平成24(し)167 刑の執行停止決定に対する原決定取消決定に対する特別抗告事件

裁判年月日・裁判所
平成24年9月18日 最高裁判所第三小法廷 決定 棄却 大阪高等裁判所 平成24(く)145
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判決文本文1,174 文字)

- 1 -平成24年(し)第167号刑の執行停止決定に対する原決定取消決定に対する特別抗告事件平成24年9月18日第三小法廷決定 主文 本件抗告を棄却する。 理由 本件抗告の趣意は,憲法違反をいう点を含め,実質は単なる法令違反の主張であって,刑訴法433条の抗告理由に当たらない。 なお,所論に鑑み,刑訴法448条2項による刑の執行停止決定に対する抗告の可否につき,職権で判断する。 記録によると,申立人は,現住建造物等放火,殺人,詐欺未遂罪により無期懲役に処せられ,服役中の者であるが,大阪地方裁判所において,平成24年3月7日再審開始決定がされた後,同月29日「刑の執行を平成24年4月2日午後1時30分から停止する」旨の刑の執行停止決定がされたこと,検察官は,再審開始決定に対し即時抗告を申し立てるとともに,刑の執行停止決定に対しても抗告及び裁判の執行停止を申し立てたことが認められる。原決定は,「刑訴法448条2項に基づく職権発動としての刑の執行の停止決定に対しては,刑訴法420条2項に準じて一般抗告ができる」旨判示した上,検察官の抗告申立てには理由があるとし,刑の執行停止を認めた原々決定を取り消した。 そこで検討するに,刑訴法420条1項において特に即時抗告を許す旨の規定がある場合のほかは抗告をすることができないものと規定されている「訴訟手続に関- 2 -し判決前にした決定」とは,判決を目標とする訴訟手続に関しその前提としてなす個々の決定をいう(最高裁昭和26年(し)第71号同28年12月22日大法廷決定・刑集7巻13号2595頁参照)ところ,同法448条2項による刑の執行停止決定は,再審開始決定がされたときに行うことのできる 決定をいう(最高裁昭和26年(し)第71号同28年12月22日大法廷決定・刑集7巻13号2595頁参照)ところ,同法448条2項による刑の執行停止決定は,再審開始決定がされたときに行うことのできる刑の執行に関する決定であって,再審開始手続又は再審開始後の審判手続において,終局裁判をするため,その前提としてなす個々の決定の一つではないから,「訴訟手続に関し判決前にした決定」又はこれに準ずる決定には当たらない。そうすると,上記の刑の執行停止決定については,同法419条の裁判所のした決定であり,不服申立てを許さないとする特別の規定も存しないから,同条による抗告をすることができるものと解するのが相当である。それゆえ,本件刑の執行停止決定に対する検察官からの抗告を適法であるとした原決定は,結論において正当である。 よって,刑訴法434条,426条1項により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官大谷剛彦裁判官田原睦夫裁判官岡部喜代子裁判官寺田逸郎裁判官大橋正春)

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