【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人弁護士阿南主税、同斎藤清次郎の上告理由第一点について。 論旨は、被
主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人弁護士阿南主税、同斎藤清次郎の上告理由第一点について。 論旨は、被上告人京橋税務署長及び東京国税局長は本件行為計算の否認に際して法規裁量の事実がなく恣意独断によつて行政処分をした違法があるにかかわらず、原判決がこれを是認したのは違法である旨を主張するに帰する。 しかし、原判決は証拠に基き、法人税法三一条の三による上告会社の行為計算の否認が客観的に妥当であることを認定しているのであつて論旨は理由がない。所論違憲の主張は前提を欠き採用できない。 同第二点について。 京橋税務署長が、右の否認に基いて、上告会社の所得申告を更正するに際し、原判決が採用した所論の資料によつたものでないことは論旨のとおりである。しかし、その処分が、その後の資料によつて客観的に正当であれば、右更正を違法とすることはできないのであつて論旨は理由がない。 同第三点について。 京橋税務署長も原判決もDが上告会社の代表取締役である事実を否認しているわけではなく、また報酬支払を違法としているのでもない。ただ、同人が事実上会社の事務に従事する程度を認定し、その報酬が客観的に高額であるとし、報酬金額の一部について所得金額計算上損金算入を否認したのに過ぎないのである。所論違憲の主張は前提を欠き採用できない。 同第四点について。 原判決が本件否認を正当としたのは、東京国税局管内の上告会社と類似営業の法- 1 -人の役員に対する報酬、全国における資本金百万円以下の会社の役員に対する俸給を比較し、Dの上告会社に対する勤務状態をも勘案した上で、同人に対する適正俸給額は月額三万円を超えるものではない旨を認定したことによるのであつて、所論の乙八号証のみによ 以下の会社の役員に対する俸給を比較し、Dの上告会社に対する勤務状態をも勘案した上で、同人に対する適正俸給額は月額三万円を超えるものではない旨を認定したことによるのであつて、所論の乙八号証のみによつて判断したのではない。またEに関しては、論旨は、原判決の事実認定を非難するに過ぎない。所論はすべて採用できない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健一裁判官山田作之助- 2 -
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