平成21(む)1644 証拠開示に関する裁定の請求

裁判年月日・裁判所
平成21年3月23日 名古屋地方裁判所
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判決文本文1,190 文字)

平成21年(む)第1644号主文本件証拠開示命令請求を棄却する。理由第1当事者の主張 本件請求の趣旨及び理由弁護人の「裁定請求書」及び「反論書」のとおりである。要するに,本件の被害者が捜査官に対して供述した事項に関する捜査報告書を開示すべきであるというものである。その理由として,刑事訴訟法316条の15第1項6号の「供述録取書等」には,捜査官の供述書である捜査報告書が含まれること,検察官は,請求済みの被害者の供述調書(甲3)により,検察官の証明予定事実記載の被害に至る状況,被害状況,被害,,後の状況等について直接証明しようとしているが開示請求の対象の捜査報告書はそれらの事実の有無に関する供述を内容とすること,また,被害者の供述録取書の証明力判断のためにも重要であり,防御の準備のために開示が必要であること,反面,捜査官の作成の捜査報告書の開示により弊害はないことを挙げる。 検察官の意見検察官作成の「意見書」のとおりである。すなわち,開示請求の対象の捜査報告書は,捜査官作成の「供述書」ではあるが,刑事訴訟法316条の15第1項6号の「直接証明しようとする事実の有無に関する供述」とは,当該事実があったこと又はなかったことについての原供述を意味し,原供述を聴取したに過ぎず原供述者の署名又は押印を欠く捜査官の供述書を含まないと主張する。第2当裁判所の判断,,,,捜査報告書は弁護人の指摘するとおりその文書の性質としては捜査官の署名押印のある「供述書」であり,刑事訴訟法316条の15第1項6号の対象とする「供述録取書等」には,このような「供述書」も含まれる(同法316条の14第2号)と解される。しかし,その文書が刑訴法316条の15第1項6号により,類型的な証拠開示の対象となる要件を獲得するためには,それ 書等」には,このような「供述書」も含まれる(同法316条の14第2号)と解される。しかし,その文書が刑訴法316条の15第1項6号により,類型的な証拠開示の対象となる要件を獲得するためには,それが「検察官が特定の検察官請求証拠により直接証明しようとする事実の有無に関する供述を内容とするもの」でなければならない。そして,類型的に証拠開示の必要性が高いと認められるには,この「事実の有無に関する供述」は,その事実の有無に直接関連する原供述(供述書であればその作成者の供述,供述録取書であればその録取の対象となる供述)であると解されるから,警察官が被害者から事情を聴取したことが内容となる警察官の供述書である捜査報告書は,この点で6号には該当しないと解される。第3 結論 よって,弁護人が開示請求をした証拠について,検察官が開示をすべき証拠を開示していないとは認められないから,刑事訴訟法316条の26第1項により,主文のとおり決定する。(裁判官・伊藤納)

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