主文 1 本件訴えを却下する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求の趣旨 被告が令和4年4月8日付けでした沖縄防衛局長の令和3年12月7日付け審査請求に係る処分(原告の沖縄防衛局長に対する令和3年11月25日付け沖縄県指令土第767号・沖縄県指令農第1502号埋立地用途変更・設計概要変更不承認処分)を取り消す旨の裁決(国水政第6号)を取り消す。 第2 事案の概要等 1 沖縄防衛局は、沖縄県宜野湾市所在の普天間飛行場の代替施設を同県名護市辺野古沿岸域に設置するための公有水面の埋立て(以下「本件埋立事業」という。)につき、原告(沖縄県知事)から、平成25年12月27日付けで公有水面埋立法(以下「埋立法」という。)42条1項所定の承認(以下「本件承認処分」という。)を受けており、その後、原告に対し、令和2年4月21日 付けで、上記事業に係る埋立地用途変更・設計概要変更承認申請(以下「本件変更承認申請」という。)をしたが、令和3年11月25日付けで、不承認処分(以下「本件変更不承認処分」という。)を受けた。これに対し、沖縄防衛局が行政不服審査法(以下「行審法」という。)に基づく審査請求(以下「本件審査請求」という。)をしたところ、被告(国土交通大臣)は、令和4年4 月8日付けの裁決(以下「本件裁決」という。)により、本件変更不承認処分を取り消した。また、被告は、沖縄県に対し、地方自治法245条の7第1項に基づき、令和4年4月28日付けで、本件変更承認申請について承認するよう是正の指示(以下「本件是正の指示」という。)をした。原告は、本件裁決及び本件是正の指示に不服があるとして、国地方係争処理委員会に対し、それ ぞれ審査申出をしたが、同委員会は、前者につき よう是正の指示(以下「本件是正の指示」という。)をした。原告は、本件裁決及び本件是正の指示に不服があるとして、国地方係争処理委員会に対し、それ ぞれ審査申出をしたが、同委員会は、前者につき却下する旨の決定を行い、後 者につき本件是正の指示は違法でないと認める旨の決定をした(以下、前者の決定を「本件決定」という。)。 本件は、原告が、本件決定を不服として、地方自治法251条の5第1項に基づき、本件裁決が違法な国の関与であると主張し、その取消しを求める事案である。 2 関連法令の定め関連法令の定めは、別紙2のとおりである(同別紙中の略語は本文中においても使用する。)。 3 前提事実(当事者間に争いのない事実又は後掲証拠及び弁論の全趣旨によって容易に認められる事実) 本件承認処分ア国は、アメリカ合衆国軍隊が使用する普天間飛行場につき、同国との間で、一定の措置を講じた後に返還される旨を合意し、その後、同飛行場の代替施設を名護市辺野古沿岸域に設置することとした(乙3)。 イ沖縄防衛局は、名護市辺野古の辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に 上記代替施設を設置するため、平成25年3月22日、沖縄県知事に対し、埋立法42条1項に基づき、同地区に隣接する水域の公有水面の埋立ての承認を求めて、公有水面埋立承認願書を提出した(乙1。以下、上記願書を「本件願書」といい、本件願書による承認を求める出願を「本件出願」という。)。 ウ原告(仲井眞弘多知事(当時。以下「仲井眞知事」という。))は、平成25年12月27日付けで、沖縄防衛局に対し、埋立法42条1項に基づく承認(本件承認処分)をした(乙4)。 本件承認処分の取消しア原告(翁長雄志知事(当時。以下「翁長知事」という 平成25年12月27日付けで、沖縄防衛局に対し、埋立法42条1項に基づく承認(本件承認処分)をした(乙4)。 本件承認処分の取消しア原告(翁長雄志知事(当時。以下「翁長知事」という。))は、平成27 年10月13日付けで、沖縄防衛局に対し、本件承認処分に瑕疵があると して、本件承認処分を取り消した(以下「前件取消し」という。乙5)。 イ被告は、平成28年3月16日、前件取消しが違法であるとして、沖縄県に対して前件取消しを取り消すよう是正の指示をしたが、その執行機関である原告(翁長知事)がこれに従わなかったため、国地方係争処理委員会での審査を経て、同年7月22日に、是正の指示に従わずに前件取消し を取り消さないことは違法であるとして、不作為の違法確認訴訟を提起した。最高裁判所は、同年12月20日、本件埋立事業が埋立法4条1項1号の要件及び2号の要件に適合するとした本件承認処分に係る原告(仲井眞知事)の判断に違法又は不当があるということはできない旨等を判示して、原告(翁長知事)が前件取消しを取り消さないことが違法であること を確認した原審判決に対する原告の上告を棄却する旨の判決(最高裁平成28年(行ヒ)第394号同年12月20日第二小法廷判決・民集70巻9号2281頁。以下「平成28年最高裁判決」という。)を言い渡した(乙7)。原告(翁長知事)は、同判決の言渡しを受けて、同月26日に、前件取消しを取り消した(乙8)。 本件承認処分の撤回ア沖縄防衛局は、本件承認処分の後に実施した土質調査により、辺野古崎地区の東側部分(大浦湾側)の水域の海底地盤に粘性土及び中間土が堆積していることが判明したことを踏まえ、所要の箇所に、本件願書に記載された設計の概要に含まれていない内容の地盤 質調査により、辺野古崎地区の東側部分(大浦湾側)の水域の海底地盤に粘性土及び中間土が堆積していることが判明したことを踏まえ、所要の箇所に、本件願書に記載された設計の概要に含まれていない内容の地盤改良工事を追加して行うこと などを決定した(乙9~12)。 イ原告(翁長知事)は、上記アなどの事後的に判明した事実からすると、埋立承認の要件を充足していないものと認められるなどとしていたところ、沖縄県副知事は、沖縄県知事の職務代理者の委任に基づき、平成30年8月31日付けで、沖縄防衛局に対し、承認後の事情を理由として本件承認 処分を取り消す処分(以下「前件撤回処分」という。)をした(乙13)。 これに対し、沖縄防衛局が審査請求(乙14)をしたところ、被告は、平成31年4月5日付けの裁決(以下「前件裁決」という。)により、前件撤回処分を取り消した(乙15)。 ウ原告は、前件裁決に不服があるとして、平成31年4月22日付けで、地方自治法250条の13第1項に基づき、国地方係争処理委員会に対し、 審査の申出をした(乙16)。 国地方係争処理委員会は、令和元年6月17日付けで、前件裁決は「国の関与」に当たらず同委員会の審査の対象とならないとして、同申出を却下する決定をした(乙17)。 エ原告は、上記ウの決定に不服があるとして、令和元年7月17日、地方 自治法251条の5第1項に基づき、前件裁決の取消しを求める訴えを提起した(以下、かかる訴えに基づく訴訟につき、審級を問わず、「前件関与取消訴訟」という。)。 最高裁判所は、令和2年3月26日、埋立法42条1項に基づく埋立ての承認は、国の機関が行審法7条2項にいう「固有の資格」において相手 方となるものということはできないとして、原告の訴えを 最高裁判所は、令和2年3月26日、埋立法42条1項に基づく埋立ての承認は、国の機関が行審法7条2項にいう「固有の資格」において相手 方となるものということはできないとして、原告の訴えを却下した原審判決に対する原告の上告を棄却する旨の判決(最高裁令和元年(行ヒ)第367号同2年3月26日第一小法廷判決・民集74巻3号471頁。以下「令和2年最高裁判決」という。)を言い渡した(乙20)。 本件変更不承認処分、本件裁決及び本件是正の指示 ア沖縄防衛局は、令和2年4月21日付けで、埋立法42条3項において準用する同法13条ノ2第1項に基づき、原告に対し、本件変更承認申請をした(乙9~11、21~26)。 イ本件変更承認申請は、「埋立地ノ用途ノ変更」及び「設計ノ概要ノ変更」(埋立法13条ノ2)から成り、本件願書からの主な変更点は以下のとお りである(乙9~11。以下「本件変更部分」という。)。 埋立地の用途の変更施工計画を見直した結果、普天間飛行場代替施設(約152.5ha)の建設においてその作業ヤードに供する用途で造成を予定していた辺野古地区地先の埋立地(約4.6ha)の埋立てを取りやめることとし、埋立区域から削除したことに伴い、同埋立地に係る用途の部分を変更 (削除)した。 設計の概要の変更上記の埋立ての取りやめに伴い、当該埋立てに関する部分を削除した。 また、埋立承認後に実施した土質調査の結果を踏まえた地盤改良の追 加に伴い、設計と施工について再検討し、合理化した。その結果、A護岸、C護岸、護岸(係船機能付き)などにつき、海底地形や地層構成を踏まえた工区分け、必要な工区における地盤改良の追加、想定される沈下量を考慮した天端高の変更、被覆ブロック 合理化した。その結果、A護岸、C護岸、護岸(係船機能付き)などにつき、海底地形や地層構成を踏まえた工区分け、必要な工区における地盤改良の追加、想定される沈下量を考慮した天端高の変更、被覆ブロックの追加などを行うこととした。 なお、本件願書(乙1)において、埋立てに関する工事の施行に要する期間(埋立法2条2項5号)は5年と記載されていたが、本件変更承認申請で提出された設計概要説明書(乙10)においては、9年1月にわたる工程(付帯工を含む)が示されている(表3.1.1(1)及び(2)本埋立に関する工事の工程表【変更後】参照)。 ウ原告は、沖縄県が行政手続法5条1項に基づいて定めた審査基準に則り、本件変更承認申請に係る審査を行い、令和3年11月25日付けで、沖縄防衛局に対し、本件変更不承認処分をした(甲2、乙27~29)。 エ沖縄防衛局は、本件変更不承認処分に不服があるとして、令和3年12月7日付けで、行審法2条及び地方自治法255条の2第1項1号に基づ き、被告に対し、本件審査請求をしたところ、被告は、令和4年4月8日 付けで、本件変更不承認処分を取り消す旨の本件裁決をした(甲1、3)。 オ被告は、令和4年4月8日付けで、沖縄県に対し、地方自治法245条の4第1項に基づき、同月20日までに、本件変更承認申請について承認するよう勧告した(甲6)。これに対し、原告は、同日、同日までに承認に関する判断ができない旨を回答した(乙30)。 その後、被告は、同月28日付けで、沖縄県に対し、原告が本件変更承認申請を承認しないことは埋立法42条3項において準用する同法13条ノ2第1項及び2項において準用する同法4条1項1号及び2号等の規定に違反し、都道府県の法定受託事務の処理が法令の規定に違 件変更承認申請を承認しないことは埋立法42条3項において準用する同法13条ノ2第1項及び2項において準用する同法4条1項1号及び2号等の規定に違反し、都道府県の法定受託事務の処理が法令の規定に違反し、また、著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認められることか ら、地方自治法245条の7第1項に基づき、本件変更承認申請について承認するよう指示(本件是正の指示)をした(甲8)。 国地方係争処理委員会に対する本件裁決の審査の申出ア原告は、令和4年5月9日付けで、国地方係争処理委員会に対し、本件裁決が違法な国の関与であるとして、審査申出をした(甲9)。 イ国地方係争処理委員会は、令和4年7月12日付けで、原告に対し、上記審査申出は不適法であるとして、同申出を却下する決定(本件決定)をした(甲11)。 本件訴訟の提起原告は、令和4年8月12日、国地方係争処理委員会がした上記イの却 下決定に不服があるとして、地方自治法251条の5第1項に基づき、被告による本件裁決が違法な国の関与であると主張して、その取消しを求める本件訴訟を提起した。 4 争点及びこれに対する当事者の主張本件の主たる争点は、本件裁決が無効であって、本件裁決が本件訴えの対象 となる「国の関与」に当たるものとなるといえるか否かである。 (原告の主張)本件裁決は、次の理由により無効なものであり、国の行政機関である被告が「一定の行政目的を実現するため普通地方公共団体に対して具体的かつ個別的に関わる行為」(地方自治法245条3号)をしたものとして「国の関与」(同法250条の7第2項)に当たるから、本件訴えは適法である。 本件裁決が行審法の適用がない処分についてされた裁決であるこ 関わる行為」(地方自治法245条3号)をしたものとして「国の関与」(同法250条の7第2項)に当たるから、本件訴えは適法である。 本件裁決が行審法の適用がない処分についてされた裁決であること本件変更不承認処分は、以下の点からして、沖縄防衛局がその「固有の資格」において相手方になったものと解すべきであり、行審法が適用されない(行審法7条2項)から、本件裁決は無効である。 ア前件関与取消訴訟における令和2年最高裁判決の判断は、免許・承認処 分に紐づけられた免許・承認処分後の規律について、「固有の資格」該当性の判断の考慮から除外している。しかし、国民の権利利益の救済を目的とする行政不服審査制度において、「国民」に「国」を読み込めるケースは、本来、例外的でなければならない。そして、本件で問題となっている本件変更不承認処分は、埋立承認処分後の段階を必然的に伴う時点でなさ れたものであるところ、国の立場と一般私人との立場とを全く均質・対等なものとする前提から出発してよいかについては、十分な検討がされるべきである。 イ手続や要件等の差異について埋立法は、埋立承認(埋立法42条1項所定の都道府県知事の承認をい う。以下同じ。)に基づいて公有水面の埋立て(以下、単に「埋立て」という。)をする場合について、指定期間内における工事の着手及び竣功の義務に係る規定(同法13条)や違法行為等に対する監督に係る規定(同法32条、33条)、埋立免許(同法2条1項所定の都道府県知事の免許をいう。以下同じ。)の失効に係る規定(同法34条、35条)を準用し ていない。また、国に対する変更承認(同法42条3項に基づく都道府県 知事の承認をいう。以下同じ。)の対象については、埋立地の用途の変更又は設計の概要の変更 条、35条)を準用し ていない。また、国に対する変更承認(同法42条3項に基づく都道府県 知事の承認をいう。以下同じ。)の対象については、埋立地の用途の変更又は設計の概要の変更に係る部分に限るとしている。 このような埋立承認がされた後の規律が埋立免許の場合と相違するのは、国が本来的に公有水面の支配管理権を有していること等に由来するものである。すなわち、国は、埋立承認がされた後は、自律的に埋立てを施行す ることができ、竣功期間に制限がなく、都道府県知事の監督も受けない。 竣功期間に制限がない結果、その伸長につき変更承認を得る必要性はなく、埋立承認により大枠で要件の充足が判断されている以上、より環境負荷が少ない埋立区域の縮少についても自律的に施行できる。 これに対し、仮に、本件が、国以外の者が事業主体であった場合、竣功 期間の伸長と埋立区域の縮少も伴っていることから、それらの点の変更許可申請が必要である。また、実際にいつ完成するか不明確となり変更許可が不許可とされるならば、埋立免許が失効し、原状回復義務を負うこととなる。しかし、本件では国が事業主体であるため、これらの規律を受けず、竣功期間の伸長と埋立区域の縮少については変更承認申請がされず、これ らの点は、変更承認において考慮されない。 以上のとおり、国が公有水面の支配管理権を有しており、埋立承認を受けた後の異なる規律の法効果が既に生じているという背景から、国以外の者が変更許可を受ける場合と、国の機関が変更承認を受ける場合とでは手続及び要件に差異があり、この差異によって、「国の機関等が一般私人に 優先するなど特別に取り扱われている」(令和2年最高裁判決)ところ、沖縄防衛局は、一般私人が立ち得ないような立場において変更承認処分の相手 があり、この差異によって、「国の機関等が一般私人に 優先するなど特別に取り扱われている」(令和2年最高裁判決)ところ、沖縄防衛局は、一般私人が立ち得ないような立場において変更承認処分の相手方となるもの、すなわち、「固有の資格」において本件変更不承認処分の名宛人となったものである。 上記の点に関し、被告は、本件変更不承認処分の審査対象である埋立地 の用途又は設計の概要の変更の手続や要件等には何ら差異が設けられてい ない旨主張するが、令和2年最高裁判決においても、具体的な処分の規律のみを考慮する判断枠組みは採用されておらず、比較されるべきは制度としての変更承認と変更許可(埋立法13条ノ2第1項所定の都道府県知事の許可をいう。以下同じ。)の手続や要件等の規律(免許基準以外の規律も広く含む。)である。 工事の着手及び竣功の時期の指定(附款)に関する埋立法13条や埋立免許後の失効に関する同法34条は、埋立免許には適用される一方、埋立承認には適用されず、その結果、国が変更承認を受けるべき場合が限定されることとなるのであるから、変更承認と変更許可とではその処分要件その他の規律に実質的な差異があるというべきである。期間の指定の附款に ついての規律の相違は、処分要件その他の規律に当たると解されるから、その限度では、令和2年最高裁判決の判断には見落としがあると言わなければならない。 ウ法的効果について被告は、埋立承認と埋立免許はいずれも同じく埋立てをなし得る地位の 取得に係る処分で、埋立承認処分については「固有の資格」該当性が否定されているところ、その内容の一部を変更する処分である変更承認処分・変更許可処分についても同様に解される旨主張している。しかし、令和2年最高裁判決は、法的効果が同 ついては「固有の資格」該当性が否定されているところ、その内容の一部を変更する処分である変更承認処分・変更許可処分についても同様に解される旨主張している。しかし、令和2年最高裁判決は、法的効果が同じであることから「固有の資格」該当性を否定したわけではない。埋立承認処分と埋立免許処分の規律と、埋立変更 承認処分と埋立変更許可処分の規律が異なる以上、前者の法的効果と後者の法的効果が共通するからといって、後者についても「固有の資格」該当性が当然に否定されるという関係にないことは明らかである。 本件裁決が本件審査請求の審査庁になり得ない行政庁によってされた裁決であること 仮に本件変更不承認処分に行審法の適用があるとしても、行審法9条2 項が審理員について除斥事由を定めている趣旨からすれば、地方自治法255条の2第1項1号に基づいて法定受託事務に関する都道府県知事の処分についての審査請求を担当する「大臣」とは、審査請求に係る処分について利害関係を有しない大臣を指すと解すべきである。 しかるに、被告は、国土交通省の長として内閣の一構成員の地位にあり、 「閣議にかけて決定した方針に基いて」(内閣法6条)される内閣総理大臣の指揮監督下にあるとともに、「特定の内閣の重要政策」に関する「閣議において決定された基本的な方針」(国土交通省設置法4条2項)に拘束される立場にあり、本件裁決の審査請求をした沖縄防衛局と一体化したものというべきであって、地方自治法255条の2第1項1号の「大臣」として審査 庁になり得ないから、本件裁決は無効というべきである。 本件裁決が審査庁の立場を放棄して行審法上の審査請求制度を著しく濫用してされた裁決であること被告は、上記のとおり、本件埋立事業を推進してきた内閣の一員であり、 件裁決は無効というべきである。 本件裁決が審査庁の立場を放棄して行審法上の審査請求制度を著しく濫用してされた裁決であること被告は、上記のとおり、本件埋立事業を推進してきた内閣の一員であり、同事業に関する従前の被告の対応(特に、①平成27年の本件承認処分の職 権取消しにつき沖縄防衛局が審査請求をした際、被告が執行停止決定をするとともに、閣議了解の下、裁決を保留して地方自治法に基づく代執行等をし、審査請求の取下げまで審査を行わなかったこと、②平成30年にも前件撤回処分につき執行停止決定をしたこと)からしても、沖縄防衛局と役割分担をしてその時々に政府にとって都合のよい手続を濫用してきたことは明らかで あって、本件審査請求を中立・公正に判断できる立場にはない。 そして、本件では、国土交通省水管理・国土保全局水政課が本件裁決及びこれと同趣旨の勧告を同時にしているところ、法定受託事務や自治事務における個別の処分に対して直接主務大臣が関与することは通常あり得ない上、当事者である沖縄防衛局が審査請求をしており、審査庁としての権限は原処 分の取消しにとどまるのに、主務大臣が別途地方自治法上の勧告という前代 未聞の対応をしたものである(なお、被告は、勧告に至る検討経過等の回答を拒否しており、審査庁として得た資料を基に審査と並行して勧告の発出を検討するなど中立性を毀損する行動をしていたと考えられる。)。 よって、本件裁決は、被告が、内閣の一致した方針に従い、沖縄県名護市辺野古に普天間飛行場の代替施設を建設するために本件変更不承認処分を覆 滅させることを一義的な目的として、中立的判断者たる審査庁の立場を放棄して行ったものであり、行政不服審査に名を借りた濫用的関与として違法無効なものであるから、地方自治法245条 不承認処分を覆 滅させることを一義的な目的として、中立的判断者たる審査庁の立場を放棄して行ったものであり、行政不服審査に名を借りた濫用的関与として違法無効なものであるから、地方自治法245条3号括弧書きの「裁決」に当たらず、「国の関与」から除外されないというべきである。 (被告の主張) 本件裁決は、沖縄防衛局による行審法に基づく審査請求に対する裁決であって、これが地方自治法245条3号括弧書きの「裁決」に当たることは明らかであるから、「国の関与」から除外される。したがって、本件訴えは、「国の関与」を対象としない不適法なものであり却下されるべきである。 本件裁決が無効であるとの原告の主張は、次のとおり理由がない。 本件裁決が行審法の適用がない処分についてされた裁決であるとの主張についてア前件関与取消訴訟において、令和2年最高裁判決は、埋立法42条1項に基づく埋立承認は、国の機関が行審法7条2項にいう「固有の資格」において相手方となるものということはできない旨の判決をしているところ、 この法理判断に従えば、次のとおり、変更承認の処分も、国の機関が同項にいう「固有の資格」において相手方となるものということはできない。 イ法的効果について埋立法上の変更許可・変更承認の制度は、既にされた埋立免許・承認を前提に、これを事業の完遂のために必要な範囲・事項につき、その内容の 一部を変更し、事業者が、当該事業全体につき、変更後の内容でもって埋 立てを適法に実施し得る地位を得ることに関するものである。 そして、変更承認は、これを受けて初めて変更後の設計の概要等に基づいて埋立てを適法に実施し得る地位を取得できるという法的効果が生じるという点において、当初の埋立承認による に関するものである。 そして、変更承認は、これを受けて初めて変更後の設計の概要等に基づいて埋立てを適法に実施し得る地位を取得できるという法的効果が生じるという点において、当初の埋立承認による法的効果と同様であり、また、これは、国以外の者が、変更許可によって、初めて変更後の設計の概要等 に基づいて埋立てを適法に実施し得る地位を取得できるという法的効果が生じる場合とも、何ら異ならない。 埋立承認と埋立免許が、いずれも埋立てをなし得る地位の取得に係る処分であり、埋立承認が一般人が立ち得ないような立場において処分の相手方になるものとはいえない以上、そこで得られた当該埋立てをなし得る地 位の内容の一部を変更する処分である変更承認が、一般人が立ち得ないような「固有の資格」において相手方となるものとはなり得ないし、国が受ける変更承認も、国以外の事業者が受ける変更許可も、同様に埋立てをなし得る地位の内容の一部を変更する処分であることからしても、変更承認が「一般人が立ち得ないような立場において処分の相手方になるもの」と ならないことは明らかである。 ウ手続や要件等の差異について埋立法42条3項は、埋立地の用途又は設計の概要の変更に係る部分に限って同法13条ノ2の規定を変更承認に準用しているところ、変更承認の対象となる埋立地の用途又は設計の概要の変更に係る手続や要件等は、 国以外の者が埋立免許につきそれらの変更許可を受ける場合と何ら差異はなく、変更承認と変更許可のいずれについても、同様の手続及び要件により、変更後の設計の概要等に基づいて埋立てを適法に実施し得る地位を得られることに変わりはないから、国の機関が一般私人が立ち得ないような立場において処分の相手方になるものとはいえない。 原告は、埋立法 計の概要等に基づいて埋立てを適法に実施し得る地位を得られることに変わりはないから、国の機関が一般私人が立ち得ないような立場において処分の相手方になるものとはいえない。 原告は、埋立法42条3項が同法13条ノ2のうち埋立区域の縮少や竣 功期間の伸長に係る部分を準用していないことを理由に国の機関等が一般私人に優先するなど特別に取り扱われていると主張するが、「固有の資格」該当性の判断に当たっては、対象となる処分に対する不服申立てにおいて審査の対象となるべきもの、つまりは、不承認とされた変更事項が何かに着目し、それを審査する際に適合性が問題となる要件に着目することにな るはずであって、審査対象ではない竣功期間の伸長等に着目して、その「固有の資格」該当性を判断すること自体が失当である。 なお、埋立区域の縮少及び竣功期間の伸長の許可に係る規定は、国が公有水面について本来的な支配管理権能を有していること等に鑑みて国による埋立てには準用されていないものである。 また、工事の着手及び竣功に関する期間の指定の有無をもって、国の機関が一般私人に優先するなど特別に取り扱われているわけではなく、当該期間の指定が公有水面の埋立てを適法に実施し得る地位を受けるための処分の処分要件その他の規律自体に関係するものではないから、国の機関と国以外の者との間で、上記の規律につき実質的な差異はない。すなわち、 工事の着手及び竣功に関する期間の遵守等に関する埋立法13条や34条の規定は利権屋の排除を趣旨とするものであり、これらの規定が国の機関による埋立てに準用されないのは、上記趣旨を考慮する必要がないからであって、国の機関を特別優先する趣旨に出たものではない。また、工事の着手及び竣功に関する期間の指定は、飽くまで附款であ 定が国の機関による埋立てに準用されないのは、上記趣旨を考慮する必要がないからであって、国の機関を特別優先する趣旨に出たものではない。また、工事の着手及び竣功に関する期間の指定は、飽くまで附款であり、公有水面の埋 立てを適法に実施し得る地位を付与するための処分を受けるための処分要件等の規律の本質的内容を構成するものではなく、一般私人が設計の概要や埋立地の用途の変更に併せて竣功期間の伸長について許可を得る必要があるとしても、設計の概要や埋立地の用途の変更申請の審査において異なる規律が及ぶこととなるわけではないから、上記期間の指定に関する規律 の差異は、「固有の資格」該当性を肯定すべき事情にはなり得ない。 したがって、変更承認について国の機関が「固有の資格」において相手方となるものでない以上、本件変更不承認処分は沖縄防衛局が「固有の資格」において相手方となった処分とはいえないことは明らかであるから、本件裁決は行審法の適用がある処分についてされた有効なものである。 本件裁決が本件審査請求の審査庁になり得ない行政庁によってされた裁決 であるとの主張について行審法では審査庁の除斥事由などを定めておらず、行審法上の審理員の規定を審査庁に適用する余地がないのは明らかである。 また、行審法にいう「利害関係人」とは、審査請求に対する裁決の主文によって直接自己の権利利益を侵害される者をいうと解されるところ、本件変 更不承認処分の根拠法令である埋立法に照らせば、被告は、正に当該法令を所管する大臣であり、公益の観点(行政による公権力の行使の適正という観点)でこれに関与し、所管法令に基づく処分の違法性ないし相当性という範囲において準司法的な裁定機関として裁決を行う機関そのものであって、行審法にいう利害 の観点(行政による公権力の行使の適正という観点)でこれに関与し、所管法令に基づく処分の違法性ないし相当性という範囲において準司法的な裁定機関として裁決を行う機関そのものであって、行審法にいう利害関係人に該当すると解する余地はないから、被告が審査庁に なり得ないことを理由に本件裁決の違法無効をいう原告の主張には理由がない。 本件裁決が審査庁の立場を放棄して行審法上の審査請求制度を著しく濫用してされた裁決であるとの主張について国の機関であってもその「固有の資格」によらずに相手方となった処分に ついて審査請求ができ、それを審査庁が裁決できることは明らかである。 また、閣議決定は、内閣の重要政策に関する基本的な方針として決定されるものであり(内閣法4条2項)、個別の処分の法令適合性の判断を拘束するようなものではあり得ない。被告は、法律を誠実に執行する義務を負っており(憲法73条1号)、具体的な不承認理由を基にされた本件変更不承認 処分について、埋立法の適用の見地から不承認とされるべきかどうかを判断 したものであって、普天間飛行場の移設が基本方針だとしても、それが個別の法令に反して行われることが許されるわけではない。 行審法や地方自治法上、裁決と勧告を同日で行うこと等についての禁止や制約はなく、被告は、本件変更承認申請の内容及びそれに対する沖縄防衛局と処分庁(原告)の言い分を踏まえた上で、法令の規定に従って、裁決、勧 告、是正の指示を行ったにすぎず、上記一連の経緯をもって、被告の中立性や公平性が損なわれるものではない。被告は、本件裁決に当たって、埋立法の所管大臣の立場において、行審法上の審査庁として、所管法令上の法定受託事務である処分について審理及び判断を行ったものであり、被告が内閣の一員であるこ のではない。被告は、本件裁決に当たって、埋立法の所管大臣の立場において、行審法上の審査庁として、所管法令上の法定受託事務である処分について審理及び判断を行ったものであり、被告が内閣の一員であることによって、その中立性や公正性を損なうものではないから、 本件裁決が審査請求制度を著しく濫用してされた違法なものであるとする原告の主張には理由がない。 第3 当裁判所の判断当裁判所は、本件裁決は、行審法に基づく審査請求に対する裁決として無効とはいえず、地方自治法245条3号括弧書きの「裁決」に当たるものとして 「国の関与」から除外され、同法251条の5第1項による訴訟の対象になり得ないことから、本件訴えは不適法なものとして却下されるべきであると判断する。その理由は、次のとおりである。 1 本件裁決の対象である本件変更不承認処分への行審法の適用の有無(同処分の相手方である沖縄防衛局の「固有の資格」該当性)について 令和2年最高裁判決の判断内容等ア地方自治法251条の5第1項の訴えの対象は、「国の関与」(同法250条の7第2項)とされているところ、同法245条3号括弧書きにより、「審査請求その他の不服申立てに対する裁決、決定その他の行為」は上記「国の関与」から除かれている。 もっとも、行審法7条2項は、国の機関又は地方公共団体その他の公共 団体若しくはその機関(以下「国の機関等」という。)に対する処分で、国の機関等がその「固有の資格」において当該処分の相手方となるものについては、行審法の規定は適用しない旨を規定している。そうすると、国の機関等が「固有の資格」において当該処分の相手方となる処分について、同法に基づくものとして審査請求がされ、これに対して裁決がされたとし て 法の規定は適用しない旨を規定している。そうすると、国の機関等が「固有の資格」において当該処分の相手方となる処分について、同法に基づくものとして審査請求がされ、これに対して裁決がされたとし ても、当該裁決は、同法に基づく審査請求に対する裁決とはいえず、上記「国の関与」から除かれる裁決等には当たらないというべきである。 イ行審法7条2項にいう「固有の資格」とは、国の機関等であるからこそ立ち得る特有の立場、すなわち、一般私人(国及び国の機関等を除くものをいう。以下同じ。)が立ち得ないような立場をいうものと解するのが相 当である。 また、上記「固有の資格」は、国の機関等に対する処分がこの手続の対象となるか否かを決する基準であることからすれば、国の機関等が一般私人が立ち得ないような立場において相手方となる処分であるか否かを検討するに当たっては、当該処分に係る規律のうち、当該処分に対する不服申 立てにおいて審査の対象となるべきものに着目すべきである。 ウ埋立承認のような特定の事務又は事業を実施するために受けるべき処分について、国の機関等が上記立場において相手方となるものであるか否かは、当該事務又は事業の実施主体が国の機関等に限られているか否か、また、限られていないとすれば、当該事務又は事業を実施し得る地位の取得 について、国の機関等が一般私人に優先するなど特別に取り扱われているか否か等を考慮して判断すべきである。そして、国の機関等と一般私人のいずれについても、①処分を受けて初めて当該事務又は事業を適法に実施し得る地位を得ることができるものとされ、②かつ、当該処分を受けるための処分要件その他の規律が実質的に異ならない場合には、国の機関等に 対する処分の名称等について特例が設けられていたとしても、国の機 地位を得ることができるものとされ、②かつ、当該処分を受けるための処分要件その他の規律が実質的に異ならない場合には、国の機関等に 対する処分の名称等について特例が設けられていたとしても、国の機関等 が一般私人が立ち得ないような立場において当該処分の相手方となるものとはいえず、当該処分については、等しく行審法が定める不服申立てに係る手続の対象となると解するのが相当である。この点に関し、国の機関等と一般私人との間で、当該処分を受けた後の事務又は事業の実施の過程等における監督その他の規律に差異があっても、当該処分に対する不服申立 てにおいては、直接、そのような規律に基づいて審査がされるわけではないから、当該差異があることは、それだけで国の機関等に対する当該処分について行審法の適用を除外する理由となるものではなく、上記の解釈を左右するものではないというべきである。 エ公有水面は国の所有に属するものであり、国は、本来、公有水面に対す る支配管理権能の一部として、自らの判断によりその埋立てをする権能を有すると解されるが、埋立法は、埋立てにより周囲に生ずる支障の有無等についてはその地域の実情に通じた都道府県知事が審査するのが適当であること等から、埋立ての可否の第一次的な判断を都道府県知事が一元的に行うこととし、国においても都道府県知事の処分を受けるべきものとして いる。そして、国の機関が埋立承認を受けることにより埋立てを適法に行うことができるようになるという効果は、国以外の者が埋立免許を受ける場合と異ならない。このように、埋立法は、国の機関と国以外の者のいずれについても、埋立ての主体となり得るものとし、また、都道府県知事の処分である埋立承認又は埋立免許を受けて初めて、埋立てを適法に実施し 得る地位を ように、埋立法は、国の機関と国以外の者のいずれについても、埋立ての主体となり得るものとし、また、都道府県知事の処分である埋立承認又は埋立免許を受けて初めて、埋立てを適法に実施し 得る地位を得ることができるものとしている。 そして、埋立法においては、埋立承認及び埋立免許を受けるための手続や要件等に差異は設けられておらず、名称の差異にかかわらず、当該処分を受けるための処分要件その他の規律は実質的に異ならない。 オ他方、埋立法は、国以外の者が埋立免許に基づいて埋立てをする場合に 適用される規定のうち、指定期間内における工事の着手及び竣功の義務に 関する規定(13条)等を、国が埋立承認に基づいて埋立てをする場合について準用していないが、これは、埋立免許がされた後の埋立ての実施の過程等を規律する規定であるところ、埋立法は、特定の区域の公有水面について一旦埋立承認がされ、国の機関が埋立てを適法に実施し得る地位を得た場合における、その埋立ての実施の過程等については、国が公有水面 について本来的な支配管理権能を有していること等に鑑み、国以外の者が埋立てを実施する場合の規定を必要な限度で準用するにとどめたものと解される。そして、このことによって、国の機関と国以外の者との間で、埋立てを適法に実施し得る地位を得るための規律に実質的な差異があるということはできない。 カしたがって、埋立承認は、国の機関が行審法7条2項にいう「固有の資格」において相手方となるものということはできず、埋立承認の取消しである本件承認処分の撤回処分(前件撤回処分)について、これと別異に解すべき理由は見当たらない。 変更承認についての検討 上記の埋立承認に関する令和2年最高裁判決の判断内容を踏まえ、国の機関 分の撤回処分(前件撤回処分)について、これと別異に解すべき理由は見当たらない。 変更承認についての検討 上記の埋立承認に関する令和2年最高裁判決の判断内容を踏まえ、国の機関が変更承認を受ける場合について検討する。 ア変更許可及び変更承認に係る規律について埋立法は、埋立ての免許に関し、免許を受けようとする者は、氏名住所等の事業主体を特定する事項のほか、埋立区域、埋立地の用途、設計の概 要といった事項を記載した願書等を都道府県知事に提出すべきことを定めているところ(2条2項1号から4号まで、3項)、都道府県知事による免許は、上記の各事項によって特定された内容の埋立てにつき、同法3条所定の手続を行い、また、同法4条所定の要件の適合性の有無を審査するなどした上、当該内容の埋立てを適法に実施し得る地位をその出願者に対 して与えるものであるといえる。なお、願書には、埋立てに関する工事の 施行に要する期間を記載することとされているが(2条2項5号)、これは、都道府県知事は、免許を与える処分において、その条件(附款)として、工事の着手及び竣功の期間(以下これらを「着手及び竣功期間」という。)を指定することができることから(13条、公有水面埋立法施行令6条)、その判断の参考にする趣旨であると解される。 そして、埋立法は、埋立てに関する事項の変更並びに着手及び竣功期間の伸長に関し、①都道府県知事は、正当の事由があると認めるときは、埋立免許をした埋立てに関し、埋立区域の縮少、埋立地の用途若しくは設計の概要の変更又は同法13条所定の着手及び竣功期間の伸長を許可することができるとし(13条ノ2第1項)、②埋立地の用途の変更の許可につ いては同法3条、4条1項及び2項等を準用し、埋立区 設計の概要の変更又は同法13条所定の着手及び竣功期間の伸長を許可することができるとし(13条ノ2第1項)、②埋立地の用途の変更の許可につ いては同法3条、4条1項及び2項等を準用し、埋立区域の縮少又は設計の概要の変更の許可について、同法4条1項及び2項の規定を準用することを定めているところ(13条ノ2第2項)、都道府県知事による上記の変更の許可は、既に埋立免許が得られている埋立てを同法13条ノ2第1項記載の各事項に係る変更をした内容で行うことについて、その変更につ き正当の事由がある場合において、同条2項所定の事項については同項で準用する各規定の定める手続や要件の適合性を審査するなどした上、変更された内容において埋立てを適法に実施し得る地位等をその出願者に対して与えるものといえる。 他方、埋立法は、国が埋立てを施行する場合について、2条2項及び3 項、3条ないし11条は準用するが、13条は準用せず、13条ノ2については、埋立地の用途又は設計の概要の変更に係る部分に限って準用し、都道府県知事の許可に代えてその承認を受けるべきものとしている(42条3項)。 以上のような埋立法の諸規定に照らすと、その文言上は、既に免許又は 承認を受けた内容の埋立てにつき、埋立地の用途又は設計の概要に係る事 項のみに関する変更をしようとする場合は、国と国以外の者のいずれについても、その手続及び要件に関する規律は同じであり、かつ、都道府県知事の処分(変更許可又は変更承認)を受けて初めて当該変更後の内容の埋立てを適法に実施し得る地位を得ることができることになる一方、埋立区域の縮少又は着手及び竣功期間の伸長に係る事項に関しても変更しようと する場合は、国以外の者においては、その変更につき正当の事由の有無や に実施し得る地位を得ることができることになる一方、埋立区域の縮少又は着手及び竣功期間の伸長に係る事項に関しても変更しようと する場合は、国以外の者においては、その変更につき正当の事由の有無や同法4条1項及び2項の適合性の審査を受けることになるのに対し、国においては、その審査を受ける必要がない点で、国と国以外の者との間で適用される規律に差異があり、このような差異は、変更許可と変更承認の各処分に対する不服申立てがされた場合において、その審査の対象となるべ きものの差異をもたらすといえる。 もっとも、埋立区域の縮少となる変更を行おうとする場合は、設計の概要についても、当該埋立区域の縮少を前提とした変更を行う必要が生ずるのが通常であり、必然的に設計の概要に係る変更を伴うことになるから、埋立区域の縮少となる変更については、国と国以外の者との間で、適用さ れる規律に実質的な差異があるとはいえないと解される。したがって、同法13条ノ2については、着手及び竣功期間の伸長に係る事項の変更の規律の差異の存在をどのように解するかが問題となる。 イ具体的な変更承認申請の内容との関係前提事実イのとおり、本件変更承認申請は、本件願書等に記載されて いた事項との比較において、埋立てに関する工事の施行に要する期間を延長するという内容を含む。したがって、仮に本件埋立事業を国以外の者が施行する場合には、竣功期間の伸長に関し、埋立法13条ノ2第1項所定の審査を受けることになるのに対し、本件におけるように国の機関が施行する場合には、その審査を受ける必要がないこととなる。 この点に関し、被告は、「固有の資格」該当性の判断に当たっては、対 象となる処分に対する不服申立てにおいて審査の対象となるべきもの、つまり を受ける必要がないこととなる。 この点に関し、被告は、「固有の資格」該当性の判断に当たっては、対 象となる処分に対する不服申立てにおいて審査の対象となるべきもの、つまりは、不承認とされた変更事項が何かに着目し、それを審査する際に適合性が問題となる要件に着目することになるはずであり、本件裁決で審査の対象とされていない竣功期間の伸長等の点において「固有の資格」該当性を判断すべきではないと主張する。 しかし、令和2年最高裁判決が、国の機関等が一般私人が立ち得ないような立場において相手方となる処分であるか否かを検討するに当たって、当該処分に係る規律のうち当該処分に対する不服申立てにおいて「審査の対象となるべきもの」に着目すべきとしている(上記イ)のは、国の機関等と一般私人との対比がその前提となっていることが明らかであり(同 ウ)、また、埋立法における変更許可申請又は変更承認申請一般につき、「審査の対象となるべきもの」の相違を検討する趣旨のものと解されるから(同エ、オ)、国の機関等が行った具体的な変更承認申請に含まれている変更事項及びそれに対する不承認処分や裁決における審査事項を取り上げても、それだけでは、一般私人との対比にはならないことが明らかであ る。したがって、被告の上記主張は、採用することができない。 ウ着手及び竣功期間に関する規律についてそこで、改めて、着手及び竣功期間の伸長に係る事項の変更の規律の差異の趣旨等について検討する。 埋立法は、都道府県知事は埋立免許を受けた者に対して埋立工事の着 手及び竣功を一定の期間内に行うべきことを指定することができること(13条)、その期間内に埋立てに関する工事の着手又は竣功をしないときは原則として埋立免許はその効力 た者に対して埋立工事の着 手及び竣功を一定の期間内に行うべきことを指定することができること(13条)、その期間内に埋立てに関する工事の着手又は竣功をしないときは原則として埋立免許はその効力を失うこと(34条1項2号)、その期間の伸長について正当の事由があるときはその許可を受けることができること(13条ノ2第1項)を定める。そして、これらの規定は、 国が埋立てを施行する場合には準用されない(42条3項括弧書き)。 国以外の者が行う埋立てに関して着手及び竣功期間に係る上記の各規定が設けられた趣旨は、埋立権(埋立てを適法に実施し得る地位)はそれ自体一つの価値ある財産権として経済取引の対象となるものであることを踏まえ、埋立てを行う意思がないにもかかわらず埋立免許を受けた上で埋立権を譲渡して利益を得ようとする者(いわゆる利権屋)を排 除するとともに、埋立権者をしてできるだけ速やかに工事を完成させて埋立地という新しい経済価値の造成を期するため、期間内に工事に着手しない場合又は竣功しない場合には、埋立権を失効させることにし、他方で、実際に埋立てを行う意思を有していてもやむを得ない事情のために工事の着手や竣功に至らない場合があることから、着手及び竣功期間 の伸長に係る許可の制度を設けたものと解される。 そして、国については、その性格からして上記の趣旨(いわゆる利権屋の排除等)を考慮する必要がないことから、国が行う埋立てについては埋立法13条の規定を準用しないこととし、同法13条ノ2の規定のうち着手及び竣功期間の伸長に係る部分についても、上記期間の指定を 前提とするものであることから、同様に、国が埋立てを実施する場合には準用しないこととしたものと解される(乙34)。 しかるところ、上記の規律は、 伸長に係る部分についても、上記期間の指定を 前提とするものであることから、同様に、国が埋立てを実施する場合には準用しないこととしたものと解される(乙34)。 しかるところ、上記の規律は、単に工事の期間を指定するものではなく、利権屋等に対して埋立てを適法に実施する地位を与えないことを目的とするものであって、期間の指定が、埋立免許との関係ではその失 効をもたらし得る解除条件たる附款となっており、埋立てを適法に実施する地位の得喪に連結されていることからすると、埋立ての実施の段階に入った場面のみを規律するにとどまるものとみることは困難である。 また、この附款については、例えば、国以外の者が、指定を受けた期間が短すぎることを理由として、行審法に基づく不服申立てをすれば、そ の審査の対象となると解される。 とはいえ、上記の規律の趣旨は、埋立免許の濫用的な取得という弊害を除去することを目的とするものであり、埋立てを適法に実施し得る地位の取得につき、国以外の者に対して、国よりも実質的にみて重い要件を課すものとまではいえない。このことに照らせば、令和2年最高裁判決の判断内容に含まれる「固有の資格」か否かの判定基準に照らしても、 上記の規律は、埋立ての実施における監督措置に属するものと解することができる。 以上のような解釈を前提とした場合、同法13条ノ2第1項は、その文言において、①埋立地の用途・設計の概要の変更と、②着手及び竣功期間の変更とを並列的に規定しているものの、変更許可の法的効果とい う観点からみれば、変更された内容の埋立てを適法に実施し得る地位を付与するものと、従前の地位又は変更後の地位を前提としてその実施に関する事項(着手及び竣功期間)を定めるものという、段階を異にする2つのものがあるも 、変更された内容の埋立てを適法に実施し得る地位を付与するものと、従前の地位又は変更後の地位を前提としてその実施に関する事項(着手及び竣功期間)を定めるものという、段階を異にする2つのものがあるものと解すべきこととなり、前者については、変更承認の法的効果と同様であって、国と国以外の者との間で差異があるとは いえないといえることとなる(なお、上記の場面の区別の存在は、昭和48年法律84号による改正により13条ノ2が設けられる以前は、上記改正により削除された13条2項が、専ら着手及び竣功期間の伸長に関する規定として設けられていたことからもうかがわれる。)。 以上のとおり、上記の規律の差異は、実質的にみて、埋立てを実施し 得る地位の取得について、国の機関等を一般私人に優先するなどして特別に取り扱う趣旨に出たものとは解されないから、当該差異をもって、都道府県知事の処分(変更承認又は変更許可)を受けるための処分要件その他の規律について実質的な差異があるとはいえず、当該差異があることは、国の機関等に対する当該処分について行審法の適用を除外する 理由となるものではないというべきである。 これと異なる原告の主張及びこれに沿う意見書(甲7)は、以上に判示したところに照らし、採用することができない。 小括以上によれば、埋立区域の縮少又は工事の着手及び竣功の期間の伸長に関する規律の差異は、いずれも本件変更不承認処分について行審法の適用を除 外する理由とはならないから、本件変更不承認処分は、国の機関である沖縄防衛局がその「固有の資格」において相手方となった処分とはいえず、当該処分は行審法の適用を受ける処分であるというべきである。 2 本件裁決が本件審査請求の審査庁になり得ない行政庁によってされた 縄防衛局がその「固有の資格」において相手方となった処分とはいえず、当該処分は行審法の適用を受ける処分であるというべきである。 2 本件裁決が本件審査請求の審査庁になり得ない行政庁によってされた無効な裁決であるとの主張について 原告は、被告が国土交通省の長として内閣の一構成員の地位にあり、閣議の方針に拘束される立場にあるから、本件裁決の審査請求をした沖縄防衛局と一体化したものというべきであって、地方自治法255条の2第1項1号の「大臣」として審査庁になり得ないなどとして、本件裁決は無効である旨主張し、これに沿うものとして甲7(A意見書)を提出する。 そこで検討するに、①行審法は、国の機関であっても、その「固有の資格」によらずに相手方となった処分については、行審法に基づく審査請求ができるものとしていること(同法7条2項参照)、②地方自治法は、法定受託事務に係る都道府県知事の処分についての審査請求は、当該処分に係る事務を規定する法律又はこれに基づく政令を所管する各大臣とすることとしていること(同 法255条の2第1項1号)を勘案すれば、法定受託事務に係る都道府県知事の処分については、審査請求人と審査庁のいずれもが国の機関となる場合が生じることは、行政不服審査制度上、当然に予定されているといえる。 これに対し、原告は、行審法9条2項が審理員について除斥事由を定めている趣旨からすれば、上記の各「大臣」とは審査請求に係る処分について利害関 係を有しない大臣を指すと解すべきである旨主張する。しかし、行審法は、審 査請求に係る審理の公正性・透明性を確保するため、一定の場合に審理員(審査庁に所属する職員のうちから審理手続を行う者として指名されたもの)による審理や行政不服審査会への諮問を義務付 査請求に係る審理の公正性・透明性を確保するため、一定の場合に審理員(審査庁に所属する職員のうちから審理手続を行う者として指名されたもの)による審理や行政不服審査会への諮問を義務付けているものの(行審法9条、43条)、それを超えて、審査請求人が審査庁と同一の行政主体(国)に所属する場合における審査庁について除斥事由その他の規律を何ら設けていない。 したがって、法定受託事務に係る都道府県知事の処分について国の機関から審査請求がされた場合において、国の機関である当該処分に係る事務を規定する法令の所管大臣が審査庁となり得ないものとは解されないから、そのことをもって本件裁決の違法無効をいう原告の上記主張は採用することができない。 3 本件裁決が審査庁の立場を放棄して行審法上の審査請求制度を著しく濫用し てされた無効な裁決であるとの主張について原告は、被告が本件審査請求を中立・公正に判断できる立場にないことは本件埋立事業に関する従前の被告の対応からして明らかであり、被告が本件裁決及びこれと同旨の勧告を同時に行い、都道府県知事を下級庁の立場に貶めていることからすると、被告は、内閣の一致した方針に従って本件変更不承認処分 を覆滅させることを一義的な目的として、中立的判断者としての審査庁の立場を放棄し本件裁決を行ったものというべきであって、行政不服審査に名を借りた濫用的関与として違法無効である旨主張し、これに沿うものとして甲10(B意見書)を提出する。 しかしながら、法定受託事務に係る都道府県知事の処分については、審査請 求人と審査庁のいずれもが国の機関となる場合が生じることが行審法及び地方自治法において当然に予定されていることは、前記2のとおりであるし、被告が本件埋立事業に関する紛争につき いては、審査請 求人と審査庁のいずれもが国の機関となる場合が生じることが行審法及び地方自治法において当然に予定されていることは、前記2のとおりであるし、被告が本件埋立事業に関する紛争につき審査庁として関与した際に本件承認処分の職権取消しや前件撤回処分につき執行停止決定をしたなどの従前の経緯があるとしても、その後、当初の出願に係る本件承認処分が適法であると判断され (平成28年最高裁判決)、軟弱区域外における埋立てに関する工事は適法に 実施し得ると判断されたこと(最高裁令和3年(行ヒ)第76号同年7月6日第三小法廷判決・民集75巻7号3422頁参照)に照らすと、被告が審査庁としての中立的な立場を放棄しているとの評価は当たらないというべきである。 また、被告が内閣の構成員であり、閣議にかけて決定した方針に基づいてされる内閣総理大臣の指揮監督下にあること(内閣法2条1項、6条)や、内閣 が本件埋立事業を推進していく旨の閣議決定をしていることなどについては原告が指摘するとおりであるものの、他方で、閣議決定は、内閣の重要政策に関する基本的な方針として決定されるものであって(同法4条2項)、個別の処分についての所管大臣による法令適合性の判断を直ちに拘束するものとは解されず、本件裁決について、内閣や内閣総理大臣による具体的な指示があったこ となどをうかがわせる的確な証拠も見当たらない。 したがって、本件裁決が審査庁としての立場を放棄し行政不服審査に名を借りた権限の濫用である旨の原告の主張は、採用することができない。 4 結論以上によれば、本件裁決は、地方自治法245条3号括弧書きの「裁決」に 該当し、「国の関与」から除外されるものといえるから、本件訴えは、「国の関与」に当たらない きない。 4 結論以上によれば、本件裁決は、地方自治法245条3号括弧書きの「裁決」に 該当し、「国の関与」から除外されるものといえるから、本件訴えは、「国の関与」に当たらないものを対象とするものであって、不適法である。 よって、本件訴えはこれを却下することとし、主文のとおり判決する。 福岡高等裁判所那覇支部民事部 裁判長裁判官谷口豊 裁判官下和弘 裁判官吉賀朝哉 (別紙1)当事者目録添付省略(28頁) 当事者目録添付省略(29頁) 当事者目録添付省略(30頁) (別紙2)関連法令の定め第1 地方自治法(第245条)本章において「普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与」とは、普 通地方公共団体の事務の処理に関し、国の行政機関(内閣府設置法(平成11年法律第89号)第4条第3項に規定する事務をつかさどる機関たる内閣府、宮内庁、同法第49条第1項若しくは第2項に規定する機関、デジタル庁設置法(令和3年法律第36号)第4条第2項に規定する事務をつかさどる機関たるデジタル庁、国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条第2項に 規定する機関、法律の規定に基づき内閣の所轄の下に置かれる機関又はこれらに置かれる機関をいう。以下本章において同じ。)又は都道府県の機関が行う次に掲げる行為(普通地方公共団体がその固有の資格において当該行為の名あて人となるものに限り、国又は都道府県の普通地方公共団体に対する支出金の交付及び返還に係るものを じ。)又は都道府県の機関が行う次に掲げる行為(普通地方公共団体がその固有の資格において当該行為の名あて人となるものに限り、国又は都道府県の普通地方公共団体に対する支出金の交付及び返還に係るものを除く。)をいう。 一普通地方公共団体に対する次に掲げる行為イ助言又は勧告ロ資料の提出の要求ハ是正の要求(普通地方公共団体の事務の処理が法令の規定に違反しているとき又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害しているときに当 該普通地方公共団体に対して行われる当該違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことの求めであって、当該求めを受けた普通地方公共団体がその違反の是正又は改善のため必要な措置を講じなければならないものをいう。)ニ同意 ホ許可、認可又は承認 ヘ指示ト代執行(普通地方公共団体の事務の処理が法令の規定に違反しているとき又は当該普通地方公共団体がその事務の処理を怠っているときに、その是正のための措置を当該普通地方公共団体に代わって行うことをいう。)二普通地方公共団体との協議 三前二号に掲げる行為のほか、一定の行政目的を実現するため普通地方公共団体に対して具体的かつ個別的に関わる行為(相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的としてされる裁定その他の行為(その双方を名あて人とするものに限る。)及び審査請求その他の不服申立てに対する裁決、決定その他の行為を除く。) (第250条の13) 1 普通地方公共団体の長その他の執行機関は、その担任する事務に関する国の関与のうち是正の要求、許可の拒否その他の処分その他公権力の行使に当たるもの(次に掲げるものを除く。)に不服があるときは、委員会に対し、当該国の関与を行った国の行政庁を相手方として、 務に関する国の関与のうち是正の要求、許可の拒否その他の処分その他公権力の行使に当たるもの(次に掲げるものを除く。)に不服があるときは、委員会に対し、当該国の関与を行った国の行政庁を相手方として、文書で、審査の申出をすることが できる。 2~7 (略)(第251条の5) 1 第250条の13第1項又は第2項の規定による審査の申出をした普通地方公共団体の長その他の執行機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、高 等裁判所に対し、当該審査の申出の相手方となった国の行政庁(国の関与があった後又は申請等が行われた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁)を被告として、訴えをもって当該審査の申出に係る違法な国の関与の取消し又は当該審査の申出に係る国の不作為の違法の確認を求めることができる。ただし、違法な国の関与の取消しを求める訴えを提起す る場合において、被告とすべき行政庁がないときは、当該訴えは、国を被告と して提起しなければならない。 一第250条の14第1項から第3項までの規定による委員会の審査の結果又は勧告に不服があるとき。 二第250条の18第1項の規定による国の行政庁の措置に不服があるとき。 三当該審査の申出をした日から90日を経過しても、委員会が第250条の 14第1項から第3項までの規定による審査又は勧告を行わないとき。 四国の行政庁が第250条の18第1項の規定による措置を講じないとき。 2~10 (略)(第255条の2) 1 法定受託事務に係る次の各号に掲げる処分及びその不作為についての審査請 求は、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該各号に定める者に対してするものとする。この場合において、不作為についての審査請求は 係る次の各号に掲げる処分及びその不作為についての審査請 求は、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該各号に定める者に対してするものとする。この場合において、不作為についての審査請求は、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該各号に定める者に代えて、当該不作為に係る執行機関に対してすることもできる。 一都道府県知事その他の都道府県の執行機関の処分当該処分に係る事務を 規定する法律又はこれに基づく政令を所管する各大臣二~四 (略) 2 普通地方公共団体の長その他の執行機関が法定受託事務に係る処分をする権限を当該執行機関の事務を補助する職員若しくは当該執行機関の管理に属する機関の職員又は当該執行機関の管理に属する行政機関の長に委任した場合にお いて、委任を受けた職員又は行政機関の長がその委任に基づいてした処分に係る審査請求につき、当該委任をした執行機関が裁決をしたときは、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該裁決に不服がある者は、再審査請求をすることができる。この場合において、当該再審査請求は、当該委任をした執行機関が自ら当該処分をしたものとした場合におけるその処分に係る審査請求 をすべき者に対してするものとする。 第2 行政不服審査法(行審法)(第4条)審査請求は、法律(条例に基づく処分については、条例)に特別の定めがある場合を除くほか、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める行政庁に対してするものとする。 一処分庁等(処分をした行政庁(以下「処分庁」という。)又は不作為に係る行政庁(以下「不作為庁」という。)をいう。以下同じ。)に上級行政庁がない場合又は処分庁等が主任の大臣若しくは宮内庁長官若しくは内閣府設置法(平成11年法律第89号 分庁」という。)又は不作為に係る行政庁(以下「不作為庁」という。)をいう。以下同じ。)に上級行政庁がない場合又は処分庁等が主任の大臣若しくは宮内庁長官若しくは内閣府設置法(平成11年法律第89号)第49条第1項若しくは第2項若しくは国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条第2項に規定する庁の長で ある場合当該処分庁等二・三 (略)四前三号に掲げる場合以外の場合当該処分庁等の最上級行政庁(第7条) 1 (略) 2 国の機関又は地方公共団体その他の公共団体若しくはその機関に対する処分で、これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の相手方となるもの及びその不作為については、この法律の規定は、適用しない。 第3 公有水面埋立法(埋立法)(第2条) 1 埋立ヲ為サムトスル者ハ都道府県知事(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項ノ指定都市ノ区域内ニ於テハ当該指定都市ノ長以下同ジ)ノ免許ヲ受クヘシ 2 前項ノ免許ヲ受ケムトスル者ハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ左ノ事項ヲ記載シタル願書ヲ都道府県知事ニ提出スベシ 一氏名又ハ名称及住所並法人ニ在リテハ其ノ代表者ノ氏名及住所 二埋立区域及埋立ニ関スル工事ノ施行区域三埋立地ノ用途四設計ノ概要五埋立ニ関スル工事ノ施行ニ要スル期間 3 前項ノ願書ニハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ左ノ図書ヲ添附スベシ 一埋立区域及埋立ニ関スル工事ノ施行区域ヲ表示シタル図面二設計ノ概要ヲ表示シタル図書三資金計画書四埋立地(公用又ハ公共ノ用ニ供スル土地ヲ除ク)ヲ他人ニ譲渡シ又ハ他人ヲシテ使用セシムルコトヲ主タル目的トスル埋立ニ在リテハ其ノ処分方法及 予定対価ノ 表示シタル図書三資金計画書四埋立地(公用又ハ公共ノ用ニ供スル土地ヲ除ク)ヲ他人ニ譲渡シ又ハ他人ヲシテ使用セシムルコトヲ主タル目的トスル埋立ニ在リテハ其ノ処分方法及 予定対価ノ額ヲ記載シタル書面五其ノ他国土交通省令ヲ以テ定ムル図書(第3条) 1 都道府県知事ハ埋立ノ免許ノ出願アリタルトキハ遅滞ナク其ノ事件ノ要領ヲ告示スルトトモニ前条第2項各号ニ掲グル事項ヲ記載シタル書面及関係図書ヲ 其ノ告示ノ日ヨリ起算シ3週間公衆ノ縦覧ニ供シ且期限ヲ定メテ地元市町村長ノ意見ヲ徴スベシ但シ其ノ出願ガ却下セラルベキモノナルトキハ此ノ限ニ在ラズ 2 都道府県知事前項ノ告示ヲ為シタルトキハ遅滞ナク其ノ旨ヲ関係都道府県知事ニ通知スベシ 3 第1項ノ告示アリタルトキハ其ノ埋立ニ関シ利害関係ヲ有スル者ハ同項ノ縦覧期間満了ノ日迄都道府県知事ニ意見書ヲ提出スルコトヲ得 4 市町村長第1項ノ規定ニ依リ意見ヲ述ベムトスルトキハ議会ノ議決ヲ経ルコトヲ要ス(第4条) 1 都道府県知事ハ埋立ノ免許ノ出願左ノ各号ニ適合スト認ムル場合ヲ除クノ外 埋立ノ免許ヲ為スコトヲ得ズ一国土利用上適正且合理的ナルコト二其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト三埋立地ノ用途ガ土地利用又ハ環境保全ニ関スル国又ハ地方公共団体(港務局ヲ含ム)ノ法律ニ基ク計画ニ違背セザルコト 四埋立地ノ用途ニ照シ公共施設ノ配置及規模ガ適正ナルコト五第2条第3項第4号ノ埋立ニ在リテハ出願人ガ公共団体其ノ他政令ヲ以テ定ムル者ナルコト並埋立地ノ処分方法及予定対価ノ額ガ適正ナルコト六出願人ガ其ノ埋立ヲ遂行スルニ足ル資力及信用ヲ有スルコト 2 前項第4号及第5号ニ掲グル事項ニ付必要ナル技術的 其ノ他政令ヲ以テ定ムル者ナルコト並埋立地ノ処分方法及予定対価ノ額ガ適正ナルコト六出願人ガ其ノ埋立ヲ遂行スルニ足ル資力及信用ヲ有スルコト 2 前項第4号及第5号ニ掲グル事項ニ付必要ナル技術的細目ハ国土交通省令ヲ 以テ之ヲ定ム 3 都道府県知事ハ埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ関シ権利ヲ有スル者アルトキハ第1項ノ規定ニ依ルノ外左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニ非ザレバ埋立ノ免許ヲ為スコトヲ得ス一其ノ公有水面ニ関シ権利ヲ有スル者埋立ニ同意シタルトキ 二其ノ埋立ニ因リテ生スル利益ノ程度カ損害ノ程度ヲ著シク超過スルトキ三其ノ埋立カ法令ニ依リ土地ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得ル事業ノ為必要ナルトキ(第11条)都道府県知事埋立ヲ免許シタルトキハ其ノ免許ノ日及第2条第2項第1号乃 至第3号ニ掲グル事項ヲ告示スヘシ(第13条)埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ埋立ニ関スル工事ノ著手及工事ノ竣功ヲ都道府県知事ノ指定スル期間内ニ為スヘシ(第13条ノ2) 1 都道府県知事正当ノ事由アリト認ムルトキハ免許ヲ為シタル埋立ニ関シ埋立 区域ノ縮少、埋立地ノ用途若ハ設計ノ概要ノ変更又ハ前条ノ期間ノ伸長ヲ許可スルコトヲ得 2 第3条、第4条第1項及第2項並第11条ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル埋立地ノ用途ノ変更ノ許可ニ関シ第4条第1項及第2項ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル埋立区域ノ縮少又ハ設計ノ概要ノ変更ノ許可ニ関シ之ヲ準用ス (第32条) 1 左ニ掲クル場合ニ於テハ第22条第2項ノ告示ノ日前ニ限リ都道府県知事ハ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ニ対シ本法若ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ依リテ其ノ為シタル免許其ノ他ノ処分ヲ取消シ其ノ効力ヲ制限シ若ハ其ノ条件ヲ変更シ、埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水 道府県知事ハ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ニ対シ本法若ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ依リテ其ノ為シタル免許其ノ他ノ処分ヲ取消シ其ノ効力ヲ制限シ若ハ其ノ条件ヲ変更シ、埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ存スル工作物其ノ他ノ物件 ヲ改築若ハ除却セシメ、損害ヲ防止スル為必要ナル施設ヲ為サシメ又ハ原状回復ヲ為サシムルコトヲ得一埋立ニ関スル法令ノ規定又ハ之ニ基キテ為ス処分ニ違反シタルトキ二埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ノ条件ニ違反シタルトキ三詐欺ノ手段ヲ以テ埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ヲ受ケタルト キ四埋立ニ関スル工事施行ノ方法公害ヲ生スルノ虞アルトキ五公有水面ノ状況ノ変更ニ因リ必要ヲ生シタルトキ六公害ヲ除却シ又ハ軽減スル為必要ナルトキ七前号ノ場合ヲ除クノ外法令ニ依リ土地ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得ル事業 ノ為必要ナルトキ 2 前項第7号ノ場合ニ於テ損害ヲ受ケタル者アルトキハ都道府県知事ハ同号ノ事業ヲ為ス者ヲシテ損害ノ全部又ハ一部ヲ補償セシムルコトヲ得(第33条) 1 第22条第2項ノ告示アリタル後第29条第1項ノ規定、埋立ニ関スル法令 ニ依ル免許其ノ他ノ処分ノ条件又ハ第30条ノ規定ニ依リ命スル義務ニ違反ス ル者アルトキハ都道府県知事ハ其ノ違反ニ因リテ生シタル事実ヲ更正セシメ又ハ其ノ違反ニ因リテ生スル損害ヲ防止スル為必要ナル施設ヲ為サシムルコトヲ得 2 都道府県知事ハ第47条第1項ノ国土交通大臣ノ認可ヲ受ケタル埋立ニ関シ前項ノ規定ニ依ル命令ヲ為サムトスルトキハ予メ国土交通大臣ニ報告スベシ (第34条) 1 左ニ掲クル場合ニ於テハ埋立ノ免許ハ其ノ効力ヲ失フ但シ都道府県知事ハ宥恕スヘキ事由アリト認ムルトキハ効力ヲ失ヒタル日ヨリ起算シ3 ムトスルトキハ予メ国土交通大臣ニ報告スベシ (第34条) 1 左ニ掲クル場合ニ於テハ埋立ノ免許ハ其ノ効力ヲ失フ但シ都道府県知事ハ宥恕スヘキ事由アリト認ムルトキハ効力ヲ失ヒタル日ヨリ起算シ3月内ニ限リ其ノ効力ヲ復活セシムルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ埋立ノ免許ハ始ヨリ其ノ効力ヲ失ハサリシモノト看做ス 一免許条件ニ依リ埋立ニ関スル工事ノ実施設計認可ノ申請ヲ要スル場合ニ於テ申請ニ対シ不認可ノ処分アリタルトキ又ハ免許条件ニ於テ指定スル期間内ニ申請ヲ為ササルトキ二第13条ノ期間内ニ埋立ニ関スル工事ノ著手又ハ工事ノ竣功ヲ為ササルトキ 2 前項但書ノ規定ニ依リ免許ノ効力ヲ復活セシメタル場合ニ於テハ都道府県知事ハ免許条件ヲ変更スルコトヲ得(第35条) 1 埋立ノ免許ノ効力消滅シタル場合ニ於テハ免許ヲ受ケタル者ハ埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ヲ原状ニ回復スヘシ但シ都道府県知事ハ原 状回復ノ必要ナシト認ムルモノ又ハ原状回復ヲ為スコト能ハスト認ムルモノニ付埋立ノ免許ヲ受ケタル者ノ申請アルトキ又ハ催告ヲ為スニ拘ラス其ノ申請ナキトキハ原状回復ノ義務ヲ免除スルコトヲ得 2 前項但書ノ義務ヲ免除シタル場合ニ於テハ都道府県知事ハ埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ存スル土砂其ノ他ノ物件ヲ無償ニテ国ノ所有 ニ属セシムルコトヲ得 (第42条) 1 国ニ於テ埋立ヲ為サムトスルトキハ当該官庁都道府県知事ノ承認ヲ受クヘシ 2 埋立ニ関スル工事竣功シタルトキハ当該官庁直ニ都道府県知事ニ之ヲ通知スヘシ 3 第2条第2項及第3項、第3条乃至第11条、第13条ノ2(埋立地ノ用途 又ハ設計ノ概要ノ変更ニ係ル部分ニ限ル)乃至第15条、第31条、第37条並第44条ノ規定ハ第1項ノ埋立ニ関 知スヘシ 3 第2条第2項及第3項、第3条乃至第11条、第13条ノ2(埋立地ノ用途 又ハ設計ノ概要ノ変更ニ係ル部分ニ限ル)乃至第15条、第31条、第37条並第44条ノ規定ハ第1項ノ埋立ニ関シ之ヲ準用ス但シ第13条ノ2ノ規定ノ準用ニ依リ都道府県知事ノ許可ヲ受クベキ場合ニ於テハ之ニ代ヘ都道府県知事ノ承認ヲ受ケ第14条ノ規定ノ準用ニ依リ都道府県知事ノ許可ヲ受クヘキ場合ニ於テハ之ニ代ヘ都道府県知事ニ通知スヘシ 以上
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