昭和45(ヨ)88 四国高速運輸労組補助参加申出

裁判年月日・裁判所
昭和45年7月31日 徳島地方裁判所
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判決文本文3,916 文字)

主文 本件補助参加の申出を許可する。異議によつて生じた費用は申請人ら三名の負担とする。理由 補助参加申出人(以下参加組合という)の参加の趣旨および理由並びに申請人ら三名の異議理由はそれぞれ別紙(一)並びに同(二)記載のとおりである。まず、一件記録によると、申請人ら三名の本件仮処分申請の趣旨は「(1)被申請人は、申請人ら三名をその従業員として仮りに取扱え。(2)被申請人は、昭和四五年四月五日以降毎月末日限り、申請人Aに対し金六四、七〇〇円、同Bに対し金六三、〇五八円、同Cに対し金六一、四三一円をそれぞれ仮りに支払え。(3)申請費用は被申請人の負担とする。」との裁判を求めるというのであり、その理由とする被保全権利の要旨は「申請人らは被申請会社の従業員であつたところ、被申請会社は昭和四五年四月四日申請人ら三名を解雇した。しかして、右解雇事由は被申請会社、参加組合間にはいわゆるユニオン・シヨツプ協定が存するところ、申請人ら三名はそれより前参加組合を脱退したことによるという。しかし、(1)申請人らは参加組合から脱退を強要されたが、これを拒否したし、仮りに脱退したとしても、申請人らの脱退は単なる個別脱退ではなく、全港湾関西地方沿岸南支部四国高速運輸分会を結成し、これに加入したためであり、この現象は組合の分裂と目すべきものであつて、かゝる場合には既存組合と使用者間のユニオン・シヨツプ協定の適用はない。(2)仮りに然らずとしても、本件解雇は、不当労働行為である。以上いずれにしても、本件解雇は無効であるから、申請人らは依然被申請会社の従業員たる地位を有する。」というにあることが明らかである。そこで、参加組合の本件補助参加要件の存否につき按ずるに、参加組合の提出した疏明並びに一件記録に徴すると、被申請会社の従業員である申 社の従業員たる地位を有する。」というにあることが明らかである。そこで、参加組合の本件補助参加要件の存否につき按ずるに、参加組合の提出した疏明並びに一件記録に徴すると、被申請会社の従業員である申請人B、同Aは昭和四五年三月一四日、同Cは同月一八日それぞれ参加組合を脱退したところ、参加組合は当時被申請会社との間でいわゆるユニオン・シヨツプ協定を締結していたので、同月三〇日被申請会社に右脱退受理の通告をなし、よつて被申請会社は申請人ら三名を解雇したことが疏明せられる。 で、参加組合の本件補助参加要件の存否につき按ずるに、参加組合の提出した疏明並びに一件記録に徴すると、被申請会社の従業員である申請人B、同Aは昭和四五年三月一四日、同Cは同月一八日それぞれ参加組合を脱退したところ、参加組合は当時被申請会社との間でいわゆるユニオン・シヨツプ協定を締結していたので、同月三〇日被申請会社に右脱退受理の通告をなし、よつて被申請会社は申請人ら三名を解雇したことが疏明せられる。そこで、申請人ら三名は被申請会社を相手方として前示仮処分訴訟をおこしたのであるが、いまもし右訴訟において被申請会社が前記ユニオン・シヨツプ協定の効力を否認され敗訴するときは、被申請会社としては申請人らの従業員たる地位を容認せねばならず、右被申請会社、申請人ら間の法律関係は事柄の性質上第三者たる参加組合としても実体上これを承認せざるをえない立場にあり(いわゆる対世効ないしは反射効)、これはとりもなおさず参加組合のいわば既得権ともいうべきシヨツプ協定上の権利を否認されたことになり、参加組合の組織の維持強化に支障を来たすこと必然である。してみると、参加組合はまさに右訴訟の結果につき利害関係を有するのであり、右利害関係は、参加組合の団結権に思いをいたすと、到底単なる事実上、感情上のものとはいえず、かえつて法律上の利害関係であると解すべきものである。しかして、以上の判断は本件被参加訴訟が本案訴訟にあたらず、保全訴訟であることの故に何らの消長も来たさない。申請人らは、本件異議事由として、本件訴訟では、シヨツプ協定無効のほか、不当労働行為をも理由として地位保全を求めていることの故に、参加組合の補助参加利益がないかのように述べているが、二次的に他に解雇無効事由が附加されているの一事を 件訴訟では、シヨツプ協定無効のほか、不当労働行為をも理由として地位保全を求めていることの故に、参加組合の補助参加利益がないかのように述べているが、二次的に他に解雇無効事由が附加されているの一事をもつて一次的事由にかゝる参加の利益が消滅するわけではないこともちろんであるから、右主張は失当である。また、さらに申請人らは、参加組合が有する利害関係は本件訴訟の訴訟物に関するものでなく、せいぜい被保全権利を理由あらしめる事実に関するものに過ぎないから参加の利益を欠く旨述べるけれども、参加組合としては被申請会社敗訴の結果たる申請人らの従業員の地位を承認すること自体について法律上の利害関係を有すると解すべきこと前説示のとおりであるから、右主張も採用し難い。 こともちろんであるから、右主張は失当である。また、さらに申請人らは、参加組合が有する利害関係は本件訴訟の訴訟物に関するものでなく、せいぜい被保全権利を理由あらしめる事実に関するものに過ぎないから参加の利益を欠く旨述べるけれども、参加組合としては被申請会社敗訴の結果たる申請人らの従業員の地位を承認すること自体について法律上の利害関係を有すると解すべきこと前説示のとおりであるから、右主張も採用し難い。参加要件を定めた民訴法六四条にいわゆる「訴訟ノ結果」を即当該訴訟の判決主文または訴訟物自体と限定して解すべき文理上の必然性は必らずしも見出し難いと言えないわけではなく、むしろ、参加人、被参加人間の後訴における無用の再紛争を封ずるという補助参加制度の実際面における機能に思いをいたすならば、かえつて、叙上の如く制限的に解することに疑念なしとしないのであつて(殊に、本件のように従業員たる地位の確認を本案とする場合の被保全権利は「解雇無効の確認」と表現される場合もあるように、解雇事由と密接表裏の関係においてその存否が決せられる場合はそうである)、現に前記のように解すると、(1)保証債務請求訴訟における主債務者の保証人のためにする補助参加の利益すら否定せざるを得ず、また(2)ある訴訟の一方当事者につきいわゆる主観的択一関係にある第三者(例えば、甲が乙を契約当事者本人として契約責任を追求する訴訟につき、乙は単に丙の代理人であつたかもしれないような場合における本人丙)を補助参加せしめた場合の実際上の便宜を奪う 択一関係にある第三者(例えば、甲が乙を契約当事者本人として契約責任を追求する訴訟につき、乙は単に丙の代理人であつたかもしれないような場合における本人丙)を補助参加せしめた場合の実際上の便宜を奪う等の支障も存する((1)の点を理由に「訴訟ノ結果」とは当該判決の主文のみならず理由中の判断をも含むと解している大阪高裁昭四一・二・二決定高民集一九巻一号五一頁参照)ことが指摘されなければならない。そうすると、参加組合は本件仮処分訴訟につき被申請会社のための補助参加要件を具備している(結論同旨・東京高裁昭和四二・五・四決定労民集一八巻六号一〇八五頁)。よつて、参加組合の被申請会社のためにする本件参加申出は適法であるからこれを許し、異議によつて生じた費用の負担につき民事訴訟法九四条・八九条を適用して主文のとおり決定する。 一・二・二決定高民集一九巻一号五一頁参照)ことが指摘されなければならない。そうすると、参加組合は本件仮処分訴訟につき被申請会社のための補助参加要件を具備している(結論同旨・東京高裁昭和四二・五・四決定労民集一八巻六号一〇八五頁)。よつて、参加組合の被申請会社のためにする本件参加申出は適法であるからこれを許し、異議によつて生じた費用の負担につき民事訴訟法九四条・八九条を適用して主文のとおり決定する。(裁判官畑郁夫葛原忠知久保田徹)別紙(一)参加の趣旨右事件につき被申請人を補助するための該訴訟に参加しようとするにある。参加の理由申請人らは被申請人がなした解雇を無効としてなお従業員たる地位があるとして本申請に及んでいるものであるが、右解雇は補助参加申出人組合が申請人らの同組合脱退を理由としてユニオン・シヨツプ協定に基き被申請人会社に同人らの解雇要求をなした結果出されたものである。これに対し申請人らは右ユニオン・シヨツプ協定は同人らに対しては適用されないと主張して解雇無効を訴えているのである。従つて本件訴訟の結果は補助参加人にとつて法律上重大な利害関係がある。よつてここに利害関係者として被申請人を補助するため本申出に及ぶ次第である。別紙(二)異議申立の理由四国高速運輸労働組合(執行委員長D)は、昭和四五年七月六日補助参加の申出をしたが、申請人らはいずれもユニオン・シヨツプ協定適用の誤りのみならず、不 に及ぶ次第である。別紙(二)異議申立の理由四国高速運輸労働組合(執行委員長D)は、昭和四五年七月六日補助参加の申出をしたが、申請人らはいずれもユニオン・シヨツプ協定適用の誤りのみならず、不当労働行為をも理由として従業員たるの地位保全をもとめているのであつて、参加人組合の解雇要求は、せいぜい訴訟物を理由あらしめる事由に過ぎないから、同組合は本件訴訟物に関しては何ら法律上の利害関係を有しないといわねばならない。(参照・名古屋高裁昭和四四年六月四日決定)

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