745 文字
主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人らの負担とする。理由 上告代理人小野善雄の上告理由一について。所論の点の原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)の判断は、その確定した事実関係のもとにおいては合理的なものであり、当審も正当としてこれを是認することができる。原判決には、所論のような違法はなく、所論は、採用しがたい。同二(1)について。第三者の所有物といえども、その占有者がこれを他人に賃貸することは、特段の事情のないかぎり、これを無効とすべき理由はない。従つて、原判決が、その挙示の証拠に基づき、被上告人において本件建物について所有権もしくは使用収益の権限がなかつたとしても、上告人らに本件賃貸借をする当時は勿論昭和三八年一〇月七日までは本件建物について占有権を有していたものであるから、上告人らと賃貸借契約を締結して賃料を請求することは可能であり、また占有権の侵害に対してはその損害の賠償を求めることは差し差さえがないとした判断は、正当として是認できる。そして、賃貸人と賃借人、または、不法占有者との間に民法一八九条、一九〇条の適用のないことは明らかであるから、所論は、採るを得ない。同二(2)ないし(4)について。所論の点についての原判決の判断は、いずれも、当審も正当としてこれを是認することができる。原判決には、所論のような違法はなく、所論は、失当として、排斥を免れない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、- 1 -主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官草鹿浅之介 文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官草鹿浅之介裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官色川幸太郎- 2 -
▼ クリックして全文を表示