昭和49(さ)1 業務上過失傷害被告事件の略式命令に対する非常上告

裁判年月日・裁判所
昭和49年3月19日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 新発田簡易裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原略式命令を破棄する。      被告人を罰金五万円に処する。      右罰金を完納することができないときは、金一千円を一日に換算した期 間、被告人を労役場に留置する。   

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判決文本文1,436 文字)

主    文      原略式命令を破棄する。      被告人を罰金五万円に処する。      右罰金を完納することができないときは、金一千円を一日に換算した期 間、被告人を労役場に留置する。          理    由  記録によると、新発田簡易裁判所は、被告人に対する業務上過失傷害被告事件( 同庁昭和四八年(い)第一二号)について、昭和四八年一月三〇日付の略式命令に より、被告人の業務上過失傷害の事実を認定し、刑法二一一条前段、五四条、一〇 条、一八条、罰金等臨時措置法二条、三条を適用して、被告人を罰金一二万円(不 完納の場合は金一千円を一日に換算)に処し、右略式命令は同年二月一六日確定し たことが認められる。  ところで、業務上過失傷害罪(刑法二一一条、罰金等臨時措置法三条一項一号) の法定刑のうち罰金の額は、昭和四七年法律第六一号による罰金等臨時措置法の改 正により、従前の「五万円以下」が「二十万円以下」に改められ、右法律は同年七 月一日施行されたものであるところ、被告人の本件業務上過失傷害の所為は右改正 前の行為であり、犯罪後の法律により刑の変更があつた場合であるから、刑法六条、 一〇条により軽い行為時の同法二一一条、罰金等臨時措置法三条一項一号を適用す べきものである。そして、行為時の右各法律によれば、業務上過失傷害罪の罰金の 法定刑の最高額は五万円であるから、これを超過して被告人を罰金一二万円に処し た右略式命令は、法令に違反していることが明らかであり、しかも、被告人にとつ て不利益であるといわなければならない。  よつて、刑訴法四五八条一号但書により、主文第一項のとおり原略式命令を破棄 し、被告事件についてさらに判決することとする。 - 1 -  原略式命令によつて確定された各業務上過失傷害の事実に法令を適用すると、右 は、行為時においては各刑法二一一 第一項のとおり原略式命令を破棄 し、被告事件についてさらに判決することとする。 - 1 -  原略式命令によつて確定された各業務上過失傷害の事実に法令を適用すると、右 は、行為時においては各刑法二一一条、昭和四七年法律第六一号による改正前の罰 金等臨時措置法三条一項一号に、裁判時においては各刑法二一一条、改正後の罰金 等臨時措置法三条一項一号に該当するが、一個の行為にして数個の罪名に触れる場 合であり、かつ、犯罪後の法律により刑の変更があつたときにあたるから、刑法五 四条一項前段、六条、一〇条により犯情の重いAに対する罪につき定めた軽い行為 時法の刑によることとし、所定刑中罰金刑を選択し、その金額の範囲内で被告人を 罰金五万円に処し、右罰金を完納することができないときは、同法一八条により金 一千円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし、主文のとおり判 決する。  この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。  検察官別所汪太郎 公判出席   昭和四九年三月一九日      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    江 里 口   清   雄             裁判官    関   根   小   郷             裁判官    天   野   武   一             裁判官    坂   本   吉   勝             裁判官    高   辻   正   己 - 2 -

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