング店「MODELS」のウェブサイトには,一見してわからない方法で,転載された同記事へのリンクが貼られていた。(第2甲8別紙1-①~⑤,同甲34) エ Aは,平成26年12月頃,Jから紹介されたD弁護士(以下「D弁護士」という。)とともに,改めてBの取材を受けた。なお,Aは,Bのほか,FRIDAY,週刊文春,共同通信などから取材を受けたが,そうした取材を受ける際,要求に応じて訴訟記録などの資料を提供することがあった。(乙46,D証人) オ Bは,平成26年12月29日,本件ウェブサイト上に,「『¥マネーの虎』名 が,そうした取材を受ける際,要求に応じて訴訟記録などの資料を提供することがあった。(乙46,D証人) オ Bは,平成26年12月29日,本件ウェブサイト上に,「『¥マネーの虎』名物社長,詐欺で訴訟にゴッドハンドKからノウハウ奪い,追放の疑い」と題するネット記事を掲載した。同記事には,KとLの紛争の詳細や,AがEから同様の被害に遭っている旨などが記載されている。(第2甲8別紙2-①~⑤) カ D弁護士は,Aから,詐欺罪でEを告訴してほしいと要望され,平成27年1月か2月頃,渋谷警察署に出向き,Aが作成に関与していない株式引受書が偽造されたことなどにつき相談をするなどしたが,立件は難しいとして,告訴状は受理されず,D弁護士は,その旨をAに報告した。(乙46,D証人) キ平成27年3月29日,Bは,本件ウェブサイト上に,「人気ジム『Sh apes』乗っ取り&詐欺,文書偽造の証拠入手!被害なお拡大の危険」と題するネット記事を掲載した。同記事には,原告らから出資された490万円につき疑義があり,公正証書原本不実記載,虚偽記載及び私文書偽造の容疑で警視庁がAの告訴を受理し,被告会社が違法な登記を行ったとしてEが刑事事件の被告人となっている旨,違法登記を行ったI司法書士に対し,東 京法務局及び東京司法書士会に懲戒請求が行われ,受理された旨が記載されていたほか,Eが存在を否定している登記書類が偽造文書として東京法務局港出張所に存在していたとして,その写真が掲載されたが,その後,告訴の点については,警視庁がAの告訴を受理する方針を固めている旨の記載に改められた。(第2甲8別紙3-①及び②,同甲48) ク前記第2の2(8)ア及びイ記載のとおり,平成27年7月から同年10月 ては,警視庁がAの告訴を受理する方針を固めている旨の記載に改められた。(第2甲8別紙3-①及び②,同甲48) ク前記第2の2(8)ア及びイ記載のとおり,平成27年7月から同年10月にかけて本件各記事が掲載され,同年7月末ころ,本件文書が被告会社の運営する「Shapes」のフランチャイズ加盟店に対してファックス送信された。 ケ前記第2の2(8)ウ記載のとおり,被告会社は,平成28年4月にサイゾ ーに対して本件警告書を送付し,同年5月1日頃,本件各記事等及びこれに関連するBの記事は削除された。 (2) 前記第2の2(8)によれば,本件各記事等には,Aが被告会社及びEに対して提起した民事訴訟において,被告会社及びEの行為が詐欺であるとの主張が認められ,損害賠償金の支払が命じられた旨が記載されていると認められる。 同記事等の摘示する事実は客観的事実に反し,被告会社が詐欺的な行為を行う会社であるとの印象を与えるものであるから,その営業上の利益を害するものであるということができる(3) 本件各記事等は,いずれもBが執筆したものであるところ,被告会社は,本件各記事等は,原告らがBに依頼して作成させ,又は原告らによるBへの積極 的な情報提供によって作成されたということができるので,原告らも不正競争 防止法上の責任を負うと主張する。 しかし,一般的に,ジャーナリストは,関心のあるテーマについて多方面から取材を行い,収集した情報を総合的に検討してその真実性を判断した上で,自らの責任に基づいて記事を執筆するのであり,その執筆内容について取材対象者が不正競争防止法2条1項15号に基づく責任を負うのは,当該取材対象 者が虚偽の事実を告げて,当該ジャーナリストと意思を通じて虚偽の事実 いて記事を執筆するのであり,その執筆内容について取材対象者が不正競争防止法2条1項15号に基づく責任を負うのは,当該取材対象 者が虚偽の事実を告げて,当該ジャーナリストと意思を通じて虚偽の事実を記事等に掲載したり,取材対象者がその説明内容がそのまま掲載されることを知りながら虚偽の事実を告げた場合などに限られるというべきである。 本件においては,Aが,Bから取材を受け,被告会社等との紛争の経緯について説明をし,訴訟記録などの資料を交付したなどの事実は認められるものの, Aが本件各記事に虚偽の事実を掲載するようにBに依頼したり,その説明がそのまま掲載されると知りながら虚偽の事実を告げたなどの事実の存在を認めるに足りる証拠はない。前記のとおり,Bは,前訴一審判決の以前から原告らと被告会社間の紛争に関心を持ち,被告会社やEが詐欺的な行為を行っているという趣旨の記事を執筆していたことからすると,本件各記事等についても, 前訴一審判決の内容に関する自らの理解に基づいて執筆したと認めることが相当である。 (4) これに対し,被告会社は,①前訴一審判決が言い渡される前のBのネット記事の内容が原告らの主張と同一であり,また,Bは原告らに不利な前訴控訴審判決については記事を執筆していないこと,②本件各記事等に記載されている 事実はA本人しか知り得ない事実であること,③原告らはそのホームページにおいて本件各記事等を積極的に引用していること,④Bから原告らに本件警告書に関する情報が伝わっていることなどを理由に,本件各記事等は原告らがBに依頼して作成させたものであると主張する。 しかし,上記①については,Aが前訴における主張内容をBに説明すること 自体が違法であるということはできず,また,控訴審判決に関する記 がBに依頼して作成させたものであると主張する。 しかし,上記①については,Aが前訴における主張内容をBに説明すること 自体が違法であるということはできず,また,控訴審判決に関する記事を原告 らがホームページに掲載せず,同判決に関する記事をBが執筆しなかったからといって,そのことから原告らとBが意思を通じて虚偽の事実を流布したとの事実が推認されるものではない。 同様に,上記②については,AがEを告訴したなどのAしか知らない事実が本件記事等に掲載されたとしても,そのような情報提供を行うこと自体をもっ て,AとBが密接な関係にあるということはできず,上記③についても,原告らがそのホームページにおいて本件各記事等を引用したからといって,そのことから,原告らがBに虚偽の事実を記載するように依頼し,Bがこれに応じて虚偽の事実を掲載したとの事実が推認されるものではない。 さらに,上記④についても,被告会社からサイゾーに対する削除要請があっ たことがBからAに通知されたとしても,そのことから原告らとBが意思を通じて虚偽の事実を掲載したなどの事実が推認されるものではない。 (5) したがって,本件掲載事実の告知・流布の差止めを求める被告会社の請求(第2事件請求の趣旨第1項)及び不正競争防止法4条に基づく損害賠償請求(同第2項)は,いずれも理由がない。 5 争点(7)(被告会社の商標権侵害に基づく請求が権利濫用に当たるか否か)について(1) 前記前提事実によれば,①被告会社が商標権4~6の商標権者であること,②原告らが原告ら各標章を使用していること,③商標4と原告ら標章1,商標5と原告ら標章2,商標6と原告ら標章3は,いずれも同一又は類似すること, 別紙原告ら役務目録記載 の商標権者であること,②原告らが原告ら各標章を使用していること,③商標4と原告ら標章1,商標5と原告ら標章2,商標6と原告ら標章3は,いずれも同一又は類似すること, 別紙原告ら役務目録記載1の役務は商標権4の指定役務に,同目録記載2の役務は商標権5及び6の指定役務にそれぞれ含まれることが認められる。 (2) そこで,被告会社の商標権侵害に基づく請求が権利濫用に当たるか否かにつき検討する。 ア商標権5及び6に基づき原告ら標章2及び3の差止め等を求める請求に ついては,①原告会社は,平成18年頃からパーソナルトレーニングジムの 店名及び原告会社の商号として原告ら標章2を使用し(前記第2の2(1)イ),そのカタカナ表記である原告ら標章3も同じ頃から使用していること(第2乙14,16),②原告会社は,本件営業譲渡契約後も原告ら標章2及び3を使用し(前記第2の2(7)ア),被告会社は少なくとも本件顧問契約の解除通知書を送付するまで原告ら標章2及び3の使用について異議を述べてい ないこと,③本件営業譲渡契約は,被告会社によるAに対する顧問料の支払債務の債務不履行により解除されたと認められ(甲14,乙2),原告ら標章2及び3が本件営業譲渡契約の締結前に原告会社により商標登録されていれば,原状回復の対象となっていたと考えられること,④商標5は前訴控訴審判決によりその権利行使が権利濫用であると認められた商標2と同一 の構成であり,その役務区分が異なるにすぎないこと,⑤原告会社は,現在も,店舗,原告会社の商号等として原告ら標章2及び3を使用しており(A本人),その使用の必要性は高いことなどの事情が認められる。 以上の事情を総合すると,被告会社が,商標5及び6に基づいて,原告ら標章2及び3の使用を て原告ら標章2及び3を使用しており(A本人),その使用の必要性は高いことなどの事情が認められる。 以上の事情を総合すると,被告会社が,商標5及び6に基づいて,原告ら標章2及び3の使用を差し止めることはその権利の濫用として許されない というべきである。 イこれに対して,被告会社は,商標権5及び6には,フランチャイズシステムの運営,管理等のフランチャイズ事業(第35類)を指定役務として商標登録したものであり,原告らが本件営業譲渡契約締結前からフランチャイズ展開のために原告ら標章2及び3を使用していた事実はないから,被告会社 による商標権5及び6に基づく権利行使は権利の濫用に当たらないと主張する。 しかし,トレーニングジムの店舗を直営店とするかフランチャイズ展開するかは,その経営形態の差違にすぎないというべきであるから,商標権5及び6の対象となる役務は原告らの行っている事業と関連するものであり,現 に原告会社は現在トレーニングジムのフランチャイズ事業を行っているの であるから,原告会社にとって原告ら標章2及び3を使用する必要性が高いことに変わりはないということができる。そうすると,商標権5及び6の指定役務が第35類であることは前記結論を左右しないというべきである。 ウ商標権4に基づき原告ら標章1の差止め等を求める請求については,①商標4と同一の構成の商標7については,本件営業譲渡前に商標登録されたも のであり,本件営業譲渡契約の解除に伴う原状回復によりその登録が原告会社に移転されるべきものであったこと,②商標7については,ラスカの会社概要においても同一又は類似の標章が付されているが(第2乙39~41),被告会社は,商標7について不使用取消を求める審判に対して何ら答弁を されるべきものであったこと,②商標7については,ラスカの会社概要においても同一又は類似の標章が付されているが(第2乙39~41),被告会社は,商標7について不使用取消を求める審判に対して何ら答弁をしないまま,同商標の取り消す旨の審決がされ,その再審請求を却下する審決 が知的財産高等裁判所において取り消されたこと,③商標4は,商標権7の登録を取り消す審決の確定後に被告会社が出願し,登録されたものであることなどの事情が認められる。 以上の事情を総合すると,商標7の登録取消しについて何らの防御活動もしなかった被告会社が,その後に出願した同一構成の商標4に基づき,原告 ら標章1の使用の差止めを求めることは,権利の濫用として許されないというべきである。 エこれに対し,被告会社は,商標権4は,本件営業譲渡契約に基づき原告会社から被告会社への移転登録がされた商標権7とは異なる権利であり,本件営業譲渡契約の終了後に商標登録出願がされて商標登録されたものであっ て,本件営業譲渡契約の締結に伴って商標登録出願されたものでもないと主張する。 しかし,商標4と商標7とはその構成を同一にするものであり,前記のとおり,被告会社は商標7の登録取消しについて何らの防御活動をせず,その取消審決の確定後に構成を同一にする商標4の出願を行ったことは前記判 示のとおりであり,このような事情に照らすと,商標権4に基づく権利行使 は権利の濫用として許されないというべきである。 (3) したがって,商標4~6に基づく被告会社の原告らに対する原告ら各標章の使用の差止め及び抹消を求める請求(第2事件請求の趣旨第3項~第10項)並びに商標権侵害に基づく損害賠償請求(同第11項)は,いずれも理由がない。 被告会社の原告らに対する原告ら各標章の使用の差止め及び抹消を求める請求(第2事件請求の趣旨第3項~第10項)並びに商標権侵害に基づく損害賠償請求(同第11項)は,いずれも理由がない。 よって,第1事件における原告会社の被告会社に対する請求及び第2事件における被告会社の原告らに対する請求は,いずれも全て理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第40部 裁判長裁判官 佐藤達文 裁判官 三井大有 裁判官 遠山敦士 別紙当事者目録 第1事件原告兼第2事件被告株式会社Shapes(以下「原告会社」という。) 第2事件被告 A(以下,主文の記載を除き「A」といい,原告会社と併せて「原告ら」という。)上記両名訴訟代理人弁護士小林芳男加藤悟平石喬識一杉昭寛大岡雅文荒木真人第1事件被告兼第2事件原告株式会社 昭寛大岡雅文荒木真人 第1事件被告兼第2事件原告株式会社Shapes International(以下「被告会社」という。)同訴訟代理人弁護士神田孝井嶋倫子清野龍作 別紙被告会社役務目録 1 パーソナルトレーニング 2 ダイエット、ボディメイク、健康管理についての知識の教授 原告ら役務目録 1 パーソナルトレーニング事業 2 フランチャイズ事業 別紙被告会社標章目録 1 被告会社標章1シセトレ 2 被告会社標章2Shapes 3 被告会社標章3 原告ら標章目録 1 原告ら標章1 2 原告ら標章2Shapes 3 原告ら標章3シェイプス 別紙商標権目録 1 商標権1登録番号:商標登録第5506264号 出願日:平成24年2月1日登録日:平成24年7月6日登録商標: 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務: 第41類技芸・スポーツ又は知識の教授、フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボデ 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務: 第41類技芸・スポーツ又は知識の教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する知識の教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングの個人指導,運動施設の提供,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する施設の提供, セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与第44類美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラク ティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,エステティックサロンにおける美容,エステティックサロン用の機械器具の貸与,日焼け施設の提供,アロマテラピーの提供,美容・理容に関する情報の提供,美容・理容に関する指導及び助言,美容院・エス テティックサロン・ネイルサロン・美顔サロンに関する情報の提供,ダイエ ットの個人指導 2 商標権2登録番号:商標登録第5506267号出願日:平成24年2月1日 登録日:平成24年7月6日登録商標:Shapes(標準文字)商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第41類技芸・スポーツ又は知識の教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット 及びボディートレーニングに関する知識の教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングの個人指 41類技芸・スポーツ又は知識の教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット 及びボディートレーニングに関する知識の教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングの個人指導,運動施設の提供,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画 済み記録媒体の貸与第44類美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用 の機械器具の貸与,エステティックサロンにおける美容,エステティックサロン用の機械器具の貸与,日焼け施設の提供,アロマテラピーの提供,美容・理容に関する情報の提供,美容・理容に関する指導及び助言,美容院・エステティックサロン・ネイルサロン・美顔サロンに関する情報の提供,ダイエットの個人指導 3 商標権3登録番号:商標登録第5506263号出願日:平成24年2月1日登録日:平成24年7月6日登録商標: 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第41類技芸・スポーツ又は知識の教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット 及びボディートレーニングに関する知識の教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングの個人指導,運動施設の提供,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催 教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングの個人指導,運動施設の提供,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画 済み記録媒体の貸与第44類美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用 の機械器具の貸与,エステティックサロンにおける美容,エステティックサロン用の機械器具の貸与,日焼け施設の提供,アロマテラピーの提供,美容・理容に関する情報の提供,美容・理容に関する指導及び助言,美容院・エステティックサロン・ネイルサロン・美顔サロンに関する情報の提供,ダイエットの個人指導 4 商標権4登録番号:商標登録第5812225号出願日:平成27年5月25日登録日:平成27年12月11日登録商標: 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第41類フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングに関する教授,フィ ットネス・エクササイズ及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与 5 商標権5登録番号:商標登録第5755900号出願日:平成26年12月3日登録日:平成27年4月3日登 は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与 5 商標権5登録番号:商標登録第5755900号出願日:平成26年12月3日登録日:平成27年4月3日登録商標:Shapes(標準文字) 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第35類広告業,経営の診断及び指導,市場調査,市場分析,商品の販売に関する情報の提供,他人の商品及びサービスのライセンスに関する事業の管理,フランチャイズに関する事業の診断・指導・助言,フランチャイズの事業の運営 及び管理,フランチャイズシステムに基づく加盟店の経営の診断及び指導並 びにフランチャイズシステムに基づく加盟店の経営の助言,フランチャイズ事業に関する情報の提供 6 商標権6登録番号:商標登録第5797958号 出願日:平成27年5月1日登録日:平成27年10月9日登録商標:シェイプス(標準文字)商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第35類 広告業,経営の診断及び指導,市場調査,市場分析,商品の販売に関する情報の提供,他人の商品及びサービスのライセンスに関する事業の管理,フランチャイズに関する事業の診断・指導・助言,フランチャイズの事業の運営及び管理,フランチャイズシステムに基づく加盟店の経営の診断及び指導並びにフランチャイズシステムに基づく加盟店の経営の助言,フランチャイズ 事業に関する情報の提供,職業のあっせん第41類技芸・スポーツ又は知識の教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する知識の教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングの個人指導,運動施設 類技芸・スポーツ又は知識の教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する知識の教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングの個人指導,運動施設の提供,フィットネス・ エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与第44類 美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラク ティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,DNA・遺伝及び遺伝子検査に関する医療及び健康管理,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,エステティックサロンにおける美容,エステティックサロン用の機械器具の貸与,日焼け施設の提供,アロマテラピーの提供,美容・理容に関する情報 の提供,美容・理容に関する指導及び助言,美容院・エステティックサロン・ネイルサロン・美顔サロンに関する情報の提供,ダイエットの個人指導 7 商標権7登録番号:商標登録第5177809号 出願日:平成20年8月21日登録日:平成20年10月31日(平成27年6月5日抹消登録)登録商標: 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第41類フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングに関する教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,ス ポーツの興行の ディートレーニングに関する教授,フィットネス・エクササイズ及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,ス ポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与 8 商標権8登録番号:商標登録第5107897号 出願日:平成19年3月12日 登録日:平成20年1月25日登録商標: 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第10類 おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),業務用美容マッサージ器,医療用機械器具,家庭用電気マッサージ器,医療用手袋,しびん,病人用便器,耳かき 9 商標権9登録番号:商標登録第5363878号出願日:平成22年4月28日登録日:平成22年10月29日 登録商標:ShapesGirl(標準文字)商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第41類フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニン グに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与 10 商標権10 登録番号:商標登録第5363879号 出願日:平成22年4月28日登録日:平 画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与 10 商標権10 登録番号:商標登録第5363879号 出願日:平成22年4月28日登録日:平成22年10月29日登録商標:C(標準文字)商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務:第41類 フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する教授,フィットネス・エクササイズ・ダイエット及びボディートレーニングに関する施設の提供,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動用具の貸与,録画済み記録媒体の貸与
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