【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人五井節蔵同長谷川宏の上告趣意は末尾添附の別紙書面記載の通りである。 上告趣意第一点について。 記録に徴するに第
主文本件上告を棄却する。 理由弁護人五井節蔵同長谷川宏の上告趣意は末尾添附の別紙書面記載の通りである。 上告趣意第一点について。 記録に徴するに第一審判決は、被告人を懲役一年六月に処し未決勾留日数中三十日を本刑に算入したのに対し、原判決は被告人を懲役一年に処し未決勾留日数を本刑に算入しなかつたことは所論の通りである。しかし原判決において未決勾留日数を本刑に算入しなかつたとしてもなお一審判決に比較すれば、実刑に服すべき期間は五ケ月短かいので、被告人にとり利益でありまた軽きものであることは明白であるから、未決勾留日数を本刑に算入しない一事を以て法律の解釈を誤つたものであるという論旨は理由なきものである。 第二点について。 横領罪は、自己の占有する他人の物を自己に領得する意思を外部に発現する行為があつたときに成立するものであつて、唯自己領得の決意があるだけでは成立しないものである、被告人はA婦人会副会長Bから、同会所有の貨物自動車の売却方を依頼されてこれを売却し、其売却代金六万円を二度に受取り、これを元手として賭博をなし一儲しようと決意したことは所論の通りである、しかし被告人は右六万円を一度に費消したのではなくて、数回にわたつて費消したものであることは、原判決の判文により明かであるから、その費消の度毎に自己領得の意思を発現したものであり、従つて費消の度毎に横領罪が成立したものといわなければならないから、原判決が被告人の行為を連続犯であると認定したことは正当であつて、論旨は理由なきものである。 よつて刑事訴訟法第四百四十六条により主文の通り判決する。 - 1 -以上は裁判官全員一致の意見である。 検察官宮本増蔵関与昭和二十三年六月八日最高裁判所第三小法廷 つて刑事訴訟法第四百四十六条により主文の通り判決する。 - 1 -以上は裁判官全員一致の意見である。 検察官宮本増蔵関与昭和二十三年六月八日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官庄野理一裁判官島保裁判官河村又介- 2 -
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