平成14(行ケ)442

裁判年月日・裁判所
平成15年3月27日 東京高等裁判所
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平成14年(行ケ)第442号審決取消請求事件平成15年3月13日口頭弁論終結判決 原告株式会社トワリエ訴訟代理人弁護士田中成志同平出貴和同板井典子同石川善一訴訟代理人弁理士小林哲男被告 A訴訟代理人弁護士小野正毅主文 1 特許庁が無効2002-35019号事件について平成14年7月19日にした審決中,実用新案登録第2149768号の請求項1及び4(訂正2002-39215号の審決による訂正前の請求項1及び4であり,同審決による訂正後の請求項1及び2である。)に係る実用新案登録を無効とする旨の部分を取り消す。 2 その余の請求に係る原告の訴えを却下する。 3 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告(1) 特許庁が無効2002-35019号事件について平成14年7月19日にした審決を全部取り消す。 (2) 訴訟費用は被告の負担とする。 2 被告(1) 原告の請求を棄却する。 (2) 訴訟費用は原告の負担とする。 第2 当事者間に争いのない事実 1 特許庁における手続の経緯原告は,考案の名称を「ネックレス等の装飾具」とする実用新案(実用新案登録第2149768号,平成2年7月27日出願(以下「本件出願」という。),平成10年6月5日設定登録,以下「本件登録実用新案」といい,これに係る考案を「本件考案」という。)の実用新案権者であ 案登録第2149768号,平成2年7月27日出願(以下「本件出願」という。),平成10年6月5日設定登録,以下「本件登録実用新案」といい,これに係る考案を「本件考案」という。)の実用新案権者である。 被告は,平成14年1月22日,本件登録実用新案の登録を,請求項1ないし4につき,無効にすることについて審判の請求をした。特許庁は,これを無効2002-35019号事件として審理し,その結果,平成14年7月19日,「実用新案登録第2149768号の請求項1乃至4に係る考案についての実用新案登録を無効とする。」との審決をし,同年7月31日に,その謄本を原告に送達した。 2 審決の理由審決の理由は,要するに,本件考案は,米国特許第4941236号明細書(本訴甲第3号証)に記載された考案及び周知技術から,当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであり,その登録は,実用新案法3条2項に違反してなされたものである,とするものである。 3 訂正審決の確定原告は,本訴係属中,平成14年10月10日付けで,本件出願の願書に添付した明細書(以下「本件明細書」という。甲第2号証は,その内容が記載された実用新案公報である。)につき,実用新案登録請求の範囲の減縮を含む訂正の審判を請求した。特許庁は,これを訂正2002-39215号事件として審理し,その結果,平成15年2月12日に上記訂正をすることを認める旨の審決(以下「本件訂正審決」といい,これに係る訂正を「本件訂正」という。)をし,これが確定した。 4 本件訂正前の本件登録実用新案の請求項(1) 【請求項1】適宜の長さを有する長尺部材を磁性材で成形し,この長尺部材の外表面を薄膜で被覆し,かつ,この長尺部材の長さ方向に沿った断面分割面にS極とN極をそれぞれ着 実用新案の請求項(1) 【請求項1】適宜の長さを有する長尺部材を磁性材で成形し,この長尺部材の外表面を薄膜で被覆し,かつ,この長尺部材の長さ方向に沿った断面分割面にS極とN極をそれぞれ着磁すると共に,この長尺部材を巻回して長さ方向の周面に沿って重ね合わせた異極同志を吸着させて環状装飾部材を構成することにより,この環状装飾部材の径を適宜に調整可能に設けたことを特徴とするネックレス等の装飾具。 (2) 【請求項2】長尺部材は,磁鉄鉱に樹脂を混合して成形した請求項1記載のネックレス等の装飾具。 (3) 【請求項3】長尺部材は,磁性材又は粉末磁性材により形成した請求項1記載のネックレス等の装飾具。 (4) 【請求項4】長尺部材の両端部と略中央部に適宜の飾体を設けた請求項1記載のネックレス等の装飾具。 5 本件訂正審決による本件登録実用新案の請求項の訂正(1) 【請求項1】を「適宜の長さを有する長尺部材をフェライト粉末に樹脂を混合して押出成形により断面円形で全体がフレキシブルな1本の線形状に成形し,この長尺部材の外表面を薄膜で被覆し,かつ,この長尺部材の長さ方向に沿って断面円形半分にS極を,他の断面円形半分にN極を着磁すると共に,この長尺部材を巻回して断面円形の周面を長さ方向に沿って重ね合わせた異極同志を吸着させることにより環状装飾部材を構成し,巻回された長尺部材の周面同志をずらしながら前記環状装飾部材の径を適宜に調整可能に設けたことを特徴とするネックレス。」と改める。 (2) 【請求項2】を削除する。 (3) 【請求項3】を削除する。 (4) 【請求項4】を「前記長尺部材の両端部に飾体を設け,かつ,前記長尺部材の略中央部に装入したリング部に飾りを設けた請求項1記載のネックレス。」 (3) 【請求項3】を削除する。 (4) 【請求項4】を「前記長尺部材の両端部に飾体を設け,かつ,前記長尺部材の略中央部に装入したリング部に飾りを設けた請求項1記載のネックレス。」と改め,これを【請求項2】とする。 第3 当裁判所の判断 1 上記当事者間に争いのない事実の下では,本件訂正前の本件登録実用新案の登録請求の範囲請求項1及び4について,実用新案法3条2項に違反して登録された実用新案であることを理由に,その登録を無効にした審決(以下「本件審決」という。)の取消しを求める訴訟の係属中に,登録請求の範囲の減縮を含む訂正の審判の請求がなされ,特許庁は,これを認める審決(本件訂正審決)をし,これが確定したということができる。 本件審決は,これにより,結果として,本件訂正前の請求項1及び4について,判断の対象となるべき考案の認定を誤ったことになる。この誤りが本件審決の結論に影響を及ぼすことは明らかである。したがって,本件審決は,同部分について,取消しを免れない。 本件訂正前の請求項2及び3は,本件訂正審決により削除されたので,本件審決のうち,これらを無効とした部分の取消しを求める原告の訴えは,訴えの利益を欠くに至ったことが明らかであり,却下を免れない。 2 以上により,主文第1項掲記の限度で本訴請求を認容し,その余の請求に係る原告の訴えを却下することとし,訴訟費用は,原告勝訴の部分についても原告に負担させるのを相当と認めて,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法64条ただし書きを適用して,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第6民事部 裁判長裁判官山下和明 東京高等裁判所第6民事部 裁判長裁判官 山下和明 裁判官 設樂隆一 裁判官 高瀬順久

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