【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 被告人の上告趣意について。 論旨は本件犯行にいたる諸種の事情を述べて刑の執行猶予の恩典に浴したいと陳 情するものである
主文 本件上告を棄却する。 理由 被告人の上告趣意について。 論旨は本件犯行にいたる諸種の事情を述べて刑の執行猶予の恩典に浴したいと陳情するものであるが、かくの如き趣意は、上告の適法な理由とすることはできない。 弁護人井崎富之助の上告趣意第一点について。 所論原判決の証拠説明は、論旨の指摘するとおり、やゝ明確を欠くそしりは免れないけれども、いわゆる「供述記載」の「供述」は聴取書にのみかゝり、その「記載」は聴取書の「供述記載」のみならず、各始末書及び申述書の「記載」をも表現する趣旨であることは、右証拠説明の関係部分を通読するによつて、おのずから会得せられるところであるから、この証拠説明をもつて所論のように直ちに違法であると断ずることはできない。従つて論旨は採用するに値しない。 同第二点について。 たとえ、論旨に指摘するように、原判決の事実掲示と、これが採証の用に供した各始末書、申述書の記載との間に、被告人か偽造転出証明書に使用した架空人物の氏名に不一致の点がありとしても、右は要するに、偽造文書に転出者として表示せられた架空人物の氏名に過ぎないのであつて、それか甲であるか、乙であるかということは、本件偽造文書の重大な要素をなすのでなく、作成名義人その他の記載内容において、原判示するところと右始末書等の記載とか一致する以上、右のごとき瑣末の点に差異があつても、文書の同一性を害するものではないのであつて、原判決が右始末書、申述書の記載内容を以て、判示事実に照応するものと判断したのは、所論のごとく、これを違法ということはできないのである。本論旨も、また、採用するに足りない。 - 1 -以上のごとく本件上告は理由がないから、刑事訴訟法第四四六条に従い主文のとおり判決する。 右は全裁判官一致の意 違法ということはできないのである。本論旨も、また、採用するに足りない。 - 1 -以上のごとく本件上告は理由がないから、刑事訴訟法第四四六条に従い主文のとおり判決する。 右は全裁判官一致の意見である。 検察官福尾彌太郎関与昭和二三年一〇月一六日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官霜山精一裁判官栗山茂裁判官藤田八郎- 2 -
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