平成16(あ)932 恐喝,強盗殺人,死体遺棄,有印私文書偽造,同行使,詐欺,窃盗被告事件

裁判年月日・裁判所
平成19年7月5日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所
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判決文本文1,596 文字)

- 1 -主文本件上告を棄却する。 理由 弁護人藤川元,同福崎真也の上告趣意は,判例違反をいう点を含め,実質は事実誤認,量刑不当の主張であって,適法な上告理由に当たらない。 なお,所論にかんがみ記録を調査しても,刑訴法411条を適用すべきものとは認められない。 付言すると,本件は,被告人が,(1)平成6年7月,Aと共謀の上,保険代理店を営む男性(当時36歳)を言葉巧みに呼び出し,招き入れた自動車内で,けん銃でその頭部を3回撃って殺害した上,預金通帳等在中のアタッシュケースと自動車1台を強取し,強取した預金通帳等を利用し,関係書類を偽造,行使して,預金払戻し名下に現金1000万円を詐取し,同人の死体を造成地に埋め(強盗殺人,有印私文書偽造,同行使,詐欺,死体遺棄),(2)同年10月,Aと共謀の上,金融業を営む男性(当時48歳)に,けん銃様のものを突き付けるなどして現金100万円を喝取し(恐喝),(3)同年11月,A,Bと共謀の上,真珠販売業等を営む男性(当時63歳)を言葉巧みにおびき出し,ガムテープで両手を後ろ手に緊縛し,頭部や顔面を巻き付けて覆い,自動車内に押し込み,けん銃でその頭部を1回撃って殺害した上,預金通帳等在中の手提げかばん,自動車2台等を強取し,同人の死体を同じ造成地に埋め,さらに,Aほかと共謀の上,あるいは単独で,強取した預金通帳,カード等を利用し,関係書類を偽造,行使するなどして,預金払戻し名下に現金227万円を詐取し,合計76万円余の商品を購入し,現金20万円を引き出すなどした(強盗殺人,有印私文書偽造,同行使,詐欺,窃盗,死体遺- 2 -棄)という事案である。 一度に大金を得ようとして被告人らが繰り返した各犯行の動機,経緯に酌むべきものはなく,ねらいを付けた2名を,それぞれ人目のない場所に連れ出し,いき 欺,窃盗,死体遺- 2 -棄)という事案である。 一度に大金を得ようとして被告人らが繰り返した各犯行の動機,経緯に酌むべきものはなく,ねらいを付けた2名を,それぞれ人目のない場所に連れ出し,いきなりけん銃で殺害した上で物品を奪うなどの強盗殺人を重ね,掘削機を使って各遺体を土中深くに埋め,強取した預金通帳等を利用して多額の預金を払い戻し,その間にも,けん銃様のものを用いて恐喝をするという一連の犯行に及んだ犯情は著しく悪質である。殊に,各強盗殺人の犯行は計画的で,殺害の態様が冷酷,残忍であり,2名の尊い生命を奪った結果も甚だ重大であって,財産的被害も大きい。遺族の処罰感情は極めて大きいが,慰謝の措置は何ら講じられておらず,本件が社会に及ぼした影響にも重大なものがある。そして,被告人は,各強盗殺人の犯行を共犯者に提案し,自らの手でけん銃を発射して被害者らを殺害したほか,金品の強取,預金の払戻し,死体の処理等についても,手はずを整え率先して実行するなど,常に積極的かつ主導的な役割を果たしている。ところが,被告人は,不合理な弁解をろうして犯行への関与を否定しており,反省悔悟の情をうかがうことはできない。 これらの事情に照らすと,交通事犯による罰金以外に前科は見当たらないこと,共犯者との刑の均衡など,被告人のために参酌し得る事情を十分考慮しても,被告人の罪責は誠に重大であり,被告人を死刑に処した第1審判決を維持した原判断は,やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。 よって,刑訴法414条,396条,181条1項ただし書により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官松井巖公判出席(裁判長裁判官甲斐中辰夫裁判官横尾和子裁判官泉徳治裁判官- 3 -才口千晴) 一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官松井巖公判出席(裁判長裁判官甲斐中辰夫裁判官横尾和子裁判官泉徳治裁判官- 3 -才口千晴)

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