【DRY-RUN】主 文 本件控訴を棄却する。 当審の訴訟費用は被告人の負担とする。 理 由 弁護人副島次郎の控訴趣意は記録に編綴されている同弁護人提出の控訴趣意書記
主文 本件控訴を棄却する。 当審の訴訟費用は被告人の負担とする。 理由 弁護人副島次郎の控訴趣意は記録に編綴されている同弁護人提出の控訴趣意書記載のとおりであるからこれを引用する。 同控訴趣意第一点について原判決挙示の証拠を綜合すれば本件自転車は荒尾市a区b番地A写真材料店店主Bの所有物件であるところ昭和二十九年三月二十七日夜同店雇人Cが慌てて同店の戸締をした為該自転車を屋内に取入れることを失念しこれを客観的に見ても同店方に属する物件の置場所と認められる同店北側角より一米五五の地点にある同店隣家D荘の公道上の看板柱のそばに立掛け置いたこと及び右Cが翌朝該自転車を取入れ様とした時には既にこれが存在しなかつたこと並びに被告人に於て翌早朝午前三時頃該自転車を持ち去りこれを自己の支配下に領得した事実を認定することができる。 <要旨>凡そ人が其の所有物を屋内に取入れることを失念し夜間これを公道に置いたとしても所有者において其の所</要旨>在を意識し且つ客観的に見て該物件が其の所有者を推知できる場所に存するときは其の物件は常に所有者の占有に属するものと認められるから、これを窃取した所為は窃盗罪を構成すると解するを相当とする。 従て本件自転車は未だ占有離脱物とは謂われないのであつて、依然其の占有は被害者に属するものと認定すべきである。さればこれを窃取した被告人の所為を窃盗罪に問擬した原判決は洵に相当であつて原判決には所論の様な違法の廉は存しない。論旨は採用しない。 同控訴趣意第二点について本件記録並びに原裁判所の取調べた証拠に顕われた本件犯罪の動機、態様、其の他諸般の事情を綜合すれば原審の懲役三月の量刑は相当であつてこれを不当とする事由を発見できない。論旨は理由がない。 よつて刑事 件記録並びに原裁判所の取調べた証拠に顕われた本件犯罪の動機、態様、其の他諸般の事情を綜合すれば原審の懲役三月の量刑は相当であつてこれを不当とする事由を発見できない。論旨は理由がない。 よつて刑事訴訟法第三百九十六条により本件控訴を棄却すべきものとし、同法第百八十一条第一項本文に則り当審の訴訟費用は被告人の負担とし、主文のとおり判決する。 (裁判長判事柳田躬則判事青木亮忠判事鈴木進)
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