平成30(行ツ)171 衆議院議員小選挙区長崎4区選挙無効確認請求事件

裁判年月日・裁判所
平成31年2月28日 最高裁判所第一小法廷 決定 棄却 福岡高等裁判所 平成29(行ケ)3
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判決文本文1,770 文字)

- 1 -平成30年(行ツ)第171号,平成30年(行ヒ)第183号衆議院議員小選挙区長崎4区選挙無効確認請求事件平成31年2月28日第一小法廷決定 主文 本件上告を棄却する。 本件を上告審として受理しない。 上告費用及び上告受理申立費用は上告人兼申立人の負担とする。 理由 1 上告について民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは,民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ,本件上告の理由は,年齢満18歳及び満19歳の日本国民につき衆議院議員の選挙権を有するとしている公職選挙法9条1項(以下「本件規定」という。)が憲法15条3項に違反している旨をいうが,所論はその前提を欠くものであって,明らかに民訴法312条1項又は2項に規定する事由に該当しない。 すなわち,公職選挙法204条の選挙無効訴訟は,行政事件訴訟法5条に定める民衆訴訟として,法律に定める場合において法律に定める者に限り提起することができるものであるところ(同法42条),公職選挙法205条1項は上記の選挙無効訴訟において主張し得る選挙無効の原因を「選挙の規定に違反することがあるとき」と規定しており,これは,主として選挙管理の任にある機関が選挙の管理執行の手続に関する明文の規定に違反することがあるとき又は直接そのような明文の規定は存在しないが選挙の基本理念である選挙の自由公正の原則が著しく阻害されるときを指すものと解される(最高裁昭和27年(オ)第601号同年12月4日第一小法廷判決・民集6巻11号1103頁,最高裁昭和51年(行ツ)第49号同年9月30日第一小法廷判決・民集30巻8号838頁,最高裁平成26年( る(最高裁昭和27年(オ)第601号同年12月4日第一小法廷判決・民集6巻11号1103頁,最高裁昭和51年(行ツ)第49号同年9月30日第一小法廷判決・民集30巻8号838頁,最高裁平成26年(行- 2 -ツ)第96号,同年(行ヒ)第101号同年7月9日第二小法廷決定・裁判集民事247号39頁,最高裁平成29年(行ツ)第67号同年10月31日第三小法廷判決・裁判集民事257号1頁参照)。このように,公職選挙法204条の選挙無効訴訟は,選挙人又は公職の候補者が上記のような無効原因の存在を主張して選挙の効力を争う訴訟であるところ,年齢満18歳及び満19歳の日本国民につき衆議院議員の選挙権を有するとしている本件規定が違憲である旨の主張が,選挙の管理執行の手続に関する明文の規定に違反することをいうものでないことは明らかであり,また,選挙人がその自由な意思によって投票すべき候補者を選択することが著しく妨げられるなど,選挙の基本理念である選挙の自由公正の原則が著しく阻害されるときに当たることをいうものともいえない(前掲最高裁昭和51年9月30日第一小法廷判決,最高裁平成14年(行ヒ)第95号同年7月30日第一小法廷判決・民集56巻6号1362頁参照)。さらに,年齢満18歳及び満19歳の日本国民につき衆議院議員の選挙権を有するとしていることの憲法適合性という事項の性質やその選挙制度における位置付け等に照らすと,公職選挙法204条の選挙無効訴訟において本件規定の違憲を選挙無効の原因として主張することを許容すべきものということもできない。 以上によれば,公職選挙法204条の選挙無効訴訟において,選挙人が,同法205条1項所定の選挙無効の原因として,年齢満18歳及び満19歳の日本国民につき衆議院議員の選挙権を有するとしている本件規定の違憲を主張し ,公職選挙法204条の選挙無効訴訟において,選挙人が,同法205条1項所定の選挙無効の原因として,年齢満18歳及び満19歳の日本国民につき衆議院議員の選挙権を有するとしている本件規定の違憲を主張し得るものとはいえない。論旨は採用することができず,所論はその前提を欠くものといわざるを得ない。 2 上告受理申立てについて本件申立ての理由によれば,本件は,民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官深山卓也裁判官池上政幸裁判官小池裕裁判官- 3 -木澤克之裁判官山口厚)

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