平成15(行ウ)58 処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成16年9月22日 名古屋地方裁判所 公物・公企業など
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判決文本文25,631 文字)

主文 1 被告が原告に対して平成14年9月25日付けでした春日井市下水道条例に基づく5643万8000円の過料に処する旨の処分のうち3762万5000円を超える部分を取り消す。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用はこれを3分し,その1を被告の,その余を原告の各負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告が原告に対して平成14年9月25日付けでした春日井市下水道条例に基づく5643万8000円の過料を科する旨の処分を取り消す。 第2 事案の概要本件は,公衆浴場の経営等を業とする原告が,春日井市における下水道事業を統括する被告から,原告代表者であったA(以下「A」という。)が,本件不正配管を設置するなどの不正な行為を行ったことにより,本来支払うべき下水道使用料合計1881万2890円の徴収を免れたことを理由に,春日井市下水道条例(昭和43年条例第8号。以下「本件条例」ともいう。)に基づき,Aと共に過料5643万8000円に処する旨の処分(以下「本件処分」という。)を受けたので,Aが上記不正行為に関与した事実はないなどと主張して,本件処分の取消しを求めた事案である。 1 前提事実(当事者間に争いのない事実,証拠によって明らかに認められる事実等)(1) 当事者等ア原告は,愛知県春日井市a町b番地所在の「スーパー銭湯B」(以下「B」という。)を経営する株式会社である(甲18,乙1,2の1)。 イ Aは,平成7年5月16日から平成14年6月29日までの間,原告の代表取締役の地位にあった(乙2の2ないし2の4)。 しかし,Aは,平成11年3月ころ,脳梗塞を発症し,右片麻痺及び言語不能状態となり,身体障害者福祉法所定の身体障害2級の認定を受けた後,平成15年9月29日,死亡した(甲1,5,9,13,18)。 (2) Bにおけるう回配管の存 ろ,脳梗塞を発症し,右片麻痺及び言語不能状態となり,身体障害者福祉法所定の身体障害2級の認定を受けた後,平成15年9月29日,死亡した(甲1,5,9,13,18)。 (2) Bにおけるう回配管の存在被告担当所部係官は,平成14年8月6日,Bの敷地内の量水器の周囲の試掘調査の結果,Bの汚水が集められたマンホールと量水器の間の配管が分岐し,春日井市の管理する下水道への排水量を計量する量水器を経由する配管のほかに,量水器を経由することなく同下水道へ排水することのできるう回配管が設置されている(以下「本件不正配管」といい,その設置工事を「本件不正工事」という。)ことを確認した(乙3,4)。 本件不正配管は,平成14年8月8日,撤去された(乙5)。 (3) 下水道使用料金の追加徴収被告は,平成14年9月6日付けで,原告に対して,平成9年12月末ころから平成14年8月8日までの本件不正工事により不正に徴収を免れた下水道使用料合計1881万2890円を納入するよう通知した(14春下管第404号。甲2)。 これに対し,原告は,同年11月11日付け及び同年12月16日付けで,被告に対し,上記下水道使用料につき分割納付を申し入れたところ,被告は,同月20日,これを承認し,その旨通知した(14春下管第667号。甲3)。 (4) 本件処分被告は,平成14年9月6日付けで,A及び原告(以下,両者を併せて「原告ら」ともいう。)に対して,地方自治法255条の3第1項の規定により,本件条例25条,26条に基づく過料を科する旨告知するとともに,弁明することがあるときは,同月20日までに弁明書を提出すべき旨通知した(14春下管第405号。甲4)。 そこで,原告ら(代理人はC弁護士)は,同月13日,被告に対して,①Aは本件不正配管を設置した記憶は全くないが,社長としての結果 日までに弁明書を提出すべき旨通知した(14春下管第405号。甲4)。 そこで,原告ら(代理人はC弁護士)は,同月13日,被告に対して,①Aは本件不正配管を設置した記憶は全くないが,社長としての結果的責任は認める,②原告には一銭の余裕資金もなく,倒産寸前の状態にあり,過料については,穏便な取り計らいをお願いするなどと記載した弁明書を提出した(甲5)。 被告は,同月25日付けで,原告らに対し,別紙の罪となるべき事実につき,本件条例25条,26条を適用して,それぞれ過料5643万8000円に処する旨の本件処分をした(甲6)。 (5) 本件処分に対する不服申立て原告らは,平成14年11月13日付けで,本件処分を不服として被告に対して異議を申し立てたが,被告は,平成15年2月24日付けで,異議申立てをいずれも棄却する旨の決定をした(甲7の1・2,8)。 そこで,原告らは,同年3月20日付けで,愛知県知事に対して審査請求をしたが,愛知県知事は,同年9月11日付けで,審査請求を棄却する旨の裁決をした(甲9,10)。 (6) 関係法令(抜粋)ア地方自治法関係(本件不正工事により使用料の徴収を免れた行為は,いわゆる継続犯たる性質を有するところ,その中途で適用法令の改正があった場合は,改正法を適用すべきものであるから,以下においては,平成11年法律第87号による改正後の地方自治法の条項を示す。)(ア) 14条3項普通地方公共団体は,法令に特別の定めがあるものを除くほか,その条例中に,条例に違反した者に対し,2年以下の懲役若しくは禁錮,100万円以下の罰金,拘留,科料若しくは没収の刑又は5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 (イ) 228条3項詐欺その他不正の行為により,分担金,使用料,加入金又は手数料の徴収を免れた者については,条 留,科料若しくは没収の刑又は5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 (イ) 228条3項詐欺その他不正の行為により,分担金,使用料,加入金又は手数料の徴収を免れた者については,条例でその徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは,5万円とする。)以下の過料を科する規定を設けることができる。 (ウ) 255条の3第1項普通地方公共団体の長が過料の処分をしようとする場合においては,過料の処分を受ける者に対し,あらかじめその旨を告知するとともに,弁明の機会を与えなければならない。 イ本件条例関係(前同様,平成11年条例第49号による改正後の本件条例の条項を示す。)(ア) 25条詐欺その他不正の行為により使用料,占用料又は手数料の徴収を免れた者に対しては,その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときには,5万円とする。)以下の過料を科する。 (イ) 26条法人の代表者または法人もしくは人の代理人,使用人その他の従業者が,その法人または人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは行為者を罰するほか,その法人または人に対しても,各本条の過料を科する。 2 本件の争点及びこれに関する当事者の主張(1) 地方自治法14条3項及び228条3項の「者」は自然人に限るか。 (原告)地方自治法14条3項及び228条3項の「者」は,いずれも自然人のみを指すから,法人である原告に対して過料を科すことはできないし,これらの規定を根拠として,本件条例26条のように,自然人と法人の双方に過料を科する両罰規定を定めることはできない。 したがって,本件処分は違法である。 (被告)原告の主張は争う。 条例上の罰則の多くは行政犯に対する行政罰であり,実質的な違反主体は違法 人と法人の双方に過料を科する両罰規定を定めることはできない。 したがって,本件処分は違法である。 (被告)原告の主張は争う。 条例上の罰則の多くは行政犯に対する行政罰であり,実質的な違反主体は違法行為による利益の帰属する企業・企業主であるとみて,これをも処罰対象にしなければ目的を達しない場合が少なくないので,両罰規定は必要かつ合理的であり得る。そこで,地方自治法14条3項には,単に「その条例中,条例に違反した者に対し,……の刑又は……の過料を科する旨の規定を設けることができる」と書いてあるだけであるが,そこには,条例規制に対する実質的違反者たる企業・企業主をも処罰する両罰規定をも認める趣旨が含まれると解される。 また,憲法94条において,普通地方公共団体に事務を処理し,行政を執行する権能が一般的に広く認められ,条例で義務を課し,権利を制限するような権力的な行政を行うことも認められるに至ったことにかんがみて,普通地方公共団体の条例において明文の規定を設ける限り,刑法8条ただし書にいう「法令に特別の規定」があったものと解すべきである。 現に,地方自治法228条3項を受け,条例中に過料を科する規定を設けている自治体の多くが両罰規定を設けているほか,行政実例も条例において両罰規定を設けることを認めている(自治庁行政課長回答昭和25年7月25日)。 したがって,同法14条3項及び228条3項の「者」は,自然人のみを指すものではなく,本件条例26条のような両罰規定は,何ら違法なものではない。 (2) 過料を科す処分に公訴時効に関する規定の適用ないし類推適用があるか。 (原告)行政秩序罰たる過料は,その均衡上,刑罰である罰金及び科料よりもその罪は軽いものであるから,刑罰と同様に公訴時効の適用があるべきである。 そして,刑事訴訟法250条5号,6号によれば るか。 (原告)行政秩序罰たる過料は,その均衡上,刑罰である罰金及び科料よりもその罪は軽いものであるから,刑罰と同様に公訴時効の適用があるべきである。 そして,刑事訴訟法250条5号,6号によれば,公訴時効は,罰金に当たる罪については3年,科料に当たる罪については1年とされているところ,過料に当たる罪についての処分の時効も,憲法31条の要請上,刑事訴訟法250条6号を類推適用して,1年と解するべきである。 したがって,これ以前の行為に対して過料を科した本件処分は,無効である。 (被告)原告の主張は争う。 過料は,行政罰であって刑罰でないから,刑事訴訟法の適用ないし類推適用はない。 仮に,過料について,刑事訴訟法250条6号が類推適用されるとしても,本件条例25条違反の行為は刑法でいういわゆる継続犯であり,本件不正工事がされた状態が継続している限り,違反行為は終了せず,公訴時効も進行することはない。したがって,本件について時効の起算日は,本件不正配管が撤去された平成14年8月8日であるというべきであり,同年9月25日に行われた本件処分が公訴時効の完成により無効となることはない。 (3) 本件処分に係る過料金額は,憲法ないし地方自治法に違反するか。 (原告)ア憲法31条は「何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない。」と規定しているが,本件のように,法律より下位の条例でもって5643万8000円という過料を科した本件処分は,刑事罰である罰金以上に重く,これにより必然的に原告の倒産を招来させ,従業員24名を路頭に迷わせる過酷な罰であるから,明らかに同条に違反する。 イ憲法31条のもとに,地方自治法14条3項が定められているところ,同項は,条例によって,(1万円以上)100万円以下の ,従業員24名を路頭に迷わせる過酷な罰であるから,明らかに同条に違反する。 イ憲法31条のもとに,地方自治法14条3項が定められているところ,同項は,条例によって,(1万円以上)100万円以下の罰金若しくは(1000円以上1万円未満の)科料又は5万円以下の過料を科すことを認めているが,原則としてそれを超える財産罰を科すことはできないとしている。 もっとも,同項は,「法令に特別の定めがあるもの」を例外としているところ,特別の定めによって5万円以上の過料を科すことができる場合であっても,刑罰である罰金との均衡上,行政上の秩序罰である過料の額は,罰金として許された金額である100万円を超えることができないというべきである(これは,同法228条3項を根拠とする条例においても同様である。)。 よって,本件処分は,100万円を超える過料を科している点で違憲,違法であり,無効である。 (被告)原告の主張は争う。 ア各法令によって罰金,過料ともに金額は一律ではなく,現に証券取引法207条1項1号,金融先物取引法102条1項1号では5億円を,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(平成14年法律第47号による改正前のもの)95条1項1号では1億円を,それぞれ上限とする罰金が定められており,これらは本件処分の過料の額を優に上回っている。また,単に5643万8000円という過料の金額のみを過酷であると指摘しても意味はない。 イ地方自治法14条3項は,法律による条例への委任の場合に条例で規定できる罰則の原則を定めたものに過ぎないところ,本件条例25条は,地方自治法228条3項の特別の規定に基づき定められたものであるから,本件処分に係る過料の金額が(5万円ないし)100万円を超えているとしても,何ら憲法や地方自治法に違反するものではない。 (4) 方自治法228条3項の特別の規定に基づき定められたものであるから,本件処分に係る過料の金額が(5万円ないし)100万円を超えているとしても,何ら憲法や地方自治法に違反するものではない。 (4) 本件処分は,Aの聴聞を経ていないため,適正手続に違背する違法なものか。 (被告)春日井市の担当職員は,平成14年8月28日,Aの自宅を訪れて面接した結果,同人から事情を聴取できる状況ではないと判断し,これを行わなかった。 また,被告は,平成14年9月6日付け文書で,過料を科することをあらかじめ告知し,弁明することがあるときには弁明書を提出することを求めるなど,原告らに対して,弁明の機会を与えており,現に,原告ら代理人は,被告に対して,同月13日付け弁明書を提出している。 そうすると,Aから事情聴取をしなかったとしても,地方自治法255条の3第1項に定める告知,弁明の機会の付与という手続に欠けるところはなく,本件処分は,適正手続に違反するものではない。 (原告)被告の主張は争う。 春日井市の担当職員は,平成14年8月28日,Aの妻であるDに対して事情聴取,面接を行ったにすぎず,A本人に対してこれらを行っていない。したがって,本件処分は適正手続に違反する。 この点につき,被告は,面談の結果,Aから事情聴取できる状況ではなかった旨主張するが,Aは,当時,聴力を有していたから,他人の話を聞き,首を縦に振って肯定したり,横に振って否定するなどして意思表示を行うことは可能であったし,左手で文字を書くこともできたのであるから,被告による調査は不十分であったといわざるを得ない。 (5) Aは,Bの下水道の本件不正工事に関与していたか。 (被告)下記の事実によれば,Aの責任において本件不正工事が実施されたことは明らかである。 ア Aは,平成9年12月末ころ,Bに運 得ない。 (5) Aは,Bの下水道の本件不正工事に関与していたか。 (被告)下記の事実によれば,Aの責任において本件不正工事が実施されたことは明らかである。 ア Aは,平成9年12月末ころ,Bに運営責任者として常勤していた。 イ平成9年12月末ころの原告の代表取締役はA,取締役はE(Aの次女),F(Aの長男),G(Aの次男),監査役はDであったところ,現実にBの経営に携わっていたのはAのみであった。 ウ本件不正配管の設置によって原告は年間約400万円の下水道使用料の徴収を免れることができるところ,Bの経費削減により最も利益を享受するのは,原告の株主及び役員であるA一族であることに照らせば,Aには本件不正配管の設置について動機が存在する。 エ ①量水器が設置されている場所は,公衆道路に面したB敷地への入り口付近の分かりやすい場所であること,②本件不正配管の設置の際に約3時間程度の時間を要したと推測されること,③本件不正配管設置後の舗装工事に用いたコンクリートが乾燥するのに1日ないし2日要し,その間,自動車がその上を走行したり,駐停車することがないよう,視認しやすい進入防止の柵等を設けていたと推認されること,④工事によって量水器付近のコンクリート舗装の範囲が大きく広がったこと,以上の事情に照らすと,Aは,本件不正工事を当然に承知していたと認められる。 (原告)被告の主張は否認する。 下記の事情によれば,Aは本件不正工事に関与しておらず,本件条例25条の構成要件を充足しないことが明らかである。したがって,原告も本件条例26条の構成要件を充足しない。 ア AのBの経営への関与状況原告は,平成7年,A家がBを経営するために設立した会社であるところ,その代表取締役に就任したAは,銀行借入れを除いては,原告の実質的な経営には関与していなかった。す ア AのBの経営への関与状況原告は,平成7年,A家がBを経営するために設立した会社であるところ,その代表取締役に就任したAは,銀行借入れを除いては,原告の実質的な経営には関与していなかった。すなわち,Aは,学者肌の人物で,調停委員を約30年間務めるなど正義感が強く,会社経営に関する実務的な知識,能力に乏しかった。 もっとも,Aは,原告の形式上の経営責任者として,一日に一度はBの事務室に顔を出し,数十分あるいは長くても2,3時間事務室に在室したが,その間,従業員にねぎらいの言葉をかけるくらいで,帳簿を見たり,出入り業者と折衝したり,業務に関して従業員に対して指示をするようなことはほとんどなかった。 経理や出入り業者との折衝などのBの日常業務については,平成7年から平成10年ころまで,主としてその当時の従業員であったH及びEが行っていた。また,スーパー銭湯の経営方法等については,建設業者であった日生建設に相談していた。 イ Aの認識の欠如Aは,口癖のように「人に迷惑をかけることはするな。自分でやれることはできる範囲内でやれ。」と言うなど,曲がったことが嫌いで,まじめな性格であった。同人は,決して自己の私利私欲を満たすために他人に迷惑をかけるような人間ではなく,一言でいえば,清廉潔白な人物であった。また,Aが量水器付近で行われた掘削工事が本件不正工事であったことを認識していたことを証明する証拠はなく,仮に同人がかかる認識を持ったならば,上記の性格に照らし,間違いなく止めていたはずである。 そうすると,Aが本件不正工事を認識していたとは認められない。 (6) 本件処分はいわゆる比例原則に反しないか。 (原告)株式会社たる原告は,社会に貢献し,税金を納付し,従業員に給料を支払い,有益な存在として実在している。原告は,下水道の不正免脱使用料1881 (6) 本件処分はいわゆる比例原則に反しないか。 (原告)株式会社たる原告は,社会に貢献し,税金を納付し,従業員に給料を支払い,有益な存在として実在している。原告は,下水道の不正免脱使用料1881万2890円の存在を認め,その支払に応じている。不正行為をした自然人をそれ以上に罰することが必要であるとしても,会社自体をそれ以上に罰する合理性と必然性はない。ましてや,本件処分によって,原告を倒産に追いやり,多数の従業員の職を失わせる合理性,必然性は全くない。 そして,地方自治法14条3項により普通地方公共団体が科すことのできる罰金の額の上限は100万円であること,悪質な脱税を行った者に対しても本税の数十パーセントの重加算税が賦課されるのみであることに照らすと,本件処分のごとく不正免脱使用料金の3倍に相当する5643万8000円という過料金額は不当に高額であり,行政法の一般原則である比例原則に違反するものである。 (被告)原告の主張は争う。 ア原告が不正免脱使用料1881万2890円を支払うことは,それまでに免れた使用料を納めるという当然のことにすぎず,何ら罰を受けたことにならない。 仮に,原告主張のとおり,不正免脱行為につき会社に対して何ら罰を与えられないとすれば,会社にはその事実が発覚しない限りは使用料を免れることができるという利益が帰属し,万一その事実が発覚しても,会社としては本来納めるべき不正免脱使用料を支払えば足りることになって,全く制裁としての意味がないことになり,会社に対する分担金,使用料,加入金及び手数料徴収の秩序維持の担保手段としては極めて不十分なものとならざるを得ない。 イ本件条例25条による過料の額は,不正な手段により徴収を免れた額の5倍の額を上限としているのであるから,本件では9406万4450円が過料の上限額と しては極めて不十分なものとならざるを得ない。 イ本件条例25条による過料の額は,不正な手段により徴収を免れた額の5倍の額を上限としているのであるから,本件では9406万4450円が過料の上限額となるところ,本件における下記のような事情を考慮すれば,被告が本件処分の過料金額を5643万8000円としたことは相当であって,その裁量権を逸脱ないし濫用したものとはいえない(なお,分担金,使用料,加入金及び手数料徴収の秩序維持という目的と共通する鉄道運送における運賃徴収の秩序維持を目的とする鉄道営業法18条,鉄道運輸規程19条によれば,有効な乗車券を所持することなく乗車した者に対して,鉄道事業者はその旅客が乗車した区間に対する相当運賃及びその2倍以内の割増運賃を請求することができるとされているところ,いわゆるキセル乗車が発覚した結果,正規に定期券を購入していれば約200万円の支払で済んだところを,その7倍以上の約1500万円が請求された事例もある。)。 (ア) 態様の悪質性本件においては,Bの事業所敷地内に設置した量水器・配管の周辺をわざわざ掘削し,量水器を経由することなく春日井市下水道へ汚水を排水することができる本件不正配管を接続した上で,これを埋め戻すことにより本件不正配管の発見を殊更困難にしているなど,その行為態様は極めて大胆,狡猾,悪質である。 (イ) 徴収を免れた期間が長いこと本件不正配管の設置という行為により,原告において下水道使用料の徴収を免れた期間は,平成9年12月末ころから平成14年8月8日までの約4年7か月間という長期間にわたっている。 (ウ) 徴収を免れた使用料が巨額であること本件不正配管の設置という行為により,原告において徴収を免れた下水道使用料は,合計1881万2890円と巨額に上っている。 (エ) 発覚の経緯本件不 る。 (ウ) 徴収を免れた使用料が巨額であること本件不正配管の設置という行為により,原告において徴収を免れた下水道使用料は,合計1881万2890円と巨額に上っている。 (エ) 発覚の経緯本件不正配管の設置という行為の発覚は,市民からの匿名電話を契機とするものであり,原告が自己の行為を反省し,自ら申告してきたわけではない。 第3 当裁判所の判断 1 法人である原告に対して過料を科すことの可否(争点(1))について(1) 地方自治法14条3項は,その文言及び置かれた位置に照らすと,自主法としての条例一般に関する原則規定であるのに対し,同法228条3項は,分担金,使用料,加入金及び手数料(以下「手数料等」という。)の不正免脱行為に関する特別規定であり,条例で規定する罰則の種類を過料に限定するとともに,その上限を免脱金額の5倍に相当する金額としたことに特則としての意味を有することが明らかである。その趣旨は,手数料等の不正免脱行為は,その性質上,かかる行為を実行しようとする誘惑にかられやすい反面,現実に同行為が実行された場合には,当該手数料等に係る事務,事業を営む当該地方公共団体の財政を危うくし,ひいてはそれらの適正な遂行に支障を来す可能性が大きいことから,不正免脱金額を基準としてその5倍に相当する金額を上限とする過料を科する規定を条例で制定することを認めることにより,不正免脱行為が「割の合わない」もの,すなわち免脱金額より大きな財産上の不利益を課せられるものであることを認識させ,もってかかる行為を防止せんとしたことにあると考えられる。 そして,本件条例は,春日井市の設置する公共下水道等の管理,使用等に関する事項について定めたものであり,そこでいう使用料は,地方自治法228条3項の使用料に当たることが明らかであるから,その不正免脱行為について定 例は,春日井市の設置する公共下水道等の管理,使用等に関する事項について定めたものであり,そこでいう使用料は,地方自治法228条3項の使用料に当たることが明らかであるから,その不正免脱行為について定めた本件条例25条は,地方自治法228条3項を受けたものであると解される。 (2) ところで,原告は,地方自治法228条3項の「……徴収を免れた者」は,自然人のみを指し,法人を含まない旨主張するが,自然人である「人」と「法人」について定めた基本法である民法においても,「者」が両者を含む意味で用いられていることが明らかである(例えば,民法715条の「他人ヲ使用スル者」が自然人のほかに法人を含むことは,疑いを容れない。)上,実際にも,上記「徴収を免れた者」は,その前提として納付義務を負担している必要があるが,法人が各種の使用料の納付義務を負担することがあり得ることはいうまでもないから,原告の主張は採用の余地がない。 (3) 次に,本件条例26条のような両罰規定を設けることができるかについて判断する。 一般に,事業主に対しても,その従業者の違法行為を理由とする刑事罰を加える旨の両罰規定は,その従業者の違法行為に対し,事業主にその行為者の選任,監督その他違法行為を防止するために必要な注意を尽くさなかった過失の存在を推定したものであって,事業主においてこのような注意を尽くしたことの証明がされない限り,事業主もまた刑責を免れ得ないとする趣旨と解されるから,責任主義に反するものではなく,この理は,事業主が自然人であると法人であるとを問うことなく妥当するというべきである(最高裁判所昭和40年3月26日第二小法廷判決・刑集19巻2号83頁参照。もっとも,法人の代表者がその業務に関して違法行為を行ったときは,かかる行為が法律上法人に直接効果を生じさせるから,法人は る(最高裁判所昭和40年3月26日第二小法廷判決・刑集19巻2号83頁参照。もっとも,法人の代表者がその業務に関して違法行為を行ったときは,かかる行為が法律上法人に直接効果を生じさせるから,法人は代表者の違法行為について直接責任を負うこととなり,選任,監督上の過失は問題となる余地はない。)。 このように,刑事罰においてすら両罰規定を設けることが許されるのに,行政上の秩序罰である過料について両罰規定を設けることを禁ずる理由は何ら見いだせない。また,被告の主張するとおり,条例において定められる罰則の多くは行政犯に対する行政罰であり,実質的な違反主体は違反行為による利益の帰属する企業・企業主であることが多いから,これをも処罰対象にしなければ目的を達しない場合が少なくなく,したがって,条例上の両罰規定は必要かつ合理的であると考えられる。 そうすると,条例において,法人に過料を科す両罰規定を設けることは当然に許される(そして,個別の条例において法人について両罰規定を定める規定は,刑法8条ただし書の「特別の規定」に該当する。)と解すべきであるから,本件条例26条は,何ら地方自治法228条3項に違反するものとはいえない。 2 公訴時効の適用・類推適用の可否(争点(2))について原告は,過料についても刑事訴訟法250条6号を類推適用すべきであり,1年以上前の行為に対して過料を科した本件処分は無効である旨主張する。 しかしながら,過料は,行政上の秩序を維持するために科せられる秩序罰であり,刑罰そのものではないから,その性質上,刑事訴訟法250条所定の公訴時効に相当する規定は定められておらず,また同条の類推適用を相当とする事情も存在しない。仮に,同条(6号)の類推適用を肯定するとしても,本件条例25条は,徴収を免れることを可能にした具体的行為だけを対象とし 当する規定は定められておらず,また同条の類推適用を相当とする事情も存在しない。仮に,同条(6号)の類推適用を肯定するとしても,本件条例25条は,徴収を免れることを可能にした具体的行為だけを対象としているものではなく,そのような不正な行為によって使用料等の徴収を免れたこと自体を行政上の秩序破壊行為とみなして,その免れた金額を基準として定まる限度内の過料を科すべきことを定めたものであるから,徴収を免れている期間中は法益侵害が継続している状態,すなわち継続犯になぞらえることができる。そうすると,その起算点は,当該法益侵害状態が解消された時点,すなわち本件不正配管が撤去された平成14年8月8日と考えられるから,同年9月25日付けの本件処分が「犯罪行為が終つた時」から1年内になされたことは明らかである。 よって,本件処分が無効であるとの原告の主張は採用できない。 3 本件処分に係る過料の金額は,憲法ないし地方自治法に違反するか(争点(3))について(1) 原告は,まず,法律よりも下位にある条例でもって,5643万8000円という過料を科した本件処分は,刑事罰である罰金よりも重く,過酷な処分であって,適正手続を定めた憲法31条に違反する旨主張するが,前記(1(1))のとおり,地方自治法228条3項自体が,使用料等の不正免脱行為についての罰則の種類を過料に限定する反面,その上限を不正免脱金額の5倍に相当する金額として条例を設けることを許容しているから,下位規範でもって上位規範の趣旨に反する内容を規定しているものでないことは明らかである。また,不正免脱行為が割の合わない行為であることを知らしめ,もってかかる行為を防止せんとする同項の趣旨に照らせば,本件処分が5643万8000円という多額の過料を科すものであるからといって,それだけでは憲法31条に反す の合わない行為であることを知らしめ,もってかかる行為を防止せんとする同項の趣旨に照らせば,本件処分が5643万8000円という多額の過料を科すものであるからといって,それだけでは憲法31条に反するものとはいえない(ただし,具体的な事案との対照において,同金額が適法なものといえるかについては,争点(6)に対する判断で示す。)。 (2) また,原告は,地方自治法14条3項は,原則として過料については5万円以下の金額を科すことしか認めておらず,例外的に「法令に特別の定めがある」場合でも,刑罰との均衡上,100万円を超えることは許されない旨主張するが,本件条例の過料は,同項に基づくものではなく,地方自治法228条3項によるものであることも,既に述べたとおりであるから,本件処分に係る過料の金額が同法14条3項に定める罰金の金額を超えたとしても,同条に反するものでないことが明らかである。 4 適正手続違背の有無(争点(4)),本件不正配管設置行為についてのAの関与の有無(同(5)),比例原則違反の有無(同(6))について(1) 前記前提事実に証拠(甲2,11の1ないし3,甲13,甲18,乙2の1ないし4,乙3ないし8,10,証人D,証人I)及び弁論の全趣旨を総合すれば,以下の事実が認められる。 ア原告の設立状況Aは,かつて日本コンクリート株式会社の常務として勤務していたが,同社を退職後,老人のための憩いの場を作りたいとの希望をかなえるべく,金融機関から相当額の借入れをしてBを建設するとともに,平成7年5月16日,その経営主体として原告を設立した。 原告の資本金は1000万円であり,設立に際して,Aが100株(500万円),その妻のDが20株(100万円),その次女のEが40株(200万円),その長男のFが20株(100万円),その次男のGが2 告の資本金は1000万円であり,設立に際して,Aが100株(500万円),その妻のDが20株(100万円),その次女のEが40株(200万円),その長男のFが20株(100万円),その次男のGが20株(100万円)をそれぞれ引き受けた。 原告の設立時には,A,E,F及びGの4名が原告の取締役に,Aが代表取締役に,Dが監査役にそれぞれ就任した。 イ Aの健康状態Aは,原告設立後も,毎日のようにBの事務室を訪れたり,会計帳簿に目を通したりしてその経営に当たる傍ら,農作業にも従事するなど,特段の心身の故障なく生活していたが,平成11年3月ころ,脳梗塞を発症し,退院した後も右片麻痺の後遺症が残り,平成14年3月には,聴力は「だいたい聞こえる」ものの,発する言語は不明瞭な状態にあった。 ウ原告の役員の異動状況会社登記簿上,A(取締役兼代表取締役),E(取締役),F(同),G(同)及びD(監査役)は,平成8年6月30日,いずれも退任したが,平成10年6月30日には,再び同人らが役員に就任した(以上,平成10年7月15日登記)。 その後,平成12年6月20日,E(取締役)が退任する一方,A(取締役兼代表取締役),F(取締役)及びG(同)の3名が重任し,Dが監査役を辞任して代表取締役に,Aの長女のJが監査役にそれぞれ就任した(以上,同月23日登記)。 さらに,平成14年6月29日,F(取締役),G(同),A(代表取締役)及びD(同)がそれぞれ退任し,J(監査役)が解任された上で,A(取締役)及びD(同)が重任し,E(代表取締役)及びK(監査役)がそれぞれ就任した(以上,同年7月5日登記)。 エ原告の役員報酬の支払状況原告は,役員報酬として,平成7年,Aに対して390万円,Eに対して150万円を,平成8年,Aに対して900万円,Eに対して600万円を た(以上,同年7月5日登記)。 エ原告の役員報酬の支払状況原告は,役員報酬として,平成7年,Aに対して390万円,Eに対して150万円を,平成8年,Aに対して900万円,Eに対して600万円を,平成11年,Aに対して600万円,Eに対して360万円を,平成12年,Aに対して600万円,Dに対して120万円,Eに対して20万円を,平成13年,Aに対して600万円,Dに対して120万円,Jに対して85万5000円をそれぞれ支払った。 なお,平成9年及び平成10年分の役員報酬を明らかにするための資料は原告に現存しない。また,平成14年には,役員報酬は一切支払われていない。 オ従業員の解雇の経緯原告は,平成14年当時,かつてEの経営するブティックの経理を担当していたH(経理担当),ボイラーマンから昇格したL(店長)ほか3名を従業員として雇用していたほか,Bの経営コンサルタントと称するMも出入りしていた。 ところが,Dは,平成14年4月ころ,知人からBの内部がおかしいとの連絡を受け,Bに週2,3回行くようにしたところ,L,M,Hらが結託して,Bの経理を自由にしていると判断した。そこで,Aは,同月25日,原告代理人弁護士Cほか1名を代理人に選任して,紛争処理を委任した上,原告は,同年7月19日付けで,L及びHを懲戒解雇し,Mを出入り差止めにした。その結果,原告とMらとの間で,複数の訴訟が係属している。 カ春日井市による調査の状況(ア) 本件不正配管の発覚及び撤去春日井市下水道部下水管理課課長のI(以下「I」という。)は,平成14年8月1日,「Bが井戸水の下水道メーターの前後にバイパス管をつないで,水量をごまかして下水道使用料を支払っている」旨の匿名の電話を受けた。 そこで,Iは,同日,Bに赴いたところ,①下水道開設当時は,量水器ボックスの 井戸水の下水道メーターの前後にバイパス管をつないで,水量をごまかして下水道使用料を支払っている」旨の匿名の電話を受けた。 そこで,Iは,同日,Bに赴いたところ,①下水道開設当時は,量水器ボックスの周囲約10センチメートルがコンクリート舗装されていたのに過ぎなかったにもかかわらず,現状は最も狭いところで約20センチメートル,その余はおおむね30ないし40センチメートルの幅でコンクリート舗装されていること,②下水道開設当時は,マンホールと量水器ボックスとの間の距離は約10センチメートルであったのに対し,現場の状況はマンホールと量水器ボックスとの間の距離は約50センチメートルもあることを確認した。さらに,Iは,同月6日,原告の承諾を得て,その従業員(マネージャー)N立会いの下,量水器の周囲を掘削調査し,本件不正配管が設置されている事実を確認した上で,掘削した箇所を埋め戻した。 これに対し,原告は,同月8日午前9時ころから同日午前11時50分ころまでの間,春日井市下水道部下水管理課副主幹のO及び同課業務担当主査のP(以下「P」という。)立会いの下,本件不正配管を撤去し,正常な配管を敷設する工事を行った。 (イ) 平成14年8月14日の調査の状況I,下水道部部長Q及び同部下水管理課課長補佐R(以下「R」という。)は,平成14年8月14日,B1階事務室にて,E及びNに対して聴き取り調査を行った。 その際,Eは,「不正な配管工事を行った者は分からない。平成9年,10年当時は,Aがずっとここにいたはずである。そのころは,施設の業務指導を名古屋の日生建設に委託していたが,4年ほど前に倒産したので現在は電友という会社に水関係の仕事を発注している。融資の関係で銀行から家族全員が役員に載せてもらわなければならないといわれた。兄は医者であるし,弟も原告の経営には ていたが,4年ほど前に倒産したので現在は電友という会社に水関係の仕事を発注している。融資の関係で銀行から家族全員が役員に載せてもらわなければならないといわれた。兄は医者であるし,弟も原告の経営には携わっていない。役員の報酬はだれももらっていない」旨を述べた。 (ウ) 平成14年8月22日の調査の状況I,R及びPは,平成14年8月22日,B1階事務室において,原告代表者Eから聴き取り調査を行った。 その際,Eは,「Bの開業からAが倒れるまではAがBの運営の責任者であり,Aが倒れてから平成14年7月まではLが,それ以降は私が責任者である。Bの運営を業者に委託していたことはなく,Bの経営面については父が直接行っていたと思う。不正配管の工事を指示した者は分からない。平成9年,10年ころの帳簿や領収書は従業員らに持ち出されてBにはない。Aは,平成11年2月に脳梗塞で倒れ,右半身不随となり,現在はデイサービスに通っており,話ができない状態である」旨を述べた。 (エ) 平成14年8月28日の調査の状況I及びRは,平成14年8月28日,事前に電話連絡をした上で,Aの自宅を訪れ,Dから聴き取り調査を行った。 その際,Dは,「Aは,Bを開業したころから倒れるまでの間,病気のときを除くと,ほとんど毎日Bの事務所に出かけていた。また,私はBの経営には全く関わっておらず,他の役員についても銀行から借入れをする際に,全員が役員になってもらわないといけないといわれて就任したにすぎず,いずれもBの経営には全く関わっていない。Aは,曲がったことが嫌いな人であり,知っていれば不正配管はさせなかったと思う。また,細かいことまで立ち入らない性格であり,不正が行われたことは知らなかったと思う。」旨を述べた。 そして,Dは,同人からの聴き取りが終了した際,I及びRに対し,「Aに少 配管はさせなかったと思う。また,細かいことまで立ち入らない性格であり,不正が行われたことは知らなかったと思う。」旨を述べた。 そして,Dは,同人からの聴き取りが終了した際,I及びRに対し,「Aに少し会ってくれ。」と告げて,Aを面前に連れてきた。Aは,声を出すことなく頭を下げてI及びRとあいさつを交わしただけであり,無表情な様子であったので,I及びRは,Aから事情を聴くことはできないと判断してAの自宅を後にした。その際,Dは,I及びRに対し,Aから話を聴いてほしいと強く申し出ることはなかった。 キ原告が徴収を免れた下水道使用料の算定春日井市所部係官は,本件不正配管の設置により量水器を通らずに春日井市の公共下水道に流入した汚水の量を直接明らかにする資料が存在しないため,下記のとおり,平成9年12月末ころから平成14年8月8日までの間の下水道使用料を1881万2890円と算定した(なお,原告は,この使用料の算定方法及び数額を争わない。)。 (ア) 平成9年度中の流入量は,季節的な変動はあるものの,2か月当たり1万3040ないし1万5982立方メートルであったのに対し,平成10年1・2月分の汚水量は6976立方メートルと,従前の使用料の半分程度となったことから,本件不正工事の行われた時期を平成9年12月末ころと推定した。 (イ) 本件不正配管の設置される前である平成9年の平均流入量は,2か月当たり1万4017立方メートルであるところ,季節的な要因を加味しても,その95パーセントに相当する2か月当たり1万3316立方メートルを下回ることはないと判断した。 なお,平成14年6月22日から同年8月8日までの間(ただし休業期間の同年7月18日から同月26日までの間を除く。)の38日間の汚水量は,日割計算により8318立方メートルと算定した(小数点以下 。 なお,平成14年6月22日から同年8月8日までの間(ただし休業期間の同年7月18日から同月26日までの間を除く。)の38日間の汚水量は,日割計算により8318立方メートルと算定した(小数点以下四捨五入)。 (ウ) 上記(イ)の汚水量に基づく使用料を2か月分ずつ計算し,既に原告が納付した使用料を控除した未徴収分の使用料は1881万2890円となる。 (2) 以上を前提として,まず,適正手続違背の有無(争点(4))について判断する。 ア地方自治法255条の3第1項は,「普通地方公共団体の長が過料の処分をしようとする場合においては,過料の処分を受ける者に対し,あらかじめその旨を告知するとともに,弁明の機会を与えなければならない。」旨規定している。ここにいう過料は,「科せられるべき者の意思に反して財産上の不利益を課する……一種の行政処分としての性質を有するもの」と解される(最高裁判所昭和41年12月27日大法廷決定・民集20巻10号2279頁参照)ところ,このような不利益処分については,これを受ける者に対して「何ら告知,弁明,防禦の機会を与えることなく,その(権利)を奪うことは,……憲法の容認しないところ」である(最高裁判所昭和37年11月28日大法廷判決・刑集16巻11号1593頁参照)ため,事前手続として,処分の告知と弁明の機会の付与を規定したものと考えられる(なお,行政手続法12条以下は,不利益処分を行う場合の手続を詳細に規定しているが,同法3条2項は,地方公共団体の機関がする処分にして,その根拠となる規定が条例等に置かれているものについては,同法の適用除外とする旨定めているところ,地方自治法228条3項は,罰則としての過料について規定しているにすぎないから,本件処分は,本件条例を根拠とするものであることが明らかである。)。 イ本 ,同法の適用除外とする旨定めているところ,地方自治法228条3項は,罰則としての過料について規定しているにすぎないから,本件処分は,本件条例を根拠とするものであることが明らかである。)。 イ本件においては,前記認定事実(カ(エ))のとおり,春日井市の担当職員らは,最終的にA本人からの事情聴取を行っていないところ,一般論としては,法令などの違反行為を実行したと疑われる被疑者に対して過料などの不利益処分を科す際には,処分に先立ち,本人から直接事情を聴取するのが適正な事実認定に資するであろうし,また,被疑者の利益の保護の見地からも望ましいものといえようが,上記「弁明の機会」の付与については,その趣旨に反しない限り,口頭陳述によるか書面陳述によるか,あるいは対席手続によるか糾問手続によるかなど,その具体的態様の選択は,当該地方公共団体の長の合理的な裁量に委ねられていると考えられるから,被疑者本人から直接事情を聴くことが不可能ないし著しく困難と判断された場合にもなお,同人からの事情聴取が必要不可欠とは解されない。 しかるところ,本件においては,前記認定事実(イ,カ(エ))のとおり,Aは,平成14年8月28日当時,脳梗塞のため右片麻痺及び言語不能状態であり,Iらに会っても頭を下げてあいさつをするだけで,声を出すことができない状態であり,またDからAに対する事情聴取を強く求めることもなかったものであるから,春日井市の担当職員らが,Aからの事情聴取を不可能と判断したことは相当であり,したがって,これをしなかったからといって,適正手続に違反するとはいえない。 ウそして,前記前提事実((4))のとおり,被告は,平成14年9月6日付けで,原告らに対して本件条例に基づく過料を科することを告知し,弁明することがあるときには同月20日までに被告へ弁明書を提出す ウそして,前記前提事実((4))のとおり,被告は,平成14年9月6日付けで,原告らに対して本件条例に基づく過料を科することを告知し,弁明することがあるときには同月20日までに被告へ弁明書を提出するよう通知したものであり,現に,Aは,同月10日に,原告ら代理人に対して本件条例に基づく過料処分に関する弁明の件を委任し,原告ら代理人は,同月13日に,被告に対して弁明書を提出しているから,被告は,地方自治法255条の3第1項所定の告知と弁明の機会の付与を行ったと判断することができる。 そうすると,本件処分は,憲法31条ないし地方自治法255条の3第1項の定める適正手続に反してなされたものではないから,この点に関する原告の主張は採用できない。 (3) 次に,Aが本件不正工事に関与していたか否かについて判断する。 ア前記認定事実のとおり,①Bは,老人の憩いの場を作りたいとのAの希望によって建設されたものであり,そのために,同人は,金融機関から相当額の借り入れることを余儀なくされたこと,②Aは,平成9年12月末ころ当時,Bの経営面の責任者としてBにほぼ毎日足を運び,事務室などに数十分ないし数時間程度に滞在していたこと,③平成9年12月末当時,原告の役員として,Aのほか,E,F,G及びDが就任していたものの,実際の経営に関与していたのはAだけであること,以上の事実が認められ,これによれば,Aは,Bの営業について,深い関心と利害関係を有していたと推認することができる。 そして,①量水器は,公衆道路に面したB敷地(立体駐車場)への入り口付近という人目に付きやすい場所にあり(乙3),本件不正工事自体も,人目に付きやすい状況で行われたと推測されること,②本件不正配管の撤去・復旧工事に約2時間50分もの時間を要したのであるから,本件不正工事にあっても,同程度以 場所にあり(乙3),本件不正工事自体も,人目に付きやすい状況で行われたと推測されること,②本件不正配管の撤去・復旧工事に約2時間50分もの時間を要したのであるから,本件不正工事にあっても,同程度以上の時間を要したものと推測される上,作業には,当然のことながら一定の事前調査,準備が必要と考えられるから,これらに要する時間も相当なものであったと考えられること,③埋め戻しを行った後のコンクリートの乾燥に1日,2日程度の時間を要し,その際の養生のために,視認しやすい進入防止用の柵やポールなどを設けていたものと推測されること,④本件不正工事により,量水器ボックスとマンホールとの間が35センチメートル程度拡大し,量水器ボックスの周囲のコンクリート舗装も広がっていること,これらの事実に照らすと,ほぼ毎日Bを訪れ,事務室等に出入りしていたAが,本件不正工事に気付かなかったとは考え難い。 また,原告の代表取締役であり,借入金債務を負っていたAにとって,下水道使用料が減少し,原告の利益が増加する事態は歓迎すべきものであるから,同人が本件不正配管の設置を行うだけの動機がなかったとはいえず,現に,Aは原告の会計帳簿に目を通していたのであるから,平成10年から下水道使用料が急減したことを認識し得たとも考えられる。 イ以上を総合すれば,Aが,本件不正工事を行うように積極的に指示したとまで認める証拠は存在しないものの,少なくとも本件不正工事が行われることを認識したにもかかわらず,それに異議を述べることなく容認した事実を認定することができる。 この点につき,原告は,Aは曲がったことが嫌いで,まじめな性格であった旨主張し,Dもこれに沿う証言をするが,それだけでは上記認定を覆すには足らないというべきである。 (4) さらに,本件処分がいわゆる比例原則に反するものか否かに ったことが嫌いで,まじめな性格であった旨主張し,Dもこれに沿う証言をするが,それだけでは上記認定を覆すには足らないというべきである。 (4) さらに,本件処分がいわゆる比例原則に反するものか否かについて判断する。 ア人間社会においては,構成員がその利益の獲得を目指して行う私的活動のみでは調和と秩序を保つことができず,国や地方公共団体のような公的団体による,社会全体の利益の実現を目的とする活動を必要とする。このような活動のうち,相手方である国民が同意すると否とにかかわらず,行政が一方的にその意思を強制することが法によって認められているものを行政処分といい,現代社会の複雑化に伴って,その対象は幅広い範囲に及んでいるが,事柄のいかんによっては,国民に義務を課し,権利・利益を制限する,いわゆる侵害処分を内容とする場合があることはいうまでもない。 ところで,法は,上記のような行政目的を達成するため,複数の種類の手段ないし一定範囲の効果をもたらす手段を用意することが通例であるところ,このうちどのような手段を採用すべきかは,第一次的には当該行政目的の実現について権限及び責務を有する行政庁が,その政策的,専門的見地に基づいて判断すべきであり,この意味において,当該行政庁に一定の裁量権が与えられていることは否定できない。 もっとも,このような侵害処分が許容されるのは,上記の行政目的を達成することが,より社会全体の利益すなわち公益の増進に資すると考えられるからである。したがって,当該侵害処分が正当化されるのは,それが上記行政目的の達成に必要と認められる上に,国民にもたらされる不利益の程度が,目的達成のために最小限度のものであることを要するというべきであり,かかる意味での比例原則が妥当することは,憲法13条の解釈上あるいは条理上,明らかというべきである。し にもたらされる不利益の程度が,目的達成のために最小限度のものであることを要するというべきであり,かかる意味での比例原則が妥当することは,憲法13条の解釈上あるいは条理上,明らかというべきである。したがって,行政庁が,その裁量権を逸脱ないし濫用し,社会通念上著しく妥当性を欠く侵害処分を行った場合には,当該処分は違法となると解される(比例原則は,もともと,ドイツにおいて,警察行政に対する拘束原理として発達してきたものであるが,上記のように,侵害処分一般に妥当すると考えられる。)。 イ(ア) そこで判断するに,前記のとおり,地方自治法228条3項に基づいて定められた本件条例25条は,詐欺その他不正な行為により春日井市下水道の使用料等の徴収を免れた者に対して過料という行政上の秩序罰を科すことにより,かかる不正行為を防止することを目的としている。 他方,地方税法も,各地方税の納税者の課税標準額の計算の基礎となるべき事実の隠ぺい,仮装等に基づき本来申告若しくは納入すべき税額を偽った者又は申告若しくは納入をしなかった者に対して重加算金という制裁を加えることにより,地方税に関する申告及び納入の不正を防止し,もって適正な地方税の徴収を確保することを図っているところ,地方税に係る重加算金額は,不足税額等に100分の35ないし100分の40の割合を乗じた額にとどまっている(別表1参照)。 また,地方税法には,地方税の適正な徴収の確保を目的として地方税の脱税の罪が設けられているところ,そのうち罰金刑については,通常の法定刑(例えば,地方税法62条1項(法人等の都道府県民税の脱税に関する罪)では100万円以下の罰金)を定めた上で,その免れた税額が通常の法定刑の上限を超える場合,情状により免れた税額に相当する額を上限として処罰することができるとする規定が大半を占め 税の脱税に関する罪)では100万円以下の罰金)を定めた上で,その免れた税額が通常の法定刑の上限を超える場合,情状により免れた税額に相当する額を上限として処罰することができるとする規定が大半を占めている(同条2項。同種の規定として,別表2参照。もっとも,72条の110第2項は,例外的に,不正行為によって国から貨物割に係る地方消費税相当額の還付金を受け,その金額が50万円を超える場合,情状により,その3倍の額を上限として処罰し得る旨を定めている。)。 (イ) このように,地方自治法228条3項及びこれを受けた本件条例25条の規定と,地方税法所定の重加算金及び脱税罪の各規定とでは,適正な徴収の確保という共通する目的を有しているにもかかわらず,過料の上限の決定方法と重加算金ないし脱税の罰金刑のそれとが異なり,後者に比して前者の上限が高く設定されていることに照らすと,前者の処分を行うに際して後者の上限を超える金額の過料を科すには,それを正当と認めるに足りる情状(の悪質さ)の存在を必要とすると解される。 ウ本件においては,原告は,本件不正配管を設置する方法により,量水器を経由することなく春日井市の下水道に汚水の約半分を排水し,またその発覚を免れるために本件不正配管の設置箇所を埋め戻していたのであるから,その不正免脱行為の態様自体は巧妙で,模倣性も十分に考えられる。また,原告が下水道使用料の徴収を免れた期間も約4年7月に及び,その免れた金額も1881万2890円と大きいことなどに照らせば,その情状が悪質でないとはいえない。したがって,これらの客観的事情だけを考慮するならば,徴収を免れた金額の3倍に相当する過料を科した被告の判断は,必ずしも相当でないとはいえない。 しかしながら,他方,本件処分において不正免脱行為の実行行為者とされたAについては,前 けを考慮するならば,徴収を免れた金額の3倍に相当する過料を科した被告の判断は,必ずしも相当でないとはいえない。 しかしながら,他方,本件処分において不正免脱行為の実行行為者とされたAについては,前記のとおり,少なくとも本件不正工事が行われることを認識したにもかかわらず,それに異議を述べることなく容認した事実自体は認定することができるものの,現実に同工事を誰が発案し,提案し,業者に依頼し,業者と打ち合わせ,工事代金を支払ったのかといった具体的態様については何ら明らかにされず,Aがどの場面でどのように具体的に関与したのかについても何ら特定されていない。そうすると,Aがどの程度積極的に本件の不正免脱行為を推進していたかという情状面における最も重要な事実関係は,必ずしも十分に解明されているとはいえない(その主たる原因は,Aの健康状態の悪化と,Bの内紛に伴う資料の散逸によるものと考えられるが,当時からの従業員であるLやHに対する事情聴取が行われなかった理由は明らかでない。)。これに加えて,原告は,本件不正工事の発覚後は速やかに本件不正配管の撤去・復旧工事を行った上で,被告の調査にも全面的に協力していること,不正免脱に係る下水道使用料については,分割払によって納付する旨の合意が成立し,現在,原告はこれを履行していることなどの事情を総合考慮すると,下水道の使用料の徴収を免れるための不正を防止し,適正な使用料の徴収を確保するという行政目的を達成するためには,原告に対して不正免脱金額の2倍に相当する3762万5000円の過料を科すことで足りると考えられ,したがって,本件処分のうちこれを超える部分については,その裁量権を逸脱したものと判断するのが相当である。 この点につき,被告は,鉄道営業法18条,鉄道運輸規程19条による割増運賃請求の事例を援用するが, て,本件処分のうちこれを超える部分については,その裁量権を逸脱したものと判断するのが相当である。 この点につき,被告は,鉄道営業法18条,鉄道運輸規程19条による割増運賃請求の事例を援用するが,本件事案との具体的類似性を検証することなく,正規運賃に対する倍率のみをもって本件処分における過料の倍率と比較することは意味がないというべきであるから,上記判断を覆すことはできない。 5 結論以上の次第で,原告の本訴請求は,本件処分のうち3762万5000円を超える金額の過料を科した部分の取消しを求める限度で理由があるから認容し,その余については失当として棄却し,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法b条,64条本文を適用して,主文のとおり判決する。 名古屋地方裁判所民事第9部裁判長裁判官加藤幸雄裁判官舟橋恭子裁判官尾河吉久(別紙)罪となるべき事実被処分者株式会社Xは,愛知県春日井市a町b番地において「B」なる商号を使用して浴場経営を行う者であり,被処分者Aは,平成7年5月16日から平成14年6月29日までの間,被処分者株式会社Xの代表取締役の地位にあった者であるが,平成9年12月末ころ,被処分者Aにおいて,被処分者株式会社Xが,その下水道排除汚水量(井戸水の使用水量)を計量するために前記「B」の事業所敷地内に設置した量水器(井戸と下水道の中間に設置)を経由することなく排水できる本件不正配管を設置して,相当量の井戸水が前記量水器に捕捉されないで春日井市下水道に排水されるような配管工事を行い,春日井市下水道管理者春日井市長をして,前記量水器の表示する使用水量をもって正確な下水道排除汚水量であると誤信せしめ,その数値による「水道 されないで春日井市下水道に排水されるような配管工事を行い,春日井市下水道管理者春日井市長をして,前記量水器の表示する使用水量をもって正確な下水道排除汚水量であると誤信せしめ,その数値による「水道料金等納入通知書」を被処分者株式会社X宛に作成交付せしめて,被処分者株式会社Xがその全部を支払うという方法により,被処分者株式会社Xにおいて,平成9年12月末ころから平成14年8月8日までの間,本来,支払うべき下水道使用料1881万2890円(前記本件不正配管を経由した使用水量に対するもの)の徴収を,不正な手段で免れたものである。 (別表) 1 地方税法71条の15(都道府県民税(利子割)に係る納入金の重加算金),72条の47(法人の事業税の重加算金),74条の24(たばこ税の重加算金),91条(ゴルフ場利用税に係る重加算金),279条(道府県法定外普通税に係る重加算金),484条(たばこ税の重加算金),537条(鉱産税の重加算金),b0条(特別土地保有税の重加算金),689条(市町村法定外普通税に係る重加算金),699条の22(自動車取得税の重加算金),700条の34(軽油引取税に係る重加算金),701条の13(入湯税に係る納入金の重加算金),701条の62(事業所税の重加算金),722条(水利地益税等に係る重加算金),733条の19(法定外目的税に係る重加算金) 2 地方税法72条の49の3第2項(法人の事業税の脱税に関する罪。第1項の上限額は500万円。以下この段においては第1項の上限額のみを示す。),72条の60第2項(個人の事業税の脱税に関する罪。500万円)72条の95第2項(地方消費税(譲渡割)の脱税に関する罪),72条の109第2項(地方消費税(貨物割)の脱税に関する罪。500万円),73条の30第2項(不動産取得税の脱税に関す 罪。500万円)72条の95第2項(地方消費税(譲渡割)の脱税に関する罪),72条の109第2項(地方消費税(貨物割)の脱税に関する罪。500万円),73条の30第2項(不動産取得税の脱税に関する罪。50万円),74条の15第3項(たばこ税の脱税に関する罪。100万円),86条2項(ゴルフ場利用税に係る脱税に関する罪。100万円),160条2項(自動車税の脱税に関する罪。50万円),192条2項(鉱区税の脱税に関する罪。50万円),281条3項(道府県法定外普通税の脱税等に関する罪。50万円),324条3項(市町村民税の脱税に関する罪。100万円),328条の16第3項(分離課税に係る所得割の脱税,虚偽記載等の罪。50万円),358条2項(固定資産税の脱税に関する罪。100万円),452条2項(軽自動車税の脱税に関する罪。10万円),478条3項(たばこ税の脱税に関する罪。100万円),530条2項(鉱産税の脱税に関する罪。500万円),604条2項(特別土地保有税の脱税に関する罪。100万円),691条3項(市町村法定外普通税の脱税に関する罪。50万円),699条の16第2項(自動車取得税の脱税に関する罪。50万円),700条の28第3項(軽油引取税に係る脱税に関する罪。200万円),701条の7第2項(入湯税の脱税に関する罪。50万円),701条の56第2項(事業所税の脱税に関する罪。100万円),724条3項(水利地益税等の脱税に関する罪。10万円),733条の21第3項(法定外目的税の脱税等に関する罪。50万円)

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