令和4年4月28日判決言渡同日原本交付裁判所書記官令和元年(ワ)第35186号損害賠償請求事件口頭弁論終結日令和4年2月17日判決 原告A 原告B 原告C 原告D 原告ら4名訴訟代理人弁護士佐藤大和同舟橋和宏 被告有限会社Sirene 被告 E 被告両名訴訟代理人弁護士島 昭宏 同塚本和也 主文 1 被告らは、原告Aに対し、連帯して、22万円及びこれに対する被告有限会社Sireneは令和2年1月17日から、被告Eは、同月23日から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 2 被告らは、原告Bに対し、連帯して、22万円及びこれに対する被告有限会社 Sireneは令和2年1月17日から、被告Eは、同月23日から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 3 被告らは、原告Cに対し、連帯して、22万円及びこれに対する被告有限会社Sireneは令和2年1月17日から、被告Eは、同月23日から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 4 被告らは、原告Dに対し、連帯して、22万円及びこれに対する被告有限会社Sireneは令和2年1月17日から、被告Eは、同月23日から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 5 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 6 訴訟費用は、これを5分し、その1を被告らの負担とし、その余を原告らの負 担とする。 払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 5 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 6 訴訟費用は、これを5分し、その1を被告らの負担とし、その余を原告らの負 担とする。 7 この判決は第1項ないし第4項に限り仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求 1 被告らは、原告Aに対し、連帯して99万円及びこれに対する被告有限会社S ireneは令和2年1月17日(訴状送達日の翌日)から、被告Eは、同月23日(訴状送達日の翌日)から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 2 被告らは、原告Bに対し、連帯して99万円及びこれに対する被告有限会社Sireneは令和2年1月17日(訴状送達日の翌日)から、被告Eは、同月2 3日(訴状送達日の翌日)から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 3 被告らは、原告Cに対し、連帯して99万円及びこれに対する被告有限会社Sireneは令和2年1月17日(訴状送達日の翌日)から、被告Eは、同月23日(訴状送達日の翌日)から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払 え。 4 被告らは、原告Dに対し、連帯して99万円及びこれに対する被告有限会社Sireneは令和2年1月17日(訴状送達日の翌日)から、被告Eは、同月23日(訴状送達日の翌日)から支払い済みまで各年5分の割合による金員を支払え。 5 仮執行宣言 第2 事案の概要等 1 事案の概要本件は、被告有限会社Sirene(以下「被告会社」)と専属的マネージメント契約を締結してバンド活動に従事していた原告らが、同契約終了後、同じバンド名で活動を継続しようとしたところ、被告会社が、同バンドについては同契約 に基づき契約終了後6か月間、実演を目的 メント契約を締結してバンド活動に従事していた原告らが、同契約終了後、同じバンド名で活動を継続しようとしたところ、被告会社が、同バンドについては同契約 に基づき契約終了後6か月間、実演を目的とする契約を締結することが禁止されているが被告会社はその活動を許諾していない、商標権は被告会社に帰属しており原告らが同バンド名を使用することを許諾していないなどと記載された文書を関係者に配るなどしたことについて、原告らが、原告らの営業権、職業選択の自由、名誉権、営業上の信用(不正競争防止法2条1項21号)、パブリシティ権 を侵害する不法行為に当たるとして、被告会社の代表者である被告E(以下「被告E」という。)に対しては民法709条に基づき、被告会社に対しては民法709条又は会社法350条に基づき、各原告につき99万円の損害賠償及び不法行為の日の後の日である、訴状送達の日の翌日から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金を請求する事 案である。 2 前提事実(当事者間に争いがないか、後掲各証拠(明示しない限り枝番号を含む。以下同じ。)及び弁論の全趣旨によって容易に認められる事実)ア原告らは、バンドグループ「G」(以下「本件グループ」といい、同グループ名を「本件グループ名」という。)のメンバーとして、被告会社のマネージ メントの下で音楽活動に従事していた者らである。(争いなし) イ被告会社は、一般的に音楽事務所と称されるマネージメント会社であり、被告Eは、被告会社の代表者取締役である。(争いなし)原告A及び原告Bは、訴外2名のメンバーとともに、平成22年8月1日、被告会社との間で、被告会社がバンド活動のマネージメントを行い、同メンバーらは、本件グループとし 者取締役である。(争いなし)原告A及び原告Bは、訴外2名のメンバーとともに、平成22年8月1日、被告会社との間で、被告会社がバンド活動のマネージメントを行い、同メンバーらは、本件グループとして、バンド活動につき被告会社のため以外の実演活 動を行わないことなどを内容とする専属契約を締結した。平成24年7月までに上記訴外2名が本件グループから脱退し、原告C及び原告Dが、同月に本件グループに加入した。上記契約は、平成24年及び平成27年に更新され、その後は1年ごとに更新され、最後に平成30年1月1日に更新された(以下、最後に更新された契約を「本件専属契約」という。)。(争いなし) 本件専属契約の契約書(マネージメント専属契約書(甲4)。以下「本件契約書」という。)には、本件グループに係る商標権についての定め、契約終了後6か月間、実演を目的とする契約の締結を禁止する定め等が規定されていた。 原告らは、平成30年10月28日をもって、1年間、本件グループとしての活動を休止した。その後、原告らと被告会社は、活動再開に向けてレコーデ ィングに着手し、ライブに向けた準備等もしていたが、原告らは、平成31年4月9日または同月10日付けで「解除通知書」を送付して被告会社に対して本件専属契約解除の意思表示をした。被告会社は、原告らに対し、レコーディングが進んでいたこと、ライブ中止による損害等やファンクラブの閉鎖に係る段取り等について協議を求めたが、原告らはこれを拒否した。本件専属契約は 令和元年7月13日をもって原告ら及び被告会社の合意により終了した。(乙6~9、弁論の全趣旨)被告会社は、被告代理人弁護士の名義で、令和元年8月2日付けで、ライブハウスである赤羽ReNYalpha及び名古屋ReNYlimitedに対し の合意により終了した。(乙6~9、弁論の全趣旨)被告会社は、被告代理人弁護士の名義で、令和元年8月2日付けで、ライブハウスである赤羽ReNYalpha及び名古屋ReNYlimitedに対し、同月5日付けでライブハウスであるamHallに対して、「ご通知」と 題する別紙通知文書1記載の本文が記載されている文書を内容証明郵便によ り送付した(以下、これらの通知を総称して「本件通知1」という。)。(甲25~27)被告会社は、前記の頃、原告らのホームページを管理していた株式会社SUKIYAKIを含む複数の関係者に対して、別紙通知文書2記載の文書を電子メールによって送信した(以下「本件通知2」という。)。(甲28、弁論の全 趣旨)原告らは、音楽CD等を販売する「ZEALLINK」の閉店セールに出演する予定であったところ、被告会社は、令和元年7月24日、代理人弁護士の名義で、同店を運営する株式会社オングに対し、別紙通知文書3記載の本文が記載された文書を送付した(以下「本件通知3」という。)。(甲65、弁論の 全趣旨)被告会社は、代理人弁護士名義で、令和元年7月26日付けで、原告らのライブスケジュール等を記載したプレスリリースを発出したエグジットチューンズ株式会社に対して、「ご通知」と題する別紙通知文書4記載の本文が記載された文書を内容証明郵便により送付した(以下「本件通知4」という。)。(甲3 0)原告らは、令和元年、被告会社が原告らによる本件グループ名の使用の妨害をすること及び実演を目的とする契約の締結の妨害の差止めを求めて東京地方裁判所に仮処分を申立てた(以下、同申立てに係る事件を「本件仮処分事件」という。)。本件仮処分事件では、双方の主張立証が尽きた後、担当裁判官から 目的とする契約の締結の妨害の差止めを求めて東京地方裁判所に仮処分を申立てた(以下、同申立てに係る事件を「本件仮処分事件」という。)。本件仮処分事件では、双方の主張立証が尽きた後、担当裁判官から の心証開示を受けて、原告らは、裁判所による決定前に、実演活動を目的とする契約の締結の妨害に係る部分の申立てを取り下げた。東京地方裁判所は、令和元年10月9日、被保全権利の疎明がないことを理由に、本件グループ名の使用の妨害の差止めに係る申立てを却下する決定をした(以下「本件却下決定」という。)。(甲10) 被告会社は、代理人弁護士名義で、令和元年10月9日付けで、ライブハウ スを運営する株式会社アズミックス(以下「アズミックス」という。)に対し、「ご連絡」と題する別紙通知文書5記載の本文が記載された文書を送付した(以下「本件通知5」という。)。その後、被告会社は、同弁護士名義で、同月29日付けで、同社に対し、「ご連絡」と題する別紙通知文書6記載の本文が記載された文書を送付した(以下「本件通知6」という。)。(甲31、33) 被告会社は、代理人弁護士名義で、令和元年10月17日付けで、原告らが「FV」名義で行うコンサートのチケット販売を予定していた株式会社イープラスに対し、「ご通知」と題する別紙通知文書7記載の本文が記載された文書を送付した(以下「本件通知7」という。)。(甲32)被告会社は、令和元年11月11日付けで、アズミックス等に対し、電子メ ールで、別紙通知文書8記載の文書を送信した(以下「本件通知8」といい、本件通知1から8を総称して「本件各通知」という。)。(甲34)東京高等裁判所は、令和2年7月10日、本件却下決定に対する抗告事件において、本件却下決定を取り消して、原告らが本件グ 8」といい、本件通知1から8を総称して「本件各通知」という。)。(甲34)東京高等裁判所は、令和2年7月10日、本件却下決定に対する抗告事件において、本件却下決定を取り消して、原告らが本件グループ名を使用することの妨害の禁止を命じる決定をした。(甲41) 3 争点に関する当事者の主張営業の自由、職業選択の自由侵害に係る損害賠償請求権(争点1)(原告らの主張)ア本件各通知による本件グループ名を用いた活動の妨害被告らは、本件各通知によって、原告らは本件グループとして実演を目的 とするいかなる契約も締結することができず、被告会社はこれを許諾しない、また、商標権は被告会社が保持しており、原告らが本件グループ名を用いることは許諾しないなどと通知し、原告らがバンド活動をすること、本件グループ名を使用することが契約違反になると通知し、原告らが、バンド活動をすること、本件グループ名を用いることを妨害し、原告らの営業の自由、職 業選択の自由を侵害した。 イその他の妨害行為 被告らは、本件通知3によって、原告らの肖像の使用の停止を求めて、原告らの営業の自由、職業選択の自由を侵害した。 被告Eは、令和元年7月14日、ヴィジュアル系ポータルサイトである「VISULOG」を運営している株式会社フェイクスターの代表取締役 であるHに対して、原告らに関する「ニュースを取り下げろ」と強く伝え(以下「本件要請」という。)、原告らに関するニュース掲載を取り下げさせて、原告らの営業の自由、職業選択の自由を侵害した。 被告会社は、本件通知5において、本件仮処分事件に係る申立ての一部取下げに言及し、「本件バンドメンバーらは、このように立場の悪くなり そうな申立ては突如取下げをし、さらには今回 侵害した。 被告会社は、本件通知5において、本件仮処分事件に係る申立ての一部取下げに言及し、「本件バンドメンバーらは、このように立場の悪くなり そうな申立ては突如取下げをし、さらには今回のツアーに限り出演名義を「FV」とすると発表するなど、一般常識からは到底許されない行動を繰り返し、自分勝手なやり方を強引に押し通そうとしています。弊社としましては、このようなやり方が通用するという前例を決して作ってはならないとの決意から、今後もあらゆる手段を講じていく所存であることをお伝 えしておきます。」と通知し、本件通知6において、原告らがFV名義で令和元年11月1日に名古屋でのライブを開催した場合、原告らだけでなく、株式会社アズミックスに対しても損害賠償請求せざるを得ないと開催中止を求めた。これらは、原告らの営業の自由、職業選択の自由を侵害する。 ウ本件専属契約について被告らは、本件専属契約を理由に、本件各通知によって、原告らがバンド活動をすること、本件グループ名を用いることを妨害することは不法行為にならないと主張するが、次のとおり理由がない。 競業避止義務について 本件契約書の6条には、契約終了後6か月間にわたる原告らの競業避止 義務が記載されているが、同義務を課して競合する原告らの実演活動が制限されてもこれによる被告会社の営業上の利益に対する影響は軽微であるから、合理性がなく、もっぱら嫌がらせ又は報復を目的とするものであり、地域や内容の制限もなく、実演を目的とするいかなる契約も締結できなくなるものであり、代償措置もない。また、原告らがどのような活動を すれば競業避止義務の対象外になるのかという点も不明確である。このような義務は、原告らの生活を困窮させ、専門としている活動全般をする るものであり、代償措置もない。また、原告らがどのような活動を すれば競業避止義務の対象外になるのかという点も不明確である。このような義務は、原告らの生活を困窮させ、専門としている活動全般をすることが全くできなくなってしまうことからすると影響も大きく、職業選択の自由に対する重大な制約を課しており、公序良俗に反して無効である。 また、原告らと被告会社の情報の非対称性、原告らが最初の専属契約を 締結した時は25歳程度で法律等の知識にも乏しかったこと、被告会社と取引条件を交渉すること自体がネガティブな評判となって取引先変更の可能性を低下させ、専属義務が課せられていたこと、事務所移籍に伴い一定期間芸能活動を停止しなければならない暗黙のルールが存在していたことなどに照らすと、被告会社は優越的地位にあったといえ、競業避止に 関する定めは、独占禁止法19条(同法2条9項5号、同法2条9項6号ニ)に違反している。 バンド名の使用について本件各通知がされた当時、被告会社は本件グループ名につき商標登録を得ていなかったのであるから本件契約書の記載にかかわらず、商標権を保 持しているとの記載はいずれも虚偽であった。本件契約書の記載から被告会社が本件グループ名に関して権利を有していたともいえないし、そもそも、本件各通知がされたときには本件専属契約は終了していたのであるから被告会社が本件契約書6条に基づき何らかの権利を有していたともいえない。本件グループ名については、後記のとおり、原告らがパブリシ ティ権を取得しており、人格権に由来する性質上、譲渡もできないから、 これが被告会社に移転していることはない。 本件契約書6条に、被告会社へのグループ名の使用権の移転が規定されているとしても、フリーランスである原告 来する性質上、譲渡もできないから、 これが被告会社に移転していることはない。 本件契約書6条に、被告会社へのグループ名の使用権の移転が規定されているとしても、フリーランスである原告らについて①原告らの情報収集能力や交渉力が劣ることに起因して取引先変更の可能性が低く、②原告らが取引条件を交渉すること自体がネガティブな評判となり取引先変更の 可能性が低く、③原告らの事業規模が小さく業務処理能力の関係上同時に取引できる発注先が限られ、選択の自由が既存の取引先たる被告会社によって制限されているから、被告会社は優越的地位にあったといえる。また、これは、不当に原告らに不利益となるように取引の条件が設定されて、事業活動を不当に拘束する条件である。これらから、この規定は、独占禁止 法19条に違反するものであり、また、公序良俗に反して無効である。 また、本件専属契約については、合意解除されていたから、その後、原告らに本件グループ名の使用権があったとはいえない。 エ損害次の事情からするとその損害は各原告につき90万円を下らない。弁護士 費用は、その10%である各9万円が相当である。 ヴィジュアル系ポータルサイトの「ViSULOG」に原告らのニュースが掲載されなかった。また、原告らが他の媒体にツアー内容の掲載を依頼しても返信がこなかった。 ZEALLINKにて、グループ名や肖像等の使用が停止になった。 FV名義でのライブを36回せざるを得なかった。 グループ名を付したCDのリリース時期を変更せざるを得なかった。 被告らは原告らについて「潰す」と発言して妨害の強い意図があった。 (被告らの主張)ア実演活動等を控えるように関係者に申し入れたことについて 被告らの行為は、本件専属契 なかった。 被告らは原告らについて「潰す」と発言して妨害の強い意図があった。 (被告らの主張)ア実演活動等を控えるように関係者に申し入れたことについて 被告らの行為は、本件専属契約で締結された契約終了後の原告らの競業避止 義務違反行為を防止するために行われたものであり、正当な権利行使である。 競業避止義務に関する合意は、先行投資回収のため、マネージメント会社に必須の存在であるアーティストに対し、被告会社からの事前の承諾を得られないときに6か月間というわずかな期間に限ってライブ活動のみを対象とし、事前の承諾さえあれば適用されないという必要最低限の制約を課すものである。被 告会社は原告らに対して従前から妥当な報酬を支払っていることから十分な代替措置も講じられており競業避止義務に関する合意は有効である。また、被告らが原告らに対して優越的地位にあるともいえず、これを理由に契約が無効になることもない。被告会社が実演活動等を控えるように申し入れた行為は正当な権利の行使である。 イ商標権の帰属、バンド名の使用について関係者に申し入れたことについて原告らと被告会社とは、本件専属契約6条によって、グループ名について商標登録する権利を被告会社のみに認めている。被告会社は、通知において商標登録をしているとは記載しておらず、原告らとの契約関係について説明しているにすぎないし、商標登録されているか否かは誰にでも容易に確認でき、原告 らが説明することも容易である。よって、一般的な読者は、原告らと被告会社との契約上、商標に関する権利が被告会社に帰属していると理解するにすぎない。 また、本件契約書6条では、「商標権、知的財産権及び商品化権を含む一切の権利」は被告会社に帰属するとしており、原告らと被告会社は、商標 標に関する権利が被告会社に帰属していると理解するにすぎない。 また、本件契約書6条では、「商標権、知的財産権及び商品化権を含む一切の権利」は被告会社に帰属するとしており、原告らと被告会社は、商標登録をし なくても商標法上の商標権と同様の排他的な本件グループ名の利用権を被告会社に認める合意をしたものであり、被告会社には本件グループ名の使用を許諾する権限がある。 よって、被告らが商標権、本件グループ名の使用について申し入れをした行為は正当な権利の行使である。そもそも、原告らは競業避止義務に基づき出演 ができないとの記載以外の内容は、競業避止義務に付随的な内容にすぎないか ら、競業避止義務に関する部分について正当であれば、その余の部分について違法になる余地はない。 ウ被告Eが本件要請をしたことは否認する。 エ本件通知3では、被告会社は著作権侵害を問題にしているのであり、肖像権侵害を問題にしていない。 オ仮に被告らの行為が原告らの利益を侵害するものであったとしても、被告らの行為はいずれも、本件契約書の記載に基づくものであって、被告らは自身の行為が適法であると信じていて、そう信ずることについて過失もなかった。 カ原告らは、結果として予定した全てのライブを決行しており、損害は生じていない。また、原告らが主張する損害は具体的なものではなく、損害は認めら れない。 名誉権侵害、営業上の信用棄損に係る損害賠償請求権(争点2)(原告らの主張)ア本件各通知による本件グループ名を用いた活動の妨害被告らは、本件各通知によって、原告らは実演を目的とするいかなる契約も 締結することができず、被告会社はこれを許諾しない、また、商標権は被告会社が保持しており、原告らが本件グループ名を用いること 告らは、本件各通知によって、原告らは実演を目的とするいかなる契約も 締結することができず、被告会社はこれを許諾しない、また、商標権は被告会社が保持しており、原告らが本件グループ名を用いることは許諾しないなどと通知し、原告らが無権限で本件グループ名を用い、被告会社との契約に違反してバンド活動をしていると取引先に告知しており、原告らの名誉権を侵害し、営業上の信用を棄損した。 イその他の名誉権侵害行為本件通知5、6において、原告らが自分勝手なやり方を強引に押し通そうとしているなどと記載して、名誉権を侵害し、営業上の信用を棄損した。 ウ本件専属契約に係る競業避止義務、バンド名の使用に関する主張は前記のとおりである。 エ損害 次の事情からすると原告らの損害は各90万円を下らない。弁護士費用は、その10%である9万円ずつが相当である。 原告らが競業避止義務を無視して一方的に活動していると虚偽告知したこと。 グループ名、商標権について被告会社に帰属し、原告らは無権限でグルー プ名を使用していると虚偽告知をしたこと。 原告らの取引先に、原告らと取引すると損害賠償を請求するなどと告知したこと。 原告らの関係者に対して原告らの否定的な評価が広まった結果、原告らの活動に著しい支障が生じたこと。 原告らについて、立場が悪くなったら申立てを突如取り下げたなどと原告らが裁判手続きを悪用したかのような印象を与え、一般常識からかけ離れた非常識な人間であるとの印象を与えたこと。 被告らが原告らについて「潰す」と発言して妨害の強い意図があったこと。 (被告らの主張) ア原告らの主張は争う。 イ名誉権侵害について本件専属契約に基づき、原告らが実演契約を締結できないこ 告らについて「潰す」と発言して妨害の強い意図があったこと。 (被告らの主張) ア原告らの主張は争う。 イ名誉権侵害について本件専属契約に基づき、原告らが実演契約を締結できないこと、バンド名を使用できないことについては、前記のとおりいずれも真実である。また、原告らが自分勝手なやり方を強引に押し通そうとしているとの記載も、真実を前 提にした相当な論評である。これらの記載は関係者が原告らと取引することによって本件専属契約違反に関与するか否かにかかわる事項であり、公共の利害に関する事実で、同契約違反を防止するための公益を図る目的の下におこなわれた。 ウ信用棄損について 前記イのとおり、これらの記載はいずれも真実であり、虚偽であるとはいえ ない。 エ仮に被告らの行為が原告らの利益を侵害するものであったとしても、被告らの行為は、いずれも、本件契約書の記載に基づくものであって、被告らは自身の行為が適法であると信じていて、そう信ずるにつき過失もなかった。 パブリシティ権侵害に基づく損害賠償請求権(争点3) (原告らの主張)アパブリシティ権の取得原告らは、本件グループ名を加入時期に応じて9年弱ないし7年程度と長期間使用し、全国各地で音楽活動を行い、本件グループ名を付したCD等を販売もしくは配信するなどの音楽活動を継続していたのであるから、本件グループ 名につき顧客吸引力を獲得した。 イ本件各通知により、被告らは、商標権は被告会社が保持しており、本件グループ名を用いることは許諾しないなどと通知して、原告らが本件グループ名を使用して活動することを妨害したから、原告らのパブリシティ権が侵害された。 ウ本件専属契約について 本件各通知がされた当時、被告会社は本 許諾しないなどと通知して、原告らが本件グループ名を使用して活動することを妨害したから、原告らのパブリシティ権が侵害された。 ウ本件専属契約について 本件各通知がされた当時、被告会社は本件グループ名につき商標登録を得ていなかったのであるから、本件契約書の記載にかかわらず、商標権を保持しているとの記載はいずれも虚偽であった。本件契約書の記載から被告会社が本件グループ名に関して権利を有していたともいえない。本件グループ名については、原告らがパブリシティ権を取得しており、人格権に由来する性質上、譲渡 もできないから、被告会社に移転できる余地はない。 エ損害慰謝料(74万円)原告らはFV名義でのライブ活動を合計36回行うこととなったのであり、本件グループ名を使用できなかったことに係る慰謝料は、1回あたり2 万円を下らないので、1 人につき74万円を下らない。 財産的損害(90万円)次のとおり、原告らは総額513万8203円(1 人当たり128万4550円)の財産的損害を被った。 ⅰ 原告らはCDの発売日として令和元年10月27日を予定していたが、令和2年7月10日付け東京高裁決定後である令和2年10月3日に変 更された。令和2年10月3日から同年11月2日までの1か月間の売上げは47万2230円であったことから、少なくも次のとおり同額に係る法定利息分の損失が生じた。 47万2230円×5分×342日÷365日=2万2123円ⅱ ライブ活動においてグループ名を使用できないことにより、ファンや新 規ファンに対するグループ名の名声や顧客吸引力を高め、広告宣伝する機会を失ったといえる。その損害は、FV名義のコンサート1回当たり10万円を下らないから、合計360万円の損害が生 ファンや新 規ファンに対するグループ名の名声や顧客吸引力を高め、広告宣伝する機会を失ったといえる。その損害は、FV名義のコンサート1回当たり10万円を下らないから、合計360万円の損害が生じた。 ⅲ 原告らは、FV名義での活動を余儀なくされ、FV名義のグッズを仕入れたが、その後FV名義で活動しなくてもよくなったため、現存する同グ ッズの仕入れのために支払った額が損害になる。その価格は次のとおり、合計11万6080円である。 タオル 500円×176枚=8万8000円シャツ 1040円×27枚=2万8080円ⅳ 被告らの行為により、原告らに関する実演活動を積極的に掲載している 複数の音楽専門メディア媒体から記事の掲載を断られるようになった。 広告の掲載により広告料を上回る利益を得ることができるのが通常であるから、その損害は広告料の額を下らない。その額は1回50万円を下るものではなく(甲91)、少なくとも1回その機会を喪失した。また、原告らの出演は1回あたり20万円であり、少なくともその機会を2回喪 失した(甲39、40の1、40の2)からその合計は90万円になる。 (被告らの主張)ア原告らの主張は争う。 イグループ名は個人の人格の象徴とはいえないから、パブリシティ権が認められる余地はない。仮に認められるとしても、本件グループ名は顧客吸引力を有するとはいえないから、パブリシティ権は生じない。 ウ被告会社が本件グループ名につき、本件専属契約によって商標権と同様の排他的利用権を有していたことは前記のとおりであって、被告らの行為は原告らのパブリシティ権を侵害するものではない。 エ仮に被告らの行為が原告らの利益を侵害するものであったとしても、被告らの行為はいずれも本件契約書に たことは前記のとおりであって、被告らの行為は原告らのパブリシティ権を侵害するものではない。 エ仮に被告らの行為が原告らの利益を侵害するものであったとしても、被告らの行為はいずれも本件契約書に基づくものであって、被告らは自身の行為 が適法であると信じていて、そう信ずるにつき過失もなかった。 第3 当裁判所の判断 1 認定事実ア本件契約書には、次の記載があり、末尾に被告会社代表取締役として被告Eの記名押印があり、「実演家グループ「G」」の記載があるとともに各実演 家として原告らの署名押印がある。(甲4)。 有限会社Sirene(以下「甲」という)と、実演家グループ「G」(各実演家:A、B、C、D、以下併せて「乙」という。)とは、以下のとおり専属契約を締結する(以下「本契約」という)。 第1条乙は、実演家として、本契約に定める各条項に基づき甲の専属である 事を約し、甲以外の為に、いかなる実演の為の交渉及び実演(以下「実演活動」という)を行わないものとする。 第2条前項に定める「実演活動」とは以下のものをいう。 ① テレビ、ラジオ、映画等への出演、実演② コマーシャルフィルム、コマーシャルミュージックへの出演、実演 ③ レコード(CD、MD、その他あらゆる音の固定物及びその複製物 をいう)及びビデオグラム(DVD、VHS、LD、ブルーレイディスク、その他あらゆる音及び映像、または映像の固定物及びその複製物をいう)への実演、出演④ 興行、コンサート、イベントへの出演、実演⑤ 出版物、書籍の出版を含む出演、執筆 ⑥ 作家としての活動(日本音楽著作権協会の規定に基づく)⑦ 乙関連のキャラクターグッズへの出演、名称、肖像等の使用⑧ 乙関連のファンクラブ、ファンサイトへの 書籍の出版を含む出演、執筆 ⑥ 作家としての活動(日本音楽著作権協会の規定に基づく)⑦ 乙関連のキャラクターグッズへの出演、名称、肖像等の使用⑧ 乙関連のファンクラブ、ファンサイトへの出演、名称、肖像等の使用⑨ その他、上記各号に付帯する一切の芸能活動 第5条甲は、本契約期間中、広告・宣伝及び販売促進のため、乙の芸名、本名、写真、肖像、筆跡、経歴、音声等、その他の人格的権利を、甲の判断により自由に無償で利用開発することができる。 第6条本契約期間中に制作された原盤及び原版等に係る乙の著作権上の一切の権利(複製権、譲渡権、頒布権、上演権、上映権、送信可能化権、 著作隣接権、二次使用料請求権、貸与報酬請求権、私的録音録画補償金請求権を含む著作権上の一切の権利、所有権を含む)ならびに、乙に関する商標権、知的財産権、及び商品化権を含む一切の権利はすべて甲に帰属する。 第9条契約期間及び解約期間終了後の措置は以下のとおりとする。 (1)本契約の有効期間は、平成30年1月1日より2年間とする。 ・・・(5)実演家は、契約期間終了後6ヶ月間、甲への事前の承諾なく、甲以外の第三者との間で、マネージメント契約等実演を目的とするいかなる契約も締結することはできない。 イ本件グループ名義で、平成23年から本件専属契約終了までに9枚のシン グルが発売され、7枚目のシングルはオリコン週間ランキングで17位、8枚目のシングルは同8位の売上げを記録した。本件グループ名義で、その他に、3枚のアルバム、5枚のミニアルバム、2枚のベストアルバムなどが発売された。また、本件グループ名義で、平成25年から平成30年まで毎年複数回の単独ライブが開催された。ヴィジュアル系インディ の他に、3枚のアルバム、5枚のミニアルバム、2枚のベストアルバムなどが発売された。また、本件グループ名義で、平成25年から平成30年まで毎年複数回の単独ライブが開催された。ヴィジュアル系インディーズバンド専門 誌のCureでは、表紙と裏表紙で本件グループが計4回掲載された。他の雑誌でも、本件グループは、少なくとも8回、写真付きで表紙に掲載された。 本件グループの楽曲は、TBS系テレビ番組「アッコにおまかせ!」の平成28年4月度のエンディングテーマに起用され、他に、テレビ、ラジオにも出演実績があった。(甲60~62) ウ原告らは、本件仮処分事件の1審での審理経過を踏まえ、本件グループ名と異なる名義で活動しようと考え、令和元年9月27日、従前、本件グループのホームページとして利用していたのと同じドメイン名(G.jp。以下「本件ドメイン名」という。)のウェブページにおいて、「FV」という名称のグループの名義での3件のライブ(FV2019Tour「ReBIRTH」) の告知を行った。本件グループには固定のドラマーが存在しなかったところ、同告知では、各ライブに出演予定のFVのメンバーが掲載されており、日程によって原告らに加えて、ドラマーとしてJ(J。以下「J」という。)又はK(K(以下「K」という。))が掲載されていた。また、原告Aは、前同日、「省略」名義のツイッターアカウントで、「ファンのみんなに伝えなければ いけないことをまとめたので読んでほしいです」などと記載した上で、「今回のReBIRTH東名阪ツアーは出演名義を「「FV」」に変更することになりました。今は事情があり明確な理由をお伝えすることができず、僕たちとしてもとても不本意な決断ですが、ライブを無事に開催することだけを第1優先に考えてのことです。」などと FV」」に変更することになりました。今は事情があり明確な理由をお伝えすることができず、僕たちとしてもとても不本意な決断ですが、ライブを無事に開催することだけを第1優先に考えてのことです。」などと記載された画像を添付したツイートを した。(乙13、甲101、102、弁論の全趣旨) エ原告らは、FVというグループの名義で、令和元年に前記ウ記載の3件の単独ライブを開催し、令和2年に「FV2020TOUR 「ReGENERATION」」として14件の単独ライブを開催した。その際には、原告らの他に、ドラマーとして、少なくともJ、K、L又はその他の者のうちの 1 人が参加していた。(甲59、101、102) オ原告らは、令和2年7月14日、本件ドメイン名のウェブページにおいて、本件グループについて、「1年間の活動休止を経て2019年10月27日に「FV」として活動を再開し、そしてついに2020年7月14日より「「G」」(G)として完全復活を遂げた」などと掲載した。(乙17) 2 争点1(営業の自由、職業選択の自由侵害に係る損害賠償請求権)について 本件各通知による本件グループ名を用いた活動の妨害についてア被告会社は、本件各通知によって、被告会社又は被告会社代理人弁護士の名義で、原告らの関係者に対して、①本件グループは、本件専属契約終了後、6か月間実演を目的とする契約を締結することができないこととなっていて、被告会社は、これを許諾するつもりはないこと、②被告会社が本件グル ープ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用することについて許諾しないといった趣旨の内容を通知した。 原告らは、これらの通知が原告らの営業の自由を侵害して不法行為であると主張して、被告らに対し、損害賠償を り、原告らが本件グループ名を使用することについて許諾しないといった趣旨の内容を通知した。 原告らは、これらの通知が原告らの営業の自由を侵害して不法行為であると主張して、被告らに対し、損害賠償を請求する。 イ①について、本件契約書は、本件グループ(契約書の頭書では、「乙」が 「実演家グループ「G」(各実演家:A、B、C、D)」であるとされ、その署名欄にも、「乙」として、「実演家グループ「G」」と記載された上で、各実演家として原告らの署名押印がされている)と、被告会社との間で締結されたとされるものであり、その9条(5)には、契約期間終了後6か月の間、実演家は、被告会社の事前の承諾なく、被告会社以外の第三者と の間で、マネージメント契約等実演を目的とする契約を締結することはで きないと定められている。本件契約書の当事者欄の記載等からも、本件契約書では、本件専属契約終了後、原告らは、被告会社の事前の承諾なく、本件グループとして、実演を目的とする契約を6か月間締結することができないことが定められていると認められる。そして、本件契約書には、このように本件専属契約終了後、被告会社の事前の承諾なく、被告会社以外 の第三者との間で、本件グループとしては実演を目的とする契約も締結できないことが規定されているといえるところ、本件専属契約が終了したのは令和元年7月13日であり、本件各通知はいずれもその6か月以内に通知された。同条項が有効であるとすると、原告らが本件グループとして被告会社以外の第三者と実演を目的とする契約を締結することは、本件契約 書9条(5)に反し、債務不履行を構成するものであった。そして、このことを知りつつ原告らと契約を締結した者についても、損害賠償責任が生ずる可能性があり得た。そうすると、同 ることは、本件契約 書9条(5)に反し、債務不履行を構成するものであった。そして、このことを知りつつ原告らと契約を締結した者についても、損害賠償責任が生ずる可能性があり得た。そうすると、同条項が有効である場合、本件グループとして活動する原告らと契約を締結することが原告らについて債務不履行となることを関係者に通知することは、原告らの営業上の利益等に 一定の制約を課すことになるとしても、損害賠償責任が生ずる程度にまで不法行為上違法であるとまでいうことはできなかったといえる。 この点について、原告らは、本件契約書9条(5)は、独占禁止法、公序良俗に反して無効であると主張する。 本件契約書9条(5)は、原告らの経済活動、表現活動に制約を課すも のである。一般に、契約当事者の一方の経済活動等に制約を課す条項は、その合理性、制約の程度等の事情によっては、無効となる場合があるといえる。 もっとも、契約書に規定された条項が公序良俗違反等の一般条項により無効になるのは、その無効を基礎付ける事情が認められる場合である。こ こで、上記条項は、原告らの活動に制約を課すものではあるが、被告会社 が本件各通知をした当時、上記条項のように、実演家のグループとしてマネージメント会社と専属契約を締結していた者について、そのグループとしての活動をマネージメント会社との契約終了後6か月間という期間に限定して制約を課すこの種の条項が具体的事情に関わらず無効であるとの一般的な認識が形成されていたとの事情や、そのような見解が有力であ ったといった事情を認めるに足りない。その他、本件各通知の当時、被告会社が、同条項について無効であると認識すべきであった事情は認められない。 以上によれば、本件契約書9条(5)が有効である場 ったといった事情を認めるに足りない。その他、本件各通知の当時、被告会社が、同条項について無効であると認識すべきであった事情は認められない。 以上によれば、本件契約書9条(5)が有効である場合には被告らが行った通知は、損害賠償責任が生ずる程度にまで不法行為上違法であるとま でいうことはできなかったといえる。 また、同条項が無効であるとしても、本件各通知をした当時、同条項が無効であるとする一般的な認識が形成されていたなどの事情も認められなかったといえる。このような状況下で、不法行為(民法709条)の成否の場面において、被告会社において同条項が無効であると認識すべきで あったということはできない。そうすると、上記条項が無効であるとしても、本件各通知の記載のうち、原告らが、本件契約書9条(5)が有効であると信じ、本件各通知においてこのことを前提とする記載をしたことについては、少なくとも被告らに過失がないとすることが相当である。 したがって、本件各通知の上記記載について、被告らが損害賠償責任を 負うことはない。 ウ続いて、本件各通知において、②被告会社が本件グループ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用することについて許諾しないといった趣旨が記載されている点について検討する。 本件各通知には、「本件バンドの名称に係る商標権は弊社に帰属してい ます。」(本件通知1)など、本件グループ名を標章とする商標権が被告会 社に帰属しているといった趣旨の記載がある。 この記載について、被告らは、本件各通知の読み手は商標権について単に原告らと被告会社の契約書上商標権が被告会社に帰属していると認識するにすぎないと主張する。確かに、本件各通知の中には「本契約においては、本件バンドに 被告らは、本件各通知の読み手は商標権について単に原告らと被告会社の契約書上商標権が被告会社に帰属していると認識するにすぎないと主張する。確かに、本件各通知の中には「本契約においては、本件バンドにかかる商標権・・・に関する一切の権利は通知人に帰 属することが規定され、・・・」(本件通知4)などと記載されているものもあり、同記載は、形式的には契約書の記載内容について言及している。 しかし、これらの通知を受け取った一般人は、あえて商標権の帰属について記載したこのような通知を被告会社が行う以上、当然、被告会社に商標権が帰属しているものと認識するといえる。よって被告会社の主張は失当 である。 ここで、商標権が被告会社に帰属していたといえるかについては、被告会社が本件各通知をした時点で本件グループ名について商標登録を受けていなかったことについては争いがない。 したがって、本件各通知をした時点で、被告会社が本件グループ名につ いて商標権を有していたとは認められない。よって、本件グループ名を標章とする商標権が被告会社に帰属している旨の記載は虚偽であるといえる。 被告会社は、さらに、「本件グループ名についても許諾する予定はありません」(本件通知1)、「バンド名についても許諾する予定はありません」 (本件通知2)などと、被告会社に本件グループ名の使用の許否を判断する権限があり、被告会社がこれを許諾しない以上、本件グループ名を用いることが違法になるかのような記載をしている。 そこで、被告会社が、原告らに対して本件グループ名の使用の可否を制限できる地位にあったか否かが問題となるが、被告会社が本件グループ名 につき商標権を取得していなかったことは前記のとおりであり、他に、被 告会社が第三者を含めて排他的独 可否を制限できる地位にあったか否かが問題となるが、被告会社が本件グループ名 につき商標権を取得していなかったことは前記のとおりであり、他に、被 告会社が第三者を含めて排他的独占的に本件グループ名を使用する権限を取得していたことを基礎付ける事情は認められない。 また、被告会社と原告らとの間で、本件グループ名につき被告会社がその使用を制限できる合意が存在していたか否かについて、本件契約書5条には「甲は、本契約期間中、乙の芸名、本名、・・・・・その他の人格的権 利を、甲の判断により自由に無償で利用開発することができる。」との記載がある。本件グループ名が同条項の「乙の芸名」に当たると解するとしても、同条項は被告会社が芸名等を利用することができることを規定するのみであり、原告らが芸名等を用いることについて、それを被告会社が制限できるか否かについては何も規定していない。さらに、同条は、本件専 属契約存続中に限っての条項であり、被告会社が本件各通知をした時には本件専属契約は終了していたのであるから、同条を根拠に被告会社が原告らに対して本件グループ名の使用を許諾する地位にあったとはいえない。 この点について、被告らは、本件契約書6条で、「・・・乙に関する商標権、知的財産権、及び商品化権を含む一切の権利は全て甲に帰属する。」と 規定されており、名称の権利である商標権が例示列挙された上で「一切の権利」が被告会社に帰属するとされているのであるから、本件グループ名使用権も被告会社に帰属していたと主張する。この主張について、被告会社が本件グループ名を使用することを一方的に制限できることを内容とする原告らと被告会社の合意が存在する旨主張するものと解したとして も、本件契約書には一定の権利については明記されている 被告会社が本件グループ名を使用することを一方的に制限できることを内容とする原告らと被告会社の合意が存在する旨主張するものと解したとして も、本件契約書には一定の権利については明記されているのに対し、被告らが主張するグループ名使用権について、本件契約書6条を含めて本件契約書にもその内容の手がかりとなる記載はない。そうすると、例示列挙されている権利の中に「商標権」という名称に関連する権利があることをもって、「その他一切の権利」との記載がされていることによって、被告らが 主張する内容の合意がされたということはできない。 以上によれば、被告会社は、第三者に対して商標権等の排他的独占的権利に基づき直接本件グループ名の使用の許否を判断できる地位にあったとはいえないし、また、本件専属契約に基づき、原告らとの間で、本件グループ名について被告会社にその使用の許否を判断する権限を付与する合意があったと認めることもできない。 上記及びによれば、本件各通知の記載のうち、被告会社が商標権を取得しているかのような記載をした点、被告会社が本件グループ名について利用の許諾をできる地位にあるかのように記載した点はいずれも虚偽であったといえる。 そして、原告らがバンド活動を行うに当たって、自らを表すバンド名の 使用に制約が課されることは原告らの営業活動に影響を及ぼすことは明らかである。原告らが、本件グループ名を用いて7年以上活動し、多数のCDを販売するなどして、相応の知名度を獲得していることに鑑みると、これを用いることができないことは、原告らの営業活動に制約を加え、損失をもたらすものであるといえる。 本件各通知には、被告会社が本件グループ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用す とができないことは、原告らの営業活動に制約を加え、損失をもたらすものであるといえる。 本件各通知には、被告会社が本件グループ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用することについて許諾しないといった趣旨が記載されているところ、本件各通知のうち、本件グループは本件専属契約終了後6か月間実演を目的とする契約を締結することができないこととなっていて被告会社はこれを許諾するつもりはないという記載に ついては、前記のとおり被告らは損害賠償責任を負わない。しかし、実演を目的とする契約の締結の禁止が実演を目的とする活動の制限に限られるのに対し、商標権に基づく標章の使用制限は、実演を目的とする活動の制限に限られないから、本件グループ名の使用の中止に係る通知は、上記実演を目的とする契約の禁止とは別途、その禁止期間において原告らの活 動を制限するものであるといえる。また、本件通知1では実演を目的とす る契約締結の禁止については、期間限定である旨の記載があるものの、商標権及びバンド名の使用についてはそのような記載がなく、無期限でそれを問題とするかのような記載になっており、本件通知3、4も同様である。 したがって、少なくとも本件通知1から4については、原告らが本件グループ名を用いることが被告会社の権利を侵害するものであり、原告らが本 件グループ名を利用することに関与することが法的問題になり得ることを周知し、受領者等が原告らと関係を持つことを萎縮させかねない内容であるといえるから、6か月間の実演を目的とする契約締結の禁止に関する記載とは別途、原告らの営業権を侵害するものであり、損失をもたらす通知であるといえる。 そして、本件通知1、3、4は、被告会社がその意思に基づいて選任した代理人に 約締結の禁止に関する記載とは別途、原告らの営業権を侵害するものであり、損失をもたらす通知であるといえる。 そして、本件通知1、3、4は、被告会社がその意思に基づいて選任した代理人によるものであり、また、被告会社が商標権を有しないことは明白であり、氏名使用権という権利についても、契約書上明記されていた権利であったともいえないことなどからすると、本件通知1、3、4は、被告会社によって通知されたものであったと評価し、少なくとも過失があっ たというべきである。本件通知2についても、被告会社名義で通知されたものであり、同様である。また、被告Eについても、令和元年4月12日の時点で、原告らのバンド活動のみならず、そのバンド名の使用を制限することについて、強い意志を有していたこと(甲82の1)、本件通知2ついては、作成名義人は被告会社となっているものの、CEOとして被告E の名が記載され、被告Eの連絡先メールアドレスが明記されており、少なくとも本件通知2に被告Eが直接的に関与していることが認められることからすると、本件通知1、3、4も含めて、これらの通知における本件グループ名の使用に関する記載は、被告Eの意向が強く反映されていることが推認でき、被告Eも、これらの通知による不法行為責任を負うという べきである。 他方で、本件通知6は、本件グループ名の使用自体には言及していない。 また、本件通知5は、バンド名の使用について言及しているものの本件グループ名に関する司法手続きの経緯を記載し、本件通知7も、契約書を添付してその解釈に係る被告会社の立場を記載し、最終的な判断は読み手に委ねているにすぎないから、虚偽の記載であるとはいえないし、このよう な通知をすることが、不法行為が成立する程度にまで違法 を添付してその解釈に係る被告会社の立場を記載し、最終的な判断は読み手に委ねているにすぎないから、虚偽の記載であるとはいえないし、このよう な通知をすることが、不法行為が成立する程度にまで違法であるとはいえない。 その他原告らが主張する違法行為についてア原告らは、本件通知3について、原告らの肖像の使用の停止を求めたことが、営業の自由、職業選択の自由を侵害すると主張する。 しかし、本件通知3は、被告会社に本件専属契約が継続している間に制作された著作物については被告会社に帰属し、被通知人が掲載している原告らが撮影された写真の掲載については掲載を許諾しないと記載するものである。本件通知3は、本件専属契約により被告会社に帰属するとされた当該写真の著作権に基づいて掲載の差止めを求めたものといえるところ、そのよう な被告会社の行為が違法であると認めるに足りる証拠はない。 イ原告らは、被告Eが、令和元年7月14日に本件要請を行い、これが原告らの権利を侵害すると主張するところ、被告らはこれを否認する。 原告らが証拠として提出した原告らがHから、同日に電話で事情を聴きとった電話の録音内容(甲56)によれば、被告EがHに対して、同人が取り 扱うニュースの掲載に対して何らかの要請があったことはうかがえるものの、同電話でのEの発言も「なんか、商標権がどうたらこうたらで、まだ・・・なんだっけな・・・「話が終わってないから一回取り下げてくれ」みたいな話があったのね」といった、あいまいな内容であり、要請の内容もその根拠も不明でありHが「まぁ、なんかちょっと割と強めに言われた」といった発言 をしていることを考慮しても、不法行為が成立するような態様で被告Eが原 告らに関して要請を行ったと認めるに足りる証拠はない 「まぁ、なんかちょっと割と強めに言われた」といった発言 をしていることを考慮しても、不法行為が成立するような態様で被告Eが原 告らに関して要請を行ったと認めるに足りる証拠はないというべきである。 ウ原告らは、本件通知5、6についてFV名義でのライブ開催を取りやめさせることを目的として、その趣旨が記載された通知がされたことを問題とする。 しかし、当時被告らが本件契約書9条(5)について有効であり、原告ら が実演を目的とする契約を締結することが債務不履行を構成すると信じていたことにつき少なくとも過失があったとはいえないことは前記イで説示したとおりである。そして、前記1ウで認定した事実によれば、原告らは本件仮処分事件において、本件契約書9条(5)が有効であるとの担当裁判官の心証開示を受けて同部分に係る申立てを取り下げ、その後、本件グルー プ名である「G」の二つの単語の頭文字である「FV」の名義でライブの開催が、従前の本件グループのホームページに告知された。FVのメンバーとしてドラマーが追加されていたものの、ライブによってそのメンバーも固定されていなかった。そして、原告Aが本件グループとして活動していたときに利用していたツイッターにおいて、名義を「FV」に変更したライブを開 催するとの告知をしていたのであるから、これらの事情からすると、被告会社が、FVを本件グループと実質的に同一のものであり、本件契約書9条(5)は原告らのFV名義での活動にも及ぶと考え、原告らは、本件仮処分事件での不利な結果を踏まえて不当に本件契約書9条(5)所定の債務を免れようとしていると考えることには、相当の理由があったといえる。そうすると、 被告会社が、FVを本件グループと同一であると考え、本件通知5、6によって、FV 本件契約書9条(5)所定の債務を免れようとしていると考えることには、相当の理由があったといえる。そうすると、 被告会社が、FVを本件グループと同一であると考え、本件通知5、6によって、FV名義でのライブの開催が債務不履行を構成することを関係者に告知したことについては、少なくとも過失があったとはいえないというべきである。 前記ウで認定したとおり、被告会社が本件通知1から4によって本件グル ープ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用すること について許諾しないといった趣旨の内容を通知したことは、違法であったといえる。 これによって原告らに生じた損害について、本件通知1から4のうち、実演活動の禁止自体ではなく、上記の内容の通知によって、本件グループとして予定されていた原告らの活動が中止になったことまでを認めるに足りる証拠は ない。しかし、これらの通知は、本件グループとして活動していた原告らについて本件グループ名を使用することが許されないとする具体的な内容のものであり、かつ、原告らが本件グループとして活動すること自体に重大な影響を与え得るものである。そして、このような具体的な内容を記載した通知によって、本件グループとして活動してきた原告らは、その活動を続けること自体に ついて、別途、具体的な説明が必要になったといえる。また、本件グループ名を用いると被告会社から損害賠償等をされる可能性があるとの風評が不当に形成され、以後、本件グループとしての原告らが新たに活動を行うこと自体についての営業上の不利益が生じ、本件グループ名を用いた原告らのその後の営業活動を不当に委縮させたというべきである。これらに、記載の内容、文書が 配布された範囲等を考慮すると、各原告に生じた損害は20万円を 上の不利益が生じ、本件グループ名を用いた原告らのその後の営業活動を不当に委縮させたというべきである。これらに、記載の内容、文書が 配布された範囲等を考慮すると、各原告に生じた損害は20万円を下らないというべきである。また、弁護士費用相当損害金は各原告について2万円が相当である。 よって、原告らの請求は、被告らに対し、原告1 人当たり合計22万円ずつを請求する限度で理由がある。 なお、原告らは職業選択の自由を侵害されたことについても主張しているところ、仮に上記内容の通知によって職業選択の自由自体が違法に侵害されたと認められるとしても、少なくとも、上記内容の通知による損害は、上記で述べた営業の自由の侵害による損害と同種であり、これに包含されるものであるというべきであるから、職業選択の自由に対する侵害に係る損害が、上記営業の 自由の侵害による損害に加えて生ずるとは認められない。 3 争点2(名誉権侵害、営業上の信用棄損に係る損害賠償請求権)について 本件各通知による本件グループ名を用いた活動の妨害についてア本件各通知のうち、実演活動を目的とする契約締結禁止に係る部分についての記載は、被告会社が本件契約書9条(5)を有効であると信ずるにつき相当な根拠があり、過失があったとはいえないことについては前記2イで 説示したとおりである。よって、被告らがこの点につき損害賠償義務を負うとはいえない。 イまた、原告らは、本件通知5、6について原告らが自分勝手なやり方を強引に押し通そうとしているなどと記載して、名誉権を侵害していると主張するが、被告らが上記論評の基礎として記載した本件仮処分事件の経過、原告 らがFVの名義で活動しようとしていたことはいずれも真実であり、被告らが、原告らに 記載して、名誉権を侵害していると主張するが、被告らが上記論評の基礎として記載した本件仮処分事件の経過、原告 らがFVの名義で活動しようとしていたことはいずれも真実であり、被告らが、原告らについて自分勝手なやり方を強引に押し通そうとしていると評価したことが違法な論評であったとまではいえない。 ウ他方で、被告会社が本件グループ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用することについて許諾しないといった趣旨の内容 を通知したことについては、被告会社が商標権を有しておらず、また、本件グループ名の使用の許否を判断する地位になかったこと及び被告会社が商標権を有し、また、本件グループ名の使用を許諾できる地位にあったと信ずるに足りる相当な理由があったとはいえないことは、前記2ウで説示したとおりである。しかし、このような記載に接した者は、原告らと被告会社の 間で、本件バンド名の使用について契約上の紛争が生じており、原告らによる本件グループ名の使用に関与すれば被告会社と紛争に巻き込まれる可能性があると認識するとは認められるものの、このことをもって、前記2で認定した営業上の損失が発生することとは別に、原告らの社会的評価が低下し、更なる損害が生ずるとは認められない。 エまた、原告らは、本件各通知が被告会社の信用を棄損し、不正競争防止法 2条1項21号所定の不正競争に当たると主張するが、本件各通知のうち、実演活動を目的とする契約締結禁止に係る部分について記載したことについて少なくとも過失があったとはいえないことについては前記2イで説示したとおりである。被告会社が本件グループ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用することについて許諾しないといった趣 旨の内容を通知した えないことについては前記2イで説示したとおりである。被告会社が本件グループ名に関する商標権を有しており、原告らが本件グループ名を使用することについて許諾しないといった趣 旨の内容を通知したことについては、仮にこれが被告会社の信用を棄損するものであるといえたとしても、その損害は、前記2で認定した営業の自由の侵害による損害と同種であり、これに包含されるものであるというべきであるから、信用の棄損による損害が、上記営業の自由の侵害による損害に加えて生ずるとは認められない。 4 争点3(パブリシティ権)原告らは、本件各通知により、商標権は被告会社が保持しており、本件グループ名を用いることは許諾しないなどと通知して、原告らが本件グループ名を使用して活動することを妨害しているから、原告らのパブリシティ権が侵害されたと主張する。しかし、本件で仮に同権利の侵害が認められそれによって損害が発生 したとしても、その損害は、前記2で認定した営業の自由の侵害による損害と同種であり、これに包含されるものであるというべきであるから、パブリシティ権侵害による損害が、上記営業の自由の侵害による損害に加えて生ずるとは認められない。 原告らは、パブリシティ権に基づき個別に発生する損害として、以下のものを 主張するが、いずれも理由がない。 すなわち、①原告らは、慰謝料を請求するが、パブリシティ権は肖像等それ自体の商業的価値に基づくものであり、そのような商業的価値に基づくパブリシティ権侵害が認められるとしても、本件において経済的損害ではなく慰謝料相当損害金が生ずる事情を認めるに足りる証拠はない。また、②原告らは、CD発売の 遅延による損害を主張するが、本件各通知にバンド名使用に関する記載さえなけ れば原告らがCD 謝料相当損害金が生ずる事情を認めるに足りる証拠はない。また、②原告らは、CD発売の 遅延による損害を主張するが、本件各通知にバンド名使用に関する記載さえなけ れば原告らがCDの発売予定日にCDを発売し、それによって同額の売上げを得られたことを認めるに足りる証拠はない。③原告らは、ライブ活動においてグループ名を使用できなかったことを主張するが、これは、仮に認められるとしても、上記損害に包含される損害であるといえる。④原告らは、FV名義のグッズを仕入れ額に関する損害を主張するが、原告らが、今後、FV名義での活動ができな くなったわけではなく、本件各通知と因果関係のある損害であるとはいえない。 ⑤原告らは、広告機会を喪失したと主張するが、本件各通知にバンド名使用に関する記載さえなければ原告らに関する記事が掲載されていたとも、原告らが主張する出演が実現したとも認めるに足りる証拠はなく、同広告機会の損失を認めるには足りない。 第4 結論よって、原告らの請求は、各原告が被告らそれぞれに対して22万円(被告ら間において連帯債務)及び遅延損害金を請求する限度で理由があるものの、その余の請求はいずれも理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官仲田憲史 裁判官棚井啓は、転補のため署名押印できない。 裁判長裁判官柴田義明 (別紙省略) 申し訳ありませんが、具体的なテキストが提供されていないため、整形を行うことができません。整形したいテキストを提供していただければ、ルールに従って整形いたします。
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