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主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人高良一男の上告趣意第一点について。論旨は憲法三一条違反及び判例違反を主張するけれども、原審において主張判断なき事項に関する主張であつて、適法な上告理由とならない。それのみならず、公判手続の更新については刑訴規則二一三条の二にその手続が定められており、同条三号本文によれば、更新前の公判期日における被告人若しくは被告人以外の者の供述を録取した書面又は更新前の公判期日における裁判所の検証の結果を記載した書面並びに更新前の公判期日において取り調べた書面又は物については、職権で証拠書類又は証拠物として取り調べなければならないのであるが、公判調書の記載要件を定めた同規則四四条一項三二号には、公判手続を更新したときは、「その旨及び次に掲げる事項」を記載しなければならない旨を規定している。そして次に掲げる事項とは、イ、被告事件について被告人及ぴ弁護人が前と異る陳述をしたときはその陳述、ロ、取り調べない旨の決定をした書面及び物(同規則二一三条の二の三号但書参照)である。従つて公判手続の更新にあたつて、同規則二一三条の二に定める手続を履踐した場合に、右イ、及びロ以外の事項については、一々具体的に公判調書に記載する必要はなく、「公判手続を更新した」という記載によつて、これを表現することが同規則四四条一項三二号によつて認められているのである。ところで本件第一審第五回公判調書には所論の如く「公判手続を更新した」との記載があるのであるから、第一審裁判所は同規則二一三条の二所定の手続を履践したことが明らかであつて、第一審判決挙示の証拠は、いずれも適法な証拠調を経たものであると認めなければならない。従つて所論違憲の主張及び判例違反の主張は前提を欠くので採用できない。- 1 - 践したことが明らかであつて、第一審判決挙示の証拠は、いずれも適法な証拠調を経たものであると認めなければならない。 「公判手続を更新した」との記載があるのであるから、第一審裁判所は同規則二一三条の二所定の手続を履践したことが明らかであつて、第一審判決挙示の証拠は、いずれも適法な証拠調を経たものであると認めなければならない。従つて所論違憲の主張及び判例違反の主張は前提を欠くので採用できない。- 1 - 践したことが明らかであつて、第一審判決挙示の証拠は、いずれも適法な証拠調を経たものであると認めなければならない。従つて所論違憲の主張及び判例違反の主張は前提を欠くので採用できない。- 1 -同第二点について。論旨は量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。昭和三四年六月三〇日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官石坂修一裁判官島保裁判官河村又介裁判官垂水克己裁判官高橋潔- 2 -
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