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主文 本件上告を却下する。上告費用は上告人株式会社たから荘の負担とする。理由 職権をもつて調査すると、本件上告申立は、控訴人株式会社A1(上告人、被告)からのみなされたものではあるが、本件は、民法三九五条但書所定の抵当権者の賃貸借解除請求事件であつて、いわゆる必要的共同訴訟であるから、他の共同控訴人であるA2もまた上告人たる地位を取得するものと解すべきである。ところが、原審は、被控訴人(被上告人、原告)B実業株式会社の本件請求にかかる賃貸借は、抵当権者の優先弁済を受ける権利を妨害する法的存在とはなり得ないから、かかる抵当権者においてその解除を請求する必要も実益もないという理由で主文で第一審判決を破棄して被控訴人の本件請求を棄却したものであることが判文上明白である。されば、原判決理由の当否を云々して原判決主文の破棄を求める本件上告は、結局自己に不利益な事項を求めるものに帰し、上告の利益を欠くものといわなければならない。それ故、本件上告は、不適法であつて、その欠缺が補正することができないものであるから却下を免れない。よつて、民訴三九九条の三、九五条、八九条、九三条一項但書に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官斎藤悠輔裁判官入江俊郎裁判官下飯坂潤夫裁判官高木常七- 1 - 常七
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