【DRY-RUN】○ 主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 ○ 事実 第一 当事者の求めた裁判 一 原告 被告が原告に対し、昭和四五年三月六日付でした、不動産取得税を六六二、三一〇 円(ただし、昭
○ 主文原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 ○ 事実第一当事者の求めた裁判一原告被告が原告に対し、昭和四五年三月六日付でした、不動産取得税を六六二、三一〇円(ただし、昭和四九年九月一七日付で一部取消された後の金額)とする賦課決定処分を取消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 二被告主文同旨第二当事者の主張一請求原因 1 被告は原告に対し、昭和四五年三月六日付で、原告とその前夫Aの共有に属する別紙目録一の1ないし6の各不動産(共有持分の割合は、各二分の一)につき、原告がAの各共有持分を譲受けたことを理由として、不動産取得税を六六四、六八〇円とする賦課決定をした。原告はこれを不服として大阪府知事に対し審査請求をして、棄却されたが、その後被告は、右決定において、別紙目録一の5の建物の課税標準が免税点にみたないのにこれを超えるものと誤認し、また課税額の計算も誤つていたことを理由として、昭和四九年九月一七日、右決定を一部取消し、不動産取得税を六六二、三一〇円とする旨の決定をした。 2 原告による別紙目録一の1ないし4、および6の各不動産についてのAの共有持分の取得の経緯は、次のとおりである。 (一) 原告の亡父Bは、別紙目録二の各不動産を所有していたが、生前に目録二の5の山林および家屋を原告、A、および両名の子のCに共有物として、持分各三分の一の割合で贈与した。Bは、昭和三六年一二月二八日死亡したため、目録二の1ないし4の各不動産は、原告、Bの妻D、およびBとDの養子となつていたAの三名が相続した。またDは昭和三七年五月一七日死亡したので、Dの右相続分を原告とAが相続した。その後原告とAは、共同相続財産の分割として、目録二の1ないし4の各不動産をいずれも共有(共有持分は各二分の一)とした。 なお目録一の9の宅地は 一七日死亡したので、Dの右相続分を原告とAが相続した。その後原告とAは、共同相続財産の分割として、目録二の1ないし4の各不動産をいずれも共有(共有持分は各二分の一)とした。 なお目録一の9の宅地は、原告とAが婚姻中共同で取得し、共有(持分は各二分の一)していたものである。 (二) ところで、Aは原告との共有にかかる右各不動産のうち、(1)目録二の1の宅地については、これを分筆し、そのうち目録一の1を除きその余の全てを、(2)目録二の3の宅地についてはその全てを、(3)目録二の2の宅地についてはこれを分筆し、そのうち目録一の6を除きその余の全てを、いずれも原告に無断で他に売却し、その代金を全額領得してしまつたため、原告は、神戸家庭裁判所に離婚の調停を申立て、昭和四四年一二月一九日、同裁判所において、Aとの間に離婚の調停が成立した際、右売買を原告において承認し、Aが売却した各不動産についての原告の各共有持分をAに譲渡するかわりに、同人から、売却されずに残されていた目録一の1ないし9の各共有不動産についての同人の共有持分(目録一の7・8の山林および家屋については三分の一、その余の各不動産については二分の一)を譲り受けたが、この結果原告においてAに譲渡した各共有持分の評価額以上の価額を有する持分を取得することになるので、その清算金として同人に八、〇〇〇、〇〇〇円交付し、同月二三日、財産分与を原因として各共有持分移転の登記手続をした。 以上のとおりであつて、原告による目録一の1ないし4、および6の各不動産についてのAからの共有持分取得登記の登記原因は財産分与とされているが、実質的には共有物の分割としてなされたのであり、地方税法七三条の二第一項の「不動産の取得」には該当しないというべきであるから、この点を誤認した被告の本件決定は違法である。 二 分与とされているが、実質的には共有物の分割としてなされたのであり、地方税法七三条の二第一項の「不動産の取得」には該当しないというべきであるから、この点を誤認した被告の本件決定は違法である。 二請求原因に対する被告の答弁および主張 1 請求原因1の事実を認める。 2 同2中、原告が、昭和四四年一二月一九日、原告とAの共有に属する目録一の1ないし6の各不動産につき、Aの共有持分を譲り受けたことを認め、被告の本件決定が違法であるとの主張を争う。 3 不動産取得税は、一種の流通税として、不動産所有権の移転または原始取得の事実があれば、その原因の如何を問わず特に法定の非課税とされる場合(地方税法七三条の三ないし七に限定列挙)を除き課税されるべきものであり、また不動産の共有持分の取得も、不動産についての共有持分相当の所有権を取得することにほかならないから、法定の非課税の場合を除き課税の対象となる。従つて、仮に事実関係が請求原因2、(一)、(二)のとおりであつたとしても、原告による目録一の1ないし4、および6の各不動産についてのAからの共有持分の取得は、Aが先に無断売却した各共有不動産の売却代金の二分の一についての原告の返還請求権に対する代物弁済としてなされたか、原告とA間の売買(原告の代金債務は、右返還請求権と対当額で相殺)としてなされたか、または、Aが先に売却した各共有不動産についての原告の持分と、目録一の1ないし9の各不動産についてのAの共有持分との交換としてなされたかのいずれかであるが、いずれにしても、法定の非課税の場合に該当しないことが明らかであるから、被告の本件決定に違法はない。 第三証拠(省略)○ 理由一請求原因1の事実(被告の本件決定の存在)は、当事者間に争いがない。 二原告が、昭和四四年一二月一九日、原告とAの共有に属する目 るから、被告の本件決定に違法はない。 第三証拠(省略)○ 理由一請求原因1の事実(被告の本件決定の存在)は、当事者間に争いがない。 二原告が、昭和四四年一二月一九日、原告とAの共有に属する目録一の1ないし6の各不動産につき、Aの共有持分を譲り受けたことは当事者間に争いがない。そして右譲り受けるに至るまでの経緯が請求原因2の(一)、(二)として原告が主張しているとおりであることは、成立に争いのない甲第三、第四号証、第一〇号証の一ないし三、第一一号証、第一二号証の一ないし一〇、第一四号証、乙第一ないし第七号証、原告本人尋問の結巣とこれにより、真正に成立したと認められる甲第二号証の一ないし一五、第五、第六号証によつてこれを肯認することができる。 そうすると右事実関係のもとにおいては、原告による目録一の1ないし4、および6の各不動産についてのAの共有持分の取得が、原告の主張するように、実質的には、共有物の分割としてなされたとみることは可能である(大審院昭和一〇年九月一四日決定、民集一四・一六一七、参照)。 原告は、共有不動産の分割の一方法として共有持分の取得がなされた場合には、地方税法七三条の二第一項の「不動産の取得」に当らないと主張する。その根拠は必ずしも明らかではないが、本件の事実関係のもとでは、原告がAに譲渡した各共有持分の評価額の総額に、同人に清算金として交付した金員を加えたものが、原告がAから譲受けた同人の各共有持分の評価額の総額にみあうものであり、共有不動産の分割により、原告において実質的に経済的利益を得ていないこと、即ち、共有不動産の分割の前後において、原告の保有する経済的利益に変動がないことにあるように思われる。 しかしながら、不動産取得税は「不動産の取得」(地方税法七三条の二、第一項)に担税力を見出し、これに対して課税す の分割の前後において、原告の保有する経済的利益に変動がないことにあるように思われる。 しかしながら、不動産取得税は「不動産の取得」(地方税法七三条の二、第一項)に担税力を見出し、これに対して課税する流通税であつて、形式的に、不動産所有権の移転または原始取得の事実があれば、その原因如何を問わず特に法定の非課税とされる場合(同法七三条の三ないし七に限定列挙)を除き課税されるべきものであり、取得者の得た実質的な利益に着目して課税されるものではないし(最高裁第二小法廷昭和四八年一一月一六日判決、最民集二七・一〇・一三三三参照)また共有は、二人以上の者が共同で物を所有する法的形態であつて、不動産の共有持分の取得も不動産取得税の課税要件としての「不動産の取得」にあたるというべきであるから(行政裁判所昭和七年二月五日判決・行録四三・三五参照)、たとえ本件の場合のように数個の不動産の共有者が、共有物の分割として、各不動産の共有持分を交換し、その結果相互に保有する経済的利益に変動がない場合でも、そこに不動産の共有持分の移転がある以上、不動産取得税の課税要件としての「不動産の取得」があるといわなければならない。したがつて原告の右主張は、不動産取得税が流通税であることの特質を看過したものというべきであり採用することができない。 そして、前示の事実関係のもとにおいては、原告による目録一の1ないし4、および6の各不動産についてのAの共有持分の取得が、法定の非課税の場合に当らないことは明らかであり、また課税標準および税額については、原告においてこれを争点とせず、被告の主張額を明らかに争わない。したがつて本件決定には、何ら違法とされるべき事由が存在しないことになる。 三してみると、原告の本訴請求は理由がないからこれを棄却し、訴訟費用の負担につき、民事訴訟法八九条 張額を明らかに争わない。したがつて本件決定には、何ら違法とされるべき事由が存在しないことになる。 三してみると、原告の本訴請求は理由がないからこれを棄却し、訴訟費用の負担につき、民事訴訟法八九条を適用して主文のとおり判決する。 (裁判官下出義明藤井正雄石井彦壽)(別紙)目録一1、大阪市<以下略>宅地一、一二九・二二m22、同市<以下略>家屋番号五番木造瓦葺二階建居宅床面積一階一一五・七〇m2二階四九・五八m23、右同所家屋番号七番木造瓦葺二階建居宅床面積一階一二五・五二m2二階九三・〇五m24、右同所家屋番号八番木造瓦葺二階建居宅床面積一階一二六・〇四m2二階一〇〇・七六m25、右同所家屋番号一三番木造瓦葺二階建居宅床面積一階二四・七六m2二階一八・七一m26、大阪市<以下略>宅地六〇一・六八m27、神戸市<以下略>山林四一九・一〇m2(四畝七歩)8、右同所<以下略>家屋番号一一三番木造瓦葺二階建居宅床面積一階一二二・九〇m2二階五九・三七m2附属建物物置木造瓦葺平屋建床面積二・三一m29、名張市<以下略>宅地五一一七・三五m2目録二 1 大阪市<以下略>宅地二、〇三四・五一m2(注)、後に、一〇番<以下略>(目録一の1)、 一〇番<以下略>に分筆 2 同所<以下略>宅地一、三八八・九七m2(注)、後に三七番<以下略>(目録一の6)、三七番<以下略>に分筆 3 同所<以下略>宅地一六・八六m2 4 目録一の2ないし5の家屋 5 目録一の7、8の山林および家屋 下略>に分筆 3 同所<以下略>宅地一六・八六m2 4 目録一の2ないし5の家屋 5 目録一の7、8の山林および家屋
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