平成12(ワ)384 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成13年12月26日 那覇地方裁判所
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判決文本文8,905 文字)

平成12年(ワ)第384号損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成13年10月31日判決 主文 1 被告有限会社Aは、原告に対し、金2081万6092円及びこれに対する平成10年8月31日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告の被告被告Bに対する請求を棄却する。 3 訴訟費用は、原告に生じた費用の2分の1及び被告有限会社Aに生じた費用を同被告の負担とし、原告に生じたその余の費用及び被告Bに生じた費用を原告の負担とする。 4 この判決は、主文1項に限り仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求被告らは、原告に対し、各自金2081万6092円及びこれに対する平成10年8月31日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要本件は、合資会社C所有の別紙物件目録記載の土地(以下「本件土地」という。)について、D及びEが同土地を自己所有のように偽って売買代金を不法に利得しようとした詐欺事件において、被告被告Bは司法書士として、被告有限会社Aは不動産取引の仲介業者として、それぞれ注意義務を有するのにこれを怠ったとして、原告が被告らに対し、不法行為に基づき、支払済みの売買代金等の損害賠償及びこれに対する不法行為の日である平成10年8月31日からの民法所定年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 1 争いのない事実及び証拠により明らかに認められる事実(1) D及びEは、共謀の上、本件土地を所有している合資会社Cが実質的に休眠状態にあることを利用して、本件土地を無断で売却して代金を不法に利得しようと企て、平成10年3月ころ、F司法書士に対して、Eが合 D及びEは、共謀の上、本件土地を所有している合資会社Cが実質的に休眠状態にあることを利用して、本件土地を無断で売却して代金を不法に利得しようと企て、平成10年3月ころ、F司法書士に対して、Eが合資会社Cの無限責任社員として入社し、代表社員に選任され、同社の本店所在地が「沖縄県宜野湾市字de番地」から「同市字fg丁目h番i号j4階」に移転した旨の虚偽の事実を述べて合資会社Cの商業登記簿の変更申請手続を依頼した(甲2の1ないし3、甲3の1ないし3、甲17、25)。同司法書士は、同年4月2日、その旨の変更を申請し、同年3月25日付けで、合資会社Cの商業登記簿に上記の虚偽の事項が記載された(甲4)。 (2) ついで、D及びEは、平成10年8月31日、司法書士である被告Bの事務所において、原告に対し、上記のとおり改変された合資会社Cの虚偽の商業登記簿謄本を示し、Eが合資会社Cの代表社員で本件土地を売却する権限があるかのように装い、その旨誤信した原告との間で合資会社Cの名義により本件土地を2178万8000円で売却する旨の契約(以下「本件売買契約」という。)を締結し、同日、原告より上記金員を騙取した(甲5、6、19、20)。上記売買に同席したDに関しては、沖縄県司法書士会から会員である被告Bに対して、過去に配布した「新聞報道された不動産詐欺容疑者リスト」(甲18、以下「本件リスト」という。)に要注意人物の一員として掲載されていたが、被告Bはこのことを覚知していなかった(甲26)。 そして、被告Bは、E及び原告より、本件売買契約に基づく合資会社Cから原告への所有権移転登記の申請手続の依頼を受け、また、Eが本件土地の登記済権利証を保有していなかったことから、双方の依頼により妻GとともにEが合資会社Cの代表社員として本件土地の登記義務者であること 告への所有権移転登記の申請手続の依頼を受け、また、Eが本件土地の登記済権利証を保有していなかったことから、双方の依頼により妻GとともにEが合資会社Cの代表社員として本件土地の登記義務者であることを保証する旨の保証書(甲7、以下「本件保証書」という。)を作成した。 その後、被告Bは、同年9月1日、本件土地について合資会社Cから原告への所有権移転登記を申請し、同月10日受付第22250号の所有権移転登記(以下「本件移転登記」という。)が行われた(甲8の1、2、甲9)。 (3) 不動産業者である被告有限会社Aは、Eが合資会社Cの代表社員であると誤信して本件売買契約を仲介し、D及びEから64万円(甲10)、原告から55万円(甲11)の合計119万円を仲介手数料として取得した(甲19)。 (4) 原告は、平成11年11月10日、合資会社Cより本件土地の返還及び本件移転登記の抹消登記手続の訴えを提起され(甲12)、同年12月20日、合資会社Cとの間で裁判上の和解を行い(甲13、14)、同和解に基づいて、本件土地を返還するとともに本件移転登記が抹消された(甲15)。 (5) 原告は、Eに対し本件売買契約の代金として2178万8000円(甲6)、被告有限会社Aに対し仲介手数料として55万円(甲11)、被告Bに対し登記手続の手数料として22万4603円(甲22)の合計2256万2603円を支払った。ただし、原告は、本訴提起後、損害賠償の一部として、Dより100万円、有限会社Aより55万円、F司法書士より300万円の支払を受けたのでこれを上記損害に充当した。 また、原告は、Hに対し本件土地を駐車場として利用するための整地費用として85万円(甲23)、那覇市に対し本件土地の固定資産税として5万3489円(甲24)の合計90万3489円を支払った。 また、原告は、Hに対し本件土地を駐車場として利用するための整地費用として85万円(甲23)、那覇市に対し本件土地の固定資産税として5万3489円(甲24)の合計90万3489円を支払った。 さらに、原告は、本件訴訟の提起及び追行を原告代理人弁護士に依頼し、その報酬として上記損害賠償請求の合計金1891万6092円の約1割に当たる190万円を支払うことを約した(弁論の全趣旨)。 2 争点(1) 被告Bには、司法書士として、本件移転登記手続を行い本件保証書を作成したことに関して、過失による不法行為が成立するか。 (原告の主張)本件移転登記や本件土地についての抵当権設定登記の依頼のため、被告Bを最初に訪れたDについては、司法書士会から配布された本件リストに氏名が掲載されていたのであるから、被告Bとしては、同リストを確認さえすれば、容易に要注意人物であることが判明したにもかかわらず、これを怠った点に過失がある。 また、被告Bは、本件土地について、合資会社Cの本店所在地の変更登記手続がなされていないことを確認しており、本件移転登記等がDからの依頼である点を考慮すれば、合資会社Cの他の社員にこの件を問い合わせるべきであり、その問い合わせを行っていればEが代表者でないことが判明したにもかかわらず、これを怠った点に過失がある。 さらに、被告Bは、依頼者が真に登記義務者で人違いのないことが明らかな場合に限り保証書を作成すべきであるにもかかわらず、これを怠り、Dが同行したEを安易に信頼し、同人が登記義務者である旨の本件保証書を作成するという過失を犯した。専門家である司法書士が依頼を受けて保証書を作成する場合は、保証人として重い注意義務が課されるべきであり、原告が保証書作成依頼書(乙イ2、以下「本件依頼書」という。)を差し入れたことにより、この た。専門家である司法書士が依頼を受けて保証書を作成する場合は、保証人として重い注意義務が課されるべきであり、原告が保証書作成依頼書(乙イ2、以下「本件依頼書」という。)を差し入れたことにより、この注意義務が軽減されるものではない。 (被告Bの主張)被告Bが、司法書士として登記手続申請書類を作成するについては、Eを身分証明書で本人と確認し、商業登記簿などで合資会社Cの代表者と確認すれば十分であって、代表者・会社の住所変更の理由まで調査する義務はない。司法書士会からの本件リストによる通知は、約10年前のものであり、写真の貼付もなかったから、Dが要注意人物であることに気づかなかったことに過失はない。 本件保証書の作成は、登記申請書類を整えるためのものであって、保証書に対する責任を負うものではなく、また、原告は、被告Bに対し本件依頼書を差し入れており、その文言上明らかなように、同被告の責任は免責されている。 (2) 有限会社Aには、不動産業者として、本件売買契約を仲介したことに関して、過失による不法行為が成立するか。 (原告の主張)被告有限会社Aの代表者であるIは、旧来の友人であったDから本件土地売買の仲介の依頼を受け、合資会社Cについての事務所移転費用や役員変更登記手続の申請費用等を負担し、その旨の登記がなされた後、本件土地上に広告看板を設置するなどして売却のための活動を行った。そして、上記看板を見て本件土地の購入を申し入れた原告及びその妻Jに対し、本件土地が合資会社Cの所有でありその売買契約に問題がないことを確約し、交渉を進めて合資会社Cとの間で代金額を合意させた。 その後、被告有限会社Aは、被告Bの事務所で行われた本件売買契約の締結に仲介業者として立ち会い、前記仲介手数料を取得するなど、D及びEの詐欺行為に深く関与し、仲介業者 の間で代金額を合意させた。 その後、被告有限会社Aは、被告Bの事務所で行われた本件売買契約の締結に仲介業者として立ち会い、前記仲介手数料を取得するなど、D及びEの詐欺行為に深く関与し、仲介業者として注意義務違反があることは明らかである。 (被告有限会社Aの主張)争う。 第3 争点に対する判断 1 証拠(甲1ないし11(枝番を含む。以下同じ)、15ないし22、25、26、乙イ2、乙ロ1、原告本人、被告B本人)によれば、以下の事実が認められる。 (1) 被告有限会社Aの代表者であるIは、10年来の知人であってゴルフ場開発などのために金銭を貸し付けているDから、平成10年1月初めころ、合資会社Cが所有している本件土地について売買の仲介の依頼を受けた。Dが持参した合資会社Cの商業登記簿謄本によれば、同社の役員は、無限責任社員のK、有限責任社員のL、Mの3名であって、Dとは関係がなかったことから、Iとしては、Dが勝手に会社登記を変更するのではという懸念はあったものの、合法的に社員を変更してから仲介を頼むとのDの言葉を信じ、本件土地の現状を確認した上、Dの依頼に応じて、合資会社Cの事務所移転費用や役員変更登記手続の申請費用などとして数度にわたり合計230万円程度の金銭を貸し付けた。 (2) Dは、前記記載のとおり、平成10年3月ころ、F司法書士に対して、Eが合資会社Cに入社して代表社員に選任されるとともに、同社の本店所在地が移転した旨の虚偽の事実を述べて、これに沿った合資会社Cの商業登記簿の変更申請手続を依頼したところ、同司法書士は、Eの意向を確認したのみで、他の社員とは全く面識がなかったにもかかわらずその意向を確認しないまま、Eが合資会社Cの無限責任社員として入社して代表社員に選任された旨の総社員同意書等を作成し、これに基づいて変更登記手続を みで、他の社員とは全く面識がなかったにもかかわらずその意向を確認しないまま、Eが合資会社Cの無限責任社員として入社して代表社員に選任された旨の総社員同意書等を作成し、これに基づいて変更登記手続を進め、同年3月25日付けで合資会社Cの商業登記簿にその旨の記載がなされた。 (3) 合資会社Cに関しての変更登記が完了後、Dは、Iに対して、本件土地の売却までの間、同土地を担保とした金銭の借入れの斡旋を依頼し、Iは、従前からの知合いであった貸金業者のNを紹介した。同人たちの間で、本件土地に抵当権を設定し、Nが利息を含めて1500万円を合資会社Cに3か月の期限で融資することが合意され、その際、IがNを入院中のEの下へ案内し、同人の意思を確認した。 Dは、従前、被告Bとは面識がなかったが、同被告が入院中であったEの病院の近くに司法書士事務所を設けていたことから、同被告を利用することとした。そして、同年4月末ころ、いわゆる飛び込みでEの代理人として被告Bに本件土地についての抵当権設定登記手続を依頼し、併せて、本件土地の登記済権利証を所持していなかったことから、これを紛失したと虚偽の事実を告げて、Eが本件土地の登記義務者であることを保証する旨の保証書の作成も依頼した。 被告Bは、入院中のEの下へ赴き、金銭借入と抵当権設定についての同人の意思や本件土地の登記済権利証の紛失の事実を確認するとともに、市町村が発行する身分証明書によってE本人である旨を確認した。そして、同月28日、同被告の事務所に、D、I、E、Nが集まり、抵当権設定のための必要書類が作成されるとともに、NからEらに貸金が交付された。その際、Iは、Dから従前の貸付金の一部弁済として、上記貸金の内から300万円の交付を受けて受領した。被告Bは、妻とともに保証書を作成し、同年4月30日付けで本 もに、NからEらに貸金が交付された。その際、Iは、Dから従前の貸付金の一部弁済として、上記貸金の内から300万円の交付を受けて受領した。被告Bは、妻とともに保証書を作成し、同年4月30日付けで本件土地に抵当権設定登記を行うとともに、土地登記簿上の合資会社Cの所在地が「宜野湾市字kl番地」のままであったことから、同日付けでこれを「宜野湾市字mn丁目o番p号qビルr階」に移転する旨の登記名義人表示変更登記も行った。 (4) その後、Iは、本件土地上に広告看板を設置したり新聞広告を出すなどして売却のための宣伝活動を行い、上記看板を見て本件土地の購入を問い合わせてきた複数の顧客の中から、原告と交渉するに至り、原告及びその妻浦添昭子に対し、本件土地が合資会社Cの所有でありその売買契約に問題がないことを確約し、坪43万円として代金額2178万8000円が合意された。 そして、E、I及びDと原告夫婦、Nは、平成10年8月31日、被告Bの事務所に集まって本件売買契約を締結し、Eらが原告から上記代金を受領し、これによりNの貸金を弁済して本件土地の抵当権を解除することとした。また、原告は、被告有限会社A に対し仲介手数料として55万円、被告Bに対し登記手続の手数料として22万4603円を支払った。 その後、被告Bは、前記記載のとおり、本件保証書を作成した上、本件移転登記手続を行った。 (5) O司法書士会は、平成4年3月、各会員の司法書士の注意喚起のため、部外秘の参考資料として、新聞報道された不動産詐欺容疑者を多数掲載した本件リストを作成して配布したが、同リストにおいて、Dに関しては、他の不動産詐欺容疑者と同様に、氏名、年齢、住所、職業、容疑内容及び昭和57年12月に行われた詐欺の事件内容が記載されているが、写真は掲載されていない。被告Bは、 が、同リストにおいて、Dに関しては、他の不動産詐欺容疑者と同様に、氏名、年齢、住所、職業、容疑内容及び昭和57年12月に行われた詐欺の事件内容が記載されているが、写真は掲載されていない。被告Bは、同リストを事務所において保管してきたが、同事務所を訪れた依頼者及び関係者の各々についてこのリストを参照して身元を確認することはなかった。 2 争点(1)について上記の認定事実及び前記争いのない事実等に基づき検討するに、被告Bは、面識のなかったDから抵当権設定等の依頼を受けた段階で、本件土地の登記簿謄本及び合資会社Cの商業登記簿謄本を確認し、登記簿上、同社の無限責任社員であって代表社員であるEと直接面談し、市町村が発行した身分証明書により本人確認を行った上で抵当権設定登記手続を進めたものであり、これを前提として、本件売買契約に際しては、上記抵当権の被担保債権が問題なく弁済された後に、契約当事者であるE及び原告の同席の下に意思を確認して本件移転登記を行ったものであり、司法書士として果たすべき義務を履行しているものと認められる。 原告は、被告Bが、本件土地の登記簿謄本において、合資会社Cの本店所在地の変更登記手続がなされていないことを確認しているのであるから、合資会社Cの他の社員にこの件を問い合わせればEが代表者でないことが判明したにもかかわらず、これを怠った点に過失がある旨主張する。 しかし、不動産登記簿上の本店所在地と商業登記簿上の本店所在地が相違する場合、当該会社の登記簿上の代表者にその点を確認して変更登記手続を行えば、司法書士としての注意義務を履行しているものと認められ、それ以上に旧所在地等に問い合わせを行うことまでは必要とされていないものと解されるから、上記主張を採用することはできない。 また、原告は、司法書士会から配布された本 義務を履行しているものと認められ、それ以上に旧所在地等に問い合わせを行うことまでは必要とされていないものと解されるから、上記主張を採用することはできない。 また、原告は、司法書士会から配布された本件リストにDの氏名が掲載されていたのであるから、被告Bとしては、同リストを確認さえすれば、容易に要注意人物であることが判明したにもかかわらず、これを怠った点に過失がある旨主張する。 たしかに、被告Bは、Dが掲載された本件リストを保管中であり、初対面の依頼者及びその関係者について、常に同リストを参照して仕事を行う慎重な対応をとっていれば、本件土地を利用しての詐欺事件は未然に防止できたことも推測されないではない。しかし、同リストには、Dのみならず多数の詐欺容疑者の氏名等が記載されていて写真は掲載されておらず、また、同リスト自体、本件売買契約より6年以上前の平成4年3月に一度配布されただけのものであって、定期的に更新されて配布されるような性質の文書ではなく、他の司法書士が本件リストをどの程度利用しているかも明らかではないから、司法書士として常に同リストを参照して仕事を行うべきものとは断定し難く、加えて、Dが原告との間の本件売買契約及びNからの借入について契約当事者とはなっていないこと、合資会社Cの商業登記簿謄本に特に疑義を差し挟む余地もなかったことも考慮すれば、被告Bが本件リストを参照しなかったことをもって、司法書士としての注意義務違反があったものとは認められず、上記主張は採用することができない。 さらに、原告は、被告Bが、依頼者が真に登記義務者で人違いのないことが明らかな場合に限り保証書を作成すべきであるにもかかわらず、これを怠り、Dが同行したEを安易に信頼し、同人が登記義務者である旨の本件保証書を作成するという過失を犯した旨主張する。 しかし、 いことが明らかな場合に限り保証書を作成すべきであるにもかかわらず、これを怠り、Dが同行したEを安易に信頼し、同人が登記義務者である旨の本件保証書を作成するという過失を犯した旨主張する。 しかし、Eは、真実とは異なるものの合資会社Cの商業登記簿上、同社の代表社員であることが明らかであり、被告Bとしては、E自身の本人確認も行っており、上記不実の商業登記簿の作出に全く関与していない以上、同人が合資会社Cの代表者として本件売買契約に関しての登記義務者である旨の本件保証書を作成した点に過失を認めることはできず、上記主張も採用することができない。 したがって、その余の点について判断するまでもなく、被告Bに不法行為は成立しない。 3 争点(2)について前記認定事実及び争いのない事実等によれば、被告有限会社Aの代表者であるIは、旧来からの知人であって金銭を貸し付けているDからの本件土地の売却仲介の依頼について、その段階では同人が合資会社Cの役員でなく、同社の役員変更手続が合法的に行われるか懸念があったにもかかわらず、同人の言葉を軽々に信じ、同社の内情やD及びEとの関係を確認することなく、同社についての役員変更登記や事務所移転の費用までをも貸与して、Eが同社の代表社員として登記されることに協力し、その後は本件土地の売却のための宣伝活動を積極的に進め、被告B事務所で行われた本件売買契約の締結に仲介業者として立ち会い、前記仲介手数料を取得するなど、D及びEの詐欺行為に結果として関与したものと認められるから、売主が真の所有者である旨を確認すべき仲介業者としての注意義務違反があり、不法行為責任を負うことは明らかである。 したがって、被告有限会社Aは、原告に対し、前記認定のとおり損害として認められる、本件売買契約の代金2178万8000円、仲介手数料55万 注意義務違反があり、不法行為責任を負うことは明らかである。 したがって、被告有限会社Aは、原告に対し、前記認定のとおり損害として認められる、本件売買契約の代金2178万8000円、仲介手数料55万円、登記手続の手数料22万4603円の合計2256万2603円と、本件土地の整地費用85万円、本件土地の固定資産税5万3489円の合計90万3489円と、弁護士費用190万円との総合計2536万6092円から、弁済を受けた455万円を控除した、2081万6092円を支払うべきである。 4 結論そうすると、原告の被告有限会社Aに対する請求は、理由があるからこれを認容することとし、被告Bに対する請求は、理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 那覇地方裁判所民事第1部裁判長裁判官清水節裁判官高松宏之裁判官瀬戸さやか・物件目録所在那覇市a1丁目地番  b番地のc地目宅地地積  167・53平方メートル

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