令和6年10月30日判決言渡令和6年(行ケ)第10047号審決取消請求事件口頭弁論終結日令和6年9月9日判決 原告東宝株式会社 同訴訟代理人弁護士辻居幸一同佐竹勝一同訴訟代理人弁理士石戸孝 同川上春花 被告特許庁長官同指定代理人小田昌子同板谷玲子 同須田亮一主文 1 特許庁が不服2021-11555号事件について令和6年3月29日にした審決を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 (本判決では、別紙1「略語一覧」の略語を用いる。)第1 請求主文と同旨第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等(当事者間に争いがない。) (1) 原告は、令和元年10月10日、別紙2「本願商標」の構成からなる商標(立体商標)について、第9類、第16類、第25類、第28類及び第41類の商品又は役務を指定商品又は役務として、原出願(商願2019-131821号)をしたところ、令和2年8月21日、「本願商標をその指定商品中、第28類『縫いぐるみ、アクションフィギュア、人形、その他のおもちゃ』に 使用するときは、単に商品の品質・形状を普通に用いられる方法で表示する」ものであり、商標法3条1項3号に該当するとの拒絶理由通知を受けた。 (2) そこで、原告は、令和2年9月29日、①原出願につき、第2 るときは、単に商品の品質・形状を普通に用いられる方法で表示する」ものであり、商標法3条1項3号に該当するとの拒絶理由通知を受けた。 (2) そこで、原告は、令和2年9月29日、①原出願につき、第28類の指定商品のうちの「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形」を削除する手続補正を行うとともに、②商標法10条1項(商標登録出願の 分割)の規定に基づき、原出願と同一の本願商標(立体商標)につき、新たに、前記削除した商品である第28類「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形」を指定商品とする商標登録出願(商願2020-120003号、本願)をした。 上記補正後の原出願は、同年10月9日に登録査定を受けた。 (3) 原告は、本願につき、令和3年5月28日付けで拒絶査定を受けたため、同年8月30日、拒絶査定不服審判を請求した。 特許庁は、上記請求を不服2021-11555号事件として審理を行い、令和6年3月29日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(本件審決)をし、その謄本は同年4月12日原告に送達された。 (4) 原告は、令和6年5月10日、本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。 2 本件審決の理由の要旨本件審決の理由の要旨は、以下のとおりである。 (1) 商標法3条1項3号該当性 商品の形状は、商品の用途、性質等に基づく制約の下で、同種の商品等につ いて、機能又は美感に資することを目的とする形状の選択であると予測し得る範囲のものであれば、当該形状が特徴を有していたとしても、商標法3条1項3号に該当するものというべきである。 本願の指定商品を取り扱う業界において、一般に、人、動物(想像上の動物も含む。)やアニメのキ あれば、当該形状が特徴を有していたとしても、商標法3条1項3号に該当するものというべきである。 本願の指定商品を取り扱う業界において、一般に、人、動物(想像上の動物も含む。)やアニメのキャラクター等をかたどった形状の商品の販売が行わ れている事実があり、本願の指定商品を取り扱う業界において、本願商標と同様に、恐竜あるいは想像上の動物をかたどったと思われる立体的形状よりなる商品が実際に販売されている事実がある。 本願商標は、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品の特徴や品質として採択され得る商品の立体的形状の一類型である と認識するにとどまり、単に商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと判断するのが相当である。 (2) 商標法3条2項該当性本願商標と特徴を共通にする立体的形状(使用形状)を使用した怪獣、恐竜あるいは想像上の動物を模したと思われる「縫いぐるみ、アクションフィギ ュア、その他のおもちゃ、人形」(使用商品)の使用(販売)期間は7年程度で永年とはいえず、ライセンシーの販売実績も含むものである。市場規模が8244億円(令和2年)、8900億円(令和3年)という玩具業界の中で使用商品の市場占有率が高いとはいえない。 テレビにおいて、使用商品の宣伝広告がされたことはうかがえるが、本願 商標の立体的形状自体やその特徴を積極的に言及する等、立体的形状を原告の自他識別標識であることを印象付けるように取り上げられたとはいえない。 また、その宣伝広告の実績(期間、規模、広告宣伝費等)については、何ら証拠が提出されていない。 原告が実施した本件アンケートについて、調査対象者の過半数の一般需要 者は、使用形状を認識していない一方で、使用形状を「 (期間、規模、広告宣伝費等)については、何ら証拠が提出されていない。 原告が実施した本件アンケートについて、調査対象者の過半数の一般需要 者は、使用形状を認識していない一方で、使用形状を「「ゴジラ」、「シン・ ゴジラ」をモデルにしたフィギュア」と回答した者及び「シン・ゴジラやゴジラがどのような形状を有しているか、「分かる」又は「ほぼ分かる」」と回答した者は、過半数を超えているが、使用形状と原告の関係についての質問はない。 3 取消事由 (1) 商標法3条1項3号該当性の判断の誤り(取消事由1)(2) 商標法3条2項該当性の判断の誤り(取消事由2)第3 当事者の主張 1 取消事由1(商標法3条1項3号該当性の誤り)について【原告の主張】 (1) 立体商標における商品の形状について本願商標の立体的形状(ゴジラ・キャラクター)のように、その立体的形状を見れば一般消費者において容易に特定の者の商品であると識別可能な場合には、商品等の形状そのものであることのみを理由に一律に自他商品識別力がないとされるべきではなく、このような場合、商品の形状を「普通に用いら れる方法で使用する標章のみからなる商標」であると判断するのは誤りである。 ある商品の立体的形状が同種の他の商品が備える形状とは異なる特徴を備えており、当該特徴を備えた立体的形状を見れば、一般消費者が容易に特定の者の商品であると識別可能な場合、言い換えれば、当該立体的形状がそれ 自体として出所表示機能・自他商品識別機能を発揮し得る場合は、商品の形状を「普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当するとはいえず、したがって、商標法3条1項3号には該当しない。 (2) ゴジラ・キャラクターについてアゴジラ・シリ 、商品の形状を「普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当するとはいえず、したがって、商標法3条1項3号には該当しない。 (2) ゴジラ・キャラクターについてアゴジラ・シリーズは、昭和29年の「ゴジラ」に始まる。 「ゴジラ」は、東宝の名物プロデューサーであったAの特撮映画につい ての強い信念に基づいて制作されたものである。 同人は、水爆実験をきっかけとして出現した恐竜に似た巨大な謎の生物という斬新な着想をし、また、恐竜であるティラノサウルス、アロサウルスを参考とするように造形担当者に指示した。造形担当者は三列に並ぶ背中のヒレ、ごつごつした岩肌のような複雑な陰影を示す肌といった独自の形 態を生み出した。 イ 「ゴジラ」シリーズの映画は、国内製作作品では30作品が、海外では5作品が製作、公開され、シリーズの累計の観客動員数は令和6年6月12日時点で約1億2000万人である。 令和元年7月までの映画「ゴジラ」シリーズのビデオグラム(DV、レー ザーディスク、ブルーレイ等)の売上数量(レンタルを除く)は、合計で約180万本、売上金額(卸値)は、約161億円であり。また、令和2年1月~5月までの映画「ゴジラ」シリーズのビデオグラムの売上数量(レンタルを除く)は、合計で約44万6000本に達しており、原告の売上金額(卸値)は、約14億円に達している。 雑誌「東宝特撮映画DVDコレクション」は、「ゴジラ」シリーズ全65号に係る累積発行部数が約280万部に達している。 原告は、長年にわたり、多くの企業にゴジラ・キャラクターの商品化権を与え、これら企業により、多くのゴジラ・キャラクター商品(フィギュア、人形、おもちゃ等)が販売されてきた。使用商品の売上数量は約102万 にわたり、多くの企業にゴジラ・キャラクターの商品化権を与え、これら企業により、多くのゴジラ・キャラクター商品(フィギュア、人形、おもちゃ等)が販売されてきた。使用商品の売上数量は約102万 個、売上(上代ベース)は約26億5000万円である。また、平成28年3月以降の「ゴジラ」シリーズ全作品のゴジラ・フィギュアの売上数量及び売上(上代ベース)は、それぞれ約551万個、約110億8000万円に上る。 ゴジラ・キャラクターの像(ゴジラ像)は原告のシンボルとして様々な公 共の場所に設置され、多数の人々の目に触れ、親しまれてきた。 「シン・ゴジラ」は、劇場公開後も、テレビ放映や配信の形態で繰り返し視聴されてきた。 ゴジラ・キャラクターを掲載する書籍も多数存在している。 このように、ゴジラ・キャラクターは、長年にわたり、映画、ビデオグラム、キャラクター商品、ゴジラ像、テレビ放映、配信、書籍・雑誌といった 様々な媒体を通して、様々な形態で、繰り返し登場し、使用され、多くの人々の目に触れ、親しまれてきたものであるから、原告のキャラクターとして(原告の出所を表示するものとして)、著名となっている。 (3) ゴジラ・キャラクターの形態的特徴について映画「ゴジラ」シリーズのキャラクターには、以下のような共通した特徴 (本件特徴)がある。 【体型等の特徴】・全身はゴツゴツした岩肌のような複雑な陰影を醸し出し、無数のヒダが刻まれている。 ・ヒイラギの葉のような棘状の背びれが三列以上あり、首元から尻尾ま で伸びている。 ・背びれは、背中の中心あたりが大きい。 ・ 2本の脚で直立している。 ・大腿部・下腿部が太い。 ・先端に行くにしたがって細くなっている長く、太い尻尾があり、背びれ と びている。 ・背びれは、背中の中心あたりが大きい。 ・ 2本の脚で直立している。 ・大腿部・下腿部が太い。 ・先端に行くにしたがって細くなっている長く、太い尻尾があり、背びれ と連続した、ヒイラギの葉のような棘状のひれが先端まで並んでいる。 ・ 2本の腕は、肩部と上腕部が太いが、前腕部は細い。 ・胸が突き出ている。 ・手の指と足の指が4本である。 【顔・頭部の特徴】 ・ 2つの目の眼光が鋭く、怒りの表情を示している。 ・目の上の眉が太く盛りあがっている。 ・眉のすぐ上から頭部が少し盛り上がっている。 ・耳が目立たない。 ・鼻は小さい。 ・牙が多数ある。 ・口先が出ているが、あまり突出していない。口元から先端にかけて狭くなっており、口先は台形の上辺のような平らな形状である。 ・顔・頭部は小さく、ツノなどの突起物がない。 ・首は、顔より大きく、肩部に向かってなだらかに太くなっている。首の長さは比較的短く、顔・頭部とほぼ同じぐらいである。 ・頭頂部と首の後ろには、背びれに連なるように、三列以上の小さなヒダが多数並んでいる。 (4) 本願商標の立体的形状の自他商品識別機能について本願商標の立体的形状は、映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラの第4形態をかたどった立体的形状であるが、本件特徴を備えている。 本件審決は、本願商標を「頭、手足、背びれ及び尾を有する恐竜あるいは想像上の動物をかたどったと思われる立体的形状よりなる」とした上で、本願の指定商品を取り扱う業界において、一般に、人、動物(想像上の動物も含む。)やアニメのキャラクター等をかたどった形状の商品の販売が行われている事実、本願商標と同様に、恐竜あるいは想像上の動物をかたどったと思 を取り扱う業界において、一般に、人、動物(想像上の動物も含む。)やアニメのキャラクター等をかたどった形状の商品の販売が行われている事実、本願商標と同様に、恐竜あるいは想像上の動物をかたどったと思 われる立体的形状よりなる商品が販売されている事実があるとして、本願商標の立体的形状は、客観的に見て、商品等の機能や美感に資することを目的として採用され得る形状ということができ、本願の指定商品の需要者にとっても、商品の美感に資することを目的とする形状の選択であると十分予測し得る範囲内のものというべきであるとしている。 しかし、他の恐竜や想像上の動物については、ゴジラ・キャラクターと混同 し得るようなものは存在しない。本願商標の立体的形状は、本件審決が述べるような「頭、手足、背びれ及び尾を有する恐竜あるいは想像上の動物」と抽象的に一括りにされるべきものではない。 本件特徴を備えた本願商標の立体的形状を見れば、一般消費者において容易に原告のゴジラ・キャラクターであると認識し、他の恐竜や想像上の動物 と区別できるから、本願商標の立体的形状は、自他商品識別機能を有している。 本願商標の登録を認めても、他の恐竜や想像上の動物等の商品の使用が妨げられることはない。 (5) したがって、本願商標が商標法3条1項3号に該当するとした本件審決の 判断は誤りである。 【被告の主張】(1) 本願商標は、全体として、恐竜をモチーフとした想像上の動物をかたどった立体的形状からなるものであり、具体的には、(a)頭、胴体、両手足及び尾を主体として、(b)両手は前に出した状態で、(c)2本の脚で直立し、 (d)頭部は角や耳がない形状で、(e)口部分には複数の牙があり、(f)背中部分には複数のひ (a)頭、胴体、両手足及び尾を主体として、(b)両手は前に出した状態で、(c)2本の脚で直立し、 (d)頭部は角や耳がない形状で、(e)口部分には複数の牙があり、(f)背中部分には複数のひれ(背びれ)を有するものである。 そして、本願の指定商品は、第28類「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形」であって、人間や人間以外の動物や架空の生物、特定のキャラクター等に似せて作られた物を含む商品である。そして、本願の 指定商品は、玩具店や百貨店の玩具コーナーなどで一般に販売されるものであって、その需要者は広く一般消費者である。 本願の指定商品を取り扱う業界においては、一般に、人、動物(想像上の動物も含む。)やアニメのキャラクター等をかたどった立体的形状からなる商品が製造、販売されており、その中には、本願商標と同様に、恐竜をモチーフ とした想像上の動物をかたどった立体的形状からなる商品が製造、販売され ている実情も存在する。 本願商標に係る立体的形状と同種商品に係る立体的形状とを比較すると、両者は、共に、恐竜をモチーフとした想像上の動物をかたどった立体的形状であって、(a)頭、胴体、両手足及び尾を主体とし、(c)2本の脚で直立し、(e)口部分には複数の牙がある点において共通するものであって、(b) 両手は前に出した状態か、(d)頭部は角や耳がない形状か、(f)背中部分には複数のひれ(背びれ)があるかという点において異なる場合があり、両者を細部において比較すれば、頭、手、脚、首、尾といった立体的形状を構成する各部分の大きさや長さの違い、背びれ、牙及び角の数やこれらの配置の仕方、姿勢、表皮の色や質感などにおいて差異を有するものである。 本願商標に係る立体的形状と同種 立体的形状を構成する各部分の大きさや長さの違い、背びれ、牙及び角の数やこれらの配置の仕方、姿勢、表皮の色や質感などにおいて差異を有するものである。 本願商標に係る立体的形状と同種商品に係る立体的形状に共通するものについては、一般に恐竜をモチーフとした想像上の動物の基本的な形状と認識されるものであるから、これらは商品の美観に資することを目的として採用された形状といえる。 商品等の具体的形状は、商品等の機能又は美観に資することを目的として 採用されるが、一方で、当該商品等の用途、性質等に基づく制約の下で、通常は、ある程度の選択の幅があるといえる。また、「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形」は、その外観上の特徴が需要者の購買心理、選択意欲、消費行動等に重要な影響を与える商品であるといえるものであって、商品の市場における流行や需要者の好み等に合わせて各種の特徴的 な変更又は装飾等が施されている実情にあるといえる。同種商品をみると、商品ごとに、構成する各部分の大きさや長さ、その全体における比率、色彩、牙や背びれの形状、有無、配置の方法、表皮の感じや色彩、指の本数などは様々であるという実情があることを踏まえれば、本願商標に係る立体的形状と同種商品に係る立体的形状との差異については、恐竜をモチーフとした想 像上の動物をかたどった立体的形状の類型の範囲での選択の違いにすぎない。 以上からすれば、本願商標に係る立体的形状は、全体として、本願の指定商品を取り扱う業界において、通常採用されている形状の範囲を超えるものとまではいえず、流行や需要者の好み等に合わせた装飾等が施されているなど、見た目の美観をより優れたものとするなどを目的として採用されたものであって、その美観上 常採用されている形状の範囲を超えるものとまではいえず、流行や需要者の好み等に合わせた装飾等が施されているなど、見た目の美観をより優れたものとするなどを目的として採用されたものであって、その美観上の理由による形状の選択と予測し得る範囲のもので、恐竜 をモチーフとした想像上の動物をかたどった「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形」において通常採用されている立体的形状の一類型と認識されるものといえる。 そうすると、本願商標は、これをその指定商品「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形」について使用しても、これに接する需要 者は、本願商標に係る立体的形状が出所表示識別のために選択されたものと認識するものではなく、商品等の美観を際立たせるために選択されたものと認識し、単に商品の形状を普通に用いられる方法で使用する標章のみからなる商標と認識するにすぎないものというべきである。 (2) 原告は、本件特徴を備えた、他の恐竜や想像上の動物等の商品は存在しな いから、本願商標の登録を認めたとしても、他の恐竜や想像上の動物等の商品の使用が本願商標の存在によって妨げられることにはならない旨主張するが、原告以外の者の業務に係る本件特徴を備えた商品が存在しないとしても、上述のとおり、当該商品の立体的形状について、需要者が美観上の理由による形状の選択と予測し得る範囲は広範に及ぶものであることを踏まえれば、 本願商標に係る立体的形状は、本願の指定商品において通常採用されている立体的形状の一つと認識されるものといえ、同種商品に関与する者が当該形状を使用することを欲するものであるから、先に商標登録出願したことのみを理由として当該形状を特定の者に独占させることは、公益上の観点から適切ではないとい れるものといえ、同種商品に関与する者が当該形状を使用することを欲するものであるから、先に商標登録出願したことのみを理由として当該形状を特定の者に独占させることは、公益上の観点から適切ではないというべきである。 (3) したがって、本願商標が商標法3条1項3号に該当するとした本件審決の 判断に誤りはない。 2 取消事由2(商標法3条2項該当性の誤り)について【原告の主張】(1) 原告は、本願商標の使用の事実として、基本的には平成28年以降の「シン・ゴジラ」に係る使用商品の販売、広告等を主張するものであるが、上記1 【原告の主張】(2)で述べたとおり、ゴジラ・キャラクターは、「シン・ゴジラ」以前の「ゴジラ」シリーズを含む長年にわたる使用の結果、原告のキャラクターとして(原告の出所を表示するものとして)著名となっている。また、同(3)、(4)で述べたとおり、本件特徴を備えるゴジラ・キャラクターの立体的形状を見れば、一般消費者において容易に原告のゴジラ・キャラクターであ ると認識し、他の恐竜や想像上の動物と区別できる。商標法3条2項該当性の判断において、このような事情も考慮されるべきである。 (2) 映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラの第4形態だけに着目しても、その立体的形状が使用されている使用商品は、原告から許諾を受けた多くの企業によって、平成28年から現在に至るまでの約8年間もの長期間にわたり販 売されており、これまでの売上数量は約102万個、売上は約26億5000万円に及ぶ(いずれも上代ベース)。 本件審決は、使用商品が原告以外の複数の事業者により販売されていることを理由に、原告により独占的排他的に継続使用され、当該商標の当該特定人による独占的使用が事実上容認されているとは 上代ベース)。 本件審決は、使用商品が原告以外の複数の事業者により販売されていることを理由に、原告により独占的排他的に継続使用され、当該商標の当該特定人による独占的使用が事実上容認されているとはいえないとして、使用によ る自他商品の識別力を否定している。しかし、自他商品の識別力獲得のための使用が出願人による使用に限定される理由はなく、出願人からの許諾に基づく第三者による使用であっても、第三者による当該商標の使用態様が出願人によって適切に管理されており、需要者が出願人の商品であると認識し得るような場合は、商標法3条2項の適用を否定する理由とはなり得ない。原 告は、使用商品における本願商標の使用を許諾した企業に対し、ライセンス 契約に基づき、本願商標の使用態様等について適切に管理している。さらに、全ての使用商品のパッケージや商品本体、使用商品の販売ページや雑誌広告においても全て本件著作権等表示が付され、使用商品の一部については、「東宝30cmシリーズ」、「東宝大怪獣シリーズ」とのシリーズ名が付されており、原告「東宝」の商品であることが明示されている。 (3) 本件アンケートにおいて、本願商標の写真を見て、何をモデルにしたフィギュアであるか自由回答の形式で尋ねたところ、「『ゴジラ』をモデルにしたフィギュア」と回答した者は、男女合わせて64.4%であり、特に、主たる需要者である男性についてみると、70.8%であり(甲23)、本願商標が識別力を有することは裏付けられている。 被告は、本件アンケートには本願の指定商品の分野における本願商標の立体的形状と原告との関連についての需要者の認識を判断するための質問がないから、識別力を認める根拠とならない旨主張するが、「ゴジラ」が原告の出所表示であることは一般消費 商品の分野における本願商標の立体的形状と原告との関連についての需要者の認識を判断するための質問がないから、識別力を認める根拠とならない旨主張するが、「ゴジラ」が原告の出所表示であることは一般消費者において周知著名であり、このことは、特許庁の審決例等においても認められている(甲72~75)。 (4) 以上の事情を併せ考えれば、本願商標の立体的形状が使用により自他商品識別力を獲得したことは明らかである。本願商標が商標法3条2項に該当しないとした本件審決の判断は誤りである。 【被告の主張】(1) 本願商標の形状と映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラ(第4形態)の立 体的形状は同一視できるものの、原告主張の「ゴジラ・キャラクター」の形状は様々であって、映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラ(第4形態)以外のゴジラ・キャラクターの立体的形状は、本願商標の立体的形状と同一視することはできない。 (2) 本願商標の立体的形状を使用した使用商品は、平成28年から令和6年に かけて継続して販売されたことはうかがわれるものの、その使用期間(販売 期間)は永年とはいえず、また、原告が製造する使用商品を原告が販売していたかどうかは不明である。 すなわち、原告主張の使用商品の販売実績(平成28年から令和6年までの上代ベースで約26億5000万円)についてはこれを裏付ける客観的証拠はなく、また、これが事実としても、本願の指定商品を扱う業界においてど の程度のものであるかの多寡を確認することはできない。 名称が原告以外の事業者名とともに記載されている使用商品、商品名の前に原告以外の事業者名を冠した使用商品、原告以外の者の名称が発売元や販売元として記載されている使用商品が販売されているが、当該商品が原告の業 以外の事業者名とともに記載されている使用商品、商品名の前に原告以外の事業者名を冠した使用商品、原告以外の者の名称が発売元や販売元として記載されている使用商品が販売されているが、当該商品が原告の業務に係る商品であることを認識させるような記載はない。すなわち、使用 商品の中の、「東宝」の文字を冠した「東宝30cmシリーズ」、「東宝大怪獣シリーズ」と称する商品については、原告以外のメーカー名が表示されるなど当該商品が原告以外の業務に係る商品であることを認識させるような記載があるものもある一方、これら商品が原告の業務に係る商品であることを認識させるような記載はない。本件著作権等表示は、これがパッケージに付 されていても、使用形状と原告を関連づける表示とはいえないし、使用商品本体に付されているものは、本体の足の裏側の目立たない位置に小さく表示されているにすぎないから、需要者が当該表示に注目するとはいえない。 そうすると、本願商標の立体的形状が、永年の間、他人に使用されることなく、独占的排他的に継続使用した実績を有する場合に該当するとはいい難い。 (3) 宣伝広告についてみると、使用商品を取り扱う分野の需要者は幅広い一般消費者であるところ、雑誌に関しては、使用商品が掲載された雑誌の種類は少ないことに加え、当該雑誌の需要者はフィギュア等に関心を持つ特定の需要者というべきものである。次に書籍に関しては、「シン・ゴジラ」の文字が記載されている書籍は11冊と少ない上、当該書籍において使用商品が明確 に確認できるものはない。イベントに関しては、展示等された使用商品には、 製作者等として原告以外の事業者名が記載されたものもあり、上記イベントの来場者は、事業者名を自他商品の識別標識として着目する場合も多いという イベントに関しては、展示等された使用商品には、 製作者等として原告以外の事業者名が記載されたものもあり、上記イベントの来場者は、事業者名を自他商品の識別標識として着目する場合も多いというべきである。テレビCMに関しては、使用商品が表示される時間はわずかであることに加え、その放映期間も令和5年のみと短い上、原告以外の者によって販売される商品に関するテレビCMである。ゴジラ・キャラクターの 像の恒常的な設置に関しては、設置施設数が4施設と多いとはいえず、設置場所も東京のみであって全国規模とはいえない上、ゴジラ・キャラクターの頭部分のみのものもあるなど、いずれの像も使用形状と同一視できないものである。その他、使用商品の広告宣伝の規模や広告宣伝費等の宣伝広告実績については、証拠の提出はないから不明である。 (4) 本件アンケートについては、本願の指定商品の分野における本願商標の立体的形状と原告との関連についての需要者の認識を判断するための質問、例えば、調査対象の立体的形状から思い浮かぶブランド又はメーカーを問うなどの質問はないことから、上記についての需要者の認識の程度を推し量ることができない。 (5) 以上を総合すると、本願商標の立体的形状は、使用をされた結果、本願商標の指定商品の需要者の間で特定の者の業務に係る商品の出所を表示するものとして認識されるに至ったものとはいえず、本願商標が商標法3条2項の要件を具備しないとした本件審決の判断に誤りはない。 第4 当裁判所の判断 当裁判所は、下記1の認定事実の下においては、本願商標は商標法3条1項3号に該当するとした本件審決の判断に誤りはないが、同条2項の適用を否定した本件審決の判断は誤りであり、本件審決は取消しを免れないと判断する。 以下に詳説す 実の下においては、本願商標は商標法3条1項3号に該当するとした本件審決の判断に誤りはないが、同条2項の適用を否定した本件審決の判断は誤りであり、本件審決は取消しを免れないと判断する。 以下に詳説する。 1 認定事実 後掲の証拠(書証番号は特記ない限り枝番を含む。)及び弁論の全趣旨によれ ば、以下の事実が認められる。 (1) 映画「ゴジラ」シリーズについて(甲52)原告は、昭和29年から令和5年までの69年間に、下記の映画「ゴジラ」シリーズ30作品を日本において製作・配給してきた(年の記載は公開年)。 ・昭和29年「ゴジラ」(第1作) ・昭和30年「ゴジラの逆襲」(第2作)・昭和37年「キングコング対ゴジラ」(第3作)・昭和39年「モスラ対ゴジラ」(第4作)・昭和39年「三大怪獣地球最大の決戦」(第5作)・昭和40年「怪獣大戦争」(第6作) ・昭和41年「ゴジラ・エビラ・モスラ南海の大決闘」(第7作)・昭和42年「怪獣島の決戦ゴジラの息子」(第8作)・昭和43年「怪獣総進撃」(第9作)・昭和44年「ゴジラ・ミニラ・ガバオラオール怪獣大進撃」(第10作)・昭和46年「ゴジラ対ヘドラ」(第11作) ・昭和47年「地球攻撃命令ゴジラ対ガイガン」(第12作)・昭和48年「ゴジラ対メガロ」(第13作)・昭和49年「ゴジラ対メカゴジラ」(第14作)・昭和50年「メカゴジラの逆襲」(第15作)・昭和59年「ゴジラ」(第16作) ・平成元年「ゴジラVS ビオランテ」(第17作)・平成3年「ゴジラVS キングギドラ」(第18作) ジラの逆襲」(第15作)・昭和59年「ゴジラ」(第16作) ・平成元年「ゴジラVS ビオランテ」(第17作)・平成3年「ゴジラVS キングギドラ」(第18作)・平成4年「ゴジラVS モスラ」(第19作)・平成5年「ゴジラVS メカゴジラ」(第20作)・平成6年「ゴジラVS スペースゴジラ」(第21作) ・平成7年「ゴジラVS デストロイア」(第22作) ・平成11年「ゴジラ2000 ミレニアム」(第23作)・平成12年「ゴジラ×メガギラスG消滅作戦」(第24作)・平成13年「ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃」(第25作)・平成14年「ゴジラ×メカゴジラ」(第26作)・平成15年「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ東京SOS」(第27作) ・平成16年「ゴジラFINALWARS」(第28作)・平成28年「シン・ゴジラ」(第29作)・令和5年「ゴジラ-1.0」(第30作)(2) ゴジラ・キャラクターの形状等(甲51、62~69、78~80、検甲1~3) アシリーズ第1作の「ゴジラ」は、ビキニ環礁での核実験による被ばく事故が社会問題化していた時代背景の下、近くの海底で眠っていた恐竜が目を覚まし、水爆の影響で異常発達し特殊な能力を得た「怪獣」となって日本に上陸するという想定で製作されたものである。 そこに登場するキャラクター「ゴジラ」は、概ね別紙3「フィギュア写真 1」の①、②の形状を有するものであった。 体形、顔・頭部等の特徴は、原告の主張する本件特徴を全て備えており、特に、複雑な陰影を醸し出す全身に刻まれたゴツゴツした岩肌のような無数のヒダは、水爆によって変異した深 形状を有するものであった。 体形、顔・頭部等の特徴は、原告の主張する本件特徴を全て備えており、特に、複雑な陰影を醸し出す全身に刻まれたゴツゴツした岩肌のような無数のヒダは、水爆によって変異した深い傷跡を想起させる顕著な特徴であり(甲65)、背中から尻尾にかけて続くヒイラギの葉のような棘状の背び れ、眼光鋭い怒りの表情、太く盛り上がった眉などとともに、同種の怪獣キャラクター(甲58、76等)の中でも際立った特色となっている。 イ第2作以降、「シン・ゴジラ」前までのシリーズに登場するゴジラ・キャラクターは、少しずつ形状を変えているものの、本件特徴を全て備える点を含め、上述した基本的な形状は踏襲されている。例えば、平成3年公開の 「ゴジラVS キングギドラ」(第18作)に登場するゴジラは概ね別紙4「フ ィギュア写真2」の①、②の、平成16年公開の「ゴジラFINALWARS」(第28作)に登場するゴジラは概ね別紙5「フィギュア写真3」の①、②の形状を有している。 ウ映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラ・キャラクターは、劇中で数段階の形態変化を遂げているところ、本願商標は、そのメイン・キャラクターと いうべき第4形態の立体的形状を表したものである(以下、その形状を単に「シン・ゴジラの立体的形状」ということがある。)。 シン・ゴジラの立体的形状は、それ以前のゴジラ・キャラクターと比較すると、主な相違点として、頭部が小さくなり、前脚(腕)の細さが一層際立つ一方、尻尾はより太く長くなっているなど、全体のプロポーションに違 いが生じているほか、背中から尻尾にかけての部分を中心に赤みがった色彩が加わっている等の違いは見てとれるものの、本件特徴を全て備える点を含め、その基本的な形状はほぼ踏襲されているといえる 違 いが生じているほか、背中から尻尾にかけての部分を中心に赤みがった色彩が加わっている等の違いは見てとれるものの、本件特徴を全て備える点を含め、その基本的な形状はほぼ踏襲されているといえる。 なお、デザイン担当者自身、シン・ゴジラでは「原点回帰のデザイン」を採用したと述べている(甲7の9、12)。 (3) 「ゴジラ」シリーズの商業的成功等(甲52、53、77)(ここでは、「シン・ゴジラ」を含むシリーズ全体としてのゴジラ・キャラクター確立過程という観点からの事実関係を示す。対象を「シン・ゴジラ」に絞った事実関係は、別途下記(4)で示す。)ア昭和29年に始まった映画「ゴジラ」シリーズは、人間が中に入る縫いぐ るみ(着ぐるみ)とビル街等のミニチュアセットを使って、迫力のある映像的リアリティを演出する特殊撮影技術が用いられ、「特撮映画」の草分けとして国民的人気を博した。観客動員数は、第1作「ゴジラ」の961万人を始めとして、多くの作品で数百万人を記録しており、全30作の累計観客動員数は令和6年6月時点で約1億2000万人に達している。 なお、これら映画の広告等には、原告の「製作・配給」であること、「東 宝系」の映画館で公開されていることが明記されていた(第1作の広告につき甲67参照)。 イ令和元年7月までの映画「ゴジラ」シリーズのビデオグラムの売上数量(レンタルを除く)は、合計で約180万本、売上金額(卸値)は、約161億円である。また、令和2年1月~5月の映画「ゴジラ」シリーズのビデ オグラムの売上数量(レンタルを除く)は、合計で約44万6000本に達しており、原告の売上金額(卸値)は、約14億円に達している。雑誌にDVDの付録が付く「東宝特撮映画DVDコレクション ビデ オグラムの売上数量(レンタルを除く)は、合計で約44万6000本に達しており、原告の売上金額(卸値)は、約14億円に達している。雑誌にDVDの付録が付く「東宝特撮映画DVDコレクション」の「ゴジラ」シリーズ全65号に係る累積発行部数は約280万部に達している。 ウ原告は、多くの企業にゴジラ・キャラクターの商品化を許諾していると ころ、平成28年3月以降の「ゴジラ」シリーズ全作品のゴジラのフィギュアの売上数量及び売上(上代ベース)は、それぞれ約551万個、約110億8000万円に上る(甲53)。なお、原告は、商品化を許諾するに際して、被許諾者との間で、商品の仕様・デザイン等について原告の監修・承認を受け、使用・デザインの改変を行う場合は改めて原告の監修を受けるべ きこと、商品及び宣伝・販売促進材料の一つ一つに本件著作権等表示(「TM&©TOHOCO.,LTD.」)を付すべきこと等を内容とする使用許諾契約を締結し(一例として甲36)、量産品の商品本体(足の裏や尾など)や商品タグには、当該表示が付されている(甲78~80、検甲1~3)。 このほか、「ゴジラ」シリーズのフィギュアの部品が付録につく雑誌「東 宝怪獣コレクション」も販売され、テレビCM(甲38)やウェブサイト(甲39)で宣伝されている。 エ原告のシンボル的なモニュメントとなっている巨大なゴジラ像は、①平成7年に日比谷シャンテ前に設置され、平成30年にTOHOシネマズ日比谷(1年の入場者約181万人)のロビーに移設されたもの、②東京都世 田谷区の東宝スタジオに平成19年に設置されたもの、③平成17年に新 宿東宝ビルの屋上に設置され話題を呼んだ巨大ゴジラの頭部など、一般人の目に触れる原告の関連施設に恒常的に設置されてきた(甲54) の東宝スタジオに平成19年に設置されたもの、③平成17年に新 宿東宝ビルの屋上に設置され話題を呼んだ巨大ゴジラの頭部など、一般人の目に触れる原告の関連施設に恒常的に設置されてきた(甲54)。 オ原告が、国立国会図書館サーチキーワードを「ゴジラ」、書籍のタイトルを「ゴジラ」で検索したところ、令和6年5月31日時点で1469件の検索結果がヒットした。これら書籍の中には、ゴジラ・キャラクターの写真が 掲載されているものも多く含まれている(甲56)。 (4) 映画「シン・ゴジラ」について(甲5~7)ア映画「シン・ゴジラ」は、監督・B、出演・C、D、E外の豪華キャストの下、往年のファミリー・子供向け路線から一転して政治色を前面に出した群像劇として、平成28年7月29日に公開された。新聞において全面 広告が展開され(甲6)、その予告編は原告の公式サイトで500万回に迫る再生回数を上げた(甲2)。 そうした結果、観客動員数569万人、興行収入82.5億円(同年の実写邦画部門第1位、日本映画の歴代でも第22位)という記録的な大ヒットとなり、同年の流行語大賞候補にも「シン・ゴジラ」がノミネートされた。 イ同映画は平成29年11月12日に初めて地上波放送(テレビ朝日)でテレビ放映され、15.2%という高い視聴率を上げ、その後も現在まで、地上波放送、BS放送及びCS放送で繰り返し放送されてきた(甲55)。 なお、テレビ朝日では、上記初めての地上波放送に合わせ、「ゴジラ総選挙2017」として、ゴジラ・シリーズに登場する怪獣の人気投票をウェブサ イトで行い、その結果を特集番組で放映したが、この特集番組を紹介する記事では「日本人なら誰でも知る映画『ゴジラ』シリーズ」と紹介されている(甲9の7)。 ウ映画 怪獣の人気投票をウェブサ イトで行い、その結果を特集番組で放映したが、この特集番組を紹介する記事では「日本人なら誰でも知る映画『ゴジラ』シリーズ」と紹介されている(甲9の7)。 ウ映画「シン・ゴジラ」は、サブスクリプションサービス、レンタル型動画配信(TVOD)及び購入型配信(EST)など様々な形態の配信サービス で広く視聴されてきた(甲55)。また、同映画の宣伝のために、映画に登 場するゴジラの模型が、毎日放送、パルコ、JRの駅等の公共の場や、原告の実店舗で展示されていた(甲24、25)。 (5) 本願商標に係る使用商品の状況アシン・ゴジラの立体的形状をかたどったキャラクター商品(すなわち本願商標に係る使用商品)は、原告自身又は原告からライセンスを受けた複 数の企業により販売され、平成28年から令和6年までの売上数量及び売上額(上代ベース)は、それぞれ約102万個、約26億5000万円である(甲53、77)。 使用商品は、メーカーのサイトで直販されるほか、インターネットのショッピングサイトや、全国に展開する玩具専門店で販売され、また、全国的 に有名な展示即売会に出品されることもある。これらの中には「東宝30cmシリーズ」や「東宝大怪獣シリーズ」と題するシリーズに属するものもある(甲1、15、16、17の1~9、甲21、26~32、35)。 イ上記使用商品の中には、映画「シン・ゴジラ」に使用されたひな形のレプリカフィギュアを10万円近い高価格で受注販売するものもあり、こうし たものについては、量産品におけるような本件著作権等表示が付されているか明らかでないものの、少なくとも、販売サイトには、本件著作権等表示に準じた表示が付されている(甲1の4、5)。 ウ たものについては、量産品におけるような本件著作権等表示が付されているか明らかでないものの、少なくとも、販売サイトには、本件著作権等表示に準じた表示が付されている(甲1の4、5)。 ウ使用商品の写真は「シン・ゴジラ」の劇場パンフレットのほか、一般情報誌、映画雑誌、エンターテインメント総合誌、フィギュア専門誌の広告や本 文記事で紹介されている。劇場パンフレットの部数は43万6387部、雑誌の部数は5000部~20万部である(甲19~21)。 このほか、前記(3)ウの雑誌「東宝怪獣コレクション」第3号から第7号には、使用商品の部品が付録としてついており、これらを全て購入すると完成する仕組みになっている(甲39)。 (6) 「ゴジラ」の文字商標 原告と関係のない第三者が「ゴジラ」又はこれに類似する文字商標(「ゴジラ/GODZILLA」、「GUZZILLA/ガジラ」)の商標登録を受けていたところ、原告の請求に係る複数の無効審判事件において、「『ゴジラ』の文字は原告に係る映画のタイトル及び当該映画に登場する怪獣の名称として著名である」との特許庁の判断が示され、商標法4条1項15号の適用に より無効審判請求を認容する審決がされている(①無効2001-35302号、平成14年7月10日審決、甲72、②無効2019-890045号、令和元年12月16日審決、甲73)。また、同趣旨の拒絶査定例も存在する(甲74、75)。 (7) 本件アンケート ア原告は、令和3年9月2日から同月3日にかけて、調査対象エリアを全国、調査対象を15歳~69歳の男女に設定した上で、有効回収規模1000サンプルとする本件アンケート(甲22、23)を実施した。 調査の方法は、本願商標の写真を 同月3日にかけて、調査対象エリアを全国、調査対象を15歳~69歳の男女に設定した上で、有効回収規模1000サンプルとする本件アンケート(甲22、23)を実施した。 調査の方法は、本願商標の写真を見せて、当該写真の立体的形状を見たことがあるか(質問1)、質問1の写真の立体的形状は、何をモデルにした フィギュアだと思うか(質問2)、フィギュアを購入するとして、何を一番の目安に選ぶか(質問3)、シン・ゴジラやゴジラがどのような姿・形の怪獣か知っているか(質問4)を質問し、回答させるものである。 イ同アンケートによれば、自由回答である質問2において、「ゴジラ」又は「シン・ゴジラ」と答えた者が64.4%に及び、特に男性では70.8% となっている。また、選択式である質問4において、「映画(TV放映やDVD、配信を含む)を見たのでどんな姿、形かはわかる」とする回答1を選んだ者が35.4%、「映画は見ていないが、雑誌やCM、ウェブサイトでみて知っているので、どんな姿・形かはほぼわかる」とする回答2を選んだ者が21.3%に及んでいる。 2 取消事由1(商標法3条1項3号該当性の判断の誤り)について (1) 商標法3条1項3号は、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。・・・)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格又はその役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」 は、商標登録を受けることができない旨を規定しているが、これは、同号掲記の標章は、商品の産地、販売地、形状その他の特性を表示、記述する標章であって、取引に際し必 表示する標章のみからなる商標」 は、商標登録を受けることができない旨を規定しているが、これは、同号掲記の標章は、商品の産地、販売地、形状その他の特性を表示、記述する標章であって、取引に際し必要な表示として誰もがその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合、自他商品・役務識別力 を欠き、商標としての機能を果たし得ないことから、登録を許さないとしたものである。 商品の形状は、本来、商品の機能をより効果的に発揮させたり、美観を向上させるために選択されるものであるから、商品の形状からなる商標は、その形状が、需要者において、その機能又は美観上の理由から選択されると予測 し得る範囲を超えたものである等の特段の事情のない限り、商品等の形状そのものの範囲を出るものでなく、商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとして、商標法3条1項3号に該当するものと解される。 (2) これを本件についてみるに、本願商標は、シン・ゴジラの立体的形状を表 したものであり、原告の主張する本件特徴を全て備えるものである(前記1(2)ウ)。 しかし、本願の指定商品を取り扱う業界においては、恐竜や怪獣(恐竜等をモチーフにした想像上の動物)をかたどった立体的形状からなる様々な商品が製造、販売されている実情が存在する(乙1~23、50~55)ところ、 これらの立体的形状の中には、本願商標の形状が有する上記特徴にも劣らな い際立った特徴的な造形を備えるものもみられる(例えば、乙1の「レッドキング」の長い首と蛇腹状の体表の模様、乙2の「ブラックキング」の頭部から前方に向かって突き出す流線形の角状突起、乙9 い際立った特徴的な造形を備えるものもみられる(例えば、乙1の「レッドキング」の長い首と蛇腹状の体表の模様、乙2の「ブラックキング」の頭部から前方に向かって突き出す流線形の角状突起、乙9の「ジュラシックワールドT-Rex」の誇張された後脚のつま先など)。こうした造形は、際立った特徴を有するものであっても、「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他おもち ゃ、人形」としての機能又は美感上の理由から選択されたと解されるものであって、換言すれば、怪獣又は恐竜に係る商品自体の形状として採用されたにすぎないと認識されるものである。 本願商標の立体的形状に係る本件特徴も、世上一般的にみられる、恐竜や怪獣をかたどった立体的形状が有する上記特徴と本質的に異なるものではな く、指定商品に係る商品の形状そのものの範囲を出るものとまで認めることはできない。 そうすると、本願商標は、「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他おもちゃ、人形」という本願の指定商品の機能や、美観の発揮の範囲において選択されるものにすぎないというべきであり、商標法3条1項3号に該当する。 (3) 原告は、他の恐竜や想像上の動物については、ゴジラ・キャラクターと混同し得るようなものは存在せず、本願商標の登録を認めても他の恐竜や想像上の動物等の商品の使用が妨げられることはない旨主張するが、現時点において本願商標に係る立体的形状と同様の恐竜や想像上の動物についての商品が存在しないとしても、そのことから直ちに、独占使用の弊害を免れる根拠 となるものではない。 また、原告は、本件特徴を備えた本願商標の立体的形状を見れば、一般消費者において容易に原告のゴジラ・キャラクターであると認識し、他の恐竜や想像上の動物と区別できるから、本願商標の立体的形状は、 。 また、原告は、本件特徴を備えた本願商標の立体的形状を見れば、一般消費者において容易に原告のゴジラ・キャラクターであると認識し、他の恐竜や想像上の動物と区別できるから、本願商標の立体的形状は、自他商品識別機能を有している旨主張するが、この点は、本願商標の立体的形状の使用によ り自他商品識別機能を有するに至った否かという商標法3条2項該当性の問 題として検討するのが相当である。 (4) 以上のとおりであって、本願商標は商標法3条1項3号に該当するから、取消事由1は理由がない。 3 取消事由2(商標法3条2項該当性の判断の誤り)について(1) 原告は、昭和29年以来のゴジラ・キャラクターの長年にわたる使用の結 果、本願商標の形状は原告の出所を表示するものとして著名となっている旨主張するのに対し、被告は、映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラ(第4形態)以外のゴジラ・キャラクターの立体的形状は本願商標の立体的形状と同一視することはできない旨主張するので、商標法3条2項該当性の判断に当たり、本願商標を使用したものと評価できる商品の対象範囲を最初に確定し ておく必要がある。 そこで検討するに、上記1(2)ウで認定したとおり、シン・ゴジラの立体的形状は、それ以前のゴジラ・キャラクターと比較して、頭部が小さくなり、前脚(腕)の細さが一層際立つ一方、尻尾はより太く長くなっているなど、全体のプロポーションに違いが生じているほか、背中から尻尾にかけての部分を 中心に赤みがった色彩が加わっている等の違いがあり、被告が主張するとおり、両者を同一(実質的に同一)と認めることは相当でない。 しかし、商標法3条2項の「使用」の直接の対象はシン・ゴジラの立体的形状に限られるとしても、その結果「需要者が何人かの が主張するとおり、両者を同一(実質的に同一)と認めることは相当でない。 しかし、商標法3条2項の「使用」の直接の対象はシン・ゴジラの立体的形状に限られるとしても、その結果「需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができる」に至ったかどうかの判断に際して、「シン・ゴ ジラ」に連なる映画「ゴジラ」シリーズ全体が需要者の認識に及ぼす影響を考慮することは、何ら妨げられるものではなく、むしろ必要なことというべきである。 (2) 以上の枠組みに従って判断する。 アまず、映画「シン・ゴジラ」は、平成28年7月に公開されると、日本映 画の歴代第22位にランクされる興行収入を上げる記録的な大ヒットとな り、本願商標に係る使用商品だけでも、売上数量102万個、売上額約26億5000万円を記録する(上記1(5)ア)など、本件審決時までの約8年間に、本願の指定商品に集中的に使用された事実が認められる。 イ加えて、シン・ゴジラの立体的形状は、本件特徴を全て備える点を含め、それ以前のゴジラ・キャラクターの基本的形状をほぼ踏襲しているところ、 当該基本的形状は、映画「シン・ゴジラ」の公開以前から、本願の指定商品の需要者である一般消費者において、原告の提供するキャラクターの形状として広く認識されていたことが優に認められる。 すなわち、①昭和29年に始まった映画「ゴジラ」シリーズは、その後60年以上の長きにわたり全30作にわたる新作を次々と公開し、累計観客 動員数約1億2000万人を記録するなど、圧倒的な商業的成功を収めていること、②これらの映画の広告等には、原告の「製作・配給」であること等が明記されていたこと、③この間の映画「ゴジラ」シリーズのビデオグラム及びゴジラのフィギュア商品の売上金額は、それ 成功を収めていること、②これらの映画の広告等には、原告の「製作・配給」であること等が明記されていたこと、③この間の映画「ゴジラ」シリーズのビデオグラム及びゴジラのフィギュア商品の売上金額は、それぞれ百億円を大きく超えていること、④上記フィギュア商品については、原告から商品化の許諾 を受けた第三者企業によって販売されているものも多いが、原告が商品化の主体であることを示す本件著作権等表示が付されていたこと、⑤原告のシンボル的なモニュメントとなっている巨大なゴジラ像は、繁華な商業施設を含む都内の複数の場所に恒常的に設定されていることは、上記1で認定したとおりである。 ウさらに、「ゴジラ」の文字商標は、原告に係る映画のタイトル又は当該映画に登場する怪獣の名称として著名となっているところ(上記1(6)、当裁判所に顕著な事実)、「シン・ゴジラ」を含む「ゴジラ」シリーズでは、登場する怪獣のキャラクターに一貫して「ゴジラ」の名称が使用されている。 エ本願の指定商品の需要者は一般消費者であると解されるところ、そうし た需要者の認識としても、令和3年9月実施の全国の15歳~69歳の男 女を対象とするアンケート調査において、本願商標の立体的形状の写真を示して「何をモデルにしたフィギュアだと思うか」との質問に対する自由回答で、「ゴジラ」又は「シン・ゴジラ」と回答した者が64.4%とされ、極めて高い認知度が示された(上記1(7))。この調査の対象者の選定、質問方法等に特段の問題は見当たらず、その回答結果は、シン・ゴジラの立体 的形状の著名性を示すものといえる。 オ以上を総合すれば、本願商標については、その指定商品に使用された結果、需要者である一般消費者が原告の業務に係る商品であることを認識できるに至ったものと認める 的形状の著名性を示すものといえる。 オ以上を総合すれば、本願商標については、その指定商品に使用された結果、需要者である一般消費者が原告の業務に係る商品であることを認識できるに至ったものと認めることができる。 (3) 被告の主張について ア被告は、本願商標に係る使用商品の使用期間(販売期間)が「永年」とはいえない旨主張する。しかし、映画「シン・ゴジラ」が公開された平成28年頃から本件審決時までの約8年間にわたって、原告が本願商標をその指定商品に継続して使用した事実は認められるところ(上記1(5))、これ自体、それなりの使用期間と評価することができる。 更にいえば、そもそも商標法3条2項の「使用」につき「永年」の要件が課されているわけではないし、「需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができる」に至ったか否かは、使用期間だけでなく、商品の販売数量、広告宣伝の規模、話題性等も総合して判断すべきものである。加えて、本件においては、本願商標の使用以前から、原告を商品化の主 体とするゴジラ・キャラクターの商品が需要者に広く深く浸透しており、本願商標の立体的形状はこれとの連続性が認められるという特殊な事情も存在している。 こうした点を考慮すると、本願商標について、上記使用期間が「永年」とまでいえないとしても、同項該当性に係る前記判断が左右されるものでは ない。 イ被告は、原告主張の使用商品の販売実績についてはこれを裏付ける客観的証拠はなく、また、これが事実としても、本願の指定商品を扱う業界においてどの程度のものであるかの多寡を確認することはできない旨主張する。 しかし、甲53、77によれば、上記販売実績は、原告社内の信用性のあるデータに基づき作成されたものと認められ 定商品を扱う業界においてどの程度のものであるかの多寡を確認することはできない旨主張する。 しかし、甲53、77によれば、上記販売実績は、原告社内の信用性のあるデータに基づき作成されたものと認められ、不合理な点は認められない。 また、被告が、本件審決が判示したように、「玩具業界全体」における使用商品の占有率を問題にするのであれば、極めて多様なジャンルが存在する玩具業界の実情を無視して、大きすぎる分母に基づいた議論をするものであり、採用できない。 また、被告は、使用商品は原告でなくライセンシーにより販売されてい るにすぎないこと、「東宝」の文字を冠した使用商品でも原告以外のメーカー名が表示されていること、使用商品本体への本件著作権等表示については、本体の足の裏側の目立たない位置に小さく表示されているにすぎず需要者の注目を惹かないこと等を主張する。しかし、出願人から許諾を受けた者による使用も、第三者による当該商標の使用態様が出願人によって適 切に管理されており、需要者が出願人の商品であると認識し得るような場合には、商標法3条2項にいう「使用」に含まれると解すべきところ、原告は前記1(3)ウのとおりライセンシーとの間に使用許諾契約を締結し、使用商品の形態も含めて監修するとともに、フィギュア類の出所が原告であることを示す適切な管理をしている。本件著作権等表示が、当該商品が原告 の許諾に基づき製造されたことを示すことは特段の困難なく理解できるものである。 ウ以上のほか、被告は、使用商品が掲載された雑誌の種類が少ない、書籍や展示即売会の来場者は限定されている、ゴジラ像の恒常的設置は東京都内の4か所にとどまる、本件アンケートには本願商標の立体的形状と原告と の関連についての質問がないなど、原告の主張立証の逐一を 展示即売会の来場者は限定されている、ゴジラ像の恒常的設置は東京都内の4か所にとどまる、本件アンケートには本願商標の立体的形状と原告と の関連についての質問がないなど、原告の主張立証の逐一を論難するが、 ゴジラ・キャラクターの圧倒的な認知度の前では些末な問題にすぎず、上記(2)の判断を左右するものとはいえない。 4 結論以上によれば、本願商標は商標法3条2項に該当しないとした本件審決の判断には誤りがあり、原告の請求には理由がある。よって、本件審決を取り消すこ ととし、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官宮坂昌利 裁判官本吉弘行 裁判官 岩井直幸 別紙1 略語一覧 (略語) (意味)・本願商標別紙2「本願商標」の構成からなる立体商標・原出願本願商標について、原告が令和元年10月10日にした本文 第2の1(1)の商標登録出願・本願原出願に基づく分割出願として、原告が令和2年9月29日にした本文第2の1(2)の商標登録出願・使用商品本願の指定商品(縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形)につき、本願商標の立体的形状が使用され ていると認められる商品・本件アンケート原告が業者に委託して令和3年9月に実施した「ゴジラの認知状況に関するWEBアンケート調査」(甲22、23)・本件特徴映画「 用されていると認められる商品・本件アンケート原告が業者に委託して令和3年9月に実施した「ゴジラの認知状況に関するWEBアンケート調査」(甲22、23)・本件特徴映画「ゴジラ」シリーズに登場するゴジラ・キャラクターに共通する特徴として、本文第3の1【原告の主張】(3)で原告が主張する特徴・本件著作権等表示ゴジラ・キャラクターの商品に使用されている「TM&©TOHOCO.,LTD.」の表示 別紙2 本願商標 別紙3 フィギュア写真1 ① ② 別紙4 フィギュア写真2 ① ② 別紙5 フィギュア写真3 ① ②
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