【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人片寄秀の上告趣意第一点は、原審が検察官からの第一審判決の量刑は不当 であるとの控訴趣意に基き自ら事実の取調をしない
主文本件上告を棄却する。 理由弁護人片寄秀の上告趣意第一点は、原審が検察官からの第一審判決の量刑は不当であるとの控訴趣意に基き自ら事実の取調をしないで、罰金刑の言渡をなした第一審判決を破棄して、懲役刑(実刑)の言渡をしたのは違法であると前提して違憲をいうけれども、右原審の措置が違法でないことは当裁判所判例(昭和二七年(あ)第四二二三号、同三一年七月一八日大法廷判決参照)に照し明白であるから、右違憲の主張はその前提を欠くものであり、同第二点は量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。 この決定は右弁護人の上告趣意第一点について裁判官小谷勝重、同河村大助の後記少数意見があるほか裁判官の一致した意見である。 裁判官小谷勝重、同河村大助の少数意見は次のとおりである。 原判決は第一審が本件被告人に対し罰金三万円(三百円を一日に換算)に処した判決を破棄自判し、懲役三月の実刑を言渡したのであるが、記録によれば、その手続は書面上の調査のみによつたのであつて、事実の取調を行つた形跡は認められない、このように第一審の罰金刑を第二審において破棄自判によつて、懲役刑の実刑に改めるには自ら事実の取調を行うことを要し、さもなければ第一審に差し戻すべきものである、この点において原判決は違法たるを免れないから破棄すべきものである。 昭和三二年四月一九日最高裁判所第二小法廷- 1 -裁判長裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官池 第二小法廷- 1 -裁判長裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健一- 2 -
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