昭和40(オ)938 債務不存在確認控訴、同反訴請求

裁判年月日・裁判所
昭和41年9月16日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 昭和38(ネ)115
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人長田喜一、同岡田俊男の上告理由第一点および第三点について。  原判決

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判決文本文1,416 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人長田喜一、同岡田俊男の上告理由第一点および第三点について。 原判決の確定した事実によると、(1)昭和三二年一二月頃当時被上告人山口市の市長であつた訴外Dは、自己個人のための金融を得る目的をもつて、市議会の議決を経ることがない等当時施行の地方自治法二三九条の二の制限に違反して、本件約束手形ほか一二通(金額合計一九、一一〇、〇〇〇円)の約束手形につき、振出人欄に市長印を押捺し、訴外Eをして右各手形の受取人欄以外の部分を全部記入させ、訴外F株式会社を通じて上告人に対し振出交付したこと、(2)上告人は、右手形を取得するに際し、訴外Gを山口市に派遣して、右各手形が果して山口市長Dの振り出したものであるか否かを調査させたところ、Gは、昭和三二年一二月一七日頃山口市に赴き、市長公舎においてDに面会し、右各手形振出の有無を確かめたのに対し、Dはこれを肯定したので、Gは、同市長をして、右各約束手形は正当に振り出したものに相違なく支払期日にはいかなる事由が生じても決済する旨の確認書(乙二号証)を作成させてこれを持ち帰り、ついで、上告人の代表者Hも同月二二日自から山口市に赴き、Dに面会して同趣旨の確認をしたうえ、同市長をして、支払日には絶対相違なく山口市において完全に決済する旨の念書(乙三号証)を作成させたこと、(3)しかし、右GもHも右の程度の調査をもつて満足し、右各手形の振出が山口市の予算の執行としてなされたものであるか否か、あるいは、山口市議会を経てなされたものであるか否か等、右各手形振出の事情についてはD市長以外に被上告人山口市の議員等につき調査して確かめることをしなかつたことなどが認とめられるというのである。 - 1 、山口市議会を経てなされたものであるか否か等、右各手形振出の事情についてはD市長以外に被上告人山口市の議員等につき調査して確かめることをしなかつたことなどが認とめられるというのである。 - 1 -しかし、Dの右手形振出については、前示地方自治法二三九条の二による制限があるのであるから、上告人が右各手形の割引に際しての調査にあたつては、右(3)に示したような調査を当然行なうべきものであり、その調査は山口市吏員あるいは山口市議会等に確かめることにより容易に行ないえたはずであるから、上告人がこの調査を怠り、Dの言により右各手形が正当の手続で適法に振り出されたものと信じたとしても、その信じたことには過失があるから、民法一一〇条にいう正当の理由を欠くものとして、同条を類推適用することができないとした所論原判示は正当である。 所論は、これと異なる独自の見解に立脚するものであり、違憲の主張も名を違憲にかりて単なる法令違反をいうにすぎないものと認められるから、論旨は、いずれも採用するを得ない。 同第二点について。 上告人の反訴を不適法とした所論原審の判断は正当として是認すべきであり、論旨援用の最高裁判例は、本件と事案を異にし適切でない。論旨は理由がない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官草鹿浅之介裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官色川幸太郎- 2 - 芳彦 裁判官 石田和外 裁判官 色川幸太郎

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