平成30(ネ)729 地位確認等請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
平成31年1月24日 大阪高等裁判所 大阪地方裁判所 平成26(ワ)5967
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判決文本文33,981 文字)

- 1 - 主文 1 一審原告ら及び一審被告の各控訴並びに当審における追加請求に基づき,原判決を次のとおり変更する。 2 本件各訴えのうち,一審原告Cを除く一審原告らが,一審被告に対し,平成26年4月1日から平成30年10月18日(本件口頭弁論終結日の前日)までの 間において,一審被告社員給与規程及び一審被告社員就業規則の各規定が適用される労働契約上の地位にあることの確認を求める部分をいずれも却下する。 3 一審原告Cの本件訴えのうち,一審原告Cが,一審被告に対し,平成26年4月1日から平成29年9月26日(原審口頭弁論終結日の前日)までの間において,一審被告社員給与規程及び一審被告就業規則の各規定が適用される労働契約 上の地位にあることの確認を求める部分を却下する。 4 一審原告らの金員請求に係る主位的請求(当審における追加請求を含む。)をいずれも棄却する。 5 一審被告は,一審原告Aに対し,15万5828円及び別紙2-1「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5 分の割合による金員を支払え。 6 一審被告は,一審原告Aに対し,19万1040円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 7 一審被告は,一審原告Bに対し,14万5632円及び別紙2-2「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5 分の割合による金員を支払え。 8 一審被告は,一審原告Bに対し,22万9440円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 9 一審被告は,一審原告Cに対し,3万4032円及び別紙2-3「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載 びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 9 一審被告は,一審原告Cに対し,3万4032円及び別紙2-3「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分 の割合による金員を支払え。 - 2 -一審被告は,一審原告Cに対し,3万2880円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Dに対し,3万5000円及び別紙2-4「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Dに対し,18万3120円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Eに対し,17万3792円及び別紙2-5「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Eに対し,23万7120円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Fに対し,39万1208円及び別紙2-6「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Fに対し,17万4480円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Gに対し,90万1560円及び別紙2-7「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は 一審被告は,一審原告Gに対し,90万1560円及び別紙2-7「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Gに対し,17万3760円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Hに対し,109万4936円及び別紙2-8「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Hに対し,18万1464円及びこれに対する平成30- 3 -年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審原告らの労働契約上の地位確認請求に係るその余の請求並びに金員請求に係るその余の予備的請求及び当審におけるその余の追加請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は,第一,二審(当審における追加請求の費用を含む。)を通じ,こ れを10分し,その1を一審被告の負担とし,その余を一審原告らの負担とする。 この判決は,第5項ないし第20項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨 1 一審原告ら 原判決を次のとおり変更する。 一審原告A,一審原告B,一審原告D及び一審原告Fが,いずれも,一審被告に対し,平成26年4月1日以降,一審被告社員給与規程124条,117条,82条,83条,126条及び128条並びに一審被告社員就業規則68条1項19号,同項20号,69条及び63条2項2号イが適用される労働契 約上の地位にあることを確認する。 一審原告Eが一審被告に対し,平成26年4月1日以降,一審被告社員給与規程124条,117条,82条,83条 69条及び63条2項2号イが適用される労働契 約上の地位にあることを確認する。 一審原告Eが一審被告に対し,平成26年4月1日以降,一審被告社員給与規程124条,117条,82条,83条,126条,128条,48条及び49条並びに一審被告社員就業規則68条1項19号,同項20号,69条及び63条2項2号イが適用される労働契約上の地位にあることを確認する。 一審原告Gが一審被告に対し,平成26年4月1日以降,一審被告社員給与規程124条,117条,82条,83条,126条,128条,61条及び62条並びに一審被告社員就業規則68条1項19号,同項20号,69条及び63条2項2号イが適用される労働契約上の地位にあることを確認する。 一審原告Hが一審被告に対し,平成26年4月1日以降,一審被告社員給与 規程124条,117条,82条,83条,126条,128条,61条,6- 4 -2条,48条及び49条並びに一審被告社員就業規則68条1項19号,同項20号,69条及び63条2項2号イが適用される労働契約上の地位にあることを確認する。 一審被告は,一審原告Aに対し,478万2197円及び別紙4-1「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みま で年5分の割合による金員を支払え。 主文第6項と同旨。 一審被告は,一審原告Bに対し,472万9704円及び別紙4-2「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 主文第8項と同旨。 一審被告は,一審原告Cに対し,246万8622円及び別紙4-3「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支 主文第8項と同旨。 一審被告は,一審原告Cに対し,246万8622円及び別紙4-3「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Cに対し,3万4560円及びこれに対する平成30 年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Dに対し,468万5809円及び別紙4-4「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 主文第12項と同旨。 一審被告は,一審原告Eに対し,552万8313円及び別紙4-5「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Eに対し,24万9600円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Fに対し,520万0993円及び別紙4-6「月合- 5 -計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 主文第16項と同旨。 一審被告は,一審原告Gに対し,541万9499円及び別紙4-7「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みま で年5分の割合による金員を支払え。 主文第18項と同旨。 一審被告は,一審原告Hに対し,836万3038円及び別紙4-8「月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Hに対し,24万4968円及びこれに対する平成30年 月合計」欄記載の各金員に対する「支払日」欄記載の各日の翌日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 一審被告は,一審原告Hに対し,24万4968円及びこれに対する平成30年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 一審被告原判決中,一審被告の敗訴部分を取り消す。 上記敗訴部分につき,一審原告らの請求をいずれも棄却する。 一審原告らの当審における追加請求をいずれも棄却する。 第2 事案の概要 1 控訴に至る経緯本件は,一審被告との間で期間の定めのある労働契約(以下「有期労働契約」という。)を締結して郵便局で郵便配達等の業務に従事している一審原告らが, 一審被告との間で期間の定めのない労働契約(以下「無期労働契約」という。)を締結している従業員手当及び年末手当(以下「夏期年末手当」という。)休暇及び冬期休暇(以下「夏期冬期休暇」という。) 暇の各労働条件(以下,これらを「本件各労働条件」といい,- 6 -件各手当」という。)に相違があることは労働契約法(労働契約法の一部を改正する法律(平成24年法律第56号)2条による改正後のもの。以下「労契法」という。)20条に違反している,また,同法施行前は同一労働同一賃金の原則に反するもので公序良俗に反するづき,一審原告らが一審被告に対し,一審被告が社員給与規程を改訂した平成2 6年4月1日以降,正社員に適用される一審被告社員給与規程及び一審被告社員就業規則(以下「社員就業規則等」ということがある。)のうち本件各労働条件に関する部分が適用される労働契約上の地位にあることの確認を求める(以下,この請求を「本件確認請求」という。)とともに,一審原告らに社員就業規則等のうち本件各労働条件に関する部分が適用された 条件に関する部分が適用される労働契約上の地位にあることの確認を求める(以下,この請求を「本件確認請求」という。)とともに,一審原告らに社員就業規則等のうち本件各労働条件に関する部分が適用された場合に支給されるべき本件 各手当と同額,あるいは,同期間に一審原告らに本件各手当と趣旨の類似する手当が支給されている場合はこれとの差額のうち,同法施行前である平成24年4月から平成25年3月までの支給分については,不法行為に基づき同額の損害いては,主位的に,同条の効力により一審原告らに正社員の本件各労働条件が適 用されることを前提とした労働契約に基づき同額の支払(以下「本件差額賃金請求」という。),予備的に,不法行為に基づき同額の損害賠償とこれらに対する各支払日以降の民法所定の年5分の割合による遅延損害金を請求する事案である。 原判決は,本件各手当のうち, ,に係る相違(ただし,住居手当については,一審被告において原則として転居を伴う転勤がない「一般職」が新設された新人事制度導入後に限る。)は不合理と認められる本件確認請求のうち原審口頭弁論終結日の前日 (平成29年9月26日)までの間の労働契約上の地位確認を求める部分につい- 7 -ては,確認の利益を欠くとして,訴えを却下し,その余の部分については,労契法20条に違反するとしても一審原告らに正社員の本件各労働条件が適用されることにならないとして,社員就業規則等が適用された場合に支給される本件各手当のうち,同法施行前の支給分についての不法行為に基づく損害賠償請求は,労働条件の相違が公序良俗に違反するとはいえ ず不法行為を構成しないとして,これを同法施行後の支給分についての主位的請求(労働契約に基づく手当の支払請求)は,一審原告らに正社員の本件各手当 ,労働条件の相違が公序良俗に違反するとはいえ ず不法行為を構成しないとして,これを同法施行後の支給分についての主位的請求(労働契約に基づく手当の支払請求)は,一審原告らに正社員の本件各手当に関する部分が適用されないとして,これを棄却し,予備的請求(不法行為に基づく損害賠償請求)のうち,手当と同額の支払を求める限度で認容し,その余を棄却した。なお,本件各労働 条件のうち,,本件確認請求についてのみ問題となる労働条件であったことから判断しなかった。 一審原告らは,上記敗訴部分のうち,労契法施行前の支給分についての不法行為に基づく損害賠償請求と新人事制度導入前の住居手当相当額についての主位的,予備的請求を棄却した部分(一審原告Cについては,さらに,本件確認請求 に関する部分)を除く部分を不服として,本件控訴を提起するとともに,一審原告Cを除く一審原告らは,本件各手当についての主位的請求(本件差額賃金請求)及び予備的請求(不法行為に基づく損害賠償請求)について平成28年4月分から平成30年7月分までの分,一審原告E,一審原告F,一審原告Gは扶養手当又は住居手当に関する請求額とこれらに対する各支払日以降の民法所定の年5 分の割合による遅延損害金の請求を追加(拡張)し,さらに,一審原告ら全員は,一審被告が一審原告らに夏期冬期休暇及び有給の病気休暇を付与しなかったことにつき不法行為に基づく損害賠償請求とこれに対する訴え変更申立書送達の日の翌日である平成30年9月14日以降の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の請求を追加した。一審被告は,上記敗訴部分全部を不服として本件控 訴を提起した。 - 8 -上記の結果,一審原告Cの本件確認請求,一審原告らの労契法施行前の支給分についての不法行為に基づく損害賠償請求 。一審被告は,上記敗訴部分全部を不服として本件控 訴を提起した。 - 8 -上記の結果,一審原告Cの本件確認請求,一審原告らの労契法施行前の支給分についての不法行為に基づく損害賠償請求及び新人事制度導入前の住居手当相当額についての主位的,予備的請求は,審理の対象とならず,また,当審における一審原告らの一審被告に対する金銭請求(前記第1の1のから)の具体的内容は,別紙4-1ないし4-8(請求債権目録1ないし8)及び別紙5-1な いし5-8のとおりである。 2 前提事実当事者間に争いがない事実並びに証拠(引用する原判決掲記のもの,後掲の証拠)及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実は,原判決「事実及び理由」第2の2(原判決3頁20行目から18頁6行目まで)に記載のとおりであるか ら,これを引用する。ただし,次のとおり原判決を補正する。 原判決4頁2行目の末尾の次に「なお,一審被告が郵便局において行う業務のうち,配達業務等を「郵便外務業務」,窓口業務や区分業務等を「郵便内務業務」と呼んでいる。」を付加し,5行目の「原告Dd」を「一審原告D」と改め,11行目及び13行目の「原告Hh」をいずれも「一審原告H」と改め,12 行目の「原告Cc」を「一審原告C」と改め,15,16行目の「勤務時間を」を「勤務時間は」と改め,17行目の「原告Aa(以下「原告A」という。)」を「一審原告A」と改め,23行目の「原告Bb(以下「原告B」という。)」を「一審原告B」と改める。 原判決5頁3行目の「原告Cc(以下「原告C」という。)」を「一審原告C」 と改め,9行目の「原告Dd(以下「原告D」という。)」を「一審原告D」と改め,10行目の「平成22年」の次に「4月」を付加し,11行目の「11月頃」の次に「(退職 う。)」を「一審原告C」 と改め,9行目の「原告Dd(以下「原告D」という。)」を「一審原告D」と改め,10行目の「平成22年」の次に「4月」を付加し,11行目の「11月頃」の次に「(退職後空白期間なし)」を付加し,17行目の「原告Ee(以下「原告E」という。)」を「一審原告E」と改め,25行目の「原告Ff(以下「原告F」という。)」を「一審原告F」と改める。 原判決6頁5行目の「原告Gg(以下「原告G」という。)」を「一審原告G」- 9 -と改め,19行目の「原告Hh(以下「原告H」という。)」を「一審原告H」と改め,26行目の末尾の次に,改行の上,「ケ一審原告らの本件提訴時における労働契約の内容は,別紙6(一審原告らの労働契約の内容)のとおりである(甲A1の4,甲B1の5,甲C1の5,甲E1の5,甲F1,甲G1の5,甲H1の5,甲I1の5)。」を付加する。 原判決7頁6行目から12行目までを「すなわち,正社員には,採用区分及び職種を問わず,「社員就業規則」(甲1)及び「社員給与規程」(甲2,5)が適用され,期間雇用社員には,時給制契約社員及び月給制契約社員のいずれに対しても,「期間雇用社員就業規則」(甲3)及び「期間雇用社員給与規程」(甲4。以下,これらを総称して「期間雇用社員就業規則等」という。)が適用され る(以下,「時給制契約社員」「月給制契約社員」という場合,いずれも郵便外務業務に従事する「時給制契約社員」「月給制契約社員」を指すことがあり,これらを「本件契約社員」という。)。」と改める。 原判決8頁3行目の「もっとも」から6行目の「適用されていた。」までを「また,正社員のうち郵便業務を担当する組織に属する正社員(「管理者」と呼ばれ る管理職層を除く。)は,その担当する職務内 原判決8頁3行目の「もっとも」から6行目の「適用されていた。」までを「また,正社員のうち郵便業務を担当する組織に属する正社員(「管理者」と呼ばれ る管理職層を除く。)は,その担当する職務内容に応じて,企画職群(本社,支社,監査室等において企画職,研究技術等の職に従事する。),一般職群(郵便局において一般職等に従事する。)及び技能職群(郵便局において自動車運転職,用務職等に従事する。)に分類され,それぞれに対応する基本給表が適用されていたが,これら分類と上記採用区分とは必ずしも連動していなかった。」 と改め,7行目の「の一般職」を削除する。 原判決8頁20行目の「という。)。」の次に,改行の上,次のとおり付加する。 「総合職は,全体的な視点で企画立案・折衝調整・営業・管理業務など幅広い業務全般に従事し,勤務地は特定の地域に限定しないとされている。 地域基幹職は,将来の支社又は郵便局等の管理職候補者として,一審被告の ビジネスに関わる幅広い業務に従事し,勤務地は原則として会社が指定する地- 10 -域内とされている。地域基幹職には,さらに郵便コース,窓口コース,企画コース,郵便営業コースのほか,渉外営業コースが設けられている。 新一般職は,窓口営業,郵便内務,郵便外務又は各種事務等の標準的な業務に従事し,役職層への登用はなく,勤務地は原則として転居を伴う転勤がない範囲とするとされている。新一般職には,さらに郵便コース,窓口コース,業 務コースが設けられている。(甲32)これら正社員のうち郵便局における郵便外務業務等に従事するのは,地域基幹職(郵便コース)と新一般職(郵便コース)である。」原判決8頁22行目の「において」を「の導入に際し」と改め,24行目の「が,」から26行目の「されている」までを削除 等に従事するのは,地域基幹職(郵便コース)と新一般職(郵便コース)である。」原判決8頁22行目の「において」を「の導入に際し」と改め,24行目の「が,」から26行目の「されている」までを削除する。 原判決9頁8行目の「本件契約社員(月給制契約社員,時給制契約社員)」を「月給制契約社員,時給制契約社員」と改める。 原判決10頁7行目の「労働条件の概要」を「労働条件(賃金)の概要」と改める。 原判決10頁8行目の「構成され,」を「構成されている。基本給は,旧人事 制度においては一般職群基本給表,企画職群基本給表,技能職群基本給表,新人事制度においては一般職群基本給表,企画職群基本給表,(新)一般職群基本給表に基づき職務の級及び号俸に応じて具体的な金額が定められている(例えば,旧人事制度における一般職群基本給表では,1級1号俸(最低額)が月額12万4600円,4級125号俸(最高額)が月額36万9500円などと 定められていた。甲2,5)。」を付加し,11,12行目の「夏期手当及び年末手当」を「夏期年末手当」と改め,15行目の「正社員と比較して」を「比較対象正社員と比べて」と改め,16行目の「手当等」を「本件各労働条件」と改め,16行目の「(以下,」から18行目の「という。)」までを削除する。 原判決12頁9行目の「夏期手当及び年末手当(以下,総称して「夏期年末 手当」という。)」を「夏期年末手当」と改める。 - 11 -原判決14頁15行目の「夏期休暇及び冬期休暇(以下,総称して「夏期冬期休暇」という。)」を「夏期冬期休暇」と改める。 原判決15頁3行目の「労働条件の概要」を「労働条件(賃金)の概要」と改める。 原判決18頁6行目の末尾の次に,改行の上,次のとおり付加する。 いう。)」を「夏期冬期休暇」と改める。 原判決15頁3行目の「労働条件の概要」を「労働条件(賃金)の概要」と改める。 原判決18頁6行目の末尾の次に,改行の上,次のとおり付加する。 「賃金以外(労働時間,休暇等)の労働条件の概要ア郵便業務を担当する正社員の場合勤務時間正規の勤務時間は,1日について原則として8時間,4週間について1週平均40時間であるが,郵便局に勤務する社員の正規の勤務時間につい て,業務上上記の1日の勤務時間(8時間)により難いときは,4週間について1週平均40時間を超えない範囲内において,特定の日における正規の勤務時間を延長又は短縮して定めることができるとされている(甲1・45条)。 始業時刻,終業時刻 正規の勤務時間の始業時刻及び終業時刻は,勤務場所や勤務の形態等によって定められており,例えば平成25年3月31日限りで廃止された社員就業規則(郵便事業編)が適用されていた者などで,郵便局(郵便業務を担当する組織)に勤務する一般職(職種)で交代勤務の者は,早出勤務(午前6時~午後2時45分),日勤(午前8時30分~午後5時15分), 中勤(午前10時30分~午後7時15分),夜勤(午後1時15分~午後10時),10深夜勤(午後9時~翌日午前8時),8深夜勤(午後10時~翌日午前6時45分)などの範囲内で所属長が指定する,いわゆるシフト制が採られているが,平成25年4月1日に改正される前の社員就業規則(郵便局編)が適用されていた者で,渉外要員非配置の郵便局のうち一 定の郵便局に勤務する一般職(職種)は,午前8時50分から午後5時3- 12 -5分まで(日勤)とされている(甲1・49条,52条)。 週休日週休日は,日曜日とするが,所属長は,業務上こ 定の郵便局に勤務する一般職(職種)は,午前8時50分から午後5時3- 12 -5分まで(日勤)とされている(甲1・49条,52条)。 週休日週休日は,日曜日とするが,所属長は,業務上これにより難いときは,日曜日に限ることなく,毎週1日の週休日又は4週間を通じ4日の週休日を指定すること,所属長は,4週間内において,前項に定める週休日のほ かに4日の非番日を設けることとされている(甲1・48条)。 祝日祝日の勤務について,当日勤務することを命じられている社員のほかは,勤務を要しないとされている(甲1・54条)。 年始期間 年始について,1月1日から1月3日までの期間(週休日,非番日及び祝日を除く。)において,所属長が業務に差し支えないと認めた継続又は分割した期間が特別休暇とされている(甲1・68条)。 イ時給制契約社員の場合勤務時間 正規の勤務時間は,勤務時間により難いときは,4週間について1週平均40時間を超えない範囲内において,1日について8時間を超えて定めることができ,この場合の取扱いについては,社員就業規則の「始業時刻及び終業時刻の変更」の規定の範囲において行うこととされている(甲3・21条2項)。 始業時刻,終業時刻正規の勤務時間の始業時刻及び終業時刻は,正社員についての社員就業規則に準じ,所属長が実情に応じて指定するとされている(甲3・25条,27条)。 週休日 週休日は日曜日とするが,所属長は,業務上これにより難いときは,日- 13 -曜日に限ることなく,毎週1日の週休日又は4週間を通じ4日の週休日を指定し,非番日は,正規の勤務時間を割り振られた日及び週休日以外の日とされている(甲3・24条)。 祝日祝日に勤務を命じられた社 に限ることなく,毎週1日の週休日又は4週間を通じ4日の週休日を指定し,非番日は,正規の勤務時間を割り振られた日及び週休日以外の日とされている(甲3・24条)。 祝日祝日に勤務を命じられた社員は勤務しなければならないとされている (甲3・28条1項1号)。 特別休暇年始の特別休暇や夏期冬期休暇は設けられていない(病気休暇については前記のとおりである。)。 ウ月給制契約社員の場合 勤務時間正規の勤務時間は,勤務時間により難いときは,4週間について1週平均40時間を超えない範囲内において,1日について8時間を超えて定めることができ,この場合の取扱いについては,社員就業規則の「始業時刻及び終業時刻の変更」の規定の範囲にお いて行うこととされている(甲3・21条2項)。 始業・終業時刻,週休日,特別休暇時給制契約社員と同じである(甲3・24条,25条,27条)。 祝日正社員と同じである(甲3・28条1項2号)。」 第3 本件の争点原判決「事実及び理由」第3(原判決18頁8行目から16行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。ただし,原判決18頁14行目の冒頭から15行目の末尾までを削除し,16行目の項番号「4」を「3」に繰り上げ,「争点4」を「争点3」と改める。 第4 争点に対する当事者の主張- 14 -原判決「事実及び理由」第4(原判決18頁18行目から25頁13行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。ただし,次のとおり原判決を補正する。 1 原判決20頁4,5行目,10行目,13行目の各「正社員」を「上記比較対象正社員」と改める。 2 原判決20頁7行目,16行目,21頁19行目,22頁4行目の各「別紙」の前に「原判決 1 原判決20頁4,5行目,10行目,13行目の各「正社員」を「上記比較対象正社員」と改める。 2 原判決20頁7行目,16行目,21頁19行目,22頁4行目の各「別紙」の前に「原判決」を付加する。 4 原判決21頁16行目の「不当である。」の次に「また,単に現在従事している職務のみに基づいて比較対象者を限定するのは妥当ではなく,労働者が従事し得 る部署や職務等の範囲が共通する一定の職員群を比較対照すべきである。したがって,一審原告らと比較すべき正社員は,旧人事制度においては旧一般職全体,新人事制度においては,地域基幹職及び新一般職を含めた郵便局及び支社等に勤務する正社員全体とすべきである。なお,新人事制度における新一般職は,コース転換を介して地域基幹職と連続性を持つコース区分であり,両者のコース区分 によって職務の内容及び配置の変更の範囲が決定されているものではない。」と改め,16行目の「したがって,」から17行目の末尾までを削除し,19行目の「原告ら」の次に「期間雇用社員」を付加し,26行目の「正社員」を「上記比較対象正社員」と改める。 5 原判決22頁4行目の末尾の次に,改行の上,次のとおり付加する。 「ただし,扶養手当(原判決177頁から179頁まで)につき,当審において次のとおり主張を補充する。 扶養手当は,いわゆる家族手当に該当する。家族手当は,生活手当の一種であり,第二次世界大戦以降の日本における悪性インフレ等を受けて認められた,年齢(勤続年数),家族構成等による生活費を重視した賃金制度を起源としている ところ,このような賃金制度は,経済復興後の日本において主流となった,新卒- 15 -者を大量採用し教育訓練してキャリア形成を図る長期雇用システム(終身雇用制)の人 制度を起源としている ところ,このような賃金制度は,経済復興後の日本において主流となった,新卒- 15 -者を大量採用し教育訓練してキャリア形成を図る長期雇用システム(終身雇用制)の人事管理に適合するものとして広まり,その中で家族手当を含む生活補助的な手当が整備されていった。 一審被告における扶養手当の支給要件も,正社員の採用から定年までの長期の雇用期間の中で,ライフステージによって生活のための費用の負担が増額するこ とを考慮し,当該正社員が扶養親族を抱えることにより生活のための費用の負担が増加する時期に支給開始ないし増額がされ,当該扶養の必要性がなくなり生活のための費用の負担が減少すれば支給終了ないし減額がされるように設計されており,このような扶養手当の性質及び支給の趣旨は,長期間の雇用が前提とされていない本件契約社員には妥当しない。」 6 原判決23頁13行目の末尾の次に,「労契法施行当時,同条各要件の意義や不合理性の判断方法,具体的事例における適用等について,学説上見解の一致はなかった。その後,次第に事例判断が積み重ねられてきたものの,審級によって判断内容が異なるなどの状況がみられた。また,一審被告の従業員数は約40万人であり,人事制度,賃金体系は詳細,複雑で,設定,変更に関する労使間の利 益調整は困難であるほか,一審被告は,国家事業であった郵便事業が民営化されて発足した会社であり,元々は法律に基づいて労働条件が決定されていたが,民営化時にも,郵政民営化法173条に基づき,基本的に民営化前の労働条件及び処遇が踏襲されることとなったという特殊事情もある。そして,本件契約社員の労働条件に関する労使交渉の経緯等にも鑑みれば,仮に一審原告らが主張する本 件各労働条件の相違が労契法20条に違反するとし 遇が踏襲されることとなったという特殊事情もある。そして,本件契約社員の労働条件に関する労使交渉の経緯等にも鑑みれば,仮に一審原告らが主張する本 件各労働条件の相違が労契法20条に違反するとしても,一審被告に過失はない。」を付加する。 7 原判決23頁14行目の冒頭から24頁17行目の末尾までを削除する。 8 原判決24頁18行目の項番号「4」を「3」に繰り上げ,「争点4」を「争点3」と改める。 9 原判決25頁1,2行目の「(ただし,平成25年4月以降の部分に限る。)」- 16 -を削除し,3行目の「3月以前の請求及び同年」を削除し,6行目の「3月」から6,7行目の「いずれも」までを「4月以降は労契法20条に反し」と改め,10行目の「公序良俗違反及び」と「各」を削除し,11行目の末尾の次に「一審原告らと正社員との間の夏期冬期休暇及び病気休暇に関する相違は,平成25年4月以降は労契法20条に反し違法であるところ,これら休暇が付与され なかったことによる損害は,別紙5-1ないし8のとおりである。」を付加する。 第5 当裁判所の判断 1 認定事実前記前提事実,証拠(引用する原判決掲記のもの,後掲の証拠)及び弁論の全趣旨により認められる事実は,原判決「事実及び理由」第5の1(原判決25頁 18行目から35頁20行目まで)のとおりであるから,これを引用する。ただし,次のとおり原判決を補正する。 原判決27頁18行目の「一般職(職種)及び郵便業務に従事する地域基幹職」を「郵便局において郵便外務業務等に従事する正社員」と改める。 原判決28頁11行目の「されているが,」を「され,従事する業務ごとにさ らに郵便コース,窓口コース,業務コースの各コースが設けられているが,これらコースは採用時に決定され,原 と改める。 原判決28頁11行目の「されているが,」を「され,従事する業務ごとにさ らに郵便コース,窓口コース,業務コースの各コースが設けられているが,これらコースは採用時に決定され,原則として不変とされており,」と改める。 原判決29頁6行目の「本件契約社員」を「時給制・月給制契約社員」と改める。 原判決32頁23行目の「ウ」を「ウ」と改める。 2 労契法20条違反の有無に係る判断枠組み労契法20条は,有期労働契約を締結している労働者(有期契約労働者)の労働契約の内容である労働条件が,「期間の定めがあることにより」同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者(無期契約労働者)の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては,当該労働条件の相 違は,- 17 -ア労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(職務の内容)イ当該職務の内容及び配置の変更の範囲ウその他の事情を考慮して,不合理と認められるものであってはならない旨を定めている。 同条は,有期契約労働者の公正な処遇を図る趣旨の規定であるが,規定の文 言から明らかなとおり,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件に相違があることを前提としているのであり(すなわち,同一労働同一賃金を前提とするものではない。),使用者に対し,それぞれの労働者の職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた処遇をするよう要求する規定と解される。 労契法20条にいう「期間の定めがあることにより」とは,有期契約労働者 と無期契約労働者との労働条件の相違が期間の定めの有無に関連して生じたものであることをいうものと解するのが相当であるところ,一審被告における本件契約社員と正社員の本件各労働条件について,同条にいう期間の定 契約労働者との労働条件の相違が期間の定めの有無に関連して生じたものであることをいうものと解するのが相当であるところ,一審被告における本件契約社員と正社員の本件各労働条件について,同条にいう期間の定めがあることにより相違が認められることは,当事者間に争いがない。 労契法20条は,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が不 合理と認められるものであるか否かを判断する際に考慮することとなる事情として,「その他の事情」を挙げているところ,労働者の賃金に関する労働条件は,労働者の職務内容及び変更範囲により一義的に定まるものではないこと,使用者は,雇用及び人事に関する経営判断の観点から,労働者の職務の内容の違い,職務の内容や配置の変更の範囲の広狭にとどまらない様々な事情を考慮 して,労働者の賃金に関する労働条件を検討するものであること,また,労働者の賃金に関する労働条件については,団体交渉等による私的自治に委ねられるべき部分が大きいことなどからすれば,同条にいう「その他の事情」は,職務の内容,職務の内容及び配置の変更の範囲に関連する事情に限定されるものではないものというべきである。 また,労働者の賃金が複数の賃金項目から構成されている場合,個々の賃金- 18 -項目に係る賃金は,通常,賃金項目ごとに,その趣旨を異にするものということができ,さらに,有期契約労働者と無期契約労働者との賃金項目に係る労働条件の相違が不合理と認められるものであるか否かを判断するに当たっては,当該賃金項目の趣旨により,その考慮すべき事情や考慮の仕方も異なり得るというべきである。 そうすると,有期契約労働者と無期契約労働者との個々の賃金項目に係る労働条件の相違が不合理と認められるものであるか否かを判断するに当たっては,両者の 慮の仕方も異なり得るというべきである。 そうすると,有期契約労働者と無期契約労働者との個々の賃金項目に係る労働条件の相違が不合理と認められるものであるか否かを判断するに当たっては,両者の賃金の総額を比較することのみによるのではなく,当該賃金項目の趣旨を個別に考慮すべきものと解するのが相当であり,ある賃金項目の有無及び内容が,他の賃金項目の有無及び内容を踏まえて決定されている場合もあり 得るが,そのような事情も,有期契約労働者と無期契約労働者との個々の賃金項目に係る労働条件の相違が不合理と認められるものであるか否かを判断する際に考慮されることとなると解される。 (以上について, 6月1日第二小法廷判決参照) 3 一審原告らと正社員との職務内容等の相違一審原告らと比較対照すべき正社員について一審原告らと比較対照すべき正社員については,原判決「事実及び理由」第5の3(原判決37頁5行目から39頁11行目)のとおりであるから,これ を引用する。ただし,次のとおり原判決を補正する。 ア原判決37頁7行目の「いずれにおいても旧一般職及び地域基幹職」を「旧人事制度においては旧一般職全体,新人事制度においては地域基幹職及び新一般職を含めた正社員」と改める。 イ原判決39頁8行目の末尾の次に,改行の上,次のとおり付加する。 「また,一審被告は,新人事制度においては,地域基幹職と新一般職を含め- 19 -た正社員全体を比較対象者とすべき旨主張する。しかしながら,総合職や地域基幹職は,担当業務や異動等の範囲の点で明らかに一審原告らと異なっている。また,確かに,新一般職は,本人が希望すれば一定の条件の下に地域基幹職へのコース転換が行われ得るし,実際にも,コース転換者はいる(甲36,乙46,47,50 の点で明らかに一審原告らと異なっている。また,確かに,新一般職は,本人が希望すれば一定の条件の下に地域基幹職へのコース転換が行われ得るし,実際にも,コース転換者はいる(甲36,乙46,47,50)ものであるが,一審被告において上記採用区分 又はコースによって職務の内容及び配置の変更の範囲が決定されており,原則として上記区分が変更されない点を重視すべきである。したがって,地域基幹職と新一般職を含めた正社員全体を比較対象者とすべき旨の一審被告の主張は採用できない。」ウ原判決39頁11行目の「相当というべきある」を「相当というべきであ る(本件契約社員と比較対照すべき上記正社員を,以下「本件比較対象正社員」ということがある。)」と改める。 本件契約社員と本件比較対象正社員との職務内容等の相違本件契約社員と本件比較対象正社員との職務内容等の相違については,原判原判決39頁13行目から42頁15行目) のとおりであるから,これを引用する。ただし,次のとおり原判決を補正する。 ア原判決39頁14行目の「正社員(旧一般職,新一般職」の次に「。本件比較対象正社員」を付加する。 イ原判決41頁3行目から19行目までを,次のとおり改める。 「正社員は,就業規則において,業務上の都合又は緊急的な業務応援によ り,人事異動等を命じられることがあるとされている(甲1,11条)。 そして,旧人事制度における旧一般職は,役職者及び管理者に登用される可能性や,支社又は監査室等において事務職や企画職に従事する可能性もあるものとして支社ごとに採用された者であり,支社エリア内での郵便局間異動や支社,監査室等への異動,異動に伴う職務内容の変更や同一郵 便局内での職務内容の変更,役職者や管理者への登用に伴う職務内容の変- 支社ごとに採用された者であり,支社エリア内での郵便局間異動や支社,監査室等への異動,異動に伴う職務内容の変更や同一郵 便局内での職務内容の変更,役職者や管理者への登用に伴う職務内容の変- 20 -更等の可能性があり,その範囲に制限は設けられていなかった。 実際にも,平成22年度から同27年度までの間において,全国で延べ約5万人が郵便局を異にする異動をしていた(前記)。 また,新人事制度における新一般職(郵便コース)は,原則として職務の内容が郵便局における郵便外務業務等であり,転居を伴う異動はなく, 役職者や管理者にも登用されないが,転居を伴わない範囲での郵便局間異動が命じられる可能性はあり,実際にも異動が行われた例があった(前記)。さらに,本人が希望すれば一定の条件の下で新一般職(郵便コース)から地域基幹職(郵便・郵便営業コース)へのコース転換が可能であり,実際にも,平成30年4月のコース転換についてみると, 新一般職(郵便コース)で地域基幹職への転換の要件を満たす者1117名のうち,1028名(約92%)がコース転換に応募し,518名(応募者の5割以上)が地域基幹職(郵便・郵便営業コース)へコース転換している(乙50)。 そして,コース転換することにより,会社が指定する地域内での異動が 命じられる可能性があるほか,役職者や管理者への登用,これらに伴う職務の内容の変更等の可能性もある。 これに対し,本件契約社員については,勤務地及び職務内容がいずれも限定されて採用されており,正社員のような人事異動等は行われない。仮に別の郵便局で勤務する場合には,本人との合意により,従前の郵便局に おける雇用契約を一旦終了させた上で,新規に別の郵便局における勤務に関して雇用契約を締結し直している。 等は行われない。仮に別の郵便局で勤務する場合には,本人との合意により,従前の郵便局に おける雇用契約を一旦終了させた上で,新規に別の郵便局における勤務に関して雇用契約を締結し直している。 したがって,本件比較対象正社員と本件契約社員との間には,程度の差はあるものの,当該職務の内容及び配置の変更の範囲について相違が存在すると認められる。」 ウ原判決42頁13行目の「うかがわれる」の次に「ほか,雇用及び人事に- 21 -関する経営判断から,正社員について長期雇用を前提とした有為な人材確保,会社に貢献することに対するインセンティブ付与の側面があることは否定できない。」を付加する。 4 争点1(一審原告ら主張に係る本件各労働条件の相違が,労契法20条に違反するか否か(同相違に係る不合理性の有無))について はじめに上記3で認定説示したとおり,本件契約社員(一審原告ら)と本件比較対象正社員(一般職及び新一般職)との間においては,程度の差はあるものの,職務の内容並びに当該職務の内容及び配置の変更の範囲の各要素において相違があることが認められる。ごく抽象的にいうならば,上記のような相違がある 以上,両者の間では,必然的に,入社時の採用手続,昇任・昇格を含めた人事評価制度,職場における人材育成制度や研修制度といった面での処遇格差が発生するはずであり,また,賃金上の処遇格差が発生することも避け難いことである。 しかしながら,問題は,職務内容等の相違と現に生じている労働条件の相違 が均衡を失する不合理なものであるかどうかの判定である。そして,賃金というものが,賃金項目ごとに,企業ごとに,これを支払うことになった経緯や支払を行う趣旨・目的が異なると考えられる以上,賃金に係る労働条件 を失する不合理なものであるかどうかの判定である。そして,賃金というものが,賃金項目ごとに,企業ごとに,これを支払うことになった経緯や支払を行う趣旨・目的が異なると考えられる以上,賃金に係る労働条件の相違の是非を考える上で考慮すべき事情や考慮の仕方も異なるものである。そこで,以下においては,前記前提事実及び上記1ないし3で認定説示した点を踏まえ, 本件各労働条件の相違が労契法20条に係る不合理であるといえるかについて,個別に検討する。 外務業務手当当裁判所も,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員との外務業務手当に係る労働条件の相違は,労契法20条にいう不合理と認められるも のに当たらないと判断- 22 -行目から46頁13行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 ただし,原判決44頁18行目の「別紙」の前に「原判決」を付加し,45頁23行目の「不合理なものであるとまで」を「不合理なものであると」と改める。 郵便外務業務精通手当 当裁判所も,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員との郵便外務業務精通手当に係る労働条件の相違は,労契法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと判断46頁15行目から49頁14行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。ただし,原判決47頁12行目の「別紙」の前に「原判決」を付加 し,18行目の「前記前提事実,」を削除し,48頁9行目の「不合理なものであるとまで」を「不合理なものであると」と改める。 年末年始勤務手当ア年末年始勤務手当は,本件比較対象正社員に対し,勤務した1日につき,12月29日から同月31日までは4000円,1月1日から同月3日まで は5000円が支給されるが,一審原告ら本件契約社員に対し 末年始勤務手当は,本件比較対象正社員に対し,勤務した1日につき,12月29日から同月31日までは4000円,1月1日から同月3日まで は5000円が支給されるが,一審原告ら本件契約社員に対しては,支給されウア,イ)。 イ証拠(乙30,34,51,証人I)及び弁論の全趣旨によれば,①年末年始勤務手当は,年末年始に年賀状の配達等によって平常時の数倍の業務量が短期間に集中するという郵便事業の特殊性に鑑みて,昭和32年に常勤職 員に導入された年末年始特別繁忙手当に由来するものであるが,その後,郵便物処理の機械化による繁忙度の緩和等の就業環境の変化を受けて,平成17年10月1日に上記年末年始特別繁忙手当が廃止されたのに伴い,その原資の一部によって新設されたものであること,②その具体的支給額は,民間企業の同種手当との均衡も考慮した上で,労使協議を経て決定されたこと, - 23 -た場合に,勤務内容や勤務中の業務量の相違にかかわらず一律の金額(4時間以下の場合には半額)が支給されるものでウ),以上の各事実が認められる。また,我が国では,官公庁において12月29日から翌年1月3日までの日が休日とされており(行政機関の休日に関する法律1条1項3号),多くの民間企業においてもこれに準じる取扱いがされ ているが,一審被告の職場では,年賀状の配達及びその準備のため年末年始が一年を通して最も繁忙な時期に該当する(公知の事実)。 上記イで認定した事実によれば,年末年始勤務手当は,年末年始が最繁忙期になるという郵便事業の特殊性から,多くの労働者が休日として過ごしているはずの年末年始の時期に業務に従事しなければならない正社員 の労苦に報いる趣旨で支給されるものと認められる。 ところで,年末年始が最繁忙 の特殊性から,多くの労働者が休日として過ごしているはずの年末年始の時期に業務に従事しなければならない正社員 の労苦に報いる趣旨で支給されるものと認められる。 ところで,年末年始が最繁忙期になり,その時期に業務に従事しなければならないこと自体は,正社員のみならず本件契約社員においても同様といえる。 しかしながら,他方で,本件契約社員は,①原則として短期雇用を前提 とし,各郵便局において,その必要に応じて柔軟に労働力を補充,確保することを目的の一つとして設けられている雇用区分であり,その募集は,各郵便局の判断により,当該郵便局における業務量等の状況に応じて随時行われ,年末年始の期間は休日とされておらず,同期間に(むしろ同期間こそ)業務に従事することを当然の前提として採用されているということ ができること(乙27,31,35,証人J),②契約期間は,時給制契約社員については6か月以内,月給制契約社員については1年以内とされており,実際にも,時給制契約社員の従業員数は,毎年,年末年始の期間又はこれを含む下半期に増加し,採用者数も,毎年,年末年始の期間に向けて11,12月が多くなっていること,③時給制契約社員の退職者の5割 以上が1年以内,7割以上が3年以内での退職という統計結果があること- 24 -(乙54)が指摘できる。さらに,一審被告において,正社員の待遇を手厚くすることで有為な人材の長期的確保を図る必要があるとの事情や一審被告における各労働条件が労使協議を経て設定されたという事情がある。これら事情は,相応の重みのある労契法20条所定の「その他の事情」であり,労働条件の相違が不合理であるとの評価を妨げる事情ということ ができる。 以上からすれば,本件比較対象正社員と本件契約社員とで年末年始勤務 重みのある労契法20条所定の「その他の事情」であり,労働条件の相違が不合理であるとの評価を妨げる事情ということ ができる。 以上からすれば,本件比較対象正社員と本件契約社員とで年末年始勤務手当に関し労働条件の相違が存在することは,直ちに不合理なものと評価することは相当ではない。 もっとも,本件契約社員にあっても,有期労働契約を反復して更新し, 契約期間を通算した期間が長期間に及んだ場合には,年末年始勤務手当を支給する趣旨・目的との関係で本件比較対象正社員と本件契約社員との間に相違を設ける根拠は薄弱なものとならざるを得ないから,このような場合にも本件契約社員には本件比較対象正社員に対して支給される年末年始勤務手当を一切支給しないという労働条件の相違は,職務内容等の相違 や導入時の経過,その他一審被告における上記事情などを十分に考慮したとしても,もはや労契法20条にいう不合理と認められるものに当たると解するのが相当である。 これを本件についてみるに,一審原告らのうち一審原告Dを除く7名については,有期労働契約を反復して更新し,改正後の労契法施行日である 平成25年4月1日時点で,契約期間を通算した期間が既に5年(労契法18条参照)を超えているところ,このような本件契約社員についてまで年末年始勤務手当について上記のような相違を設けることは,不合理というべきである。一方,一審原告Dについては,改正後の労契法施行日である平成25年4月1日時点での契約期間を通算した期間は約3年にとど まり,必要に応じて柔軟に労働力を補充,確保するための短期雇用という- 25 -性質は未だ失われていないといえるから,このような本件契約社員について年末年始勤務手当について上記のような相違を設けることは直ちに不合理とはいえ を補充,確保するための短期雇用という- 25 -性質は未だ失われていないといえるから,このような本件契約社員について年末年始勤務手当について上記のような相違を設けることは直ちに不合理とはいえないが,その後,さらに有期労働契約が更新され,契約期間を通算した期間が5年を超えた平成27年5月1日以降については,年末年始勤務手当について上記のような相違を設けることは,不合理というべ きである。 早出勤務等手当当裁判所も,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員との早出勤務等手当に係る労働条件の相違は,労契法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと判断 15行目から53頁21行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。ただし,原判決52頁3行目の「ものの,」の次に「早朝・夜間帯に勤務するという勤務の困難性への配慮,早朝・夜間帯における雇用確保を目的として,」を付加する。 祝日給 ア一審被告は,正社員である本件比較対象正社員に対し,祝日給として,祝日又は1月1日から同月3日までのうち祝日を除く日(通常の年は1月2日,3日。以下「年始期間」という。)に勤務した場合,1時間当たりの給与(基本給,調整手当,遠隔地手当)に支給対象期間(8時間)と100分の135を乗じた額を支給している。 一方,時給制契約社員に対しては,祝日に勤務した場合に,基本賃金額(時給に支給対象時間(一審原告Hを除く一審原告らはいずれも8時間))と100分の35を乗じた額の祝日割増賃金を支給しているが,正社員の祝日給とは上記のとおり支給額の算定方法が異なる上,年始期間に勤務した場合には祝日割増賃金が支給されないという点で,相違がある。また,月給制契約 社員に対しては,祝日に勤務した場合に,正社員の祝日給 とは上記のとおり支給額の算定方法が異なる上,年始期間に勤務した場合には祝日割増賃金が支給されないという点で,相違がある。また,月給制契約 社員に対しては,祝日に勤務した場合に,正社員の祝日給と同様の算定方法- 26 -による祝日割増賃金を支給しているが,年始期間に勤務した場合には祝日割増賃金が支給されないという点で,相違がある。(前記前提事実オ,ア,イ)イ祝日給に関する事実認定は,原判決54頁7行目から55頁11行目のとおりであるから,これを引用する。 ウまず,祝日の勤務に対する祝日給又は祝日割増賃金の支給額の算定方法に関する相違について検討する。 上記イで認定したとおり,本件比較対象正社員を含む正社員及び月給制契約社員については,祝日に勤務することを命じられる者と命じられない者があり,祝日に勤務することを命じられずに勤務しなかった者も月額給与が減 額されることなく支給されることから,社員間の公平を図るため,正社員に対しては祝日給,月給制契約社員に対しては祝日割増賃金として1日当たりの給与に100分の135を乗じた額を支給している。これに対し,時給制契約社員については,実際に祝日に勤務を命じられて勤務した者に対しては同勤務時間に応じた基本賃金(100分の100部分)を支給することから, 正社員のような公平を図る必要はない。また,祝日に勤務を命じられなかった時給制契約社員に対しては同日分の基本賃金を支給しないが,祝日に勤務する時給制契約社員については,これに配慮した割増額として本来の労働に応じた基本賃金に加えて時給の100分の35に相当する祝日割増賃金を支給しているものである。 そうすると,祝日に勤務した場合においては,本件比較対象正社員を含む正社員及び月給制契約社員と時給制契 賃金に加えて時給の100分の35に相当する祝日割増賃金を支給しているものである。 そうすると,祝日に勤務した場合においては,本件比較対象正社員を含む正社員及び月給制契約社員と時給制契約社員との間で,祝日勤務に対する配慮を考慮した割増率は同じ(100分の35)であって,処遇上の相違がないということができるから,本件比較対象正社員の祝日給と本件契約社員の祝日割増賃金の支給額の算定方法に関する相違は,労契法20条にいう不合 理と認められるものに当たらない。 - 27 -エ次に,年始期間の勤務に対する祝日給又は祝日割増金の支給の有無に関する相違について検討する。 上記イで認定したとおり,正社員は,年始期間について特別休暇が与えられており,かつては代替休暇も認められていたのに対し,本件契約社員(時給制・月給制契約社員)にはこのような特別休暇がなかったものであ り,年始期間の勤務に対する祝日給と祝日割増賃金の支給の有無に関する相違は,上記特別休暇についての相違を反映したものと解される。しかも,長期雇用を前提とする正社員と,原則として短期雇用であり,かつ,一審被告の業務の特殊性から,最繁忙期である年始期間に勤務することを前提に採用されている本件契約社員との間で,勤務日や休暇について異なる制 度や運用を採用すること自体は,企業の人事上の施策として一定の合理性があるというべきである。 そうすると,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員との年始期間の特別休暇についての相違が存在することは,直ちに労契法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと解されるから,これを反 映した祝日給と祝日割増賃金との相違も,同条にいう不合理と認められるものには当たらない。 もっとも,前記年末年始勤務手 条にいう不合理と認められるものに当たらないと解されるから,これを反 映した祝日給と祝日割増賃金との相違も,同条にいう不合理と認められるものには当たらない。 もっとも,前記年末年始勤務手当の項()で説示したことは,年始期間の祝日給又は祝日割増賃金の支給の有無にも当てはまるというべきである。 そうすると,本件において,一審原告らのうち一審原告Dを除く7名については,有期労働契約を反復して更新し,改正後の労契法施行日である平成25年4月1日時点で,契約期間を通算した期間が既に5年を超えているから,年始期間に勤務した場合の祝日給又は祝日割増賃金の支給の有無に上記相違を設けることは,不合理というべきである。また,一審原告 Dについては,平成25年4月1日時点での契約期間を通算した期間は約- 28 -3年にとどまるから,上記相違を設けることは,不合理とはいえないが,その後,さらに有期労働契約が更新され,契約期間を通算した期間が5年を超えた平成27年5月1日以降も上記相違を設けることは,不合理というべきである。 夏期年末手当 当裁判所も,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員との夏期年末手当に係る労働条件の相違は,労契法20条にいう不合理と認められるものに当たらないと判断するが,その理由は原判決第5の4(原判決56頁20行目から59頁25行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 住居手当 当裁判所も,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員のうち新人事制度における新一般職との住居手当に係る労働条件の相違は,労契法20条にいう不合理と認められるものに当たると判断するが,その理由は原判決第るから,これを引用する。ただし,原判決を次のとおり補正する。 ア 般職との住居手当に係る労働条件の相違は,労契法20条にいう不合理と認められるものに当たると判断するが,その理由は原判決第るから,これを引用する。ただし,原判決を次のとおり補正する。 ア原判決60頁10行目の「対しても,」の次に「労使協議を経て」を付加し,11行目の冒頭から14行目の「いえない。)」までを削除する。 イ原判決61頁21行目の「住居手当の支給額は」から24行目の「考えられること」までを「住居手当が支給される趣旨目的は,主として,住宅に係る費用負担の軽減ということにあるが,配転の有無についても,考慮要素と なると考えられること」と改める。 ウ原判決62頁2行目の「本件契約社員には,」の次に「長期間の雇用が前提とされていないとはいえ,」を,4行目の「住居手当には」の次に「有為な人材の獲得,定着を図るといった人事上の施策,あるいは,」をそれぞれ付加する。 エ原判決62頁8,9行目の「容易ではない」の次に「とか,新一般職にも,- 29 -社宅に入居できる者とできない者の公平を図るという住居手当支給の趣旨が妥当する」を付加する。 オ原判決62頁15行目の末尾の次に,改行の上,次のとおり付加する。 「また,一審被告は,新一般職も地域基幹職へのコース転換が想定されている旨主張する。しかしながら,前述したとおり,新人事制度における各コー スは,採用時に決定されており,本人の希望なく一審被告がコース転換を強制することはないこと,本人の希望により一定の条件の下で新一般職から地域基幹職へのコース転換もあり得るが,コース転換により労働条件(転居を伴う配転の有無や適用される基本給表など)も変更されるのであるから,コース転換前にコース転換後の事情を考慮するにも限度がある。 さらに,一審被告は,新 るが,コース転換により労働条件(転居を伴う配転の有無や適用される基本給表など)も変更されるのであるから,コース転換前にコース転換後の事情を考慮するにも限度がある。 さらに,一審被告は,新一般職であっても,採用や配転に伴い転居する例が存在する旨主張するが,採用時の転居事情については新一般職と本件契約社員とで相違があるとは考えられず,配転についても,一審被告は,新一般職について転居を伴う配転は行わないこととしている。 以上によれば,一審被告の上記主張は,いずれも新一般職と本件契約社員 との間に住居手当について上記のような相違を設けることの合理的理由とはならないというべきであるから,採用できない。」 扶養手当ア一審被告は,正社員である本件比較対象正社員に対し,扶養親族の状況に応じて扶養手当を支給しているが,一審原告ら本件契約社員に対しては,扶 養手当を支給していない(ク。 イ証拠(乙30,証人I)及び弁論の全趣旨によれば,①扶養手当は,昭和15年に発生した日華事変の進展に伴う物価騰貴に対して,政府職員のうち一部の職員に対して「臨時家族手当」を支給する制度が創設されたことをきっかけとして,郵政省においても同年に導入され,その後,第二次世界大戦 の終戦前後の国内経済事情のインフレの進行等の大きな変動に対処するた- 30 -め,適用範囲の拡充,支給金額の引上げ等の数次にわたる改正が行われ,郵政民営化後,現在の一審被告における扶養手当に引き継がれたものであることその後の支給額について,その都度労使協議を経て改正・決定されていること,以上の事実が認められる。 ウところで,扶養手当は,いわゆる家族手当に該当するところ,家族手当は, 一般的に生活手当の一種とされており,長期雇用システム 使協議を経て改正・決定されていること,以上の事実が認められる。 ウところで,扶養手当は,いわゆる家族手当に該当するところ,家族手当は, 一般的に生活手当の一種とされており,長期雇用システム(いわゆる終身雇用制)と年功的賃金体系の下,家族構成や生活状況が変化し,それによって生活費の負担が増減することを前提として,会社が労働者のみならずその家族の生活費まで負担することで,有為な人材の獲得,定着を図り,長期にわたって会社に貢献してもらうという効果を期待して支給されるものと考え られる。そして,前記イの歴史的経緯や支給要件等からすれば,一審被告の扶養手当も,上記と同様に長期雇用を前提として基本給を補完する生活手当としての性質,趣旨を有するものといえる。 エこれに対し,本件契約社員は,原則として短期雇用を前提とし,必要に応じて柔軟に労働力を補充,確保するために雇用されたものであり,賃金も年 功的賃金体系は採用されておらず,基本的には従事する業務の内容や就業の場所等に応じて定められている(金額等は前記りであり,一審原告らについては別紙6「基本給」欄記載のとおり。)のであるから,長期雇用を前提とする基本給の補完といった扶養手当の性質及び支給の趣旨に沿わないし,本件契約社員についても家族構成や生活状況の変化 によって生活費の負担増もあり得るが,基本的には転職等による収入増加で対応することが想定されている。 そうすると,本件比較対象正社員と本件契約社員との間の扶養手当に関する前記アの相違は,不合理と認めることはできない。 夏期冬期休暇 ア一審被告は,正社員である本件比較対象正社員に対し,一定の期間(夏期- 31 -休暇は6月1日から9月30日まで,冬期休暇は10月1日から翌年3月31日まで)に,在籍時 期冬期休暇 ア一審被告は,正社員である本件比較対象正社員に対し,一定の期間(夏期- 31 -休暇は6月1日から9月30日まで,冬期休暇は10月1日から翌年3月31日まで)に,在籍時期に応じて暦日3日ないし1日の休暇を付与し,いずれも有給としているが,一審原告ら本件契約社員に対しては,このような夏期冬期休暇を付与していない(ケイ)。 イ証拠(乙30,証人I おいて夏期休暇を与える例が増加した当時,郵政省としては,夏期においては,できるだけ年次有給休暇を与えるよう指導するにとどまっていたが,その後,労使交渉を踏まえ,昭和39年12月に夏期休暇を1日付与すること夏季休暇が付与されたことを考慮し,平成3年から郵政省においても付与日数が 一般の国家公務員については,年末年始期間は原則として勤務することを要しないとされていたところ,郵政職においても,年末年始特別休暇が設けられていたが,上記期間は郵便事業においては最繁忙期となっており,特に12月29日から12月31日の期間は年賀配達の準備等のため最も忙しいことから,平成20年から平成21年にかけて,年 末年始特別休暇期間を1月2日及び3日に見直し,新たな特別休暇として,冬期休暇が新設されたこと,以上の各事実が認められる。 ウ民間企業においてはいわゆるお盆休みとして8月13日から15日やこれを含む前後の期間に休暇が付与される例が見られるが,一般の国家公務員の夏季休暇はお盆の時期に限らず夏季における心身の健康の維持,増進等を 図る趣旨で付与されていると解されるところ,一審被告における夏期休暇においても,上記イ認定の経緯やその内容からすれば,いわゆるお盆休みではなく一般の国家公務員と同様に心身の健康の維持,増進等を図るための特別の休暇と解される。 れるところ,一審被告における夏期休暇においても,上記イ認定の経緯やその内容からすれば,いわゆるお盆休みではなく一般の国家公務員と同様に心身の健康の維持,増進等を図るための特別の休暇と解される。 また,冬期休暇は,12月29日から翌年1月3日までの年末年始特別休 暇に由来するものであるが,一審被告においては年末(12月29日から3- 32 -1日まで)に特別休暇が与えられないことを踏まえ,年末年始の期間に限らず冬期の一定の期間に付与された特別の休暇(有給)であると解される。 エところで,夏期冬期休暇についても,前記年末年始で説示したと同様,長期雇用を前提とする正社員と原則として短期雇用を前提とする本件契約社員との間で,異なる制度や運用を採用すること自体は, 相応の合理性があるというべきであり,本件比較対象正社員に対して付与される夏期冬期休暇が本件契約社員に対しては付与されないという相違が存在することは,直ちに不合理であると評価することはできない。 もっとも,前記年末年始勤務手当の項()で説示したことは,夏期冬期休暇にも当てはまるというべきである。そうすると,本件において, 一審原告らのうち一審原告Dを除く7名については,有期労働契約を反復して更新し,改正後の労契法施行日である平成25年4月1日時点で,契約期間を通算した期間が既に5年を超えているから,夏期冬期休暇について上記相違を設けることは,不合理というべきである。また,一審原告Dについては,平成25年4月1日時点での契約期間を通算した期間は約3年にとどま るから上記相違を設けることは不合理とはいえないが,その後,さらに有期労働契約が更新され,契約期間を通算した期間が5年を超えた平成27年5月1日以降も上記相違を設けることは,不合理というべきである。 るから上記相違を設けることは不合理とはいえないが,その後,さらに有期労働契約が更新され,契約期間を通算した期間が5年を超えた平成27年5月1日以降も上記相違を設けることは,不合理というべきである。 病気休暇ア一審被告は,正社員である本件比較対象正社員に対し,業務上の事由若し くは通勤による傷病以外の私傷病により,最小限度所属長が必要と認める期間において,勤務日又は正規の勤務時間中に勤務しない場合,その勤務しない期間について病気休暇を付与し,その場合は有給としているが,一審原告ら本件契約社員に対しては,病気休暇の付与を1年度において10日の範囲内に限定し,かつ,無給としているコア,イ)から, 両者には相違がある。 - 33 -イ証拠(乙30,証人I)によれば,郵政省における病気休暇制度は明治憲法下から存在していた(ただし,昭和28年に休業規則が制定されるまでは,俸給支給上の取扱いとして定められていた。)が,これが今日に至るまで原則的には変更されることなく引き継がれていることが認められる。 そして,一般の国家公務員の病気休暇は,職員が私傷病になった場合にも 安んじて療養に専念させ,健康体に回復させることによって公務能率の維持向上に資することにあると考えられるところ,一審被告の病気休暇も同趣旨と認められる。 ウところで,病気休暇についても,説示したと同様,長期雇用を前提とする正社員と原則として短期雇用を前提 とする本件契約社員との間で,病気休暇について異なる制度や運用を採用すること自体は,相応の合理性があるというべきであり,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員との間で病気休暇の期間やその間有給とするか否かについての相違が存在することは,直ちに不合理であると評価することはできない 性があるというべきであり,一審被告における本件契約社員と本件比較対象正社員との間で病気休暇の期間やその間有給とするか否かについての相違が存在することは,直ちに不合理であると評価することはできない。 もっとも,前記年末年始勤務手当の項(病気休暇にも当てはまるというべきである。そうすると,本件において,一審原告らのうち一審原告Dを除く7名については,有期労働契約を反復して更新し,改正後の労契法施行日である平成25年4月1日時点で,契約期間を通算した期間が既に5年を超えているから,前記病気休暇の期間及びその間の 有給・無給の相違を設けることは,不合理というべきである。また,一審原告Dについては,平成25年4月1日時点での契約期間を通算した期間は約3年にとどまるから,上記相違を設けることは不合理とはいえないが,その後,さらに有期労働契約が更新され,契約期間を通算した期間が5年を超えた平成27年5月1日以降も病気休暇について上記相違を設けることは,不 合理というべきである。 - 34 -小括以上のとおり,一審原告らが労契法20条に違反すると主張する本件各労働条件の相違のうち,較においては不合理というべきであり,,祝日給のうち年始期間の扱い,夏期冬期休暇,病気休暇についての相違は,本件契約社員のう ち有期労働契約が反復して更新され契約期間が長期間に及んだ場合には不合理というべきであるが,そうでない場合には不合理とはいえず,③その余の本件各労働条件についてはいずれも不合理なものとはいえない。 5 争点2(一審原告らが主張する本件各労働条件の相違が労契法20条に違反するとした場合の法的効果如何)について 本件確認請求及び本件差額賃金請求(主位的請求)ア本件確認請求のうち,本件控訴審口頭弁 告らが主張する本件各労働条件の相違が労契法20条に違反するとした場合の法的効果如何)について 本件確認請求及び本件差額賃金請求(主位的請求)ア本件確認請求のうち,本件控訴審口頭弁論終結日(平成30年10月19日)より前における地位確認を求める部分については,確認の利益を欠き不適法であるから却下するのが相当であると判断するが,その理由は原判決66頁23行目の「確認の訴え」から67頁14行目の末尾までに記載のとお りであるから,これを引用する。ただし,原判決67頁14行目の末尾の次に,改行の上,次のとおり付加する。 「したがって,一審原告ら(一審原告Cを除く。)の本件確認請求のうち,平成26年4月1日から本件控訴審口頭弁論終結日の前日である平成30年10月18日までの間の地位確認を求める部分は,確認の利益を欠くもの として不適法というべきである。」イ一審原告ら主張の本件各労働条件の相違のうち,一部について,労契法20条に違反するものと認められることは,前記4で説示したとおりである。 一審原告らの本件確認請求及び本件差額賃金請求(主位的請求)は,有 期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が労契法20条に違- 35 -反する場合,当該有期契約労働者の労働条件が比較の対象である無期契約労働者の労働条件と同一のものとなるという解釈を前提とするものである。 ところで,労契法20条が有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違は「不合理と認められるものであってはならない」と規定してい ることや,その趣旨が有期契約労働者の公平な処遇を図ることにあること等に照らせば,同条の規定は私法上の効力を有するものと解するのが相当であり,有期労働契約のうち同条に違反する労働条件の してい ることや,その趣旨が有期契約労働者の公平な処遇を図ることにあること等に照らせば,同条の規定は私法上の効力を有するものと解するのが相当であり,有期労働契約のうち同条に違反する労働条件の相違を設ける部分は無効となるものと解される。もっとも,同条は,有期契約労働者について無期契約労働者との職務の内容等に応じた均衡のとれた処遇を求める 規定であり,文言上も,両者の労働条件の相違が同条に違反する場合に,当該有期契約労働者の労働条件が比較の対象である無期契約労働者の労働条件と同一のものとなる旨を定めていない。そうすると,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が労契法20条に違反する場合であっても,同条の効力により,当該有期契約労働者の労働条件が比較の 対象である無期契約労働者の労働条件と同一のものとなるものではないと解するのが相当である(前掲最高裁 00号同30年6月1日第二小法廷判決参照)。 また,前記証拠(甲1ないし5)によれば,一審被告は,正社員に適用される就業規則として社員就業規則(甲1)を定め,これと 異なる労働条件で採用された者に適用する就業規則は別に定めるものとし,本件契約社員を含む期間雇用社員に適用される期間雇用社員就業規則(甲3)を別途定めたこと,社員就業規則(76条)及び期間雇用社員就業規則(46条)の規定を受けて,それぞれ正社員に適用される社員給与規程(甲2,5)及び期間雇用社員に適用される期間雇用社員給与規程(甲 4)が定められたことが認められるところ,一審被告においては,正社員- 36 -に適用される社員就業規則等と期間雇用社員に適用される期間雇用社員就業規則等が別個独立に存在しており,社員就業規則等が期間雇用社員就業規則等にも当然に適用されるという形式に ,正社員- 36 -に適用される社員就業規則等と期間雇用社員に適用される期間雇用社員就業規則等が別個独立に存在しており,社員就業規則等が期間雇用社員就業規則等にも当然に適用されるという形式になっておらず,期間雇用社員就業規則等では,労契法20条違反とされる上記住居手当等について何ら定めておらず,その支給も予定していないのであり,このような就業規則 等の定めにも鑑みれば,両者の労働条件の相違が同条に違反する場合に,期間雇用社員である一審原告らが社員就業規則等の各規定が適用される労働契約上の地位にあるものと解することは,就業規則の合理的な解釈としても困難である。 上記で認定説示した労契法20条の法的効果の点からすれば,一審原告 らの,①本件確認請求のうち,上記アを除くその余の地位確認を求める部分,及び,②労働契約に基づく本件差額賃金請求(主位的請求)はいずれも理由がない。 不法行為に基づく損害賠償請求(予備的請求)ア前記4で認定説示したとおり,一審被告が,①新一般職が新設された平成 26年4月1日以降も一審原告らに住居手当を支給せず,②労契法が施行された平成25年4月1日以降も一審原告Dを除く一審原告らに年末年始勤務手当を支給せず,祝日割増賃金の支給対象に年始期間を含ませず,夏期冬期休暇,病気休暇を付与せず,③平成27年5月1日以降も一審原告Dに年末年始勤務手当を支給せず,祝日割増賃金の支給対象に年始期間を含ませず, 夏期冬期休暇,病気休暇を付与しないことは,同法20条に違反するものである。 イそして,一審原告らが所属する労働組合は一審被告に対し,労契法施行前から正社員と同様の手当を支給するよう要求しており,一審被告は一貫してこれを拒否していたこと(甲49の1ないし4)からすれば,一審被告が て,一審原告らが所属する労働組合は一審被告に対し,労契法施行前から正社員と同様の手当を支給するよう要求しており,一審被告は一貫してこれを拒否していたこと(甲49の1ないし4)からすれば,一審被告が主 張する諸事情,すなわち同法施行当時,同条各要件の意義や不合理性の- 37 -判断方法,具体的事例における適用等について判例や学説上の定説がなかったこと,②一審被告の従業員数は約40万人であり,人事制度,賃金体系の設定,変更に関する労使間の利益調整に困難契約社員の労働条件に関する労使交渉の経緯などを考慮したとしても,一審被告が,一審原告らに上記のとおりの違法な取扱いをしたことについては, 過失があり,かつ,違法性も認められるというべきである。 ウよって,一審被告は,一審原告らに対し,不法行為に基づく損害賠償責任を負うものである。 6 争点3(一審原告らに係る損害等の有無及びその額)について 年末年始勤務手当,住居手当 前記前提事実のとおり,年末年始勤務手当,住居手当は,いずれも,正社員に適用される社員就業規則等上,要件や内容(支給額又は支給額の算定方法)等において,業務内容,就業の場所,勤務年数等による相違を設けておらず,正社員であれば一定の要件の下に一律支給されるものであることからすれば,一審原告ら(ただし,年末年始勤務手当については,前記不合理と認められる 期間に限る。)は,正社員であれば支給を受けることができた額に相当する損害を被ったというべきである。その額は,当事者間に争いがないもののほか,証拠(甲I19の1ないし19の14)及び弁論の全趣旨により別紙2-1ないし2-8「年末年始勤務手当」及び「住居手当」欄記載のとおりと認められる。 祝日給祝日給(祝日割増手当)については 甲I19の1ないし19の14)及び弁論の全趣旨により別紙2-1ないし2-8「年末年始勤務手当」及び「住居手当」欄記載のとおりと認められる。 祝日給祝日給(祝日割増手当)については,一審原告ら(ただし,前記不合理と認められる期間に限る。)が年始期間に勤務し,祝日割増賃金が支給されるとした場合の支給額に相当する額の損害を被ったといえる。その額は,別紙2-1ないし2-8「祝日給」欄記載のとおりと認められる(支給要件や額について 当事者間に争いがないもののほか,同表記載の根拠及び計算式によって認定し- 38 -た。)。 夏期冬期休暇夏期冬期休暇については,一審原告Hを除く一審原告らは時給制契約社員であるが,時給制契約社員は正規の勤務時間を割り振られた日及び週休日以外の日は非番日とされて無給であるところ,夏期冬期休暇が付与されれば非番日の 一部を有給の夏期冬期休暇とすることができたはずであるといえるから,時給額に1日の勤務時間(いずれも8時間)と正社員であれば付与された夏期冬期休暇の日数を乗じた額に相当する額の損害を被ったというべきである。また,一審原告Hは月給制契約社員であるところ,月給制契約社員の基本賃金は実際に就労した日数にかかわらず定額であるが,夏期冬期休暇が付与されれば同日 は労務を提供することなく休養したり心身の健康の維持,増進等を図るための活動に充てたりすることができ,それを金銭に換算すれば,1日当たりの賃金額に正社員であれば付与された夏期冬期休暇の日数を乗じた額に相当する損害を被ったというべきである。その額は,別紙3「夏期冬期休暇」欄記載のとおりと認められる(支給要件や額については当事者間に争いがない。)。 病気休暇病気休暇については,一審原告B及び一審原告Eは,特定 きである。その額は,別紙3「夏期冬期休暇」欄記載のとおりと認められる(支給要件や額については当事者間に争いがない。)。 病気休暇病気休暇については,一審原告B及び一審原告Eは,特定の日につき私傷病のため勤務しなかったが,有給の病気休暇が付与されないため年次有給休暇を取得せざるを得なかったところ,正社員であれば有給の病気休暇が付与されるため年次有給休暇を取得する必要がなく,その分非番日の一部を年次有給休暇 とすることができたはずであるといえるから,時給額に1日の勤務時間(いずれも8時間)と私傷病のため勤務しなかった日数を乗じた額に相当する額の損害を被ったというべきである。その額は,別紙3記載のとおりと認められる(支給要件や額については当事者間に争いがない。)。 7 結論 以上のとおりであるから,一審原告らの原審での請求及び当審における追加請- 39 -求については,本件確認請求(一審原告Cを除く。)のうち口頭弁論終結日より前における地位確認を求める部分について差額賃金の支払は一部認容すべきであり,その余は棄却すべきものである。 よって,これと結論を異にする原判決は失当であり,一審原告ら及び一審被告の各控訴並びに当審における追加請求は一部理由があるから,一審原告ら及び一審被告の各控訴並びに当審における追加請求に基づき,原判決を上記判断に従って変更することとして,主文のとおり判決する。 大阪高等裁判所第6民事部 裁判長裁判官中本敏嗣 裁判官橋詰均 裁判官三島恭子 裁判官橋詰均 裁判官三島恭子

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