【DRY-RUN】判決要旨 口頭によリ単独犯行としての訴因を共同正犯と変更することを許したとしても被 告人の防禦権に重大な影響があるとはいえず不当でない。 主 文 原判決を破棄する。
判決要旨口頭によリ単独犯行としての訴因を共同正犯と変更することを許したとしても被告人の防禦権に重大な影響があるとはいえず不当でない。 主文 原判決を破棄する。 被告人を懲役一年に処する。 原審訴訟費用は全部被告人の負担とする。 理由 弁護人の控訴趣意は別紙のとおりである。 第一点<要旨>原審第一回公判調書には検察官事務取扱検察事務官が弁護人所論のとおりの公判廷における口頭の訴因の追加</要旨>を為し原審裁判官が之を許可した旨の記載があるが、後記破棄自判の項に判示した如く被告人の本件犯行の日時は昭和二十二年十二月三十一日であるから右調書中昭和二十三年の記載は昭和二十二年の誤記であると認めるのが相当である。しかして右の追加は被告人の単独犯行を共同正犯と訴因の変更をなしたものと解すべきであつて、かゝる程度の訴因変更は被告人の防禦権に重大なる影響があるとは思われないから之を許可した原審の措置は正当である。尤も口頭による訴因変更を許可した場合裁判所は之についての弁護人又は被告人の意見弁解を求めることが妥当ではあるが、弁護人及び被告人は既に法廷において其の内容を聴取しているのであつて之に対する防禦権の行使を何時にても為し得るわけであるから、改めて之が通知をなすを要するものではない。従つて原審が右の解示をしなかつたからといつて其の公判手続に法令違反があるとは考へられない。論旨は理由がない。 第二点原判決は本件被告人の犯行日時を昭和二十三年十二月三十一日と判示しているが、其の挙示の証拠によれば右判示事実を認めることができないのであつて、却て被告人の本件犯行の日時は同二十二年十二月三十一日であつた事実を認め得るのであつて原判決は此の点において理由のくいちがいがあ が、其の挙示の証拠によれば右判示事実を認めることができないのであつて、却て被告人の本件犯行の日時は同二十二年十二月三十一日であつた事実を認め得るのであつて原判決は此の点において理由のくいちがいがあり論旨は理由があり破棄を免かれないから刑事訴訟法第三百九十七条により原判決を破棄し同法第四百条但書に則り更に判決する。 (罪となるべき事実)被告人はA、Bと共謀して昭和二十二年十二月三十一日午後十二時頃札幌市ab丁目所在のC倉庫においてD株式会社E支店経理部用品課長F管理に係る防寒襦袢百枚外衣料品、ゴム長靴、合羽、自転車等合計六百二十余点を窃取したものである。 (証拠の標目)(省略)(法令の適用)法律によると被告人の判示所為は刑法第二百三十五条第六十条に該当するから所定刑期範囲内で被告人を懲役一年に処し訴訟費用に付刑事訴訟法第百八十一条第一項により原審訴訟費用の全部を被告人の負担とし主文のとおり判決する。 (裁判長判事猪股薫判事鈴木進判事臼井直道)
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