昭和23(れ)775 昭和二二年政令第一六五号違反

裁判年月日・裁判所
昭和24年4月9日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人岡田久恵、小西寛の上告趣意第一点について。  正当の事由なくして、連合国占領軍の物資を入手し、所持することは、占領

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判決文本文1,062 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人岡田久恵、小西寛の上告趣意第一点について。 正当の事由なくして、連合国占領軍の物資を入手し、所持することは、占領軍の本土占領目的を阻害する行為であり、かかる物資の授受を禁ずることは、昭和二一年三月二四日連合国軍最高司令官の覚書にもとづく同年七月三〇日内務省、司法省令第一号において、汎く国内に布告せられ、次で昭和二二年八月二五日同年政令第一六五号によりこれが収受又は所持を禁ぜられ、これに違反するものは、わが国裁判権をもつて、処罰せられることとなつたのである。 本件犯行の行われたのは昭和二二年一一月であつて、その当時においては右禁令の趣旨は、国内によく周知せられ、ポツダム宣言の誠実なる遵守を誓つたわが国人民としては、ひとしく、占領軍に協力し、その占領目的を阻害することのないようにつとめなければならぬということは、すでに当時においてわが国民の常識であつたといわなければならない。 しかして被告人も本件犯行の当時新聞紙の記事等からして、右の程度の認識のあつたことは一件記録上うかがわれるところである。論旨は、政令の公布後短日月なること等より当時被告人は、当該行為が法令上禁止せられているとの意識がなかつたと主張するのであるけれども、法の不知は犯罪の違法性を阻却するものでないことは、刑法の規定するところであつて、かりに、被告人が具体的に、いかなる法令によつてその行為が禁止せられているかを知らなかつたとしても、既に前段説明のごとく、その所為の反社会性についての認識のあつたことが認められる以上、その所為について、右政令違反の罪責を免れないことは、当然といわなければならない。 論旨は理由がない。 - 1 -同第二点について。 論旨は、被告人の本件犯行に関する情状を述べ が認められる以上、その所為について、右政令違反の罪責を免れないことは、当然といわなければならない。 論旨は理由がない。 - 1 -同第二点について。 論旨は、被告人の本件犯行に関する情状を述べかくのごとき場合においては、被告人に対し、刑の執行を猶予すべきであると主張するのであるが、かかる論旨は畢竟原判決の量刑の不当を主張するに帰着し上告適法の理由とすることはできない。 よつて、刑訴施行法第二条、旧刑訴第四四六条に従い主文のごとく、判決する。 右は全裁判官一致の意見である。 検察官長谷川瀏関与昭和二四年四月九日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官霜山精一裁判官栗山茂裁判官藤田八郎- 2 -

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