【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人寺井俊正の上告趣意は後記のとおりである。 所論一について。 憲法七六条三項但書の法意は、特に法律の委任がある場
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人寺井俊正の上告趣意は後記のとおりである。 所論一について。 憲法七六条三項但書の法意は、特に法律の委任がある場合においては、政令で罰則(すなわち犯罪構成要件及び刑を定める法規)を設けることができること及び法律は罰則を設けることを政令に委任することができることを表明したものであるとするのは当裁判所大法廷の判例(昭和二三年(れ)第一四一号同二五年二月一日判決、集四巻二号七三頁参照)とするところである。また食糧管理法九条は、主要食糧に関する移動等に関して、政令で必要な枠を定めることをこれに委任し、同時にこの枠の範囲内において必要な規定を定めることを命令(政令以外の命令)に委任する趣旨を有するものであつて、憲法七三条六号但書に違反するものでないと解することも当裁判所大法廷の判例(昭和二四年(れ)第二七九号同二六年一二月五日判決、集五巻一三号二四六三頁参照)とするところである。されば所論違憲の主張は、いずれも理由がない。 所論二について。 食糧管理法九条一項は、命令に委任する範囲として、「主要食糧ノ公正且適正ナル配給ヲ確保シ」の外、なお「其ノ他本法ノ目的ヲ遂行スル為特ニ必要アリト認ムルトキハ」と定めているから、同法施行令八条の「主要食糧の適正な流通を確保するため……」という趣旨をも当然含むのであつて、なんら授権の範囲を越えるものではない。その他の論旨については、所論一に説明したとおりであるから、違憲の主張はいずれも理由がい。 所論三及び四について。 - 1 -所論三は、食糧管理法施行規則が違憲無効であるという見解を前提とし、事実誤認を主張し、又は本件に関する限り同法施行規則三七条の適用は違憲であると主張するが、右施行規則三七条が合憲有効なること前示のと 所論三は、食糧管理法施行規則が違憲無効であるという見解を前提とし、事実誤認を主張し、又は本件に関する限り同法施行規則三七条の適用は違憲であると主張するが、右施行規則三七条が合憲有効なること前示のとおりであり、また被告人の違反行為は原判決の認定するとおり明らかであるから、論旨は理由がない。 所論四は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。 その他記録を調べても同四一一条を適用すべき事由は認められない。 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和二九年八月二四日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 -
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