昭和37(オ)1403 農地買収処分無効確認等請求

裁判年月日・裁判所
昭和39年10月20日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 大阪高等裁判所 昭和35(ネ)1187
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【DRY-RUN】主    文      原判決主文第一項中原審昭和三五年(ネ)第一一八七号事件について上 告人の控訴を棄却した部分を破棄し、第一審判決主文第一項の部分を取り消す。      被上告人の上告人に対する本

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判決文本文1,474 文字)

主文 原判決主文第一項中原審昭和三五年(ネ)第一一八七号事件について上告人の控訴を棄却した部分を破棄し、第一審判決主文第一項の部分を取り消す。 被上告人の上告人に対する本件訴を却下する。 前項の訴に関する訴訟の総費用は被上告人の負担とする。 理由 上告代理人斎木暲亮、同山村恒年の上告理由について。 論旨は、原判決が本件農地の売渡処分の相手方であるF(本件と併合審理された大阪高等裁判所昭和三五年(ネ)第一一九〇号事件の被控訴人)につき右農地の所有権の時効取得を認めながら、右Fの時効取得の結果被上告人は本件農地の所有権を失い、従つて本件農地の買収処分無効確認を訴求する利益を有しない旨の上告人の本案前抗弁を排斥したのをもつて、法令の解釈適用を誤つものというにある。 おもうに、行政処分の無効確認の訴は、処分が本来無効であり、その原告の権利関係ないし法的地位に処分による変動のないことを明らかにし、それによつて処分が表見的に有効視されることから生ずる原告の地位の不安、危険を排除、解消することを目的とするものと解すべく、従つて、かかる不安、危険の排除が原告にとつて不可能となりあるいは無意味となる事態を生じたときは、その訴の利益は、もはや認めがたいものといわなければならない。これを本件のごとき自作農創設特別措置法による農地買収処分の無効確認訴訟についていえば、この訴は、無効な買収処分によつてもともと不変動であるはずの原告の農地所有権が国に移行し、あるいはさらに売渡処分によつて第三者に移転した外観を呈し、原告の右所有権の享有に不安、危険を生じている場合に、その買収処分の無効を明確にして右の不安、危険を排除、解消するために認められたものであるから、もし原告において右農地の所有権を失い、その所有 し、原告の右所有権の享有に不安、危険を生じている場合に、その買収処分の無効を明確にして右の不安、危険を排除、解消するために認められたものであるから、もし原告において右農地の所有権を失い、その所有権の享有に関する不安、危険の排除が同人にとつて不用、無意- 1 -味となるならば、その訴の利益の消滅することもまた当然と解せざるをえない。 そこで本件についてみると、併合審理された被上告人の前記Fに対する本件農地の登記抹消請求については、本件農地の買収、売渡の無効の主張に対し、Fによつて右農地の所有権の取得時効が援用されているのであるから、その援用の結果たるFの所有権取得被上告人の所有権喪失の事実を、被上告人の上告人に対する買収処分無効確認の請求について、その訴訟利益消滅の事由として主張することを許されないとする理由はなく、それはまた裁判所において職権調査すべき事項にも該当する。そして、前記Fの本件農地の所有権の時効取得は、原判決の肯定するところであるから、被上告人はすでにその所有権を喪失し、その回復はもはや不能であつて、たとえ買収処分の無効確認の判決があつたとしても、その結果は動かしがたいものと認むべきであり、本件の訴の利益はこれを否定するほかないのである。この点に関する原判決の判断は首肯しがたく、論旨は理由があり、原判決は破棄を免れないものといわなければならない。 よつて、民訴四〇八条、三九六条、三八六条、九六条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官五鬼上堅磐裁判官石坂修一裁判官横田正俊裁判官柏 上堅磐裁判官石坂修一裁判官横田正俊裁判官柏原語六裁判官田中二郎- 2 -

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