平成17(さ)1 恐喝未遂被告事件についてした判決等に対する非常上告事件

裁判年月日・裁判所
平成17年11月1日 最高裁判所第三小法廷 判決 その他 大阪地方裁判所
ファイル
hanrei-pdf-57869.txt

判決文本文1,144 文字)

主文 大阪地方裁判所が本件につき作成した判決書のうち被告人を懲役1年6月に処すると記載した部分を破棄する。 第1審判決中その余の部分,第2審判決及び上告審決定に対する本件非常上告の申立てを棄却する。 理由 記録によれば,第1審の大阪地方裁判所は,平成16年7月20日,上記の恐喝未遂被告事件につき,被告人を懲役1年2月に処する旨の判決を宣告したが,その判決書の主文には,被告人を懲役1年6月に処する旨が記載されていたこと,この判決に対して被告人から控訴が申し立てられ,同年10月20日,大阪高等裁判所は,第1審判決の懲役1年6月の量刑が不当である旨の控訴趣意には理由がないとして,被告人の控訴を棄却する判決をしたこと,この判決に対して被告人から上告が申し立てられ,平成17年1月24日,当裁判所は,懲役1年6月の量刑が不当である旨の上告趣意に対し,刑訴法405条の上告理由に当たらないとして,被告人の上告を棄却する決定をし,同年2月8日,第1審判決が確定したことが認められる。 ところで,判決は,宣告により,宣告された内容どおりのものとして効力を生じ,宣告された内容が判決書の内容と異なるときは,判決書の内容及び宣告された内容の双方を含む意味での判決の全体が訴訟手続の法令違反となると解される(最高裁昭和50年(あ)第2427号同51年11月4日第一小法廷判決・刑集30巻10号1887頁参照)。そして,その判決が確定したときは,宣告された内容どおりのものが有効に確定し,法令違反は,宣告された内容と異なる判決書の記載部分のみにあると解すべきである。したがって,本件においては,第1審の大阪地方裁判所が宣告した被告人を懲役1年2月に処する旨の内容が有効に確定し 確定し,法令違反は,宣告された内容と異なる判決書の記載部分のみにあると解すべきである。したがって,本件においては,第1審の大阪地方裁判所が宣告した被告人を懲役1年2月に処する旨の内容が有効に確定しているか- 1 -ら,第1審判決書のうち,被告人を懲役1年6月に処するとの記載部分を訴訟手続の法令違反として破棄すべきである。第1審判決のその余の部分には法令違反はないし,また第2審判決手続及び上告審決定手続には職権調査義務違反はなく,いずれにも法令違反があるとは認められないので,第1審判決中その余の部分に対する非常上告申立て並びに第2審判決及び上告審決定に対する非常上告申立ては理由がない。 よって,刑訴法458条2号,457条により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官井内顯策公判出席平成17年11月1日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官堀籠幸男裁判官濱田邦夫裁判官上田豊三裁判官藤田宙靖- 2 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る