【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人浅見隆平の上告理由第一点について。 論旨は、原審は本件債務引受が債
主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人浅見隆平の上告理由第一点について。 論旨は、原審は本件債務引受が債務者の意思に反するものでなかつたことを判示 していない点において違法あるを免れないという。しかし、原判決によれば、原審 は本件債務引受の性質について必ずしもこれを明確に判示しているわけではないが、 債務引受は特段の事情のないかぎり重畳的債務引受と解すべきものであり、しかし て、重畳的債務引受は債務者の意思に反してもこれをなしうるのであるから、原審 において本件債務引受が債務者の意思に反するかどうかについて判示しなかつたか らといつて、なんら違法とはいえない(なお、本件債務引受がかりに免責的債務引 受であつたとしても、これが債務者の意思に反するものであつたことについては、 上告人が原審において主張しなかつたところである。)。したがつて、論旨は採用 することができない。 同第二点について。 論旨は、原審には、上告人の証人申請を悉く却下し、弁論再開の申請にも応じな かつた点において、審理不尽の違法があるという。しかし、証拠調をどの限度にお いて施行するかは、受訴裁判所の専権に属するところであるのみならず、記録によ れば、原審は、昭和三七年一一月二一日午後一時の原審第六回口頭弁論期日におい て、すでに採用ずみの上告人本人につき採用決定を取り消し、さらに申請中のその 余の証人らにつき、その申請を却下したうえ、当事者双方とも他に主張立証がない として弁論を終結していることが明らかである。また、終結した口頭弁論を再開す ると否とは、受訴裁判所の専権に属するところであるから、原審が上告人の弁論再 - 1 - 開の申請に応じなかつたからといつて、これを違法とすることはできない。 次に、論旨 た、終結した口頭弁論を再開す ると否とは、受訴裁判所の専権に属するところであるから、原審が上告人の弁論再 - 1 - 開の申請に応じなかつたからといつて、これを違法とすることはできない。 次に、論旨は、原審は、本件自動車が正規の輸入手続のすんでいない物件である ことを認めながら、右自動車売買契約が公序良俗に違反することに言及せず、右事 実が本件売買代金債権になんら消長を来たさしめないと判断した点において、民法 九〇条に違反したものであるという。しかし、記録によれば、上告人は本件自動車 が関税免脱車であると主張した趣旨を認めうるにすぎないものであつて、これだけ では本件自動車売買契約が公序良俗に違反する旨の主張をしたものとは解しえない のみならず、本件自動車が「日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条 に基づく行政協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律」(昭和三五年法 律第一〇二号により「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約 第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定 の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律」と題名が改正された。)或は関税 法に違反して輸入(譲受)の許可なくして輸入(譲受)のなされた自動車であると しても、右事実から直ちに本件自動車売買契約までが公序良俗に違反して無効にな るものとは解せられず、したがつて、これと同趣旨に出て、右事実が本件売買代金 債権に消長を来たさしめるものではないとした原審の判断は、相当である。 それゆえ、論旨はすべて採用することができない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の とおり判決する。 最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 田 中 二 郎 裁判官 五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の とおり判決する。 最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 田 中 二 郎 裁判官 五 鬼 上 堅 磐 裁判官 横 田 正 俊 裁判官 柏 原 語 六 - 2 - 裁判官 下 村 三 郎 - 3 -
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