平成15(ワ)168 国家賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成18年6月21日 岡山地方裁判所
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判決文本文43,201 文字)

主文 被告は原告に対し5567万7892円及びこれに対する平成15年4月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 原告のその余の請求を棄却する。 訴訟費用はこれを7分し,その6を原告の負担としその余を被告の負担とする。 事実 及び理由第1請求被告は原告に対し3億7587万4516円及び平成15年4月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2事案の概要本件は,産業廃棄物処理業等を目的とする会社である原告が,有限会社A1との間で産業廃棄物たる「汚泥」の運搬を委託した際に,その旨の契約書面を作成しなかったことを理由として被告の代表者市長が行った,原告に対する10日間の事業停止処分及び許可証の返納の指導は,改良土である土砂を産業廃棄物たる「汚泥」と誤認するなどしてなされたもので違法であるとして,被告に対し,国家賠償法1条1項に基づき,前記事業停止処分等によって被った損害の賠償を求めた(附帯請求は,不法行為の日の後である平成15年4月7日〔訴状送達の日〕から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払請求である)事案である。 。 前提となる事実等(以下の事実のうち,証拠によって認定した事実については,かっこ内に当該証拠を掲記する。その余の事実については当事者間に争いがない)。 ( )当事者 ア原告は,昭和57年に設立された会社であり,建築物解体工事,土木工,,,事建築産業廃棄物収集運搬・処分土砂・砕石・砂の加工処理及び販売()。 ,産業廃棄物の再生加工及び販売等を業とする法人である甲1原告は解体工事及び土木工事を行う中で発生した廃棄物について,廃棄物処理業も併せて行うようになったが,営業の中心は解体・土木工事である。 ,,原告は平成2年10月にB市 業とする法人である甲1原告は解体工事及び土木工事を行う中で発生した廃棄物について,廃棄物処理業も併せて行うようになったが,営業の中心は解体・土木工事である。 ,,原告は平成2年10月にB市aに産業廃棄物最終処分場を設置した後平成4年12月にB市bに産業廃棄物中間処理場(以下「b事業場」という)を設置した(甲1。 。 )イB市環境事業局業務部産業廃棄物対策課(平成13年4月1日付け機構改革により,現在はB市環境局環境保全部産業廃棄物対策課である。以下「産廃課」という)は,産業廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法。 律〔以下「廃棄物処理法」という〕2条4項)の処理等に関する事務を。 地方自治法2条10項に定める法定受託事務として執行するために設置された被告の組織である。 C1は,平成12年4月,産廃課の総括的責任者である産廃課課長に就任し,産業廃棄物処理業者の監視・指導・処分,産廃処理の許可・届出,産業廃棄物排出事業者の指導等,産廃行政に関する全ての事務に関する総括的な責任を負う者である。 ( )事業停止処分等に至る経緯 アC1ら産廃課職員6名は,平成12年8月24日,原告のb事業場に対し,廃棄物処理法19条に基づく立入検査を行った。 ,(「」。),b事業場には汚泥の天日乾燥・混練固化施設以下ピットという破砕施設などの産業廃棄物中間処理施設に加え,ピットで乾燥固化されたものを原材料として改良土を製造するための施設(改良土プラント)が設置されていた(甲43,65。原告は,同施設において,改良土完成品)(以下「本件係争物」という)を製造していた。 。 同日,C1は,原告b事業場のD1工場長に対して,建設汚泥・がれき類の中間処理状況(処理受託状況,処理後物の委託・販売状況等)について書面で報告するよう指示した。 物」という)を製造していた。 。 同日,C1は,原告b事業場のD1工場長に対して,建設汚泥・がれき類の中間処理状況(処理受託状況,処理後物の委託・販売状況等)について書面で報告するよう指示した。 イ平成12年9月11日午後,当時の原告代表者D2と原告役員(当時営業課長)D3は,E市議会議員と共にB市役所を訪れ,産廃処理実績報告を提出した(甲43。 )ウ被告職員は,平成12年9月11日午後1時25分,セメント固化された汚泥様のもの(本件係争物)を積載した訴外株式会社A2所有の10ト,(「」ンダンプがb事業場から出てB市c字de番fの土地以下本件土地という)に入り,前記積載物を降ろすのを現認した(甲43。 。 )同月14日,産廃課のC2,C3は,再び原告に対する調査を実施したところ,同日午後3時55分,セメント固化された汚泥様のものを堆積したA2所有の10トンダンプがb事業場から出て,午後4時20分,本件土地に入り前記積載物を降ろすのを現認した(甲63。そこで,C2ら)は,ダンプアウトされた汚泥様のものの一部を採取した。 エ平成12年9月21日,F1運転手は,b事業場でA2所有の10トンダンプに積み込んだ本件係争物を,A2代表取締役F2個人の所有地(B市cg番)の重機置場の造成工事現場に運搬した。産廃課職員は,同日,前記土地につき立入調査を行い,F1に対し積載物は何か,誰の指示でどこから運搬してきたのか,積載物を何に使用するのかとの質問をし,ダンプトラックから降ろした本件係争物の一部を採取した。 オ平成12年9月21日,C1は,D2を産廃課に呼んだが,D2は出張中のため,D3が産廃課を訪れ,事情聴取に応じた(証人C1。 )カC1は,平成12年9月21日にD2から事情を聴けなかったため,翌22日付け書面において, 1は,D2を産廃課に呼んだが,D2は出張中のため,D3が産廃課を訪れ,事情聴取に応じた(証人C1。 )カC1は,平成12年9月21日にD2から事情を聴けなかったため,翌22日付け書面において,D2に対しB市役所への来庁を求めた。同月26日,D2とD3がB市役所を訪れた(甲65。産廃課側は,C4課長)補佐,C2,C3,C5の4名で応対した。 キ被告は,平成12年10月17日付けで,原告に対し,以下のとおり,予定している不利益処分,不利益処分の事実となる原因等を記載した弁明の機会付与通知書を送付した(甲45。 )(ア)予定している不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項(予定している不利益処分の内容)①産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の事業の全部停止10日間②特別管理産業廃棄物収集運搬業の事業の全部停止10日間(根拠となる法令の条項)①廃棄物の処理及び清掃に関する法律第14条の3第1号②廃棄物の処理及び清掃に関する法律第14条の6(イ)不利益処分の原因となる事実平成12年6月上旬から同年9月21日までの間,産業廃棄物である汚泥(セメント等により固化したもの)の収集運搬を,A2と実質的に,。 同一法人であるA1に委託する際書面による委託契約を行わなかった(ウ)弁明の機会の付与の方式弁明書の提出(エ)弁明書の提出期限平成12年10月30日クG弁護士らは,平成12年10月30日,原告の代理人として弁明書を提出し(甲22,本件係争物が改良土であり,有償売却されていること)を主張するとともに,被告が本件係争物を汚泥と判断した根拠についての争点を明らかにして欲しい旨を求めた(甲22。 )ケ被告は,上記弁明書を受けて,平成12年11月17日付けで,以下の内容を記載した弁明の機会の付与通知書(補充) 争物を汚泥と判断した根拠についての争点を明らかにして欲しい旨を求めた(甲22。 )ケ被告は,上記弁明書を受けて,平成12年11月17日付けで,以下の内容を記載した弁明の機会の付与通知書(補充)をG弁護士宛てに送付した(甲46の1。 )(ア)不利益処分の原因となる事実の補充部分(産業廃棄物である汚泥と認定した理由)以下の事実等を総合的に勘案した結果,本件係争物は「廃棄物(不要物」に該当する。 )①本件係争物は,造成地への搬入直後も泥状を呈し,天日乾燥しなければ,埋め立てることができないことなどから中間処理が不完全であること。 ②本件係争物は,中間処理過程においてセメント等を添加している上,中間処理後の粒状も均一ではなく,岡山県やB市における「改良土」の基準にも該当しないこと。 ③排出者工事請負業者は汚泥をセメント固化等したのち建(),,「設汚泥(産業廃棄物」として排出し,原告に処理委託している。 )④セメント固化後に排出の建設汚泥については通常同業者は改,,「良土として製造できない」等との理由から全量,管理型最終処分場に処理委託している。 ⑤セメント固化後に排出された建設汚泥を「改良土」に製造・販売している業者は,B市内においてはほかに見当たらない。 ⑥リサイクルを推進しているB市でさえ,セメント添加による「改良土」は,業者から一切購入していない。 ⑦同業者に比べ,改良土(本件係争物)の売買価格がかなり安価である。 ⑧原告における改良土(本件係争物)の販売先は,平成12年5月下旬以降A1のみである。 (イ)補充部分についての弁明の機会の付与の方式弁明書の提出(ウ)弁明書提出期限平成12年12月11日コG弁護士らは,平成12年12月4日,B市役所を訪れ,被告に対し,処分の前提とな 。 (イ)補充部分についての弁明の機会の付与の方式弁明書の提出(ウ)弁明書提出期限平成12年12月11日コG弁護士らは,平成12年12月4日,B市役所を訪れ,被告に対し,処分の前提となる事実及び改良土の基準の詳細を示すべきである旨指摘した。これに対し,C1は,上記2つの弁明の機会付与通知書で述べたとおりである旨回答した(甲65。 ),,,その後G弁護士らは被告に対し同月5日付けで証拠開示書を提出し上記通知書記載の調査事実があると認定する根拠となった証拠の開示を求めるとともに(甲50,同月14日,弁明の機会付与と証拠開示の請求)書を送付した(甲51の,。しかし,被告は,これらの請求に対する 2)回答は必要ないと判断し,回答しなかった。 ( )被告による事業停止処分等 被告市長は,行政手続法に基づく弁明の機会付与の手続を経由した上,平成12年12月19日付けで原告に対し下記の処分等(以下「本件処分等」という)を行った。 。 アB市指令産廃第544号産業廃棄物処理業の許可に係る事業全部について平成13年1月10日から同月19日まで10日間の事業停止処分(根拠)原告が,A1に対し運搬・搬入を委託した本件係争物は産業廃棄物たる汚泥であるから,A1との間でその運搬の委託契約を締結するにあたっては,契約書面を作成する義務がある(廃棄物処理法12条4項及び同法施行令6条の2第3項。それにもかかわらず,契約書面を作成し)ていないことから,原告に対し廃棄物処理法14条の3第1号,14条の6に基づいて上記処分をした。 イB市指令産廃第546号産業廃棄物収集運搬業・産業廃棄物処理業・特別管理産業廃棄物収集運搬業に係る各許可証の返納(根拠)上記ア記載の処分がなされたことに伴い,B市廃棄物の処理及び清掃に関する法 B市指令産廃第546号産業廃棄物収集運搬業・産業廃棄物処理業・特別管理産業廃棄物収集運搬業に係る各許可証の返納(根拠)上記ア記載の処分がなされたことに伴い,B市廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(平成6年B市規則82号)15条2項5号,同細則21条2項5号に基づいて上記指導をした。 ( )本件処分等に関する行政訴訟 原告は,本件処分等は汚泥を再生処理した有用物たる本件係争物を産業廃,,棄物たる汚泥と誤認してなされたものであり違法かつ無効であると主張し岡山地方裁判所に対し,その取消等を求める訴訟(同裁判所平成12年(行ウ)第24号事件)及び執行停止申立て(同裁判所平成12年(行ク)第6号事件)を提起したが,後者については平成13年1月9日付けで却下の決定を,前者については平成14年10月1日に請求棄却の判決をそれぞれ受けた。原告らは前記棄却判決を不服として広島高等裁判所岡山支部に控訴を提起した(同支部平成14年(行コ)第16号事件。 )広島高等裁判所岡山支部は,平成16年7月22日,原判決を変更し,前記アの事業停止処分(以下「本件行政処分」という)を取り消す旨の判決。 をし,同判決は確定した(甲150の,。 2) 争点 ( )本件行政処分は,被告職員ら(C1,C2,C4,C3ら)の故意・過失 による違法なものといえるか否か。 (原告の主張)ア本件行政処分の違法性について(ア)原告のb事業場から本件土地に運搬された本件係争物は「廃棄物」に該当しない。 原告に対する本件行政処分は,廃棄物処理法12条4項及び同法施行令6条の2第3項に基づき,産業廃棄物の運搬の委託契約をA1との間で締結するに際し,契約書作成義務に違反したと認定して,産業廃棄物の排出者としての責任を問うたものである。 そうすると本件行政 法施行令6条の2第3項に基づき,産業廃棄物の運搬の委託契約をA1との間で締結するに際し,契約書作成義務に違反したと認定して,産業廃棄物の排出者としての責任を問うたものである。 そうすると本件行政処分は,b事業場から本件土地内に運搬された本件係争物が,その時点で廃棄物処理法上の「廃棄物」に該当することを前提,,としてなされたものであるからもし本件係争物が廃棄物でないとすればその一事をもって本件行政処分は違法である。 a廃棄物処理法における「廃棄物」の意義最高裁平成11年3月10日第二小法廷決定(刑集53巻3号339頁)によれば,廃棄物とは,他人に有償で譲渡することができないために事業者にとって不要になったものをいい,これに該当するか否かは,その物の性状,排出の状況,通常の取扱い形態,取引価値の有無及び事業者の意思等を総合的に勘案して決するのが相当であると判示する。 同判決は「他人に有償で譲渡することができないために事業者にと,って不要になったもの」を廃棄物としているが,ここに「有償で譲渡することができない」とは,そのものの性質上客観的に見て有償譲渡ができない場合を意味するのであって有償譲渡されなかったものでも有,,「償譲渡することができる」物に該当する場合はあり得る。したがって,廃棄物にあたるか否かは,被告側が主張するように,それが現実に「有償譲渡されたかどうかではなくその物の性状等を考慮し他人に有」,,「償譲渡することができない」物に該当するか否かで決せられる。 そして,廃棄物に該当するか否かは「その物の性状,排出の状況,,通常の取扱い形態,取引価値の有無及び事業者の意思等を総合的に勘案して」決せられるものであるから,その物が一連の取引・処理過程を経由する場合には,各段階,各時点ごとに判断されなけれ 排出の状況,,通常の取扱い形態,取引価値の有無及び事業者の意思等を総合的に勘案して」決せられるものであるから,その物が一連の取引・処理過程を経由する場合には,各段階,各時点ごとに判断されなければならない。本件では,排出-運搬-処理を経た後の,販売の段階において廃棄物であるか否かが問題となっているのであり,排出の段階で廃棄物であった汚泥が,再生処理後には有用物たる改良土になったものである。 b本件係争物の客観的性状本件係争物は,原告が建設汚泥を原料の一部として製造した改良土であることは,以下の事実より明らかである。 ( ) 本件係争物が,H1から排出された段階の建設汚泥とは質的に全くa異なっており,適切な改良が行われたものであることは,本件係争物検体の鑑定結果(カルシウム含有量試験)により明らかである(甲138ないし142。 )( )本件係争物の外観は,ダンプアウトされた直後の状態で,こんもbりと山盛りになっており,周辺に水は垂れておらず,流動性は認められない(甲56,61。専門家の意見書(甲57ないし59)にお)いても,ダンプアウトされた土が約45°の安息角(礫粉体等をゆるく積み上げた斜面が安定に保ち得る最大の傾斜角)をもって堆積して,。 いることから本件係争物は泥状ではないとの意見が述べられている( )本件係争物には有害物質は含まれておらず(甲47の,,改c 2)良土について一般的に求められている安全性を備えている(甲49の,。 2)( )本件係争物の含水比試験,粒度試験,突固めによる土の締め固めd試験,土の室内CBR試験については,いずれも,改良土について一般的に求められる品質を備えている。 すなわち,平成12年12月12日,原告が製造した本件係争物の改良土としての品質は,室内CBR試験 試験,土の室内CBR試験については,いずれも,改良土について一般的に求められる品質を備えている。 すなわち,平成12年12月12日,原告が製造した本件係争物の改良土としての品質は,室内CBR試験値20.5%(甲49の) であり,B市水道局が求める12%という基準(甲11の)を大き く上回っている。 また,平成13年2月13日に採取した検体については,b事業場で製造した改良土のCBR値16.5%,コーン指数9074kN/㎡,本件土地から採取した本件係争物検体のCBR値13.4%,Aコーン指数4039kN/㎡であり,第2種改良土としての品質を十分に備えた極めて良質の改良土である。 ( )本件係争物を使用して造成された現場は,適切な工法により造成及eび覆土が行われ,現在でも法面が美しく保たれており,崩壊等のおそれは一切ない。造成図面の適切さ及び造成工事の適切さは,B市環境整備課が確認済みである(甲36。 )c本件係争物の取引価値及び事業者の意思( )A2は,原告から,建設汚泥を原料として製造した本件係争物を,a平成11年8月から購入を開始した。原告のA2に対する本件係争物の販売価格は,当初200円/トンで,平成12年5月からは350円/トンである(甲17。 )本件係争物は,A2が原告から継続的に購入していたものであり,h郡i町及びB市jで既に使用された実績を踏まえて,本件土地で使用する目的で売買されたものである。 ( )上記のとおり,本件係争物は,売買当事者間で有償売却され,買主bの関連会社であるA1によって造成工事のために使用された。この造成工事は,F2が所有する土地を,A1が重機及び資材置場とするために行われたものである。この造成工事を行うにあたり,F2は,B市開発局に適切な届出を行っている(甲36。 のために使用された。この造成工事は,F2が所有する土地を,A1が重機及び資材置場とするために行われたものである。この造成工事を行うにあたり,F2は,B市開発局に適切な届出を行っている(甲36。 )( )原告は,本件係争物を,A2以外にもA3,A4,A5等にも販売cしており,豊富な販売実績を有するだけでなく,B市各地で使用されている(甲15,23ないし26。したがって,本件係争物の取引)価値は,多くの購入業者によって証明されている。 ( )以上により,原告及びA1は,本件係争物を,取引価値がある有価d物として認識していたことは明らかである。 e以上を総合すれば,本件係争物は,原告のb事業場において,建設汚,泥を建設リサイクル指針に従って改良した結果製造された改良土でありb事業場から本件土地へ搬出する時点で有用物となっていることは明らかである。 (イ)被告の本件処分等は,行政手続法30条により準用される同法15条及び行政手続法14条に違反する。 a被告は,不利益処分の原因となる事案として当時調査し,把握していた事実を漏れなく原告に通知し,弁明立証を求めるべき義務があったにもかかわらず,一部の事実しか通知しておらず,その他の多くの重要な事実について弁明を経由することなしに本件処分等を行った。また,弁明の機会を無視して,12月末の,執行停止等の訴訟準備が極めて困難な時期に,一方的に行政処分を行った。これは,不利益処分の原因となる事実の通知を定める行政手続法30条により準用される15条に違反する。 bまた,原告に対しては「理由」として不利益処分の根拠条文と原告,がこれに該当する旨が抽象的に記載されているだけで「その原因たる,事実」は全く記載されていないといってよい。さらに,処分の原因となった具体的事実と,違反するとさ して不利益処分の根拠条文と原告,がこれに該当する旨が抽象的に記載されているだけで「その原因たる,事実」は全く記載されていないといってよい。さらに,処分の原因となった具体的事実と,違反するとされた法規へのあてはめやその論理的プロセスの説明を全く欠いている。これでは,処分の慎重,合理性を担保し,相手方の防御権を保障するという行政手続法14条の趣旨に反していることが明らかである。 (ウ)採証上の違法廃棄物処理法が定める行政機関の立入調査はあくまでも任意調査である。しかし,本件において,被告の産廃課職員らは,原告に無断で施錠してある本件土地に何回も立ち入り,本件係争物もトラックで運んできたA2のF1を取り囲んで質問調査した上,本件係争物を採取して持ち帰ったものである。この調査権の行使は実力行使というべきものであり,廃棄物処理法が定める罰則の適用により刑事責任の追及に用いられ得ることからいって,令状主義に反し,違法である。 イ本件行政処分が,被告職員ら(C1,C2,C4,C3ら)の故意・過失に基づくものであること(ア)C1らは,本件係争物が改良土としての品質を備えており有価物であることを確信していたにもかかわらず本件行政処分を行ったものであって,違法な行政処分を故意に行ったものである。 C1らは,平成12年9月12日の立入調査の時点では,セメント固化後に排出した建設汚泥を原料としているという理由で,本件係争物が改良土ではないと誤解していたが,その後,岡山県職員のI1から正しい情報を得て,本件係争物が改良土としての品質を備えている有価物であることを確信していた。C1らが最後まで本件係争物の物理的試験を拒否し,一度も産廃課において協議,検討しなかったのは,物理的試験を行えば,本件行政処分が不可能になることを知っていたからにほかならな ることを確信していた。C1らが最後まで本件係争物の物理的試験を拒否し,一度も産廃課において協議,検討しなかったのは,物理的試験を行えば,本件行政処分が不可能になることを知っていたからにほかならない。 (イ)a仮にC1らに故意がなかったとしても,C1らは,建設汚泥とはどのような性状のものであるか,改良土は建設汚泥とはどのような点で異なるのかについて調査,検討することなく,また土質検査を行わず,セメント固化後排出の建設汚泥は改良土にならず販売できないという同業者の意見に引きずられて,何らの合理的根拠,客観的証拠なく,あるいは誤った根拠に基づいて本件係争物を廃棄物であると誤信し,本件行政処分を行った。 改良土であるか汚泥であるかを客観的かつ公正に判断するには,土質調査を実施し,旧厚生省の指針及び旧建設省の建設汚泥リサイクル指針の双方に照らし,改良土として必要とされている強度が不足していることを示す合理的根拠,客観的証拠が必要不可欠といえ,合理的根拠,客観的証拠に基づかずに本件行政処分を行ったC1らには少なくとも過失がある。 bC1らが,本件係争物の廃棄物該当性を判断するために必要不可欠である土質検査を故意に行わず,合理的根拠,客観的証拠に基づかず,あるいは誤った根拠に基づいて本件行政処分を行ったことは,以下の事実より明らかである。 ( )C1らは,建設汚泥とはどのような性状のものであるか,改良土aは建設汚泥とはどのような点で異なるのかについて調査,検討することなく本件行政処分を行った。また,C1らは,本件係争物が改良土の品質を満たしているか否かも検討する必要がないと考えていた。 ( )C1らは,H1でセメントが添加されたということは廃棄物該当b性を判断する根拠にならないことを知っていた。また,C1らは原告の現場でセメントが添 るか否かも検討する必要がないと考えていた。 ( )C1らは,H1でセメントが添加されたということは廃棄物該当b性を判断する根拠にならないことを知っていた。また,C1らは原告の現場でセメントが添加されたかどうかを確認していない。 それにもかかわらず,C1らは,本件係争物が廃棄物に該当すると判断した理由(本件処分の理由)につき,本件係争物にセメントが添加されていることを挙げている(甲46の。 1)( )被告は,本件係争物が廃棄物に該当すると判断するにあたり,Cc。 ,1らが平成12年9月21日に歩行実験を行ったと主張するしかし歩行実験というのは報告書で書かれているほど大げさなものではなく,足を踏み入れて体験するという程度で,意識的に行われたものではないことをC2は認めており(甲77,平成12年9月21日の)詳細な立入調査報告書にも歩行実験の記載,写真等の証拠は一切残っていない(甲61。よって,被告は歩行実験を行うことなく本件処)分を行ったものである。 ( )旧厚生省の建設廃棄物処理指針(以下「建設廃棄物処理指針」とdいう)には「泥状の状態とは,標準仕様ダンプトラックに山積み。 ,ができず,またその上を人が歩けない状態」をいうと記載されているところ,C2,C4らは,本件係争物は明らかにダンプトラックに山積みして,山道を20分以上運搬されていることを現場で確認しており(甲61,C1も写真で確認して熟知していた。 )( )C1は,少なくとも本件行政処分以前に建設廃棄物処理指針(甲e),()。 ,, を知り岡山県意見甲132を知っていたまたC1は本件行政処分直前に,建設汚泥と土砂との識別方法について,報告を受けていた。よって,C1は,本件行政処分時までに建設汚泥と土砂の区別は強度試験(コーン 山県意見甲132を知っていたまたC1は本件行政処分直前に,建設汚泥と土砂との識別方法について,報告を受けていた。よって,C1は,本件行政処分時までに建設汚泥と土砂の区別は強度試験(コーン指数)によって決定されることを認識していたことは明らかである。 それにもかかわらず,C1は,平成12年9月21日の立入調査にあたり,本件係争物の検体を採取するように産廃課の職員に指示したが,検体の検査項目については,溶出検査(有害性を判断するもの)。 ,とpHを予定していると産廃課の職員に述べたのみであるすなわちC1は,本件係争物が泥状であるか,改良土として利用できる品質があるかどうかについては関心がなく,産廃課全員がこれについて調査する必要があることを認識していなかった。C1は,本件行政処分に至るまで,本件係争物について物理的な調査をすることを一度も指示せず,その必要性について産廃課で検討していない(甲151。 )( )弁明の機会付与通知(甲46の)には「同業者に比べ,改良土f ,(本件係争物)の売買価格がかなり安価である」と記載されていることから,被告が本件行政処分をする上で重要な要素と捉えていたのは本件係争物の価格であったといえる。しかし,廃棄物か否かを同業者の価格と比較して高いか安いかによって決めるのは明らかに誤っている。これは,聞き取り調査を行った同業者の価格を維持し,公正な営業活動を妨害するための行為につながるものであり,行政処分を不正競争のために利用する行為である。 (被告の主張)ア本件行政処分の違法性について(ア)原告のb事業場から本件土地に運搬された本件係争物は「廃棄物」に該当しないとの主張についてa廃棄物の意義廃棄物とは,ごみ,粗大ごみ,燃え殻,汚泥,ふん尿,廃油,廃酸,廃アルカリ,動物の死体その 原告のb事業場から本件土地に運搬された本件係争物は「廃棄物」に該当しないとの主張についてa廃棄物の意義廃棄物とは,ごみ,粗大ごみ,燃え殻,汚泥,ふん尿,廃油,廃酸,廃アルカリ,動物の死体その他の汚物又は不要物であって,固形状又は液状のものをいい(廃棄物処理法2条1項,産業廃棄物とは,事業活動に伴)って生じた廃棄物のうち,燃え殻,汚泥,廃油,廃酸,廃アルカリ,廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物をいう(同法2条4項1号。 )「廃棄物」とは「占有者が自ら利用し(他人に有償で売却できる性状,の物を占有者が使用することをいい,他人に有償売却できない物を排出者が使用することは,含まない,又は他人に有償で売却できないため,。)不要になったものである(同旨最高裁第二小法廷決定平成11年3月10日刑集第53巻3号339頁,昭和46年10月25日付け「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の運用に伴う留意事項について」と題する厚生省環境整備課長通知参照。乙9・1頁。このうち,有償での売却とは,占)有者が引取者に物を渡し,占有者が引取者より実質的に売却代金を受け取ることをいうものであって,形式的,脱法的なものは含まない(平成11年3月23日付け「建設工事等から生ずる廃棄物の適正処理について」と「」題する厚生省産業廃棄物対策室長通知に添付された建設廃棄物処理指針乙10・4頁。そして,廃棄物に該当するか否かは,その物の性状,排)出の状況,通常の取引の形態,取引価値の有無及び事業者の意思等を総合的に勘案して決すべきものである(前掲最高裁決定。 )b本件係争物は,被告職員が調査した,平成12年9月14日及び21日。 ,の時点で泥状の状態にあったことが歩行実験により明らかであるよって本件係争物は,本件処分等において,そもそも建設省建設汚泥 b本件係争物は,被告職員が調査した,平成12年9月14日及び21日。 ,の時点で泥状の状態にあったことが歩行実験により明らかであるよって本件係争物は,本件処分等において,そもそも建設省建設汚泥リサイクル指針に定める第3種又は第4種相当の改良土の土質基準に定める強度に達しない状態で原告のb事業場から排出されたものであり,有価物に再生されたものでないことは明らかである。 c仮に,本件係争物が第3種又は第4種改良土であるとしても,本件係争物の有価物性は否定せざるを得ない。 (イ)被告の本件処分等は,行政手続法30条により準用される同法15条及び行政手続法14条に違反するとの主張に対してa被告の弁明の機会の付与の各通知(甲45,46の)には,行政決 定の理由を相手方に知らせることにより行政上の不服申立てや訴訟を行う上での便宜を与えるという理由付記制度の趣旨に添うべく,根拠となる条文はもとより,処分要件に該当する原因となる事実を具体的に記載しており,原告らの主張するような違法はない。さらに,原告は,弁明の機会の付与通知に対する弁明書や本件行政処分の通知に対する訴状では,本件係争物が産業廃棄物たる汚泥か否かという点が最大の争点であることを十分認識し,本件係争物が有価物であると主張して本件係争物が産業廃棄物であるとする被告の主張に反論を展開しているが,このことは前記趣旨を十分ふまえた通知がなされた結果に他ならない。 (ウ)採証上の違法について廃棄物処理法19条1項に基づく立入調査は,あらかじめ相手方に対して通知すること及び相手方の同意を得ることを要件としないのであって,相手方が明確に立入を拒否している場合はともかく,そのようなことのない本件において,立入調査を違法とする理由はない。 イ本件行政処分が,被告職員ら(C1,C2,C4, ことを要件としないのであって,相手方が明確に立入を拒否している場合はともかく,そのようなことのない本件において,立入調査を違法とする理由はない。 イ本件行政処分が,被告職員ら(C1,C2,C4,C3ら)の故意・過失に基づくものであるとの主張に対して(ア)汚泥と判断した行為についてC4らは,建設廃棄物処理指針に従い「その上を歩けない」ことを確認するために,平成12年9月21日午後2時30分ころ,歩行実験を行ったところ,23歩踏み入れただけでくるぶしあたりまで沈み,歩行がで,きなかったため,本件係争物が汚泥であると判断したものである。 先行訴訟の控訴審判決は「なお,本件指針によれば,土質を示すコー,ン指数も汚泥かどうかを判断する基準の一つとされているところ「コー」ン指数についての検査が行われていない(当事者間に争いがない)ため,本件の場合,コーン指数の点から本件係争物の性状を判断することはできない」としているが,これは,土質を示すコーン指数による検査が汚泥。 であるか否かを判断する基準の一つであることを示すにとどまり,絶対的に必要な検査であると判示している訳ではない。汚泥の認定では「標準,仕様ダンプトラックに山積みができず」又は「その上を人が歩けない」ことが明白である場合についてまで,土質検査が必要とされているわけではないから,歩行実験をもって本件係争物を汚泥と判断した職員の行為に注意義務違反はない。 (イ)有価物に再生されていないと判断した行為について被告は,本件係争物を,平成11年3月10日の最高裁決定の考えに基づき,その性状,排出の状況,通常の取扱形態,取引価値の有無,事業者の意思等を総合的に勘案した上で,有価物には再生されていないと判断したものである。 その判断の根拠は,歩行実験により本件係争物が泥状であると認定 状,排出の状況,通常の取扱形態,取引価値の有無,事業者の意思等を総合的に勘案した上で,有価物には再生されていないと判断したものである。 その判断の根拠は,歩行実験により本件係争物が泥状であると認定したことに加え,①本件係争物は造成地への搬入直後も泥状を呈し,天日乾燥しなければ埋め立てることもできない等から中間処理が不十分であるこ,,,と②本件係争物は中間処理過程においてセメント等を添加している上中間処理後の粒状が均一ではなく,岡山県やB市における「改良土」の基準にも該当しないこと,③排出者(工事請負業者)は,汚泥をセメント固化等したのち「建設汚泥(産業廃棄物」として排出し,原告に処理委,)託しているが,セメント固化後に排出の建設汚泥については,通常,同業者は「改良土として製造できない」等の理由から,全量,管理型最終処分場に処理委託していること④セメント固化後に排出された建設汚泥を改,「良土」に製造・販売している業者は,B市内においては他に見当たらないこと,⑤リサイクルを推進しているB市でさえ,セメント添加による「改良土」は業者から一切購入していないこと,⑥同業者に比べ,改良土(本),「」,件係争物の売買価格が極めて安価であること⑦改良土の販売先は平成12年5月以降はA1のみであること,⑧本件係争物のpHが高いこと,⑨本件土地に穴を掘って汚泥を埋め立てて,これを隠すために覆土していること,⑩原告の支払った代金が高すぎるので,運送代により事実上本件係争物を引き取らせていたのではないかと疑われたこと,⑪F2が残土処分地として届け出た区域の一部はD2所有地を含んでいるので,両者の結託が疑われたこと,⑫本件土地の排出水に係る配水施設をD2が管理していることから,F2とD2の結託が疑われたこと,⑬本件土地の法面 分地として届け出た区域の一部はD2所有地を含んでいるので,両者の結託が疑われたこと,⑫本件土地の排出水に係る配水施設をD2が管理していることから,F2とD2の結託が疑われたこと,⑬本件土地の法面に原告の通路が開設されたことから,両者の結託関係が疑われたこと,⑭原告は企業共同体に対し,その排出汚泥を原料として製造する改良土の使途は道路の中央分離帯であると説明しているので,本件土地に原告が運搬したものは改良土ではないとの疑念が生じたこと,・本件係争物は,共同事業体から搬入した汚泥をピットに入れ,改良土として製造する前の汚泥のままで本件土地に搬入されたことがF1の発言から明らかになったこと,⑯改良土を製造するためには,原料となる汚泥の数倍量の建設残土が必要とされるのに,b事業場には相当量の残土がなかったことから,原告のb事業場で改良土を製造していたとの主張は疑わしかったこと,⑰原告が受託した汚泥のうち,3割は処理できないとb事業場のD1が発言していたにもかかわらず,事業団に委託した量が少なすぎるから,原告は受託した汚泥を全て改良土として製造していたのではないと考えられたこと等である。 被告職員は,これら多くの調査結果や事実に基づいて本件係争物は未だ有価物に再生されていないと判断したのであって,その判断に注意義務違反はない。 (ウ)原告は,被告職員が,同業者の意見に引きずられて本件係争物を廃棄物であると誤信し,本件行政処分を行ったと主張する。 しかし,被告は,平成12年9月21日の聞取調査において,A1の実質的代表者であるF2から「柔らかい物であり,地盤面に直接置くと流れる。しかし,穴を掘って入れておけば何日か経つと乾燥し,使える状態になる」との陳述を得ており(甲61,この陳述があったからこそ,本件)係争物が汚泥であるとの疑いを強めた り,地盤面に直接置くと流れる。しかし,穴を掘って入れておけば何日か経つと乾燥し,使える状態になる」との陳述を得ており(甲61,この陳述があったからこそ,本件)係争物が汚泥であるとの疑いを強めたのであって,同業者の意見に引きずられたものではない。 (エ)同業者と比較し,本件係争物の価格は極めて安価であること原告は,販売価格が安いことをもって廃棄物であると主張すること自体異常であると主張する。 有価物たる改良土について販売実績を有する訴外J1株式会社及び訴外J2有限会社は,改良土を10トンあたり1万円から1万4000円までの範囲で公共団体のみに販売している(乙33,34。一方,原告の改)良土販売価格は500円/m3で,これは岡山県が規定している改良土の購入価格基準2800円/m3(甲27の2,B市が規定している改良土の)購入価格基準2000円/m3(乙30の2)を大きく下回る販売価格であり,この価格で常時売却していたとすればそれが採算ベースに乗っていたと考えることはできないことから,そのこと自体極めて異例であるといえる。 ( )損害額 (原告の主張)ア損害額全般について(ア)被告の代表者市長が原告に対してなした本件行政処分及びこれに伴う産業廃棄物収集運搬業・産業廃棄物処理業・特別管理産業廃棄物収集運搬業に係る各許可証の返納は,本件係争物が廃棄物であるとの誤った前提に基づいてなされたものであって,被告公務員の故意又は少なくとも過失による違法な行為である。 したがって,被告は,国家賠償法1条1項に基づき,原告に対し上記違法行為により原告が被った損害を賠償すべき責任を負う。 (イ)被告は,原告の平成8年度から同15年度の売上高の推移からは,原告の業績が必ずしも右肩上がりであったとはいえず,平成13年度の売上高の減少は通 により原告が被った損害を賠償すべき責任を負う。 (イ)被告は,原告の平成8年度から同15年度の売上高の推移からは,原告の業績が必ずしも右肩上がりであったとはいえず,平成13年度の売上高の減少は通常の取引の範囲内であると主張する。 しかし,原告は,本件行政処分当時,B市発注の下水道工事の建設汚泥処理,旧建設省発注の共同溝工事の建設汚泥処理,株式会社K1k工場解体工事の受注見込みにより,順調に業績を伸ばしつつあり,売上高は増加傾向にあった。そして,ISO14000の取得(法律の遵守,リサイ)クルプラントの開発・販売,リサイクル資材販売(リサイクル社会に対応する会社方針)等により,さらなる急成長が予想された時期に,ちょうど本件行政処分が行われた。このため,平成12年度第4四半期と平成13年度,売上高の成長は急激に失速した。 平成14年度,平成15年度の売上高(ただし,原告は未だ改良土の製造を再開していないから,本件行政処分がなかった場合と比してその業績は低い)は,代表者を中心とした全社員の懸命な経営努力により異常期。 を脱し,正常化したものである。 平成11年度から平成13年度の3期の売上高を単純に比較して推移が「いずれも11億円前後で推移しており「減少しているが,これは通常」の取引の範囲内と認められ」との被告の主張(被告準備書面( )16頁上 から11行目)は,それがちょうど成長期にあった民間企業のダイナミックな経営状況の推移であることを看過した主張であることが明白である。 イ個別的損害について(ア)本件行政処分当時,原告が既に受注していた工事契約が注文者によって破棄され,又は原告がその仕事を他の業者に委託せざるを得なくなったことによる損害1億0460万6627円a被告の行った本件行政処分により,原告は既に受注していた解体 いた工事契約が注文者によって破棄され,又は原告がその仕事を他の業者に委託せざるを得なくなったことによる損害1億0460万6627円a被告の行った本件行政処分により,原告は既に受注していた解体工事後の運搬・処分(これらの仕事は,平成13年1月10日から同月19日までの間に原告自身が行うはずであった)を他社に委託せざるを得なくなり,本来であれば発生しないはずの委託費用が発生するという損害が生じた。その委託額の合計は123万0600円である(甲85の各号。 )なお,仮に原告が他社に委託せずに自社で解体工事運搬及び破砕等の処分を行っていた場合これらの作業に携わる従業員は原告の正社員常,(勤)である。また,作業に用いるトラック等は原告所有の車両とチャーターする車両との両方があり得るが,上記の期間は年始めで,まだ仕事量が多くはないため,他にチャーターしなくとも,原告の車両のみで処理できる量であった。上記期間中,これらの人員や車両は遊休状態におかれた。つまり,車両減価償却費はもちろんのこと,正社員の給与もいわゆる固定費用であって,運搬・処分を行うと否とに関わらず上記期間中も変わりなく発生していたのである。 したがって,これらの費用に関しては,他社に委託したことにより原告がその支出を免れた関係にはない以上,損害額の認定にあたり委託費用から差し引くのは誤りであり,結局受注金額123万0600円の全額が原告が被った損害となる。 bまた,平成13年1月10日から同月19日までの間に原告自身が行うはずであった受注済みの解体工事を「処分を受けた会社に工事を依,頼する訳にはいかないから,他社に委託して欲しい」との元請会社の意向に従い,他社に委託せざるを得なかった。これら解体工事の委託費用は249万9000円である(甲86のないし。 事を依,頼する訳にはいかないから,他社に委託して欲しい」との元請会社の意向に従い,他社に委託せざるを得なかった。これら解体工事の委託費用は249万9000円である(甲86のないし。 4)そして,上記同様の理由から,他社への委託金額249万9000a円の全額が原告が被った損害となる。 ,,cさらに本件行政処分及びこれに伴う許可証返納を知った受注先から「処分を受けた会社に工事を依頼する訳にはいかない」との理由で,既に受注していた解体工事の契約を破棄された。その受注額の合計は4億0350万8110円である(甲87ないし甲97。なお内訳については甲107参照。原告の解体工事の平均的な利益率は25%以上で。)あることから(甲98,少なくとも上記受注額に25%を乗じた1億)0087万7027円が原告が被った損害となる。 (イ)汚泥引受量の減少による損失1億0479万3265円被告の平成12年10月の立入調査及び本件行政処分により,原告の業界における信用が著しく傷つけられ,取引量そのものが大きく減少した。 このため,現実に引き受けた汚泥の量を前提としてリサイクル処理し得なかったことによる損失(後述(ウ))のみならず,本来であれば引き受けたはずの汚泥量と現実に引き受けた汚泥量との差が生じたことにより汚泥処理収入が減少しており,これに利益率を乗じた額が原告の得べかりし利益となる。 得べかりし利益を算定する前提として,以下()処分前年度の汚泥引a受収入()処分年度の立入調査前の汚泥引受収入()被告の立入調査,,bcから本件行政処分までの汚泥引受収入()本件行政処分後(影響拡大,d後)の汚泥引受収入に分けて比較する。 ( )平成11年度の汚泥引受収入a1億5119万5196円(1か月平均1259万9600円。 件行政処分までの汚泥引受収入()本件行政処分後(影響拡大,d後)の汚泥引受収入に分けて比較する。 ( )平成11年度の汚泥引受収入a1億5119万5196円(1か月平均1259万9600円。甲99の,甲100) ( )平成12年3月から同年9月までの汚泥引受収入b(。 ,7726万1660円1か月平均1103万7380円甲99の2甲100)( ) 平成12年10月(立入調査)から平成13年1月(本件行政処分)cまでの汚泥引受収入2043万3224円(1か月平均510万8306円。甲99の, 甲100)( )平成13年2月から平成14年10月までの汚泥引受収入d1億4581万7561円(1か月平均694万3693円。甲99の,甲100) 月平均受入収入の推移を見れば,本件立入調査前の(()と比してab),調査後の(()における受入収入が激減しており,被告の立入調査及cd),びこれに続く本件行政処分により原告の信用が傷つけられ,取引先から敬遠されるなどして取引量が減少し,原告の汚泥引受収入が減少したことは明らかである。 よって,これら汚泥引受収入の減少額,具体的には平成11年2月から平成12年9月までの1か月の平均汚泥引受収入との平均:1(()()(ab)()億5119万5196円+7726万1660円÷ 12か月+7か月=1202万4045円)と()及び()の平成13年2月以降の1かcd月の平均汚泥引受収入との差にそれぞれの対象月数()は4か月()cd,は21か月)を乗じた額()2766万2956円()1億0668(,cd万7384円,合計1億3435万0340円)が汚泥受入収入の減少である。 上記減少額に汚泥引受利益率0.78(甲101の1 か月)を乗じた額()2766万2956円()1億0668(,cd万7384円,合計1億3435万0340円)が汚泥受入収入の減少である。 上記減少額に汚泥引受利益率0.78(甲101の1)を乗じた1億0479万3265円が汚泥引受量の収入による原告の損害となる。 (ウ)中間処理後汚泥及び残土をリサイクル処理できず,最終処分場に委託せざるを得なかったこと等による損害額6368万4624円(なお,上記(イ)が,汚泥の引受量そのものの減少による損害であるのに対し,本項は現実に引き受けた汚泥に関し,リサイクル処理を行うことができなかったことにより生じた損害を問題としている。 )aリサイクル処理した改良土を販売できなかったことによる逸失利益としての得べかりし利益2274万円原告は,本件行政処分に伴う産業廃棄物収集運搬業・産業廃棄物処理業・特別管理産業廃棄物収集運搬業に係る各許可証の返納により,中間処理後汚泥をリサイクル処理し,第3種,第4種改良土として売却することが不可能となり,最終処分を他社に委託せざるを得なくなった。 仮に,原告がリサイクル処理していれば改良土は1m3あたり500円で販売できたのであるから(甲101の各号,現実に受け入れた汚泥)を基準に計算しただけでも販売し得た改良土の体積4万5480㎥1,(516車×6m3最終処分場に運搬した中間処理後汚泥の量に 中[],[間処理後汚泥にその4倍の量の残土を混ぜ合わせてリサイクル処理することから,改良土の体積は中間処理後汚泥の5倍となる]を乗じたもの)に1m3あたりの販売利益500円を乗じた2274万円が販売収。 益の減少となる。 b汚泥をリサイクル処理せず,最終処分場へ処理委託したことにより新たに発生した損害8047万3344円原告は,リサイ 3あたりの販売利益500円を乗じた2274万円が販売収。 益の減少となる。 b汚泥をリサイクル処理せず,最終処分場へ処理委託したことにより新たに発生した損害8047万3344円原告は,リサイクル処理できなかった中間処理後汚泥を処分するために,最終処分を他社に委託せざるを得なくなったため,中間処理後汚泥及び残土の委託及び運搬につきそれぞれ7471万8714円(甲102の各号)及び575万4630円(甲103の各号,合計8047)万3344円を支出した。 cリサイクル処理していれば発生していたはずの追加経費3952万8720円(リサイクル処理していれば発生したであろう追加経費は,リサイクル。 ,,処理しなかったことにより原告が支出を免れた費用であるよってabの合計額から差し引いた額が,本件行政処分により原告に発生した損害となる)。 改良土1m3あたり追加経費は約868円であることから(甲101の。なお,機械の減価償却費はいわゆる固定費であり,リサイクル処理 したか否かに関わらず発生するから,仮にリサイクル処理していた場合に発生する追加経費にはあたらない,これを改良土4万5540m3。)分に換算すると3952万8720円となる。 dしたがって,中間処理後汚泥及び残土をリサイクル処理せず,最終処分場へ処理委託することにより発生した損害は,a+b-c=6368万4624円である。 (エ)アスファルトがら受入量の減少による損害400万円被告産廃課が被告水道局に対して本件処分等に関する通知を行った結,,,,果平成12年12月27日被告水道局は市内の各水道業者に対して原告との取引をやめるように通告した(甲104。このため,原告の水)道業者からのアスファルトがら受入はなくなった。甲244は,原告のアスファル 12月27日被告水道局は市内の各水道業者に対して原告との取引をやめるように通告した(甲104。このため,原告の水)道業者からのアスファルトがら受入はなくなった。甲244は,原告のアスファルトがら受入量の推移を示しており,うち赤文字の会社は水道設備業者を示している。平成13年度初めの本件処分等以降,水道設備事業者からの受入がなくなったことは一目瞭然である。 上記により原告が被った損害額は,アスファルトがらの月平均受入収入約20万円(甲105の各号)に平成13年1月から平成14年8月までの月数である20か月を乗じた400万円である。 (オ)慰謝料6500万円以下の合計である。 a被告の本件処分等及びその新聞発表に伴う無形の損害3000万円( )世間や取引先からの信頼の喪失a後述のとおり,ISO9002,14001を取得しようと努力していた原告は,同業他社の中でもとりわけ一層クリーンな企業イメージを重視し,これに向けて積極的な努力を重ねてきた進取の気性に富んだ企業である。それにもかかわらず,被告の本件処分等及びその新聞発表により,原告は,疑わしい企業であるとのいわれなきレッテルを貼られ,社会から偏見の目で見られるようになったのみならず,地道な努力によりこれまで良好な取引関係を築いてきた取引先からも不信感を抱かれ,長い時間をかけて築いてきた信頼関係を一瞬にして失ったものであり,その損失は計り知れない。 ( )RCCへの移行b民間の実情に明るい金融機関は,本件行政処分により原告の経営が悪化することを早々に予測し,係数上問題のない原告に対する債権をRCCに移管させた(甲129。 )RCCに移行されて倒産する会社は非常に多いため,RCCに移っ。 た会社に対する信用評価が一般に極めて低いことは顕著な事実であるそして,原告 い原告に対する債権をRCCに移管させた(甲129。 )RCCに移行されて倒産する会社は非常に多いため,RCCに移っ。 た会社に対する信用評価が一般に極めて低いことは顕著な事実であるそして,原告は,本件行政処分により借入金をRCCに移され,その結果リース会社からリスクの高い会社であるとの評価を受け,通常の利率よりもはるかに高利率のリース料を支払わされることになった。 このことは,甲130において,RCC時代の契約NO.1ないし3と一般金融機関復活後の契約NO.4とのリース契約利率の違いを見れば明らかである。その損害は少なくとも601万5741円を下らない。 ( )また,平成13年4月26日,被告より公共工事指名停止処分とすcることにつき原告に電話連絡がありD2D3A2の従業員F,,,,(3)が調達課のL課長外4名と面談をした。その際,被告と訴訟をするということは,喧嘩を売っているのと同じことだから,そんな業者を指名する訳にはいかないとの理由で,公共工事の指名を停止する旨告げられた。 指名停止は,本件行政処分から必然的に派生したものではないが,少なくとも,被告自身は,本件行政処分につき訴訟が提起されたことを理由として指名を停止することを決めているから,指名の対象から外されることによる信用の低下という無形損害は,本件行政処分により発生したものであることが明らかである。 被告の本件行政処分によって原告が被った名誉毀損・信用毀損による損害は,少なく見積もっても3000万円を下らない。 b被告水道局及び下水道局の改良土使用承認願の保留による無形の損害2000万円被告水道局及び下水道局は,被告産廃課からの申入れにより,改良土使用承認願の承認を保留している。 原告は,いち早く建設汚泥による改良土の開発に取り組み,県内では 願の保留による無形の損害2000万円被告水道局及び下水道局は,被告産廃課からの申入れにより,改良土使用承認願の承認を保留している。 原告は,いち早く建設汚泥による改良土の開発に取り組み,県内では同業他社に先駆けて汚泥から第3種,第4種改良土を生産する技術を開発した。原告は,被告水道局及び下水道局の改良土承認を受け,順調に改良土販売を開始しようとした矢先に,改良土使用承認願の承認を保留されたため,原告の経営にとって最も重要な時期にみすみす上昇気流に乗ることができずに失速し,しかも以後改良土の販売機会を喪失し続けている。 かかる原告の無形損害は甚大であり,少なく見積もっても2000万円は下らない。 c岡山県に不信感を抱かれたことによる無形の損害200万円原告は,平成12年6月後半に岡山県土木管理課から第2種改良土販売の承認を受けたことから,同年内には,県内の水道局及び下水道局に対する第2種改良土の販売を開始する予定でいた。しかしながら,本件行政処分が行われたことから,改良土の製造・販売を開始することが事実上不可能となった。 さらに,岡山県土木管理課は,平成13年8月7日になってから原告を「話があるから」と言って呼び出した。原告の取締役であるD3が同課に出向くと,同課のI2室長及びI1氏が「疑いをもたれている業者の改良土を認定しているのはおかしいという声があるから,認定を取り消したい」旨述べた。D3が「今は裁判をしている状況ですから(そ,もそも)改良土は作ってないです。改良土を作っていないのに,何を見てそんな判断ができるというのですか。当社は,この裁判で改良土の基準をはっきり決めてもらうために裁判をしているのに,そんな一方的な声で認定を取り消されることは納得ができません」等と反論し,その日はそこで話が終わった。 原告はこのよう 当社は,この裁判で改良土の基準をはっきり決めてもらうために裁判をしているのに,そんな一方的な声で認定を取り消されることは納得ができません」等と反論し,その日はそこで話が終わった。 原告はこのように,原告の改良土を承認した岡山県からも不当な不信感を抱かれ,承認を受けた第2種改良土の販売すら禁止される状況に陥ったのである。 岡山県から不信感を抱かれ,かつ第2種改良土の販売を開始することができなかった原告の無形損害は,少なくとも200万円を下らない。 d人員削減,設備縮小に関する無形の損害500万円原告は,本件処分等により経営危機に陥った上,改良土製造の休止及び汚泥処理に対する各顧客からの不信感によりバキューム運搬車両が遊,,,休状態となってしまったことから平成13年3月に平成5年式1台平成6年式1台,平成7年式1台の計3台のバキューム運搬車両を計1()。 ,400万円で手放さざるを得なかった甲245ないし249また本件処分等の取消訴訟が一審で敗訴した後は,原告には汚泥処理を依頼しないほうが無難だとの風評が立ち,バキューム運搬車両の稼動がほとんどなくなり,下水道管内の清掃作業を行う洗浄車も稼動できなくなったことから,平成16年3月及び6月,遊休状態となったバキューム車(,)。 両2台と洗浄車1台を手放さざるを得なくなった甲250 原告は,今後改良土製造を再開しようとすれば,バキューム車両を購入しなければならず,同等の車両を購入するために,新品であれば1台2385万円(甲252,つまり5台で約1億1925万円,平成7)年式(つまり10年落ち)の中古でも1台約892万5000円(甲253,つまり5台で4462万5000円以上の支出をしなければな)らない状態におかれている。 さらに,ISOの取得や改良土の開発 )年式(つまり10年落ち)の中古でも1台約892万5000円(甲253,つまり5台で4462万5000円以上の支出をしなければな)らない状態におかれている。 さらに,ISOの取得や改良土の開発に熱心に従事してきた従業員の中には,原告の企業としての将来が危ぶまれる状況の中,生活に不安を感じ,あるいは周囲から疑いの目で見られるという屈辱に耐えかねて退社する者が出た。全従業員53名中5名の貴重な人材の喪失は原告にとって大きな痛手である。 このように,原告は経営規模を急激に縮小せざるを得ず,その無形の損害は少なくとも500万円を下らない。 eISO取得の中断による無形の損害200万円前述のとおり,ISO14001とは,企業・団体等の環境管理等に関する国際規格である(甲106の,甲106の。 2)ISOを取得するためには,第三者認定機関によりその認定を受ける必要がある上,毎年の監査及び3年ごとの更新が要求されていることか,,らISOの取得は著しく困難でありISO取得企業は国内のみならず国際的にもレベルの高い信頼のおける企業として扱われる(甲106の。 3)原告は,環境に配慮したシステムに自信を持っていたことから,より厳格な環境マネジメント体制を確立することを目指し,社会的にもより一層評価される企業になるためにISO14001の取得を目指すことを決意し,平成12年6月10日,岡山県倉敷市所在のISO取得専門コンサルティング会社であるMの面談を受けた。 その結果,ISO14001及びISO9002(品質管理に係る国際規格)の取得を目指すことが確認された。具体的には,産業廃棄物に関しては,その処理の流れ,法律を遵守した処理方法等が明確であることから,まず産業廃棄物のリサイクル処理を行うb事業場につき平成15年のISO1400 指すことが確認された。具体的には,産業廃棄物に関しては,その処理の流れ,法律を遵守した処理方法等が明確であることから,まず産業廃棄物のリサイクル処理を行うb事業場につき平成15年のISO14001取得を目標とすること,そのために平成13年の年明けから監査体制の確立等に着手すること,平成12年をその準備期間とすること等が取り決められた(なお,ISOの取得には1~数年の準備を要するのが通常である。また,解体工事の業務に関してI。)SO9002の取得を視野に入れて品質管理の徹底をはかることが確認された。原告は,社内にISO取得専従班を設置して,以前にも増して品質管理や生産体制の改善に力を注いだ。 その矢先,被告の本件処分等がなされたため,原告のISO取得は完全に凍結し,今後の取得のめどがたたない状態となった。前述したようなISOの取得基準の厳しさからすれば,被告の本件処分等が存在する限り,ISOの取得は不可能である。 被告の本件処分等によりISOの取得準備が中断,凍結されたことによる原告の無形の損害は大きく,少なくとも200万円は下らない。 f代表取締役らの心臓病発症等による無形の損害500万円ISOを取得し,企業としての飛躍を目指していたD2は,本件処分等の不当さへの憤懣と屈辱に耐えかね,平成14年7月に心臓病と診断されて入院した。 また,原告の取締役であるD4(D2の妻)は,原告のグループ会社全体の総務及び経理を統括していたところ,本件行政処分及びこれに伴う許可証返納により精神的苦痛を受けて体調を崩し,平成13年2月23日に原告の取締役を辞任した。同人は,平成14年6月にガンの手術を行い40日間入院した。 ,,,,このように原告は被告の本件処分等により代表取締役らの病気体調不良等の事態に見舞われた。会社の危機的状 役を辞任した。同人は,平成14年6月にガンの手術を行い40日間入院した。 ,,,,このように原告は被告の本件処分等により代表取締役らの病気体調不良等の事態に見舞われた。会社の危機的状況下における取締役の不在による原告の無形の損害は大きく,少なくとも100万円は下らない。 gその他の無形の損害100万円本件処分等により,原告の周囲の会社や人々,原告の従業員及びその家族らに多大な迷惑をかけたことなど,上記に列挙した以外にも原告は多大な無形損害を被っており,その額は100万円を下らない。 (カ)弁護士費用の一部3379万円(被告の主張)ア損害額全般について原告は,原告の業績が右肩上がりであったとし,平成10年度から平成15年度までの現実の売上高の推移と,本件行政処分の影響のない正常期であるとする平成10年度から平成11年度までの売上高の伸び率が継続したと仮定した平成12年度以降の売上高の予測数値を比較して,平成13年度の売上高が異常に落ち込んでいると主張する。 しかし,平成8年度から平成15年度までの現実の売上高を比較すれば,売上高は以下のとおりであり,いずれも11億円前後で推移している(乙28の各号,乙59の各号,甲243の各号。 )平成8年度11億2391万6000円平成9年度10億1091万8000円平成10年度10億0383万7000円平成11年度11億0970万3000円平成12年度11億5890万8000円平成13年度10億8213万4000円平成14年度16億1740万3000円平成15年度16億3673万1000円さらに,平成9年度の売上高は,前年度比1億1299万8000円の減少,平成10年度の売上高は,前年度比708万1000円の減少で,2年度連続で売上高が減少し 成15年度16億3673万1000円さらに,平成9年度の売上高は,前年度比1億1299万8000円の減少,平成10年度の売上高は,前年度比708万1000円の減少で,2年度連続で売上高が減少しており,必ずしも原告の業績が右肩上がりとはいえず,原告の平成13年度の売上高の減少は,通常の取引の範囲内なのであって,本件行政処分により原告主張のような多額の損害が生じた訳ではない。 イ個別具体的損害について(ア)本件行政処分当時,原告が既に受注していた工事契約が注文者によって破棄され,又は原告がその仕事を他の業者に委託せざるを得なくなったことによる損害について原告主張の既に受注していた工事契約が注文者によって破棄されたことを示す証拠は,K2株式会社から原告宛の文書(甲94)のみである。その他の契約の解除に関しては請求書見積書振込受付書領収書等甲,,,,(85ないし93の各号,95ないし97の各号)が書証として提出されているが,これらのみでは本件行政処分が原因で契約を解除されたものであることや,契約解除に伴い当該事業を他社に委託したことを裏付けることはできない。 (イ)汚泥引受量の減少による損失について本件行政処分後においても,多数の企業が原告と取引を継続しており,そればかりか,新たに,数社程度新規の取引先が増えているのであるから(甲99の各号,原告の業界における信用が著しく傷つけられたという)主張は信用し難い。 また,立入調査は原告のみならず他の汚泥処理業者に対しても行っているが,原告以外の業者から原告の主張と同様の抗議や苦情を受けた事実は一切ない。よって,立入調査は汚泥受入量減少の原因にはならない。 (ウ)中間処理後汚泥及び残土をリサイクル処理できず,最終処分場に委託せざるを得なかったこと等による損害額につ 議や苦情を受けた事実は一切ない。よって,立入調査は汚泥受入量減少の原因にはならない。 (ウ)中間処理後汚泥及び残土をリサイクル処理できず,最終処分場に委託せざるを得なかったこと等による損害額について本件行政処分は,原告が産業廃棄物である汚泥の収集運搬を委託するに際して,収集運搬業者であるA1と委託契約をしなかったことに基づく事業停止処分であり,事業停止処分後に汚泥を適正に処理した改良土の製造を制限するものではない。 つまり,本件係争物に関してのみ事業停止処分を行ったのであるから,最終処分場へ委託したことは,被告の代表者市長の指示・命令ではなく,あくまでも原告の判断に基づくものであって,本件行政処分とは無関係である。 (エ)アスファルトがら受入量の減少による損害についてaアスファルトがらの取引はもともと不定期的な性格のものであり,平成13年度以降の取引が平成12年度以前に比較して少なくなったからといって,本件処分等が原因であるとはいえない。 (),原告作成のアスファルトがら受入量を示す書面甲244によると平成10年度及び平成11年度に500トンを超えるアスファルトがらの取引先であったN1株式会社及びN2株式会社は,平成12年度において,本件処分等がなされた12月まで全く取引がない。他方,株式会社N3のように本件処分等後にも取引をしている水道設備事業者も存在する。 bまた,原告は甲105の各号の書証をもとに,本件行政処分によりアスファルトがらの受入が減少したと主張するが,これらの書証は本件行政処分より1年以上も前の,平成11年3月から平成11年12月までの間に取引があったことを示すに止まり,本件行政処分後に取引がなくなったことを示すものではないから,これをもって原告の主張する損害があるとすることはできない。 (オ)慰謝 から平成11年12月までの間に取引があったことを示すに止まり,本件行政処分後に取引がなくなったことを示すものではないから,これをもって原告の主張する損害があるとすることはできない。 (オ)慰謝料についてa被告B市の本件処分等及びその新聞発表に伴う無形の損害について世間や取引先からの信頼の喪失については,これを裏付ける証拠はない。 RCCへの移行については,平成13年8月27日付けでRCCが原告に対して発した「B市c土地の根抵当権の一部解除について」と題する文書(甲201)には,D2が「B市cの土地2筆については,昨年6月F2氏に売買した。同時にO1信用金庫に対し担保解除の申出を行,,ったが譲渡をひかえO1信用金庫では担保解除の検討ができないのでRCCへ譲渡後交渉して欲しいと言われた」のでRCCへ相談に来た旨の記載がある。この内容からすると,平成12年6月の時点で原告に対する債権がO1信用金庫からRCCへ譲渡されることが決まっていた事実を示すものであり,原告の本件処分等が原因で原告の借入金がRCCに譲渡されたという主張は理由がない。 b被告水道局及び下水道局の改良土使用承認願の保留による無形の損害について本件係争物は,被告水道局及び下水道局の改良土基準を本件行政処分時,現時点のいずれにおいても満たしていないことから,同水道局及び(,下水道局が本件係争物を購入しないことは明らかであり乙30の各号乙31,何ら損害はない。 ),(,また原告の使用承認願の対象であった改良土は本件係争物第3種第4種)である(訴状78頁,17頁,甲22。本件係争物が使用承)認願の対象物であれば,そもそも被告水道局及び下水道局の仕様書外であり承認されないことは明らかであるから(被告準備書面( ) ,承認 3 )されることを前提とする原 ,甲22。本件係争物が使用承)認願の対象物であれば,そもそも被告水道局及び下水道局の仕様書外であり承認されないことは明らかであるから(被告準備書面( ) ,承認 3 )されることを前提とする原告の主張には理由がない。 c岡山県に不信感を抱かれたことによる無形の損害について岡山県に不信感を抱かれたとしても,実際に改良土の認定を取り消された事実はないのであるから,損害があるとはいえない。 d人員削減,設備縮小に関する無形の損害についてバキューム運搬車両を売却した原因が本件処分等にあるのか明らかではない。仮に本件処分等が原因でバキューム運搬車両を売却したとしても,なぜそれが損害となるか不明である(因果関係がない。 。)また,一般的に考えて,10日間の業務停止処分を受けたからといってそれを悲観するなどして退職する社員がいるとは考えられず,原告社員の退職と,本件処分等との間に因果関係があるとは考えられない。 eISO取得の中断による無形の損害について原告は,過去に,強アルカリの排水を川に流出させ,魚を斃死させたl汚染事件を起こし(乙3の各号,加えて,B市cの本件土地に隣接)する土地へ原告代表者が改良土の利用を装い,産業廃棄物(汚泥)の不法投棄を行った(乙4の。さらに,B市aのがれき類安定型最終処1)分場において遅くとも平成11年7月以降,無許可で許容量を超過して埋め立てるという廃棄物処理法違反を犯しており(乙63の各号。埋立量は許可容量の2倍以上に達しており,違法性は極めて高い,今で。)もこの違法状態は改善されず,継続している。 ISOの取得は,原告も主張するとおり,環境に関連する諸法令を遵守することが大前提であることから,本件処分等が行われなくとも,原告のISO取得は不可能若しくは困難であったことが明らかである。 また, ISOの取得は,原告も主張するとおり,環境に関連する諸法令を遵守することが大前提であることから,本件処分等が行われなくとも,原告のISO取得は不可能若しくは困難であったことが明らかである。 また,本件行政処分の取消しは既に裁判で確定しており,今後ISO,。 ,取得に向けた手続において本件行政処分が影響することはないまた処分時,原告は社内にISO取得専従班を設置していた程度の段階であり,処分を受けたことは,取得手続を原告の判断から一時的に中断した一要因に過ぎない。 第3争点についての判断 争点( )について ( )前提となる事実のとおり,本件行政処分については,広島高等裁判所岡 山支部において,取消しを認める判決がなされて,同判決は確定しており,その既判力により,本件訴訟において,本件行政処分が違法であることを争うことはできない。 そこで,被告が違法な行政処分をしたことについて,すなわち,本件係争物を産業廃棄物たる汚泥と判断したことについて,被告職員,とりわけ産廃課課長であるC1の故意・過失が認められるか否かについて検討する。 ( )証拠(甲3)によれば,本件係争物は,産業廃棄物である建設汚泥を原 料として,天日乾燥固化などの処理をしたものであることが認められる。 ところで,廃棄物とは,占有者が自ら利用し,又は他人に有償で売却することができないために不要となったものをいい,これらに該当するか否かは占有者の意思,その性状等を総合的に勘案して定めるべきものと解される。 また,廃棄物処理法は,同法2条4項1号において「産業廃棄物』とは,,『事業活動に伴って生じた廃棄物のうち,燃え殻,汚泥,廃油,廃酸,廃アルカリ,廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物をいう」と定義してい。 る。そして,同法施行令2条は,上記政令で定める廃棄 ,『事業活動に伴って生じた廃棄物のうち,燃え殻,汚泥,廃油,廃酸,廃アルカリ,廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物をいう」と定義してい。 る。そして,同法施行令2条は,上記政令で定める廃棄物について,紙くず等12種類のものを規定するほか,13号において「燃え殻,汚泥,廃油,廃酸,廃アルカリ,廃プラスチック類又は前各号に掲げる産業廃棄物を処分するために処理したものであって,これらの産業廃棄物に該当しないもの」。 ,,と規定している以上によればある産業廃棄物を再利用のために処理をし他人に有償で売却することができる状態となった場合には,当該産業廃棄物は,その産業廃棄物該当性を失うものと解される。したがって,ある産業廃棄物に何らかの処理がなされても,いまだ他人に有償で売却することができる状態に至っていない場合には,その産業廃棄物該当性は失われないこととなる。 そして,証拠(甲150の)によれば,本件行政処分の取消訴訟におい て,広島高等裁判所岡山支部は,本件係争物は,再利用のために処理され,他人に有償で売却できる物であるとして,これを産業廃棄物と判断してなした本件行政処分を違法であると判断したことが認められるから,結局のところ,C1において,本件係争物がいまだ他人に有償で売却することができる状態に至っていないと判断したことに,故意・過失が認められるか否かを検討することとなる。 ( )本件係争物を汚泥であると判断したことについて 証拠(甲84,117,151,233,乙52,58,証人C1)によると,C1は,汚泥の判断基準について,建設廃棄物処理指針(甲55)にある「標準仕様ダンプトラックに山積みができず,また,その上を人が歩,けない状態」か否かであると考えていたこと,コーン指数については同指針により汚泥の判断基準にな ,建設廃棄物処理指針(甲55)にある「標準仕様ダンプトラックに山積みができず,また,その上を人が歩,けない状態」か否かであると考えていたこと,コーン指数については同指針により汚泥の判断基準になることは知っていたが,汚泥を判断するについての絶対的な要件ではなく,見て,触れるという日常的な観察で泥状と判断できればよいと考えていたこと,本件係争物は,本件土地への搬入時点で泥状を呈しており,本件土地に人工的に掘った穴で天日乾燥して固めた後でなければ埋め立てることができないほどの流動性を有しており,平成12年9月21日,歩行実験を行ったC4が,くるぶしのあたりまで埋まり,歩行困難な状態であったため,歩行実験をやめたと報告したことなどから,C1は,本件係争物が産業廃棄物である汚泥であると判断したことが認められる。 ところで,建設汚泥リサイクル指針(甲6,14)には「建設汚泥は厚,生省の指針によれば,掘削物を標準ダンプトラックに山積みできず,またそ,,の上を人が歩けない状態のものをいいこの状態を土の強度の指標で示せば。」。 ,コーン指数がおおむね200kN/㎡以下であるとの記載があるまた第2種から第4種処理土の品質区分は,原則としてコーン指数を指標として判断し,コーン指数が800kN/㎡以上のものを第2種改良土,400kN/㎡以上のものを第3種改良土,200kN/㎡以上のものを第4種改良土といい,その品質判定のための試験は,締め固めた土のコーン指数試験を試験項目として行うことを標準とするとされている旨の記載がある。また,建設廃棄物処理指針(甲55)には,掘削工事に伴って排出されるもののうち,含水率が高く粒子が微細な泥状のものを建設汚泥として扱う旨,泥状の状態とは,標準仕様ダンプトラックに山積みができず,また,その上を人が歩けない (甲55)には,掘削工事に伴って排出されるもののうち,含水率が高く粒子が微細な泥状のものを建設汚泥として扱う旨,泥状の状態とは,標準仕様ダンプトラックに山積みができず,また,その上を人が歩けない状態をいい,コーン指数がおおむね200kN/㎡以下又は一軸圧縮強度がおおむね50kN/㎡以下である旨の記載がある。よって,建設汚泥か否かの判断基準としては,標準ダンプトラックに山積みできる状態か,その上を人が歩けるか,コーン指数がおおむね200kN/㎡であるか,含水率が高く粒子が微細か,一般圧縮強度がおおむね50kN/㎡以下であるかなどが挙げられる。 ,,,そして産廃課職員は平成12年9月14日及び21日の立入検査の際本件係争物を採取したが,これらについて,コーン指数についての検査が行われていない(当事者間に争いがない)ため,本件の場合,コーン指数の点から本件係争物の性状を判断することはできない。また,証拠(甲56の各写真,57ないし59,62,117,233,乙17,証人C1)によれば,同月21日に本件土地へダンプアウトされた直後の本件係争物は,約4,,5°の安息角をもって堆積しておりダンプトラックの荷台は濡れておらず土の付着もないこと,本件係争物は明らかに流動性があったとはいえなかったこと,同日の立入調査を行ったC4は,本件係争物につき「見た目は,水分を多量に含んだべちゃべちゃの典型的な汚泥と呼べるようなものでもなかった」と判断したこと,泥状を呈さない良質の土砂であっても,緩く堆積している状態でその上を歩くと足が沈むことがあることが認められる。 以上によれば,C1は,本件係争物が産業廃棄物であると判断するにあたり,本件係争物は,明らかな流動性をもっていた訳ではなく,外観のみから明白に「汚泥」であると判断できる客観的形状ではなかっ られる。 以上によれば,C1は,本件係争物が産業廃棄物であると判断するにあたり,本件係争物は,明らかな流動性をもっていた訳ではなく,外観のみから明白に「汚泥」であると判断できる客観的形状ではなかったといえること,報告書(甲61)によると,被処分者である原告は,本件係争物を「改良土」,,,であると主張していたことが認められること原告はG弁護士を通じて被告が本件係争物が汚泥にあたると判断した根拠について2度にわたり説明,「」,を求めていたのであるから本件係争物が汚泥であると認定するにつき慎重に行うべきであったにもかかわらず,採取した本件係争物についてコーン指数についての検査もせずに,本件行政処分に踏み切ったものであって,C1には,この点において,過失があったといわざるを得ない。 ( )本件係争物が有価物でないと判断したことについて 被告は,本件係争物のA2への販売価格は,同業者に比べ,非常に安価であって,採算ベースに乗っていなかったので,本件係争物が有価物でないと判断したと主張する。 ,(,,,,,,しかしながら 証拠 甲17ないし22 83,114)によると,原告は,H1・H2・H3共同企業体から汚泥の処理を委託され,その委託代金として,ダンプ1台あたり1万8000円を受領しており,石灰代,人件費等の製造費用を差し引いても,10トンあたり3500円で販売すると,1あたり約1000円程度の利益を得るこm3とができること,原告は,建設汚泥を材料とした改良土について,ほかにも販売実績を有していることが認められるから,被告(C1)が,本件係争物のA2への販売価格が同業者に比べ安価であることをもって,本件係争物が有価物でないと判断したことにも過失があるというべきである も販売実績を有していることが認められるから,被告(C1)が,本件係争物のA2への販売価格が同業者に比べ安価であることをもって,本件係争物が有価物でないと判断したことにも過失があるというべきである。 ( )以上より,本件行政処分につき,被告職員C1の過失が認められる。 争点( )について ( )本件行政処分当時,原告が既に受注していた工事契約が注文者によって 破棄され,又は原告がその仕事を他の業者に委託せざるを得なくなったことによる損害についてア受注していた解体工事後の廃棄物運搬・処分を他社に委託せざるを得なくなったことによる損害について(ア)かっこ内に掲記した証拠によると,平成13年1月10日から同月19日までに,原告が受注していた解体工事後の廃棄物運搬・処分を他社に委託した際の委託料は合計118万6500円(税込み)であり,その内訳は以下のとおりである。 解体工事運搬費合計65万4000円(税抜き)P110万円(甲85の及び,甲107,261) 有限会社P26万円(甲85の及び,甲107,261) 株式会社P349万4000円(甲85の及び,甲107,261) 解体工事処分費合計47万6000円(税抜き)有限会社P42万2000円(甲85の及び,甲107,261) 株式会社P56万4000円(甲85の及び,甲107,261) 有限会社P639万0000円(甲85の及び,甲107,261) (イ)原告は,委託費用合計の全額が原告の損害であると主張するが,原告が廃棄物運搬・処分を行ったとしてもその費用がかかっていたはずであるから,その分は差し引くべきである。そうであるならば,原告の損害は,他社への委託料全額では 全額が原告の損害であると主張するが,原告が廃棄物運搬・処分を行ったとしてもその費用がかかっていたはずであるから,その分は差し引くべきである。そうであるならば,原告の損害は,他社への委託料全額ではなく,原告が自社で処理した場合にかかる費用を差し引いた額になるところ,その額が不明であるので,少なくとも他社への委託料の合計の3割程度を原告の損害と認めるのが相当である。 (ウ)よって,本件行政処分により,平成13年1月10日から同月19日までに原告が行うはずであった解体工事の廃棄物の運搬を他社に委託せざるを得なくなったことから生じた損害は,委託額合計の3割である35万5950円である。 イ平成13年1月10日から同月19日までの間に原告自身が行うはずであった受注済みの解体工事を「処分を受けた会社に工事を依頼する訳に,はいかないから他社に委託せざるを得なくなったこと」による損害について(ア)かっこ内に掲記した証拠によると,平成13年1月10日から同月19日までに,原告が受注していた解体工事を他社に委託した際の委託料は合計249万9000円(税込み)であり,その内訳は以下のとおりである。 解体工事下請依頼費用合計238万円(税抜き)P760万円(税抜き)(甲86の及び,107,261) 株式会社P8178万円(税抜き)(甲86の及び,107,261) (イ)原告は,委託費用合計の全額が原告の損害であると主張するが,原告が解体工事を行ったとしてもその費用がかかっていたはずであるから,その分は差し引くべきである。そうであるならば,原告の損害は,他社への委託料全額ではなく,原告が自社で処理した場合にかかる費用を差し引いた額になるところ,その額が不明であるので,少なくとも他社への委託料の合計の3割程度を原告 そうであるならば,原告の損害は,他社への委託料全額ではなく,原告が自社で処理した場合にかかる費用を差し引いた額になるところ,その額が不明であるので,少なくとも他社への委託料の合計の3割程度を原告の損害と認めるのが相当である。 (ウ)よって,本件行政処分により,平成13年1月10日から同月19日までに原告が行うはずであった解体工事を他社に委託せざるを得なくなったことから生じた損害は,委託額合計の3割である74万9700円である。 ウ本件行政処分及びこれに伴う許可証返納を知った受注先から「処分を受けた会社に工事を依頼する訳にはいかない」との理由で,既に受注していた解体工事の契約を破棄されたことによる損害について(ア)かっこ内に掲記した証拠によると,原告との間で契約が成立していた会社からの受注予定金額の合計は3430万2145円であり,その内訳は以下のとおりである。 K3株式会社564万9000円(税込み)=64万0500円(甲87の各号)+116万5500円(甲88の及び)+384万300 0円(甲89の及び) K4株式会社214万5633円(税込み)={77万7500円(甲90の各号+69万8460円甲91の各号+56万7500円甲)()(92の各号}×1.05(消費税分))K2株式会社236万2500円(税込み)=225万(甲94)×1.05(消費税分)株式会社K5200万0880円(税込み)=190万5600円(甲93の1,2)×1.05(消費税分)有限会社K6 928万3638円税込み=884万1560円甲96の()(及び)×1.05(消費税分) 株式会社K71286万0494円(税込み)=1224万8090円(甲97のないし)×1.05(消費税 円税込み=884万1560円甲96の()(及び)×1.05(消費税分) 株式会社K71286万0494円(税込み)=1224万8090円(甲97のないし)×1.05(消費税分) (イ)そして,証拠(甲94)によると,K2株式会社から原告に対する発注取消しの書面には「平成12年12月21日付け発表の廃棄物処,理法違反による業務停止に伴い,下記の工事については業務停止期間に,。」,該当する為発注を取り消しますと記載されていることが認められ本件行政処分が原因で原告への発注が取り消されたことが認められる。 また,K2株式会社以外の会社について,証拠によると,K3株式会社,K4株式会社については,原告と年間の工事契約及び産業廃棄物委託契約を締結していたこと(甲258,259,原告は,両社から,)本件行政処分を受けたことでメーカーとして悪い風評が起こるという理由で受注していた解体工事を断られたこと(甲261)が認められる。 有限会社K6,株式会社K5については,原告の元請として工事を受注するため原告が見積もりをし,原告が施工することが決まっていたが,本件行政処分を受けたことにより世間の風評が起こるために断られたこと(甲261)が認められる。株式会社K7については,原告が解体工事を受注し,平成12年9月中旬に施工が決まっていたが,発注者(公共工事)に対して工事施工計画書を作成することが必要であり,書類記載の会社名に行政処分を受けた業者名は出せないとの理由で断られたこと(甲261)が認められる。 被告は,K2株式会社以外の会社については,解除の原因が本件行政処分である旨が記載された書面は存在せず,本件行政処分が原因で契約を解除されたことが裏付けられていない旨主張するが,全ての会社が解除原因を書面で通知す 会社以外の会社については,解除の原因が本件行政処分である旨が記載された書面は存在せず,本件行政処分が原因で契約を解除されたことが裏付けられていない旨主張するが,全ての会社が解除原因を書面で通知する慣習があるとはいえないことから被告の主張は採用できない。 (ウ)さらに,原告は,株式会社K1との契約につき,契約寸前であったが本件行政処分が行われたために契約できなくなり,見積書記載の損害が原告に生じた旨主張する。しかし,既に契約が決まっていた場合と異なり,契約締結以前の段階では当事者には契約締結の自由があり,契約が締結・履行されるか否かも,契約金額も未確定であるから,株式会社K1との契約がどの程度進んでいたかを裏付ける証拠がない本件においては,本件行政処分がなされたことと,原告主張の損害との因果関係を認めることはできない。 (エ)甲98の見積・実行予算対比書によると,原告の粗利率はおおむね30%を超えており,最低でも25%である。よって,原告の解体工事の平均的な利益率は少なくとも25%であると認められる。 よって,上記の受注予定金額3430万2145円に25%を乗じた857万5536円が原告の損害額となる。 ( )汚泥引受量の減少による損失について 証拠(甲99の各号,甲100)によると,原告の汚泥引受収入の推移は以下のとおりと認められる。 平成11年3月1247万4915円4月1683万9218円5月1348万0425円6月567万3307円7月587万0026円8月1155万7070円9月1362万8372円10月1611万2410円11月2149万3016円12月1211万5580円平成12年1月722万3377円2月1469万7480円3月1258万9865円4月1354万3 0月1611万2410円11月2149万3016円12月1211万5580円平成12年1月722万3377円2月1469万7480円3月1258万9865円4月1354万3430円5月596万4745円6月844万0005円7月1292万6550円8月1661万1180円9月718万5885円10月562万7370円11月647万6925円12月518万1386円平成13年1月314万7543円2月872万2920円3月1154万7795円4月651万1890円5月191万8845円6月467万0270円7月678万6675円8月882万7585円9月514万4265円10月258万6675円11月598万7415円12月746万8965円原告は,立入調査及び本件行政処分が原因で原告の汚泥引受額が減少したと主張する。しかし,立入調査があったというだけで原告の社会的信用を低,。 下させる事情があったといえるかは疑問がありこれを裏付ける証拠もない,,,また上記認定事実によると立入調査があった平成12年10月以前にも平成11年6,7月のように,汚泥引受額が2か月続けて500万円台という月もあったこと,また,平成12年度は1,5,6月と9月以降は汚泥引受額がいずれも1000万円以下であったこと,他方,本件行政処分後の平成13年3月には,汚泥引受額は1000万円を超えていることを併せ考慮すると,本件行政処分以降急激に引受額の減少があったという事情は認められない本件においては,引受額の減少が本件行政処分に起因するものかは明らかではない。よって,立入調査及び本件行政処分と原告の汚泥引受額の減少との因果関係を認めるに足りる証拠はないといわざるを得ない れない本件においては,引受額の減少が本件行政処分に起因するものかは明らかではない。よって,立入調査及び本件行政処分と原告の汚泥引受額の減少との因果関係を認めるに足りる証拠はないといわざるを得ない。 ( )中間処理後汚泥及び残土をリサイクル処理できず,最終処分場に委託せ ざるを得なかったこと等による損害額についてア原告は本来であれば中間処理後汚泥及び残土をリサイクル処理し得たにもかかわらず,本件行政処分によりこれが不可能になっている。よって,中間処理後汚泥及び残土を処分するために最終処分場を他社に委託せざる,。 を得なくなったことは本件行政処分から生じた損害であると認められる証拠(甲103の各号,甲107,261)によると,原告が中間処理後汚泥を他社に委託せざるを得なくなったことにより生じた処分委託費用及び運搬費の合計は7471万8716円(税込み)であり,その内訳は別紙1の表のとおりである。また,原告が残土を他社に委託せざるを得なくなったことにより生じた処分委託費用及び運搬費の合計は575万46(),。 ,30円税込みでありその内訳は別紙2の表のとおりであるそしてこれらの合計は8047万3346円となる。 イもっとも,原告は,自社でリサイクル処理をした場合にかかるはずであった費用については支出を免れたといえることから,原告の損害額は上記金額から原告がリサイクル処理をした場合にかかる費用を差し引いた額である。 証拠(甲101の)によると,改良土1m3あたりにかかる追加経費は 868円であることが認められる。そして,証拠(甲103の各号,甲107)によると,最終処分場に運搬した中間処理後汚泥の量は9096m3(甲103各号の品名「建設汚泥」で示された車両合計1516台[別紙1参照]×6m3)であることが認 ,証拠(甲103の各号,甲107)によると,最終処分場に運搬した中間処理後汚泥の量は9096m3(甲103各号の品名「建設汚泥」で示された車両合計1516台[別紙1参照]×6m3)であることが認められ,中間処理後汚泥のリサイクル処理には,中間処理後汚泥にその4倍の量の残土を混ぜ合わせてリサイクル処理を行うとすると,中間処理後汚泥をリサイクル処理した場合に生じる改良土の体積は,9096の5倍である4万5480m3となる。 したがって,原告がリサイクル処理をした場合にかかる費用は,4万5480m3に868円を乗じた3947万6640円となる。 ウなお,原告は,原告が最終処分場に運搬した中間処理後汚泥を全部リサイクル処理した上販売できたと仮定し,リサイクル処理した改良土を販売できなかったことにより生じた逸失利益としての得べかりし利益を損害として請求している。しかし,証拠(甲15,乙23の各号)によると,本件係争物の平成9年度の販売金額合計は272万5000円,平成10年度の販売金額合計は132万5000円,平成11年度の販売金額合計は,,120万円平成12年度の販売金額合計は70万8000円であること同業他社においては,改良土の販売先は全て上下水道(埋め戻し材)や道路(路体,路床盛土)等の公共工事だけであり,民間には改良土の販売をしたことがないこと,同業他社においては,平成12年7月中旬頃まで1万4000円/10トン(運搬費除く)であった改良土の販売価格が,売れ行きが悪くなり,同月中旬以降は1万円/10トン(運搬費除く)となったことが認められる。上記認定事実によると,改良土の販売先は公共工事が主であり,民間の販売先を確保することは容易とはいえず,また,平成12年度頃から改良土の売れ行きが下がる傾向にあったと認められる。 かかる事情を れる。上記認定事実によると,改良土の販売先は公共工事が主であり,民間の販売先を確保することは容易とはいえず,また,平成12年度頃から改良土の売れ行きが下がる傾向にあったと認められる。 かかる事情を考慮すると,原告が最終処分場に運搬した中間処理後汚泥を全部リサイクル処理して販売できた可能性は必ずしも高いとはいえず,原告にかかる逸失利益が生じると認めるに足りる証拠はない。 ,,,エ以上により原告が中間処理後汚泥及び残土をリサイクル処理できず最終処分場に委託せざるを得なかったこと等による損害は,原告が中間処理後汚泥及び残土を他社に委託せざるを得なくなったことにより生じた委託費用及び運搬費8047万3346円から,原告がリサイクル処理をした場合にかかる費用3947万6640円を差し引いた4099万6706円である。 ( )アスファルトがら受入量の減少による損害について 証拠(甲244)によると,原告の平成10年度から15年度のアスファルトがら受入量の推移は以下のとおりである。 平成10年度2033.20t平成11年度1528.00t平成12年度764.30t平成13年度296.25t平成14年度493.50t平成15年度513.00t上記推移をみると,確かに,本件行政処分の営業停止期間を含む平成13年度の受入量は減少しているものの,本件行政処分以前である平成10年度から平成12年度にかけて大幅な減少が続いていたことに鑑みると,平成13年度の引受量の減少と,本件行政処分との因果関係を認めるに足りる証拠はない。したがって,アスファルトがら受入量の減少による損害を認めることはできない。 ( )慰謝料について 原告はいわゆる自然人ではなく法人であるところ,法人自体には,原則として精神的苦痛を考えることはできないから スファルトがら受入量の減少による損害を認めることはできない。 ( )慰謝料について 原告はいわゆる自然人ではなく法人であるところ,法人自体には,原則として精神的苦痛を考えることはできないから,精神的苦痛を慰謝するための慰謝料請求権はないと解すべきである。もっとも,原告の本件慰謝料請求の中には,いわゆる精神的苦痛以外の無形の損害賠償請求が含まれていると解することができ,また,法人にも,名誉その他の人格的諸利益があるから,法人が第三者の不法行為により損害を被った場合には,それが金銭的評価の可能なものである限り,その賠償を求め得るものと解すべきである(最高裁判所昭和39年1月28日判決・民集18巻1号136頁参照。かかる。)観点から,以下,原告に無形の損害が認められるかを検討する。 ア被告の本件処分等及びその新聞発表に伴う無形の損害について(ア)世間や取引先からの信頼の喪失について証拠(甲129,乙28の各号)によると,原告の平成12年から14年の営業成績は以下のとおりであると認められる(ただし,単位:千円。 )売上高経常利益当期利益減価償却額キャッシュフロー12年2月期1,109,7032,9271,04175,61076,65113年2月期1,158,90895,2951,11871,01172,12914年2月期1,082,1344,3571,07355,19156,264上記認定事実によると,本件行政処分があった平成13年1月前後で原告の売上高が大幅に変動した事実は認められない。 原告は,本件行政処分により,世間から疑わしい企業であるとのレッテルを貼られ,取引先の信用も失った旨主張する。しかし,原告が具体的にどのような不利益を受けて,金銭的に評価し得るいかなる程度の無形的損害を ,本件行政処分により,世間から疑わしい企業であるとのレッテルを貼られ,取引先の信用も失った旨主張する。しかし,原告が具体的にどのような不利益を受けて,金銭的に評価し得るいかなる程度の無形的損害を被ったかについては主張立証がなく,原告は抽象的に不信感を抱かれたことにより損害が生じた旨主張するにとどまる。 したがって,無形の損害を認めることはできない。 (イ)RCCへの移行について証拠(甲129)によると,O2信用金庫の原告への債権がRCCに譲渡されたこと,その原因につき,原告が本件行政処分を受けた旨の報道発表により,原告の将来性に対する不安が顕在したことが挙げられることが認められる。 もっとも,原告に対する債権をRCCに譲渡するか否かは,O2信用金庫の経営判断によって決定されるものであるから,かかる経営判断の結果生じる損害については被告にとって予測不可能であるというほかなく,被告に帰責するのは相当でない。 よって,本件行政処分と原告の主張する損害についての因果関係を認めることはできない。 (ウ)公共工事の指名停止について公共工事の指名停止については,本件行政処分から必然的に派生するものではないことは,原告も認めるところである。すなわち,正当な権利行使である訴訟提起を理由に公共工事の指名停止をしたというのであれば,そのこと自体が不法行為にあたり得ることは各別,本件行政処分から派生した損害ということはできず,因果関係は認められない。 イ被告水道局及び下水道局の改良土使用承認願の保留による無形の損害について原告は,本件行政処分が原因で,被告水道局及び下水道局から使用承認願を留保され,損害が生じたと主張する。しかし,被告水道局及び下水道局が,使用承認願の要件を満たしているにもかかわらず承認しなかったというのであれば,それは,被告水道局 道局及び下水道局から使用承認願を留保され,損害が生じたと主張する。しかし,被告水道局及び下水道局が,使用承認願の要件を満たしているにもかかわらず承認しなかったというのであれば,それは,被告水道局及び下水道局の対応の妥当性が問題となるのであって,本件行政処分から直接生じた損害とはいえない。したがって,原告主張の損害と本件行政処分との因果関係は認められない。 ウ岡山県に不信感を抱かれたことによる無形の損害について原告は岡山県に不信感を抱かれたことにより損害を受けたと主張するが,改良土の認定を実際に取り消された事実がないことから,原告が具体的にどのような不利益を受けて,金銭的に評価し得るいかなる程度の無形の損害を被ったかについては主張立証がなく,結局のところ原告は抽象的に不信感を抱かれたことにより損害が生じた旨主張するにとどまる。よって,上記損害を認めることはできない。 エ人員削減,設備縮小に関する無形の損害について原告は,本件行政処分により,経営不振に陥り,顧客から不信感を抱かれたため,原告所有のバキューム運搬車両が遊休状態となり,売却せざるを得なかった旨主張する。しかし,一件記録によっても,原告の売上量が本件行政処分以前と比較して減少し,経営不振に陥ったことを認めるに足りる証拠はない。また,従業員5名の退職が本件行政処分が原因であることを認めるに足る証拠もない。よって,人員削減,設備縮小について無形の損害があると認めることはできない。 オISO取得の中断による無形の損害について原告は,ISOが企業・団体等の環境管理等に関する国際規格であり,ISOを取得した企業は国内のみならず国際的にも信頼される企業として扱われること,ISO取得のための要件は厳格であり取得が困難であること等を主張し,本件行政処分によってその取得が中断したことに り,ISOを取得した企業は国内のみならず国際的にも信頼される企業として扱われること,ISO取得のための要件は厳格であり取得が困難であること等を主張し,本件行政処分によってその取得が中断したことにより損害。 ,,を受けたと主張するしかし原告が具体的にどのような不利益を受けて金銭的に評価し得るいかなる程度の無形の損害を被ったかについては主張立証がなく,原告は抽象的な損害を主張するにとどまる。また,証拠(乙3の各号,乙4の各号)によると,原告は平成8年,11年の2度にわたり産業廃棄物の不正処理を行っていたことが認められ,原告主張のとおりISO取得の要件が厳格であるとすると,本件行政処分と原告のISO取得が中断されたこととの因果関係は必ずしも明らかではない。 したがって,無形の損害を認めることはできない。 カ代表取締役らの心臓病発症等による無形の損害について仮に,代表取締役らが本件行政処分を苦にして心臓病等を発症したとしても,その精神的苦痛等が当該代表取締役個人の精神的損害となることは考えられるものの,これが直ちに原告会社の損害につながるものとは認められず,原告主張の損害は認められない。 キその他の無形の損害について原告は,本件行政処分により,原告の周囲の人々に迷惑をかけた等多大な損害を被った旨主張する。しかし,原告が具体的にどのような不利益を受けて,金銭的に評価し得るいかなる程度の無形の損害を被ったかについては主張立証がなく,原告は抽象的に不信感を抱かれたことにより損害が生じた旨主張するにとどまる。したがって,無形の損害を認めることはできない。 ( )弁護士費用 本件訴訟の審理経過,認容額等の諸般の事情を考慮すると,原告が損害として請求し得る弁護士費用は,500万円が相当である。 ( )まとめ 以上により,原告の損害は きない。 ( )弁護士費用 本件訴訟の審理経過,認容額等の諸般の事情を考慮すると,原告が損害として請求し得る弁護士費用は,500万円が相当である。 ( )まとめ 以上により,原告の損害は,上記( )ないし( )の合計である5567万7 892円である。 以上によれば,原告らの本訴請求は,被告に対し,5567万7892円及びこれに対する本件訴状送達の日である平成15年4月7日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるから,その限度でこれを認容し,その余の請求は棄却することとし,訴訟費用の負担について民訴法61条,64条本文を適用して,主文のとおり判決する。 仮執行宣言の申立てについてはその必要がないものと認め,これを却下する。 岡山地方裁判所第2民事部裁判長裁判官広永伸行裁判官松岡洋美裁判官政岡克俊は転補のため,署名押印できない。 裁判長裁判官広永伸行

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