主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人春原源太郎の上告理由第一、二点について。民法一七三条一号が、生産者、卸売商人および小売商人が売却した産物および商品の代金債権について、特に二年の短期消滅時効を規定したのは、この種物品の流通性に鑑み、その売買ないし売買類似の有償契約による代金決済が一般の経済取引の実情に照らして早期迅速に処理されることに基づくものと解するのが相当である。本件旅館Aの宣伝用パンフレツトのように、その性質上、その内容、体裁等を注文者の個別的注文に合わせて作成しなければその契約の目的を果たしえず、したがつて、その製品も流通を予定していないような場合には、その代金債権は同条号の債権に該当しないものと解すべきである。また、同条二号が、居職人および製造人の仕事に関する債権について同様の短期消滅時効を規定したのは、手工業、家内工業的規模で注文により他人のために仕事をし、または物を製造加工する者の代金決済が、社会の取引の実情に照らして短期に決済されることを理由とするものと解せられるから、近代工業的な機械設備を備えた製造業者の如きはこれに含まれないと解するのが相当である。原審の確定するところによれば、被上告人は資本金四、四八〇万円で従業員二三〇名を擁し、高度な印刷技術を要する高級印刷物の印刷販売を目的とする相当規模の会社であるというのであるから、被上告人は同号の製造人に該当しないものというべきである。したがつて、これと同旨の見解にたち、本件印刷物の代金債権が民法一七三条により二年の短期消滅時効により消滅したものとはいえないとする原審の判断は相当であつて、これと異なる論旨は採用することができない。- 1 -よつて、民訴法四〇一条、九五 の代金債権が民法一七三条により二年の短期消滅時効により消滅したものとはいえないとする原審の判断は相当であつて、これと異なる論旨は採用することができない。 きである。したがつて、これと同旨の見解にたち、本件印刷物の代金債権が民法一七三条により二年の短期消滅時効により消滅したものとはいえないとする原審の判断は相当であつて、これと異なる論旨は採用することができない。- 1 -よつて、民訴法四〇一条、九五 の代金債権が民法一七三条により二年の短期消滅時効により消滅したものとはいえないとする原審の判断は相当であつて、これと異なる論旨は採用することができない。- 1 -よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官松本正雄裁判官田中二郎裁判官下村三郎裁判官飯村義美裁判官関根小郷- 2 -
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