昭和24(新)3018 酒税法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和26年9月29日 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を横浜簡易裁判所に移送する。          理    由  本件控訴の趣意は末尾に添えた各書面記載のとおりである。  弁護人熊谷誠の控訴の

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判決文本文1,121 文字)

主文 原判決を破棄する。 本件を横浜簡易裁判所に移送する。 理由 本件控訴の趣意は末尾に添えた各書面記載のとおりである。 弁護人熊谷誠の控訴の趣意について刑事訴訟法第二百八十九条及び同法施行法第五条の各規定を対照して見ると、死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮にあ九る事件を審理する場合には弁護人がなければ開廷することができないこと及びかかる事件について被告人からあらかじめ書面で弁護人を必要としない旨の申出があつたときは、簡易裁判所においては、刑事訴訟法施行の日(昭和二十四年一月一日)から一年間は同法第二百八十九条の規定にかか<要旨>わらず、弁護人がなくても開廷することができることが明らかである。そして刑事訴訟法第二百八十九条は法</要旨>定刑として、同条所定の刑が定められている罪の事件にはすべてその適用があるものと解するのが相当であるから、かりに、長期三年を超える懲役若しくは禁錮の外、選択刑として罰金の定めがある罪について、罰金以下の刑に処すべき場合でも同条が適用されることは当然であるというべきで誹る。ところで、起訴状によれば、本件は被告人に対する酒税法(昭和二十四年法律第四十三号による改正前のもの)第六十条違反の罪であつて、その法定刑は五年以下の懲役又は罰金若しくはその併科であるから、弁護人がなくては開廷ができない事件であり、ただ、簡易裁判所たる原審では前記のとおり刑事訴訟法施行の日から一年間は被告人からあらかじめ書面を以つて弁護人を必要としない旨の申出があつたときに限り、弁護人がなくても開廷を為し得るに過ぎなかつえものといわなければならない。しかるに記録に徴すると、被告人は原審に対レ、あらかじめ右のような書面を提出していなかつ化にも拘らず、原審はこの点を看過 り、弁護人がなくても開廷を為し得るに過ぎなかつえものといわなければならない。しかるに記録に徴すると、被告人は原審に対レ、あらかじめ右のような書面を提出していなかつ化にも拘らず、原審はこの点を看過し、昭和二十四年十月八日、弁護人の立会なくして本件の審理を遂げ、即日結審の上、同月十一日被告人を罰金三万円に処する旨の判決を言い渡したことが認められるから、原審は刑事訴訟法第二百八十九条に違背して本件の審理を遂げたものというべきである。そしてこの違法は判決に影響を及ぼすこと勿論であつて、論旨は理由があるから、被告人の控訴の趣意について判断するまでもなく、原判決は破棄を免かれざろものである。 よつて、刑事訴訟法第三百九十七条、第三百七十九条、第四百条本文後段に則り主文のとおり判決する。 (裁判長判事下村三郎判事高橋重秋判事久永正勝)

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