- 1 -主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1原告の請求被告が,平成15年7月7日付けで原告の平成14年分所得税についてした更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分(ただし,いずれも分離長期譲渡所得金額を485万5013円として計算した額を超える部分)を取り消す。 第2事案の概要本件は,原告が,その所有に係る一団の不動産(土地及びその上の建物)を第三者に譲渡した際の売却代金につき,①売却不動産のすべてが居住用財産に該当するとして,租税特別措置法(平成16年3月31日法律第14号による改正前のもの。以下「措置法」という)35条1項所定の特別控除を行うとともに,。 ②必要経費として一部の建物(温室)の取得費用を計上することにより,分離長期譲渡所得金額を0円として平成14年分所得税の確定申告を行ったところ,被告から,①’上記温室は居住用財産ではなく,これに当たるのは売却不動産全体の33.2パーセントにすぎないこと,②’上記温室は元々原告の所有に属し,取得費用は計上できないことを理由に,前掲の更正処分(以下「本件更正処分」という)及び過少申告加算税賦課決定処分(以下,これらを併せて「本件更正。 処分等」という)を受けたため,原告がそれらの取消しを求めた抗告訴訟であ。 る。 なお,原告は,本訴係属後,②の主張を撤回するとともに,売却不動産のうち居住用財産の占める割合を89.58パ-セント(分離長期譲渡所得金額485万5013円)とする主張に改め,取消請求の対象をこれを前提として計算した額を超える範囲に減縮した。 前提事実(争いのない事実及び証拠により容易に認定できる事実)- 2 -( )当事者(甲13,14) 原告の父A(以下「A」という)は,かねてBの名称で個人として を超える範囲に減縮した。 前提事実(争いのない事実及び証拠により容易に認定できる事実)- 2 -( )当事者(甲13,14) 原告の父A(以下「A」という)は,かねてBの名称で個人としての園。 芸業を営んでいたところ,昭和36年10月17日,これを法人成りして花き園芸業等を目的とする合資会社B(以下「B」という)を設立した。 。 原告は,昭和60年ころ,Bの無限責任社員に就任し,以後,同社を経営している。 ( )不動産の譲渡(甲3の1ないし9,13,乙1,8,原告本人) Aは,昭和59年ころ,別紙不動産目録1ないし8記載の各土地(以下,個別には「446-175の土地」のように地番で表記し,これらを「本件土地」と総称する)を取得し,その後,その上に同目録9ないし13記載。 の各建物(以下,個別には同目録9記載の建物を「本件住宅,同目録10」記載の建物を「本件車庫・倉庫,同目録11記載の建物を「本件倉庫,」」同目録12記載の建物を「本件温室(北,同目録13記載の建物を「本)」件温室(南」といい,2つの温室を併せて「本件温室,本件温室以外の)」各建物を併せて「本件住宅等,これらの建物すべてを「本件建物」と総称」し,さらに,本件土地と本件建物を併せて「本件不動産」という)を建築。 した(なお,本件温室については,原告が建築したことをうかがわせる証拠もないではないが,いずれにしても結論に影響しない。 。)原告は,昭和61年11月29日,相続により本件不動産の所有権を取得し,本件住宅等を居住の用に供する一方,本件温室をBに賃貸していた(もっとも,平成12年10月以降の賃料は支払われていない)が,平成14。 年3月6日,株式会社Cに対し,本件不動産を売買代金総額1億4512万0500円で売り渡した(ただし,所有権移 賃貸していた(もっとも,平成12年10月以降の賃料は支払われていない)が,平成14。 年3月6日,株式会社Cに対し,本件不動産を売買代金総額1億4512万0500円で売り渡した(ただし,所有権移転・物件引渡し時期は同年11月26日。以下「本件譲渡」という。 。)( )原告による確定申告(乙2,3) 原告は,平成15年3月17日,被告あてに,分離課税に係る長期譲渡所- 3 -得の収入金額を1億4512万0500円,同所得金額を0円として,別表「」,。 1の確定申告額欄記載のとおり平成14年分所得税の確定申告をした原告が上記確定申告の際に提出した譲渡所得計算書には,①売却代金総額1億4512万0500円,②土地の取得費5434万6070円,③建物の取得費2625万円(温室)及び2500万円(自宅購入,④土地の造)成費2500万円,⑤譲渡費用518万5670円,⑥収入金額から必要経費を差し引いた金額933万8760円,⑦特別控除額3000万円,⑧所得金額0円,⑨特例適用条文措35条と記載されている。 ( )被告による課税処分(甲2) ,,「,被告は平成15年7月7日付けで取得費の一部に誤りがあったため及び譲渡資産の一部について租税特別措置法第35条の適用が非該当となったため」との理由で,別表1の「被告主張額」欄記載のとおり,原告の平。 成14年分所得税につき本件更正処分等を行った。 ( )本訴提起に至る経緯(甲1,乙11) 原告は,平成15年9月1日,被告に対し,本件更正処分等について異議を申し立てたが,被告は,同年11月27日,これを棄却するとの決定をした。さらに,原告は,同年12月25日,国税不服審判所長に対し,審査請求を申し立てたが,同所長は,平成16年12月1日,これを棄却するとの裁決を 被告は,同年11月27日,これを棄却するとの決定をした。さらに,原告は,同年12月25日,国税不服審判所長に対し,審査請求を申し立てたが,同所長は,平成16年12月1日,これを棄却するとの裁決をした。以上の経緯は,別表2記載のとおりである。 原告は,平成17年2月9日,当庁に対し,本訴を提起した。 ( )関係法令等の抜粋 ア所得税法(譲渡所得)33条1項譲渡所得とは,資産の譲渡(建物又は構築物の所有を目的とする地上権又は賃借権の設定その他契約により他人に土地を長期間使用さ- 4 -せる行為で政令で定めるものを含む。以下この条において同じ)に。 よる所得をいう。 (中略)3項譲渡所得の金額は,次の各号に掲げる所得につき,それぞれその年中の当該所得に係る総収入金額から当該所得の基因となつた資産の取得費及びその資産の譲渡に要した費用の額の合計額を控除し,その残額の合計額(当該各号のうちいずれかの号に掲げる所得に係る総収入金額が当該所得の基因となつた資産の取得費及びその資産の譲渡に要した費用の額の合計額に満たない場合には,その不足額に相当する金額を他の号に掲げる所得に係る残額から控除した金額。以下この条において「譲渡益」という)から譲渡所得の特別控除額を控除した。 金額とする。 1号資産の譲渡(前項の規定に該当するものを除く。次号において同じ)でその資産の取得の日以後5年以内にされたものによる所。 得(政令で定めるものを除く)。 2号資産の譲渡による所得で前号に掲げる所得以外のもの4項前項に規定する譲渡所得の特別控除額は,50万円(譲渡益が50万円に満たない場合には,当該譲渡益)とする。 (以下略)イ措置法(長期譲渡所得の課税の特則)31条1項個人が,その有する土地若しくは土地の上に存する権利(以下第 50万円(譲渡益が50万円に満たない場合には,当該譲渡益)とする。 (以下略)イ措置法(長期譲渡所得の課税の特則)31条1項個人が,その有する土地若しくは土地の上に存する権利(以下第32条までにおいて「土地等」という)又は建物及びその附属設備。 (「」。),若しくは構築物以下第32条までにおいて建物等というでその年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡(略)を- 5 -した場合には,当該譲渡による譲渡所得については,同法第22条及,,び第89条並びに第165条の規定にかかわらず他の所得と区分しその年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(略)から長期譲渡所得の特別控除額を控除した金額(略)に対し,次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額に相当する所得税を課する。 1号課税長期譲渡所得金額が4000万円以下である場合当該課税長期譲渡所得金額の100分の20に相当する金額2号課税長期譲渡所得金額が4000万円を超える場合次に掲げる金額の合計額イ800万円ロ当該課税長期譲渡所得金額から4000万円を控除した金額の100分の25に相当する金額2項個人が,平成10年1月1日から平成15年12月31日までの間に,その有する土地等又は建物等でその年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には,当該譲渡による譲渡所得については,前項の規定により当該譲渡に係る課税長期譲渡所得金額に対し課する所得税の額は,同項各号の規定にかかわらず,当該課税長期譲渡所得金額の100分の20に相当する額とする。 3項前2項に規定する所有期間とは,当該個人がその譲渡をした土地等又は建物等をその取得(建設を含む)をした日の翌日から引き続。 き所有していた期間として政令で定める期間をいう に相当する額とする。 3項前2項に規定する所有期間とは,当該個人がその譲渡をした土地等又は建物等をその取得(建設を含む)をした日の翌日から引き続。 き所有していた期間として政令で定める期間をいう。 4項第1項に規定する長期譲渡所得の特別控除額は,100万円(長期譲渡所得の金額が100万円に満たない場合には,当該長期譲渡所得の金額)とする。 (以下略)(居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)- 6 -31条の31項個人が,その有する土地等又は建物等でその年1月1日において第31条第3項に規定する所有期間が10年を超えるもののうち居住用財産に該当するものの譲渡(略)をした場合(当該個人がその年の前年又は前々年において既にこの項の規定の適用を受けている場合を除く)には,当該譲渡による譲渡所得については,第31条第1項。 (同条第2項の規定により適用される場合を含む)の規定により当。 該譲渡に係る課税長期譲渡所得金額に対し課する所得税の額は,同条第1項各号及び同条第2項の規定にかかわらず,次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額に相当する額とする。 1号課税長期譲渡所得金額が6000万円以下である場合当該課税長期譲渡所得金額の100分の10に相当する金額2号課税長期譲渡所得金額が6000万円を超える場合次に掲げる金額の合計額イ600万円ロ当該課税長期譲渡所得金額から6000万円を控除した金額の100分の15に相当する金額(以下略)(居住用財産の譲渡所得の特別控除)35条1項個人が,その居住の用に供している家屋で政令で定めるものの譲渡(当該個人の配偶者その他の当該個人と政令で定める特別の関係がある者に対してするもの及び所得税法第58条の規定又は第33条から第33条の4まで,第37条 の用に供している家屋で政令で定めるものの譲渡(当該個人の配偶者その他の当該個人と政令で定める特別の関係がある者に対してするもの及び所得税法第58条の規定又は第33条から第33条の4まで,第37条,第37条の4,第37条の7若しくは第37条の9の2の規定の適用を受けるものを除く。以下この条において同じ)若しくは当該家屋とともにするその敷地の用に供され。 - 7 -ている土地若しくは当該土地の上に存する権利の譲渡(譲渡所得の基因となる不動産等の貸付けを含む。以下この条において同じ)をし。 た場合又は災害により滅失した当該家屋の敷地の用に供されていた土地若しくは当該土地の上に存する権利の譲渡若しくは当該家屋で当該個人の居住の用に供されなくなつたものの譲渡若しくは当該家屋で当該個人の居住の用に供されなくなつたものとともにするその敷地の用に供されている土地若しくは当該土地の上に存する権利の譲渡を,これらの家屋が当該個人の居住の用に供されなくなつた日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの間にした場合には,当該個人がその年の前年又は前々年において既にこの項又は第36条の2,第36条の5,第36条の6若しくは第41条の5の規定の適用を受けている場合を除き,これらの全部の資産の譲渡に対する第31条又は第32条の規定の適用については,次に定めるところによる。 1号第31条第1項に規定する長期譲渡所得の特別控除額は,同条第4項の規定にかかわらず,3000万円(次号の規定により読み替えられた第32条第1項の規定の適用を受ける場合には,同項の規定により控除される金額を控除した金額)と当該資産の譲渡に係る長期譲渡所得の金額とのいずれか低い金額とする。 2号第32条第1項第1号中「短期譲渡所得の金額」とあるのは,「短期譲渡所得の金 項の規定により控除される金額を控除した金額)と当該資産の譲渡に係る長期譲渡所得の金額とのいずれか低い金額とする。 2号第32条第1項第1号中「短期譲渡所得の金額」とあるのは,「短期譲渡所得の金額から3000万円(短期譲渡所得の金額のうち第35条第1項の規定に該当する資産の譲渡に係る部分の金額が3000万円に満たない場合には,当該資産の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額」とする。 2項前項の規定は,その適用を受けようとする者の同項に規定する資産の譲渡をした日の属する年分の確定申告書に,同項の規定の適用を- 8 -,,受けようとする旨及び同項の規定に該当する事情の記載がありかつ当該譲渡による譲渡所得の金額の計算に関する明細書その他財務省令で定める書類の添付がある場合に限り,適用する。 (以下略)ウ「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて(昭」和46年8月26日付直資4-5ほか。ただし,平成15年12月12日付課資3-5ほかによる改正前のもの。以下「措置法通達」という)。 (居住用家屋の範囲)31の3-2措置法第31条の3第2項に規定する「その居住の用に供している家屋とはその者が生活の拠点として利用している家屋一」,(時的な利用を目的とする家屋を除く)をいい,これに該当するかど。 うかは,その者及び配偶者等(社会通念に照らしその者と同居することが通常であると認められる配偶者その他の者をいう。以下この項において同じ)の日常生活の状況,その家屋への入居目的,その家屋。 の構造及び設備の状況その他の事情を総合勘案して判定する(以下。 略)(店舗兼住宅等の居住部分の判定)31の3-7その居住の用に供している家屋のうちに居住の用以外の用に供されている部分のある家屋に係る措置法令第20条の3第 情を総合勘案して判定する(以下。 略)(店舗兼住宅等の居住部分の判定)31の3-7その居住の用に供している家屋のうちに居住の用以外の用に供されている部分のある家屋に係る措置法令第20条の3第2項に規定するその居住の用に供している部分及び当該家屋の敷地の用に供されている土地等のうちその居住の用に供している部分は,次により判定するものとする。 ( )当該家屋のうちその居住の用に供している部分は,次の算式によ り計算した面積に相当する部分とする。 当該家屋のうち当該家屋のうちAその居住の用に+その居住の用と×- 9 -専ら供している居住の用以外の居住の用以外の部分の床面積A用とに併用されA+用に供されていている部分の床る部分の床面積面積B( )当該土地等のうちその居住の用に供している部分は,次の算式に より計算した面積に相当する部分とする。 当該土地等のう当該土地等のう当該家屋の面積のうちその居住の用+ちその居住の用×ち( )の算式により計 に専ら供していと居住の用以外算した面積る部分の面積の用とに併用されている部分の当該家屋の床面積面積(居住用家屋の敷地の判定)31の3-12譲渡した土地等が措置法第31条の3第2項に規定する居住の用に供している家屋の「敷地」に該当するかどうかは,社会通念に従い,当該土地等が当該家屋と一体として利用されている土地等であつたかどうかにより判定する。 本件の争点本件土地のうち,措置法35条所定の居住用家屋(本件住宅等)の敷地に当たる部分の割合(以下,土地全体に占める居住用家屋の敷地の割合を「居住割合」という)はどれだけか。 。 争点に関する当事者の主張( )原告の主張 以下のとおり,本件譲渡当時,本件土地の総面積3339.2 (以下,土地全体に占める居住用家屋の敷地の割合を「居住割合」という)はどれだけか。 。 争点に関する当事者の主張( )原告の主張 以下のとおり,本件譲渡当時,本件土地の総面積3339.26平方メートルのうち,本件住宅等の敷地に当たらない部分は,本件温室の底地として利用されている建築面積合計347.76平方メートルのみであり,残りの- 10 -2991.50平方メートルは,本件住宅等の底地や庭地等として利用されてきたので,本件土地の居住割合は89.58パーセントである。 ア本件土地の利用状況本件土地の居住割合は,社会通念に従い,当該土地が当該家屋と一体として利用されている土地等であったかどうかの基準によって判断されるべきである。 しかるところ,本件土地は,本件住宅を中心とし,本件建物を囲繞する一団の土地であって,本件譲渡以前から,本件土地を構成する各土地の筆境には何ら遮蔽物が存在しておらず,原告は,本件土地を一団の土地として,本件住宅等の敷地(庭地又は通路)として利用してきた。すなわち,本件土地の入口の門扉等の形態(甲5の1・2,本件土地の外周に設け)(),られた外壁及びこれに沿って植栽された樹木の形態甲5の3ないし7(),本件車庫・倉庫と本件住宅との間に塀などの障壁がないこと甲5の8本件住宅と本件温室との間にも塀などの障壁がないこと(甲5の9)などの事情を総合すれば,社会通念上,本件温室の底地以外の本件土地は,居住用家屋である本件住宅等と一体となって利用されていたというべきである。 ,。 本件譲渡時における各土地の具体的な利用状況は以下のとおりである(ア)7-2の土地本件住宅の敷地の門扉及び本件住宅への通路部分として利用されていた。 (イ)446-939の土地門から本件住宅に至る通路部分として利 地の具体的な利用状況は以下のとおりである(ア)7-2の土地本件住宅の敷地の門扉及び本件住宅への通路部分として利用されていた。 (イ)446-939の土地門から本件住宅に至る通路部分として利用されていた。 (ウ)446-177の土地(平成14年10月1日,7-1の土地に合筆されている)。 門から本件住宅西側に向かう通路部分及び本件住宅の庭地として利用- 11 -されていた。 (エ)7-1の土地本件住宅の庭地として利用されていた。 (オ)446-954の土地本件住宅の東側に向かう通路部分として利用されていた。 (カ)446-383の土地門から本件住宅西側に向かう通路部分,本件温室(北)の敷地部分,及び本件住宅の庭地として利用されていた。 (キ)446-175の土地本件住宅の底地,本件住宅東側に向かう通路部分及び本件住宅の庭地として利用されていた。 (ク)446-176の土地(平成14年10月1日,446-175の土地に合筆されている)。 本件住宅の庭地として利用されていた。 (ケ)446-956の土地本件住宅の庭地,本件住宅西側に向かう通路部分及び本件温室の底地として利用されていた。 (コ)446-955の土地桜や柳を植えて,本件住宅の庭地として利用されていた。 (サ)446-406の土地(平成14年10月1日,446-383の土地に合筆されている)。 本件温室の底地及び本件住宅の庭地として利用されていた。 イ固定資産税の課税状況,,,,本件土地のうち7-1446-177446-406の各土地は従来農地として固定資産税を賦課されてきたが,平成11年度以降,雑種地として課税されることになった。この課税変更は,a町が,本件温室の- 12 -周辺土地は現実に農地ないし鉢物置場として使用されておら 農地として固定資産税を賦課されてきたが,平成11年度以降,雑種地として課税されることになった。この課税変更は,a町が,本件温室の- 12 -周辺土地は現実に農地ないし鉢物置場として使用されておらず,本件住宅の庭地として利用されていると判断した結果にほかならない。なぜなら,本来なら本件温室のように地面にコンクリートが敷設されていない温室は農業用設備とみなされ,その敷地を含む土地が固定資産税の評価において宅地若しくは宅地並み課税となることなどあり得ないからである。 ウ「建物配置.利用計画図」の書込み別紙の建物配置.利用計画図(甲4,乙8添付図面。以下「別紙図面」という)の各所に「鉢物植木置場「不要植木等置場」の記載がある。 ,」,が,同図面は,平成14年10月ころ,本件土地に含まれる一部農地の転用目的で作成されたものであり,同図面に記載されている利用状況は,農地転用が是認されやすいように,あえて一部真実とは異なる記載がなされている。 エ被告の主張に対する反論被告は,本件土地の居住割合を,単純に本件住宅等の建築面積の本件建物全体の建築面積に占める割合である33.2パーセントと主張するが,そのような結論は,以下のとおり,著しく社会通念に反し不当である。 (ア)本件土地は,本件建物に比べて更地部分が極めて大きく,本件住宅等を囲む一団の土地により構成されている土地であり,本件住宅等と一体として利用されていたにもかかわらず,被告主張のように,建物の建築面積の案分割合によって居住割合を求めることは,極めて形式的であって,当該土地が当該家屋と一体として利用されている土地であったかどうかの基準に真っ向から反する結果となる。 (イ)また,被告は,Bが本件温室の底地以外の土地についても事業の用,,。 に供していた旨主張するが以下のとおり 体として利用されている土地であったかどうかの基準に真っ向から反する結果となる。 (イ)また,被告は,Bが本件温室の底地以外の土地についても事業の用,,。 に供していた旨主張するが以下のとおりかかる事実は認められないaBは,平成2年ころ,原告から,本件温室(南)の南側及び東側の各土地部分を鉢物置場として借り入れ東側の土地部分には寒冷遮直,(- 13 -射日光や寒冷から植物を保護するための覆い)を設置した上,鉢物置場として使用していた。上記南側及び東側の各土地部分の合計面積は約300坪であり,原告は,本件温室の建築面積約100坪と併せて約400坪を賃貸していた。この事実は,国土地理院が平成2年5月15日に撮影した航空写真(甲12の1)に,本件温室の南側及び東側が鉢物置場として利用されている状況が写っていることからも明白である。 しかし,上記土地部分以外の土地をBが原告から賃借していた事実はない。 b平成12年ころに至ると,Bの主な業務が花き園芸業から飲食店経営に移行したため,本件温室の敷地以外の土地を鉢物置場として使用する必要性がなくなり,本件温室(南)の南側及び東側の各土地部分は鉢物置場として利用されなくなった。 c本件譲渡の当時(平成14年3月)も,平成12年ころと同様であり,本件温室の底地以外の土地部分が鉢物置場等として使用されていた事実はない。 ( )被告の主張 本件土地の居住割合は,居住の用に供されていた本件住宅等の合計建築面積172.58平方メートルを,これと居住の用以外の用に供していた本件温室の合計建築面積347.76平方メートルを加えた520.34平方メートルで除した33.2パーセント(小数点第2位以下を切上げ)と算出するのが合理的であり,したがって,これを前提とする本件更正処分等は適法である。 347.76平方メートルを加えた520.34平方メートルで除した33.2パーセント(小数点第2位以下を切上げ)と算出するのが合理的であり,したがって,これを前提とする本件更正処分等は適法である。 ア居住用財産の立証責任措置法35条1項の居住用財産の譲渡所得の特別控除は,個人が,その居住の用に供している家屋又はその敷地の用に供されている土地等を譲渡- 14 -する場合には,これに代わる居住用財産を取得するのが通常であるなど,一般の資産の譲渡に比して特殊な事情があり,担税力も高くない例が多いことなどから設けられた特例である。 したがって,かかる特則・例外規定たる非課税要件規定については,租税負担公平の原則から不公平の拡大を防止するため,解釈の狭義性,厳格性が要求されるべきであり,その適用要件の存在は,上記特例の適用を求める原告の側にその立証責任が課せられているというべきである。 イ本件土地の利用状況原告は,本件温室の底地以外の本件土地が本件住宅等の敷地の用に供されていた旨主張するが,被告所部係官による税務調査開始時においては,本件建物は取り壊され,本件土地も既に造成されており,本件譲渡当時における本件不動産の利用状況を確認することができず,以下のとおり,関係各証拠からもこれを明らかにすることができない。 (ア)原告の主張が変遷していること原告は,異議申立てや異議調査においては,本件譲渡時,Bに対して本件温室の周辺の土地を含む約400坪を賃貸しており,本件土地の居住割合は50パーセント位である旨主張しており,原告の上記主張と明らかに異なっている。 また,原告は,一筆ごとの土地の利用状況を抽象的に主張するのみであって,本件土地のどの部分を何に利用していたかを具体的に示すことをしていない。 (イ)Bが本件温室の周辺の土地を利用して っている。 また,原告は,一筆ごとの土地の利用状況を抽象的に主張するのみであって,本件土地のどの部分を何に利用していたかを具体的に示すことをしていない。 (イ)Bが本件温室の周辺の土地を利用していたこと原告は,異議申立ての調査を担当した被告所部係官に対し,Bが本件温室の周辺の土地を鉢植えの植木置場等として利用していた旨供述している。 また,Bは,現在,愛知県愛知郡a町b番の土地1256平方メート- 15 -ル(以下「本件借地」という)を借り受け,同地上に温室を建築して。 事業の用に供しているところ,その温室周辺の土地も鉢物等の育成,養生及び保管用地,不要植木等の一時置場,運搬用車両の通路及び駐車スペースとして利用されていることから明らかなとおり,かかるスペースの存在は花き園芸業に不可欠である。 (ウ)平成12年以降,本件温室の周辺の土地をBに賃貸しなくなった理由が不合理であること原告は,平成12年ころになると,Bの主な業態が変わり,花き園芸業から飲食業に移行したため,本件温室の周辺の土地を使用する必要がなくなったが,名古屋駅のJRツインタワーができて,植木管理の仕事,,,。 が増え平成14年本件借地を賃借し温室を建てたと供述しているしかしながら,JRツインタワーは,平成11年12月に完成し,平成12年3月に全面開業しているところ,原告は,異議調査担当職員に対し,本件温室を利用していることからJR東海の仕事を受注できた旨供述しており,しかも,平成12年9月期からのBの確定申告書添付書類の売掛金内訳書には,D(植木リース事業の元請先であり,平成13年12月13日に「D」と商号変更)の記載があるから,本件譲渡以前である平成12年3月ころから,BがJRツインタワー内の園芸フロアの下請けとして植木リース事業を行っていたこ の元請先であり,平成13年12月13日に「D」と商号変更)の記載があるから,本件譲渡以前である平成12年3月ころから,BがJRツインタワー内の園芸フロアの下請けとして植木リース事業を行っていたことが認められる。このことは,植木リース事業に係る売上高が,平成11年9月期を基に比較すると,平成12年9月期は170パーセント,平成13年9月期は212パーセントと増加していることからも裏付けられる。 したがって,平成12年以降,本件温室の周辺をBが利用する必要がなくなったとの原告の供述は不合理である。 (エ)通路がBの事業に使用されていること原告本人尋問の結果によれば,本件譲渡時,本件温室の東側にある通- 16 -路は,専ら本件温室のために使われており,本件土地の入口から本件温室まで延びている通路も,Bの事業のために使用されていたと認められる。 (オ)本件温室の底地以外の土地も,Bの事業に使用されていること原告本人尋問の結果によれば,本件温室(北)と本件温室(南)の間にあるボイラーを,平成12年以降もBが使用していたことが認められるし,本件温室の東側の敷地上,本件車庫・倉庫の西側の敷地上,本件住宅の東側の敷地上,本件温室(北)の北東側の敷地上には,Bの事業のための空き鉢,植木等が置かれていることが確認でき,本件温室の敷地以外の場所が,Bの事業のためにも使用されていたことが明らかである。 (カ)本件温室の敷地以外の土地が,本件住宅の庭地とは認められないこと原告は,Bが平成12年頃まで使用していた土地は,その後,整地をしたり,草花を植えたり,花壇を造って,庭地として使用してた旨供述するが,そのような事実は確認できない。 ,,「」,「」,また原告は別紙図面の446-955山林7-1畑「446-406」の付近に,桜 ,花壇を造って,庭地として使用してた旨供述するが,そのような事実は確認できない。 ,,「」,「」,また原告は別紙図面の446-955山林7-1畑「446-406」の付近に,桜,柳などを植えていたが,ほとんど手入れが行き届かず,本件車庫・倉庫の南東側等には竹が増殖していた旨供述しており,そのような状況は,写真(甲5の1ないし11,乙9)からも確認できる。これらは,いずれも雑木林の様で,ほとんど放置されており,本件住宅の庭地として利用されていなかったといえる。 (キ)航空写真からも利用状況が確認できないこと原告は,平成2年5月撮影の航空写真(甲12の1)には,本件温室の東側に寒冷遮が認められるのに対し,平成12年10月撮影の航空写真(甲11の1)には,これが認められないことを理由に,平成12年- 17 -ころから,本件温室の周辺の土地をBに賃貸していなかったという原告の主張が裏付けられるかのように供述する。 しかしながら,寒冷遮らしき物が見当たらないからといって,その土地が居住用であることが推認されるわけではなく,その具体的利用状況は確認できない。 原告自身,本件土地上の植木について,どれが原告の物でどれがBの物か仕分けができない状況である旨供述しており,Bとの賃貸借契約書は作成していないことなどを考慮すれば,本件土地利用の実態は,原告とBがそれぞれ自由に使用していたと思料され,本件土地の具体的利用状況は明らかでない。 ウ固定資産税の課税変更原告は,愛知県a町が,平成11年度以降,本件土地のうち,7-1,446-177及び446-406の各土地の現況地目を,平成10年度までの農地から雑種地に改めて固定資産税を課税するよう変更したことをもって,同土地が農地ではなく,庭地として利用されていたことを裏付けるもので 7及び446-406の各土地の現況地目を,平成10年度までの農地から雑種地に改めて固定資産税を課税するよう変更したことをもって,同土地が農地ではなく,庭地として利用されていたことを裏付けるものである旨主張する。 しかしながら,固定資産税の賦課期日は,当該年度の初日の属する年の1月1日とされており(地方税法359条,固定資産税の課税標準とな)る土地の価格も賦課期日現在における価格で土地課税台帳等に登録された価格である(同法349条1項。したがって,評価の基本となる地目の)認定も賦課期日である1月1日現在の利用状況によって行うものである。 しかも,地目とは,土地を利用面から分類した名称であり,土地に地目を付する理由も,土地の現況及び利用状況など土地の質的なものを表示するためのものであり,沿革的には地籍上及び課税技術上の必要によるものである。そして,評価基準においては,土地の地目を①田,②畑,③宅地,④鉱泉地,⑤池沼,⑥山林,⑦牧場,⑧原野,⑨雑種地の9地目に区分し- 18 -ており,そのうち,雑種地とは①から⑧までに掲げた土地のいずれにも該当しない土地をいう(不動産登記事務取扱手続準則117条。 )したがって,雑種地としての課税に変更したことによって,その土地が事業用の土地ではなく,居住用の土地であることが推認されるものではない。 エ実際の利用状況の把握が困難である場合の居住割合措置法通達31の3-12によれば,譲渡した土地等が居住の用に供している家屋の敷地に該当するかどうかは,社会通念に従い,当該土地等が当該家屋と一体として利用されている土地等であったかどうかにより判断すると定めているところ,譲渡された土地建物について,実際の利用状況によって居住割合を判断するのが困難である場合には,居住の用に供していた建物と居住の用以外の用 いる土地等であったかどうかにより判断すると定めているところ,譲渡された土地建物について,実際の利用状況によって居住割合を判断するのが困難である場合には,居住の用に供していた建物と居住の用以外の用に供していた建物の建築面積割合により,それぞれの建物の敷地の面積を算定するのが合理的である。このことは,裁判例においても是認されている(大阪地裁昭和40年8月31日判決・税務訴訟資料41巻983頁。 )そうすると,上記のとおり,本件土地の居住割合は,33.2パーセントとするのが合理的である。 第3当裁判所の判断 措置法35条1項所定の居住用財産該当性についての判断の在り方について( )譲渡所得に対する課税制度の概要 ア所得税法33条1項は,譲渡所得につき「資産の譲渡(略)による所,得をいう」と定義し,同条3項柱書は,その金額につき「その年中の。 ,当該所得に係る総収入金額から当該所得の基因となつた資産の取得費及びその資産の譲渡に要した費用の額の合計額を控除し,その残額の合計額(略)から譲渡所得の特別控除額を控除した金額とする」と規定してい。 るところ,同条4項は,特別控除額を50万円(譲渡益が50万円に満た- 19 -ない場合には,当該譲渡益)と定めている。そして,同法22条2項は,譲渡所得(及び一時所得)の金額については,その2分の1に相当する金額を他の所得(退職所得及び山林所得を除く)と合算した総所得金額を。 もって,所得税の課税標準と定め,これに同法89条所定の税率を乗じて所得税額を算出することとしている。 他方,措置法31条1項は,個人が,その有する土地若しくは土地の上に存する権利又は建物及びその附属設備若しくは構築物で,その年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には,当該譲渡による譲渡所得 条1項は,個人が,その有する土地若しくは土地の上に存する権利又は建物及びその附属設備若しくは構築物で,その年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には,当該譲渡による譲渡所得については,所得税法22条及び89条の規定にかかわらず,他の所得と区分し,その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額から長期譲渡所得の特別控除額を控除した金額に対し,課税長期譲渡所得金額が4000万円以下である場合には,当該課税長期譲渡所得金額の100分の20に相当する金額の,4000万円を超える場合には,800万円に当該課税長期譲渡所得金額から4000万円を控除した金額の100分の25に相当する金額を加えた金額の所得税を課する旨定め,同条4項は,1項に規定する長期譲渡所得の特別控除額を100万円と定めている。 さらに,措置法35条1項は,個人が,その居住の用に供している家屋で政令で定めるものの譲渡若しくは当該家屋とともにするその敷地の用に供されている土地の譲渡をした場合又は災害により滅失した当該家屋の敷地の用に供されていた土地の譲渡を,これらの家屋が当該個人の居住の用に供されなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの間にした場合には,31条1項に規定する長期譲渡所得の特別控除額は,同条4項の規定にかかわらず,3000万円と当該資産の譲渡に係る長期譲渡所得の金額とのいずれか低い金額とすると定めている(ただし,35条2項は,1項を適用するためには,確定申告書に同項の適用を受けようとする旨及び同項の規定に該当する事情の記載があり,か- 20 -つ,当該譲渡による譲渡所得の金額の計算に関する明細書等の添付がある場合に限られる旨定めている。 。)以上を要約すれば,譲渡所得は総合課税が原則であるものの,土地等の譲渡所得に か- 20 -つ,当該譲渡による譲渡所得の金額の計算に関する明細書等の添付がある場合に限られる旨定めている。 。)以上を要約すれば,譲渡所得は総合課税が原則であるものの,土地等の譲渡所得については分離課税制度が採用されるとともに,短期譲渡所得に関する措置法32条と対比すれば明らかなとおり,長期譲渡所得の場合には,税率及び特別控除の点で納税者に有利な制度が採用されている上,譲渡の対象が居住用財産であった場合には,特別控除額において格段に優遇されているということができる。 イところで,居住用財産の譲渡所得の課税については,かつて,戦後の住宅事情を背景として,住宅建設を促進する見地から,その譲渡の日前後1年以内に買換えを行った場合に課税の特例(取得財産の取得価額が譲渡財産の譲渡価額以上であるときは譲渡がなかったものとし,譲渡財産の譲渡価額が取得財産の取得価額を超えるときはその差額分についてのみ譲渡があったものとして課税するもの)が認められていたが,それでは,譲渡前の住居より高価なものへ買い換えると課税が永遠に延期される一方,低価なものへと買い換えたり,住居を手放したりするような担税力が乏しい生活規模縮小の際には課税されるという常識的に割り切れない面があったため,昭和36年に特別控除の制度(35万円)が設けられて,一般的な課税の軽減が図られるようになりその後特別控除額は1000万円昭,,,(和44年法律第15号,1700万円(昭和48年,3000万円(昭))和50年)と順次引き上げられてきた(乙18,19)ところ,かかる特別控除の制度は,個人が自ら居住の用に供している家屋及びその敷地等を譲渡するような場合には,これに代わる居住用財産を取得するのが通常であるなど,一般の資産の譲渡に比して特殊な事情があり,担税力も 特別控除の制度は,個人が自ら居住の用に供している家屋及びその敷地等を譲渡するような場合には,これに代わる居住用財産を取得するのが通常であるなど,一般の資産の譲渡に比して特殊な事情があり,担税力も高くない例が多いことを考慮して設けられた特例措置であると解される(最高裁判所平成元年3月28日第三小法廷判決・判例時報1309号76頁参- 21 -照。 )( )主張立証責任の所在 一般に,国民の自由を制限し義務を課する性質を有する処分,すなわち不利益処分とか侵害処分といわれるものの適法要件については,行政庁側にその主張立証責任が存するというべきであるから,かかる処分の典型例である課税処分の根拠となる事実,すなわち,所得の存在及びその金額などの課税要件事実についても,原則として課税庁が主張立証責任を負うと解すべきである(最高裁判所昭和38年3月12日第三小法廷判決・訟月9巻5号668頁参照。 )もっとも,課税要件の中には,租税法が一般原則に対して特に恩恵的,政策的に租税を減免するための要件として定めているものがあるところ,これらは課税権の発生障害要件ないし消滅要件としての性格を有すると考えられる上,証拠収集の容易性や当該課税要件を定める規定の立法趣旨等を考慮すると,納税者に立証責任を負担させ,又は課税庁が外形的事実を主張立証した場合には納税者にそれを覆すことについての事実上の負担を求めるのが相当と考えられる。 ,,しかるところ措置法35条の定める居住用財産の譲渡所得の特別控除は上記のとおり,個人が自ら居住の用に供している家屋及びその敷地等を譲渡するような場合には,これに代わる居住用財産を取得するのが通常であるなど,一般の資産の譲渡に比して特殊な事情があり,担税力も高くない事例が多いことを考慮して設けられた特例措置であること, 地等を譲渡するような場合には,これに代わる居住用財産を取得するのが通常であるなど,一般の資産の譲渡に比して特殊な事情があり,担税力も高くない事例が多いことを考慮して設けられた特例措置であること,居住用財産であるか否かは,通常,納税者において最も容易に立証できる事項であること,この適用を受けるためには,確定申告において,居住用財産であることを示す事情の記載等を要求する(措置法35条2項)など,立法趣旨としては,納税者にその要件充足の事実を明らかにする負担を課そうとしていると考えられることなどを総合すると,上記特別控除を受ける要件としての居住用財産該当- 22 -性の事実は,納税者の主張立証責任に属すると解するのが相当である。 ( )居住用財産該当性の判断基準 ところで,譲渡した土地等が居住用家屋の敷地に該当するかどうかは,前記(措置法通達31の3-12)のとおり,その具体的利用状況,土地に関する権利関係,当事者の認識等を総合して,社会通念に従い,当該土地等が当該家屋と一体として利用されている土地等であったかどうかにより判断するのが相当である(当事者双方とも,この点については何ら異論はない。 。)もっとも,一団の土地上に,居住用家屋とそれ以外の建物とが混在し,両者の間に塀や障壁等が存在しないため,土地の具体的利用状況が不明確な場合には,上記の判断基準によっても,どの範囲が居住用家屋の敷地でどの範囲がそれ以外の建物の敷地であるかが必ずしも容易に判断し得るとは限らない。このような場合,上記の立証責任の所在に関する一般論を形式的に適用して,当該土地全部(居住用家屋の底地部分を除く)について居住用家屋。 の敷地であることの立証が尽くされていないものとして扱い,上記特別控除の適用を全面的に否定する見解も考えられなくもない。 しかしながら 当該土地全部(居住用家屋の底地部分を除く)について居住用家屋。 の敷地であることの立証が尽くされていないものとして扱い,上記特別控除の適用を全面的に否定する見解も考えられなくもない。 しかしながら,上記のような場合であっても,居住用建物の敷地とそれ以外の建物のそれとの割合的数値が算出可能であるならば,そのような割合でもって譲渡所得を分割した上,前者について特別控除を適用するのが措置法35条の立法趣旨や課税の謙抑性の精神に合致すると考えられるところ,経験則上上記の割合は特段の事情が存しない限り当該建物の建築面積底,,,(地面積)の比率に近似すると考えられる。そうすると,被告の主張するとおり,かかる場合には,全建物の建築面積に占める居住用家屋のそれの割合を判定し,この割合を譲渡所得に乗じて算出した金額について,上記特別控除を適用するのが合理的というべきである(ちなみに,措置法通達31の3-7も,店舗兼住宅について,居住用財産に該当する部分を判定する際に,居住用と店舗用が併用されている部分の床面積に,専ら居住の用及び専ら店舗- 23 -の用に供されている部分の合計床面積に占める前者の割合を乗じ,これに専ら居住の用に供している部分の床面積を加えて算出することとしているが,これは上記のように,割合的な認定・判断を採用したものとして,合理的といい得る。 。)したがって,納税者は,上記のような一団の土地の具体的利用状況を明らかにすることができないとしても,居住用建物の建築面積さえ立証すれば,上記の割合的判定による特別控除の適用を受けることができる反面,これを超えた範囲についても居住用家屋の敷地であることを主張しようとする場合には,その主張する範囲の土地が居住用建物の敷地として利用されていた具体的事情の立証責任を負担すると解す ことができる反面,これを超えた範囲についても居住用家屋の敷地であることを主張しようとする場合には,その主張する範囲の土地が居住用建物の敷地として利用されていた具体的事情の立証責任を負担すると解するのが相当である。 居住用家屋の敷地に当たる本件土地の範囲・割合について( )本件住宅等が居住の用に供されていた建物であり,本件温室がBに貸し 付けられていた建物であって,居住以外の用に供せられていたことは,前記前提事実のとおりであるところ,原告は,本件譲渡当時,本件温室の底地を除くその余の本件土地は本件住宅等の敷地として利用されてきた旨主張し,その根拠として,①本件土地は一団の土地として本件住宅等の底地,庭地,通路として利用されてきたこと,②平成11年度以降,7-1ほか2筆の土地に対する固定資産税が,農地から雑種地に変更されて課税されるようになったこと,③原告は,平成2年ころ,Bに対して本件温室の底地約100坪と同(南)の南側及び東側の土地約300坪,合計約400坪を貸していたが,平成12年ころに至り,Bの主な業務が花き園芸業から飲食店経営に移行したため,本件温室の底地以外の土地の使用の必要性が消滅したことなどを挙げる。 これに対し,被告は,本件譲渡時における本件不動産の利用状況は確認できない旨主張し,その根拠として,①原告の主張が変遷していること,②Bは本件温室の周辺の土地を利用していたこと,このことは,平成12年以降- 24 -も同様であること,③本件温室の底地以外の土地が本件住宅等の庭地等として利用されてきた事実は確認できないこと,かかる事実は航空写真によっても確認できないこと,④固定資産税が雑種地としての課税に変更されたからといって,当該土地が居住用の土地であることが推認されるものではないことなどを挙げる。 ( )そこ かかる事実は航空写真によっても確認できないこと,④固定資産税が雑種地としての課税に変更されたからといって,当該土地が居住用の土地であることが推認されるものではないことなどを挙げる。 ( )そこで,検討するに,上記争点に関する証拠及びその内容(要旨)は以 下のとおりである。 ア原告作成に係る陳述書(甲13)及び原告本人尋問の結果上記各証拠には,要旨,①原告は,賃貸借契約書は作成されていないものの,平成2年ころまで,Bに対し,本件温室約100坪のほか,その南側及び東側の土地部分約300坪を鉢物植木置場として貸していた(上記東側の土地部分には,直射日光や寒さから植木等を護る寒冷遮を設置していた)ことは,航空写真(甲12の1)からも分かるが,平成12年に。 至ると,Bの主な業態が花き園芸業から飲食業に移行したため,鉢物植木置場としての利用がされなくなった(平成9年ころ,寒冷遮は撤去され,その跡地を整地して桜,松,槇などを十数本植えたり,花壇を設置するなどした)ことは,航空写真(甲11の1)から明らかであること,その。 関係もあって,中途からBからの賃料支払は行われなくなったこと,②本件土地の南側に広がる446-955の土地は,本件譲渡当時,10メートルを超える高さの桜や柳の樹木が何本も植えられており,別紙図面に記載されている「石置場」や「枯木鉢」の置場として利用されていたことはなかったこと,③平成11年度以降,本件土地の北側及び西側に位置する7-1ほか2筆の土地に対する固定資産税が,農地から雑種地に変更されて課税されるようになったが,a町の担当者は,その理由として,航空写真で課税の見直しをしているが,本件土地については,庭と畑との境目がないので,住居の庭とみなしたなどと説明したことなどの内容が含まれて- 25 -いる。 他方,原 担当者は,その理由として,航空写真で課税の見直しをしているが,本件土地については,庭と畑との境目がないので,住居の庭とみなしたなどと説明したことなどの内容が含まれて- 25 -いる。 他方,原告は,本件温室(北)と同(南)の間に設置されていたボイラーは,Bが使用してきたこと,本件温室の東側にある南北方向に延びる通路は,1か月に1回程度,温室内で生育した植木の搬出などのための車両の通行用に用いられてきたこと,本件温室のすぐ東側の空き地部分も,Bの空き鉢などが置かれていたこと,本件車庫・倉庫の西側空き地や本件住宅の東側空き地にも,Bの空き鉢や台車等が置かれていたこと,本件温室(),北の北端から東側方向に移動した付近に位置していた物置の周辺にもBの植木鉢が置かれていたことなどを自認する供述をしている。 イ原告に対する質問てん末書(乙8)上記証拠には,本件土地の実際の利用状況で案分すると居住割合は50パーセント位になること,面積は具体的に計算していないが,農地転用のために作成した別紙図面(建物配置.利用計画図)に居住用として利用していた部分を色塗りしてみると半分ぐらいはあること,同図面は,原告の依頼に基づき,平成14年10月,C市の測量士Eが作成したものであるが,これに,不要植木等置場と記載してある場所であっても庭として利用しており,不要植木等置場と記載したのは,農地転用の許可を受けやすくするためであって,実際の利用状況とは異なっていること,Bには本件土,,,地のうち400坪ほど貸していたが内訳は本件温室の底地が100坪,,その周辺の土地が300坪ほどであり本件温室は植木の蘇生施設として周辺の土地は鉢植え置場等として利用されていたこと,賃料は平成12年9月までは受領していたが,同社の経営が苦しくなり,以後はもらってい の周辺の土地が300坪ほどであり本件温室は植木の蘇生施設として周辺の土地は鉢植え置場等として利用されていたこと,賃料は平成12年9月までは受領していたが,同社の経営が苦しくなり,以後はもらっていないことなどの記載がある。 ウ登記簿謄本(甲3の1ないし9)上記証拠によれば,Aは,昭和59年8月7日ころ,本件住宅を新築したが,その際,本件土地のうち本件住宅の底地部分及び通路部分に当たる- 26 -446-176446-175446-939及び7-2の各土地合,,(計面積約200坪)の地目を山林,田,畑から宅地に変更する手続を取っている事実が認められる。 エ別紙図面(甲4,乙8添付図面)上記証拠によれば,本件土地は一団をなす略台形の土地であり,そのほぼ中央に本件住宅が,その西側に南北方向に並んだ2棟の本件温室が,本件住宅の北東側に本件車庫・倉庫が,その南側に本件倉庫がそれぞれ存在している事実が認められる。 なお,同図面では,本件土地の北東角に道路への唯一の出入口があり,そこから南方に延びて本件車庫・倉庫や本件倉庫の脇(西側)を通る通路と,いったん南西方向に延びて本件温室(北)の北東角付近に達し,そこから南方に延びて本件温室の脇(東側)を通る通路がそれぞれ記載され,さらに,本件土地の北西部分にあって地目が畑とされている7-1の土地付近が「不要植木等置場」として,同土地の南側に接していて地目が田とされている446-177の土地及びその南側にあって地目が畑とされている446-383の土地が「鉢物植木置場,本件温室(北)の底地及」び上記の通路として,本件土地の西側部分に位置して地目が畑とされている446-406の土地が本件温室の底地及び「鉢物植木置場」として,その東側にあって地目が池沼とされている446-956の土地が本件温室の 通路として,本件土地の西側部分に位置して地目が畑とされている446-406の土地が本件温室の底地及び「鉢物植木置場」として,その東側にあって地目が池沼とされている446-956の土地が本件温室の底地「鉢物植木置場」及び上記の通路として,それぞれ利用されて,いる旨記載されている。 オ航空写真(甲10ないし12の各1)(ア)平成2年5月15日撮影の航空写真(甲12の1)によれば,本件温室(南)の南側(別紙図面で446-406の土地のうち「鉢物植木置場」と表記されている土地部分)には,植物が規則正しく植えられ,本件温室(南)の東側(別紙図面で446-956の土地と表記されて- 27 -いる土地部分)には,長方形の覆い(寒冷遮)が設置されており,そのすぐ北側には植物が規則正しく植えられ,その余の空き地部分(通路及び本件建物を除く)には,植物がまばらに植えられている様子がうか。 がえる。 (イ)平成7年6月6日撮影の航空写真(甲10の1)によれば,本件温()()室南の東側別紙図面で446-956と表記されている土地部分にあった長方形の覆いが取り払われ,何らかの植物が生育しており(規則正しく植えられている様子はない,本件温室(南)の南側(別紙。)図面446-406の土地のうち「鉢物植木置場」と表記されている部分)にも何らかの植物が生育しており,その余の空き地部分(通路及び本件建物を除く)には,ある程度成長した樹木が生育している様子が。 うかがえるが,詳細は判然としない。 (ウ)平成12年10月5日撮影の航空写真(甲11の1)によれば,本件温室(北)の北側土地部分及び本件温室(南)の南側土地部分の樹木がより密生している様子がうかがえるが,詳細は判然としない。 カ利用状況についての写真(甲5の1ないし11,乙9)及び )によれば,本件温室(北)の北側土地部分及び本件温室(南)の南側土地部分の樹木がより密生している様子がうかがえるが,詳細は判然としない。 カ利用状況についての写真(甲5の1ないし11,乙9)及びこれらについての原告本人の説明(ア)本件住宅の玄関は,同住宅の北側にあり,同住宅の南側には,ベランダや開口部の大きい窓がある。 (イ)本件土地の北側から略南方に向かって撮影された写真(甲5の3・4)からは,北側境界線に沿ってコンクリート製の塀が設置され,その内側に背の高い貝塚伊吹が密生している状態が看取できるが,本件温室(北)の北側部分の利用状況の詳細は不明である。 (ウ)本件土地の西側から略東方に向かって撮影された写真(甲5の5ないし7)からは,西側境界線に沿ってコンクリート製の塀が設置され,その内側に背の高い貝塚伊吹と竹藪が密生していることが看取できる- 28 -が,本件温室(南)の南側部分の利用状況の詳細は不明である。 ()(エ)本件土地の北東付近から南方に向かって撮影された写真甲5の8,,には本件車庫・倉庫及び本件住宅及びその周辺の状況が写っているが本件住宅の手前北側には松や槇の木が本件車庫・倉庫のすぐ裏南(),(側)に数本の松や紅葉した木がそれぞれ植えられており,また,本件車庫・倉庫の壁際に空き鉢が放置されていることが看取できるが,本件車庫・倉庫の南側及び本件住宅の南東部周辺には竹藪等が密生しているためか,本件倉庫は写っていない。 (オ)本件温室南の南東角付近から北方に向かって撮影された写真甲()(5の9)には,本件温室と本件住宅及び本件温室(北)の北東周辺の状況が写っており,本件温室の東側に沿って南北に走る通路が維持されていること,本件温室の東側に沿って空き鉢等が雑然と置かれ,本件温室( 5の9)には,本件温室と本件住宅及び本件温室(北)の北東周辺の状況が写っており,本件温室の東側に沿って南北に走る通路が維持されていること,本件温室の東側に沿って空き鉢等が雑然と置かれ,本件温室(北)の北側及び北東に背の高い貝塚伊吹が密生していることが看取できるが,本件温室(北)の北部分及び北東部分の利用状況の詳細は不明である。 (カ)本件住宅の東側から西方に向かって撮影された写真(甲5の10)には,本件住宅の東側面が写っており,その北東角周辺に松の木が植えられているほか,本件住宅の西北角にも竹が生えていること,周辺には空き鉢が積み上げられ,リヤカーが立てかけられていることが看取できる。 (キ)本件住宅の南西側から略北東方に向かって撮影された写真(甲5の11)によれば,本件住宅の南西付近には椰子の木が植えられているほか,樹木が本件住宅の近くまで生育している状態が看取できるが,周辺部分が庭として整備されている状況はうかがえない。 (ク)本件温室(南)と本件温室(北)の間の状況を東側から撮影した写真乙9の⑥によれば南北の本件温室の間にブロック造りの建物ボ(),(- 29 -イラー設置用)が存在することが看取できる。 (ケ)本件住宅を北西から撮影した写真(乙9の⑮,⑯)によれば,本件,。 住宅の北西部付近に鉢物及び空き鉢が置かれていることが看取できるキBの確定申告書添付書類(乙16,17の1ないし6,乙22の1ないし4)上記証拠によれば,Bの植木リース事業売上高は,平成9年9月期が4174万円(1万円未満切り捨て。以下同じ,平成10年9月期が3。)636万円,平成11年9月期が2481万円,平成12年9月期が4232万円,平成13年9月期が5261万円,平成14年9月期が4430万円となっていることが認め 同じ,平成10年9月期が3。)636万円,平成11年9月期が2481万円,平成12年9月期が4232万円,平成13年9月期が5261万円,平成14年9月期が4430万円となっていることが認められる。 ( )上記各証拠に基づいて判断するに,本件土地及び本件住宅の元所有者で あるAは,本件住宅を新築する際,その底地及び通路部分に相当する約200坪の土地を山林や畑から宅地に地目変更しており,同人としては,この部分を本件住宅の敷地とする意図があったと推測する余地があるものの,確定するまでには至らない。 また,原告は,無限責任社員を務めるBのために,本件温室及び本件土地の一部を賃貸していたが,本件温室以外の賃貸土地の範囲については,書面等で明確にされておらず,Bによる実際の利用範囲についても,主には,本件温室(南)の南側土地部分と東側土地部分であって(この事実は,原告自身,乙8の作成の際,上記土地部分を居住の用に供されている部分から除外した別紙図面を提出していることから明らかである。なお,原告は,その本人尋問において,かかる利用状況は平成2年ころのものであるかのように弁解するが,乙8の内容からは,そのような趣旨で提出したものでないことが明らかである,その面積は約300坪であるとされていたが,それ以外。)の場所にも,Bの空き鉢等の資材を置いたり,Bにおいて利用した木を本件土地の空き地に植えたりしており(このことは,原告自身,その本人尋問に- 30 -おいて自認している。もっとも,これは庭地として整備したかのように弁解する部分があるが,原告の住所は一貫して名古屋市d区の肩書地にあり,本件住宅において生活したことがないことを認めているので,本件住宅の庭地として整備したことは考え難い,そのため,どの木が原告所有で,どの。)木がB所 の住所は一貫して名古屋市d区の肩書地にあり,本件住宅において生活したことがないことを認めているので,本件住宅の庭地として整備したことは考え難い,そのため,どの木が原告所有で,どの。)木がB所有であるかは不明というほかない。 次に,航空写真によれば,少なくとも,平成12年10月当時,既に,本件温室に至る通路及び本件建物の底地部分を除き,樹木が密生していて,放置された状況にあったと認められるが,このことは,平成14年10月当時の写真においても同様である。確かに,原告の供述のとおり,寒冷遮は平成9年ころには撤去されており,平成14年10月当時の写真からは,本件温室に至る通路部分を除き,竹藪や貝塚伊吹等の背の高い木々に覆われていることが認められる。しかしながら,そもそも,本件のように,広大な土地に住宅が1棟建築されている場合,仮にBの事業の用に供しなくなったからと,,いって直ちに庭地として利用されていると認められるわけではないところ上記のとおり,原告が設置したと供述する花壇の形跡を認めるに足る証拠はなく,原告が植えたと供述する樹木についても,塀の内側に沿って植えられた貝塚伊吹の存在は認められるが,それ以外は樹木が数本確認できるにすぎない。しかも,少なくとも本件温室に至る通路部分及び空き鉢等が放置されている部分については,Bが専ら利用を継続していたことは,原告も自認するところである。 さらに,原告が,本件譲渡の際,地目変更のために測量士に作成させた別紙図面においては,従前,田,畑等の地目で登記されていた土地がいずれも「鉢物植木置場」又は「不要植木等置場」等として利用されている旨記載されているところ,確かに,これが当時の主な利用状況を正確に反映しているとまでは断言できないが,少なくとも,上記各土地の一部が鉢物植木置場等として利用されて 植木等置場」等として利用されている旨記載されているところ,確かに,これが当時の主な利用状況を正確に反映しているとまでは断言できないが,少なくとも,上記各土地の一部が鉢物植木置場等として利用されていたことは事実と合致しており,また,宅地に地目を変更- 31 -するのであれば,単に庭地として申請すれば足りるはずである(航空写真等に照らせば,地目変更を申請した土地が主に鉢物等置場として利用されてい,,,たとまでは認められないが少なくとも一部の利用状況には合致しており原告の依頼を受けた測量士が,実際は庭地として利用されていたにもかかわらず,鉢物等置場である旨の虚偽の事実を記載する必要があったとは考えられない)にもかかわらず,そのような記載はないので,その証明力を否定。 することは相当でない。 そして,上記認定に係るBの植木リース事業売上高の経緯に照らすと,平成12年以降,その事業形態が変化したことにより,本件温室周辺の土地の,,使用の必要性が消滅したとも認めることができないので上記の利用状況は本件譲渡当時まで継続していたと推認せざるを得ない。 もっとも,本件土地のうち,7-1,446-177,446-406の土地の各土地については,田・畑から雑種地に現況地目が変更されていることが認められる(甲6ないし8。しかしながら,固定資産税における土地)の評価基準は,土地の現況及び利用目的に重点を置いて評価され,宅地とは建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地をいうとされている(不動産登記事務取扱手続準則177条ハ)ところ,これは建物の敷地のみに限定されず,建物の風水防に要する樹木の生育地,建物に付随する庭園,通路等のように,宅地に便益を与え,宅地の効用に必要な土地についても宅地に含まれると解されているのに対し,雑種地と 建物の敷地のみに限定されず,建物の風水防に要する樹木の生育地,建物に付随する庭園,通路等のように,宅地に便益を与え,宅地の効用に必要な土地についても宅地に含まれると解されているのに対し,雑種地とは,同評価基準によれば,農地,宅地,鉱泉地,池沼,山林,牧場,原野のいずれにも該当しない土地であると定められていることに照らせば,課税台帳上,上記各土地の現況地目が農地等から雑種地に変更されたからといって,上記各土地が居住用家屋の敷地に当たることの裏付けとなるものとはいえない。 以上を総合すれば,本件土地のうち,本件住宅建築の際に地目が変更された約200坪の土地を超える範囲については,本件住宅等の敷地として利用- 32 -されていたか否かが不明であるというほかないから,本件建物の建築面積に占める本件住宅等のそれの割合を超える居住割合があると認めることはできない。 本件更正処分等の適法性について( )前記認定・判断のとおり,本件土地は,居住の用に供されていた本件住 宅等とそれ以外の用に供されていた本件温室の双方の敷地として一体的に利用されていたもので,その利用状況が明確であったとはいえないので,措置法35条所定の特別控除については,両者の建築面積によって譲渡所得を案分した上,前者に相当する譲渡所得のみから控除するのが相当である。 しかして,両者の建築面積については,測量士の作成によるものとして,それ以外の証拠(甲6,7,乙1)よりも正確性が担保されていると考えられる別紙図面(建物配置.利用計画図。甲4,乙8添付図面)によって算出するのが相当であるところ,これによれば,本件住宅等の合計建築面積は172.58平方メートルであり,本件温室のそれは347.76平方メートルとなる。そうすると,居住用家屋の敷地の面積割合は172.58平方メート あるところ,これによれば,本件住宅等の合計建築面積は172.58平方メートルであり,本件温室のそれは347.76平方メートルとなる。そうすると,居住用家屋の敷地の面積割合は172.58平方メートルを520.34平方メートルで除した33.2パーセントであり,それ以外の建物のそれの面積割合は66.8パーセントとなる。 ( )ところで,証拠(乙1)によれば,本件譲渡は,本件土地と本件建物の 双方を対象とするものではあるが,実際の売買代金は,本件土地の面積に単価(地積更正前の面積については1坪当たり15万円,地積更正後のそれについては同7万5000円)を乗じて算出され,本件建物については無価値なものと評価されていることが認められる(甲3の9によれば,本件譲渡後間がない平成15年1月23日,本件建物は取り壊された事実が認められるが,このことも本件建物の価値がほとんどなかったことを裏付けている。 。)そうすると,本件譲渡に基づく売買代金総額1億4512万0500円のうち居住用財産に係る金額は,これに33.2パーセントを乗じた4818万- 33 -0006円,それ以外の財産に係る金額は残余の9694万0494円と算出される。 他方,証拠(乙2,3,6の5)によれば,必要経費として,①土地取得費用5434万6070円,②本件住宅購入費2500万円,③本件温室の未償却残高45万円,④土地造成費2500万円,⑤譲渡費用526万5670円(乙2記載の金額に被告が自認する印紙代8万円を加えたもの,総)合計1億1006万1740円が計上されるべき(本件温室の取得費用については,原告は撤回済みである)ところ,そのうち居住用財産に対応する。 金額は,①,④及び⑤のそれぞれに33.2パーセントを乗じた金額と②を合算した5309万1097円となり,それ以外 取得費用については,原告は撤回済みである)ところ,そのうち居住用財産に対応する。 金額は,①,④及び⑤のそれぞれに33.2パーセントを乗じた金額と②を合算した5309万1097円となり,それ以外の金額は残余の5697万0643円となる。 ( )そうすると,居住用財産に対応する譲渡所得はマイナス491万109 1円となり(したがって,特別控除の余地は存在しない,それ以外のそ。)れは3996万9851円となるから,両者を合算した上で,措置法31条4項所定の長期譲渡所得の特別控除額100万円を控除した3405万8760円が分離長期譲渡所得金額となり(課税所得金額は3405万8000円。別表3参照,これに同条2項所定の税率を乗じて算出した分離課税に)係る長期譲渡所得税額は681万1600円となる。 これに原告の申請に係るその他の所得に係る税額9万9700円を加え,これから定率減税額(最高額の25万円)及び源泉徴収税額15万3066円を控除し,国税通則法119条1項に基づく100円未満の端数を切り捨てれば,納付すべき税額は650万8200円となるから,この税額と同額,,,の本件更正処分は適法でありこれに国税通則法118条3項65条1項2項を適用して算出した過少申告加算税は96万2000円となるから,これと同額の過少申告加算税賦課決定処分も適法というべきである。 結論 - 34 -以上の次第で,原告の本訴請求は理由がないから棄却することとし,訴訟費用の負担につき,行訴法7条,民訴法61条を適用して,主文のとおり判決する。 名古屋地方裁判所民事第9部加藤幸雄裁判長裁判官舟橋恭子裁判官片山博仁裁判官別紙及び別表は省略 裁判所民事第9部加藤幸雄裁判長裁判官舟橋恭子裁判官片山博仁裁判官別紙及び別表は省略
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