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昭和32(ラ)18 養子縁組届出委託の確認審判に対する即時抗告申立事件

裁判所

昭和33年1月22日 広島高等裁判所

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1,599 文字

主文 原審判を取り消す。本件を岡山家庭裁判所に差し戻す。理由 本件抗告理由は別紙のとおりである。よつて案ずるに、抗告人は事件本人亡Aから抗告人との間の養子縁組届出の委託を昭利十六年二月十日受けた旨主張する。そして、もしこれが委託又ハ郵便ニ依ル戸籍届出ニ関スル法律(昭和一五年法律第四号)第一条にいう「戸籍届出ノ委託」にあたるものと裁判所に確認されかつ戸籍吏が届出書を受理したとすれば、同法第三条に基き、抗告人と事件本人との間に事件本人が死亡した昭和十九年一月十二日から養子縁組関係が発生した趣旨の戸籍が存することとなるのばいうまでもない。ところで、記録に徴せば、右昭和十九年一月十二日当時、抗告人にはその法定の推定家督相続人たる長男巳があつたのであり、事件本人はその祖父Bの死亡により家督相続をして久本家の戸主であつたものである。このような関係において、原審判は、民法附則第四条但し書、旧民法第八百三十九条本文第七百六十二条第二項本文に則り、抗告人と事件本人との間に旧民法上有効な養子縁組関係が成立することは不可能な状態であつたものと解し、前示法律第一条にいう「戸籍ノ届出」とは旧民法上有効な身分関係の形成を内容とする戸籍の届出を意味なるとし、抗告人が委託を受けた戸籍の届出は前示法律第一条にいう「戸籍ノ届出」にあたるものではない、と解した。ところで、委託による届出を確認なる裁判にあたつては、原則として届出人(委託者)の死亡の時を基準として判断すべきであることはいうまでもなく、本件においても、事件本人の死亡の当時施行されていた旧民法の下においてであるならば、右確認の裁判にあたり、戸主であつた事件本人の他家人家についての条件たる、<要旨>隠居、廃家等の手続履践の有無を審理すべきことは も、事件本人の死亡の当時施行されていた旧民法の下においてであるならば、右確認の裁判にあたり、戸主であつた事件本人の他家人家についての条件たる、<要旨>隠居、廃家等の手続履践の有無を審理すべきことは当然である。 件本人の死亡の当時施行されていた旧民法の下においてであるならば、右確認の裁判にあたり、戸主であつた事件本人の他家人家についての条件たる、<要旨>隠居、廃家等の手続履践の有無を審理すべきことは も、事件本人の死亡の当時施行されていた旧民法の下においてであるならば、右確認の裁判にあたり、戸主であつた事件本人の他家人家についての条件たる、<要旨>隠居、廃家等の手続履践の有無を審理すべきことは当然である。しかし、委託に関する届出の制度が、戸籍の</要旨>届出をすることの困難な立場にあつた出征者等の意思を尊重するために認められた便宜的措置であることにかんがみるときは、すべての事項を死亡当時の基準によつて判断することは、制度本来の目的を没却する結果を招くおそれがある。のみならず、本件では右確認の裁判を新民法の下でする場合であつて、新民法は家の制度を廃止し、戸主は隠居をするか、または廃家しないかぎり他家に入ることができないことや法定推定家督相続人たる男子がある場合には男子を養子にすることができないという旧民法の制約を撤廃したのであるから、本件においては、これを重視し、養子縁組の要件に関しては新民法を適用すべく、当事者の意思を実現させることが前示委託に関する届出の制度の本来の趣旨及び新民法附則第四条本文の規定の精神にそうものと解すべきである。換言すれば、本件では委託確認の要件さえ具備すれば確認の審判をして差し支えないのである。原審は誤つた解釈をし、委託確認の要件が具備したかどうかについては審理を尽していない。されば家事審判規則第十九条第一項に則り、原審判を取り消し、本件を原審たる岡山家庭裁判所に差し戻すこととして、主文のとおり決定する。(裁判長裁判官高橋英明裁判官高橋雄一裁判官小川冝夫)

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