昭和60(オ)217 保険金請求事件

裁判年月日・裁判所
平成元年4月20日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 札幌高等裁判所 昭和59(ネ)49
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人江本秀春、同村岡啓一の上告理由について  一 自動者損害賠償保障法(

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判決文本文1,660 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人江本秀春、同村岡啓一の上告理由について一自動者損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)三条による被害者の保有者に対する損害賠償債権及び保有者の被害者に対する損害賠償債務が同一人に帰したときには、自賠法一六条一項に基づく被害者の保険会社に対する損害賠償額の支払請求権は消滅するものと解するのが相当である。けだし、自賠法三条の損害賠償債権についても民法五二〇条本文が適用されるから、右債権及び債務が同一人に帰したときには、混同により右債権は消滅することとなるが、一方、自動車損害賠償責任保険は、保有者が被害者に対して損害賠償責任を負担することによつて被る損害を填補することを目的とする責任保険であるところ、被害者及び保有者双方の利便のための補助的手段として、自賠法一六条一項に基づき、被害者は保険会社に対して直接損害賠償額の支払を請求し得るものとしているのであつて、その趣旨にかんがみると、この直接請求権の成立には、自賠法三条による被害者の保有者に対する損害賠償債権が成立していることが要件となつており、また、右損害賠償債権が消滅すれば、右直接請求権も消滅するものと解するのが相当であるからである。 これを本件についてみるに、原審が適法に確定した事実関係は、次のとおりである。 1 Dは、その所有の自動車について、保険会社である被上告人との間に自動車損害賠償責任保険契約を締結していた。 2 Dは、妻のE及びその間の子であるFが同乗する右自動車を運転中、運転を誤り、a港の埠頭付近から海中に落下し、D、E及びFは、昭和五七年六月四日こ- 1 -ろ死亡した。 3 この事故により、FはDに対し、自賠法三条の損害賠償債権を有し、 する右自動車を運転中、運転を誤り、a港の埠頭付近から海中に落下し、D、E及びFは、昭和五七年六月四日こ- 1 -ろ死亡した。 3 この事故により、FはDに対し、自賠法三条の損害賠償債権を有し、DはFに対しその債務を負担するに至つた。 4 上告人及びGはDとDの先妻との間の子であり、Fの異母姉である。D、E及びFの死亡の先後関係は不明であり、かつDとFの相続人は他に存しないから、上告人とGが、それぞれ二分の一の割合でDとFの権利義務を共同相続した。 以上の事実関係の下においては、上告人とGの両名が、Dに対するFの損害賠償債権とFに対するDの損害賠償債務を共同相続し、右債権及び債務が同一人に帰したことにより、右債権は混同によつて消滅したものであり、これに伴い、上告人とGが共同相続したFの被上告人に対する自賠法一六条一項の直接請求権も消滅したものというべきである。これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。 二自賠法一五条にいう「自己が支払をした」とは、自動車損害賠償責任保険の被保険者が自己の出捐によつて損害賠償債務を全部又は一部消滅させたことを意味し、混同によつて損害賠償債務が消滅した場合は、これに該当しないものと解するのが相当である。本件において、Fに対するDの損害賠償債務が混同によつて消滅したことは、自賠一五条所定の「自己が支払をした」場合に当たらず、上告人は、被保険者たるDの相続人として、保険会社である被上告人に対し同法条に基づく保険金の支払を請求し得ないとした原審の判断は、正当として是認することができる。 三したがつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷 がつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官佐藤哲郎- 2 -裁判官角田禮次郎裁判官大内恒夫裁判官四ツ谷巖裁判官大堀誠一- 3 -

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