平成2(ネ)161 貸金請求事件

裁判年月日・裁判所
平成2年5月30日 大阪高等裁判所
ファイル
hanrei-pdf-22282.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      1 本件控訴を棄却する。      2 控訴費用は控訴人の負担とする。          事    実  第一 当事者の求めた裁判  控訴人は、「原判決を取り消す。被控訴人の請

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文2,805 文字)

主    文      1 本件控訴を棄却する。      2 控訴費用は控訴人の負担とする。          事    実  第一 当事者の求めた裁判  控訴人は、「原判決を取り消す。被控訴人の請求を棄却する。訴訟費用は、第 一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴人は、主文と同旨 の判決を求めた。  (被控訴人の申立ては、陳述したものとみなされた答弁書の記載による。)  第二 当事者の主張  左のとおり付加、訂正するほか、原判決の事実摘示と同一であるから、これを引 用する。  (原判決の事実摘示の付加、訂正)  一 原判決二枚目裏について、二行目から三行目にかけての「支払いがない」を 「に右借受金を支払わなかった」と改め、四行目の「及び」の次に「これに対す る」と、六行目の「所定の」の次に「最高限である」とそれぞれ付加する。  二 同三枚目表五行目から六行目にかけての「ことにより」の次に「右仮差押決 定の執行は」と付加する。  (控訴人の主張)  控訴人主張の消滅時効の抗弁を認めなかった原判決は、次に述べるとおり民法一 五四条の解釈を誤ったものである。  一 仮差押解放金が供託されたことによって仮差押決定の執行が取り消された場 合、解放金は仮差押の目的物に代わるものであって、仮差押決定の効力は供託され た解放金の上に存続するとされる。原判決は、これを根拠として本件消滅時効中断 の効力が継続していると判断したものと解される。  二 しかしながら、仮差押の裁判手続と執行手続とは明確に区別されているので あって、債務者が仮差押解放金を供託した場合においては、仮差押の執行が取り消 されるにとどまり、仮差押決定はそのまま存続してその効力が解放金の上に及ぶと されるのである。換言すると、仮差押解放金が供託された場合、仮差押の執行はそ の当初に遡って取り消され、仮 差押の執行が取り消 されるにとどまり、仮差押決定はそのまま存続してその効力が解放金の上に及ぶと されるのである。換言すると、仮差押解放金が供託された場合、仮差押の執行はそ の当初に遡って取り消され、仮差押決定のみが存続するのである。  三 仮差押が時効中断の効力を生ずるためには、その執行行為の着手が必要であ るとされている。そして、債務者が執行を免れるために担保を供したり供託をした ために仮差押の執行が取り消された場合には、既になされた執行による時効中断の 効力は影響を受けないものの、将来に向かってその効力を失うと解されており、こ れは学説上殆ど異論をみないところである。  四 原判決は、仮差押解放金の供託によって仮差押決定の効力が失われないこと のみに目を奪われて、仮差押決定の執行手続が取り消されることを黙過し、その結 果、時効中断の効力の存続を認めたものである。  五 実質に着眼して考えても、仮差押債権者は仮差押後いつでも本案訴訟を経て 本執行に移行することができるのであり、仮差押の執行が取り消された後も本執行 への移行を放置して時効期間を徒過させるような債権者のために、本来本執行保全 のために暫定的に認められた仮差押による時効中断の効力の存続を認めるべき理由 はない。  (被控訴人の主張)  控訴人の右各主張は争う。  (前同様擬制陳述の答弁書の記載による)  第三 証拠関係(省略)          理    由  一 被控訴人の請求原因1の事実は、当事者間に争いがない。そして、成立につ いて争いがない甲第一号証及び弁論の全趣旨によると、被控訴人の請求原因2の事 実を認めることができ、右認定を覆すに足りる証拠はない。  二 そこで、控訴人主張の消滅時効の抗弁について検討する。  被控訴人が昭和五七年一〇月二一日に控訴人所有の不動産に対する仮差押決定 (弁論の全趣旨に めることができ、右認定を覆すに足りる証拠はない。  二 そこで、控訴人主張の消滅時効の抗弁について検討する。  被控訴人が昭和五七年一〇月二一日に控訴人所有の不動産に対する仮差押決定 (弁論の全趣旨により、本件債権を被保全権利としたものと認められる。)を得て その執行をしたこと、控訴人において仮差押解放金を供託したため、昭和五八年一 二月一日に右仮差押決定の執行が取り消されたことは、いずれも当事者間に争いが ない。  控訴人は、右のとおり仮差押決定の執行が取り消されたから、民法一五四条の規 定によって、本件仮差押による時効中断の効力は将来に向かって失われた旨主張す る。  <要旨>民法一五四条は仮差押などが権利者の請求により又は法律の規定に従わな かったために取り消されたとき</要旨>に時効中断の効力を生じない旨規定している が、右仮差押の取り消しには仮差押債務者が仮差押決定に記載された仮差押解放金 を供託したことにより仮差押決定の執行が取り消された場合は含まれないと解すべ きである。すなわち、民法の右規定は、権利者が仮差押決定による権利を自ら放棄 した場合又は債務者の異議(民訴法七四四条)、本案の起訴命令の期間の徒過(同 法七四六条)、事情変更(同法七四七条)などの理由により仮差押決定が達法とし て取り消された場合、及び仮差押の執行が違法等でその執行が取り消された場合に は、仮差押決定の執行による時効中断の効力を認めるのは不当であるから、その効 力を認めないことにしたものであるが、仮差押債務者が仮差押解放金を供託したた めに仮差押決定の執行が取り消された場合には、右時効中断の効力の存続を不当と すべき理由は存しないからである。けだし、仮差押解放金が供託された場合、当該 仮差押決定に定める具体的執行(本件においては控訴人所有の不動産に対する仮差 押の執行)は取り消されるが、 効力の存続を不当と すべき理由は存しないからである。けだし、仮差押解放金が供託された場合、当該 仮差押決定に定める具体的執行(本件においては控訴人所有の不動産に対する仮差 押の執行)は取り消されるが、仮差押執行の効力は債務者が供託した仮差押解放金 の返還(取り戻し)請求権の上に存続するものと解すべきであるからである。した がって、民法一四七条二号による仮差押によって生じた時効中断の効力はなお存続 するものというべきである。  よって、控訴人主張の消滅時効の抗弁は失当である。  三 以上により、被控訴人の本件請求は理由があるからこれを認容すべきであ り、右と同旨の原判決は相当であって、本件控訴は理由がない。  よって、本件控訴を棄却することとし、訴訟費用の負担について民訴法九五条、 八九条を適用して、主文のとおり判決する。  (裁判長裁判官 大久保敏雄 裁判官 妹尾圭策 裁判官 中野信也)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る