平成6(オ)1860 損害賠償

裁判年月日・裁判所
平成9年11月27日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 平成5(ネ)4184
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判決文本文952 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理由 上告代理人室野克昌、同杉山利朗の上告理由について原審の確定した事実関係によれば、(1) 本件自動車の所有者である被上告人は、平成三年一二月一〇日、友人であるDに対して、二時間後に返還するとの約束の下に本件自動車を無償で貸し渡したところ、Dは、右約束に反して本件自動車を返還せず、約一箇月間にわたってその使用を継続し、平成四年一月一一日、本件自動車を運転中に本件事故を起こした、(2) Dは、本件自動車を長期間乗り回す意図の下に、二時間後に確実に返還するかのように装って被上告人を欺き、本件自動車を借り受けたものであり、返還期限を経過した後は、度々被上告人に電話をして、返還の意思もないのにその場しのぎの約束をして返還を引き延ばしていた、(3) 被上告人は、Dから電話連絡を受けた都度、本件自動車を直ちに返還するよう求めており、同人による使用の継続を許諾したものではなかったが、自ら直接本件自動車を取り戻す方法はなく、同人による任意の返還に期待せざるを得なかった、というのであり、以上の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯することができる。そして、右事実関係の下においては、本件事故当時の本件自動車の運行は専らDが支配しており、被上告人は何らその運行を指示、制御し得る立場になく、その運行利益も被上告人に帰属していたとはいえないことが明らかであるから、被上告人は、自動車損害賠償保障法三条にいう運行供用者に当たらないと解するのが相当である。右と同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。所論引用の各判例は、事案を異にし本件に適切ではない。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 - と解するのが相当である。右と同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。所論引用の各判例は、事案を異にし本件に適切ではない。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 - 1 -よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官遠藤光男裁判官小野幹雄裁判官井嶋一友裁判官藤井正雄- 2 -

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