【DRY-RUN】主 文 原判決及び第一審判決中被告人らに関する部分を破棄する。 被告人両名を免訴する。 理 由 被告人両名の弁護人小松崎信の上告趣意は末尾添附のとお
主文 原判決及び第一審判決中被告人らに関する部分を破棄する。 被告人両名を免訴する。 理由 被告人両名の弁護人小松崎信の上告趣意は末尾添附のとおりである。 職権により調査すると本件公訴事実は、(第一)被告人AはB、Cと共謀の上、税関の免許を受けないで本邦から南西諸島aへ貨物を密輸出し、又同地から本邦へ貨物を密輸入しようと企て、(一)昭和二五年六月二〇日頃門司市b港において、箪笥三棹、スレート一〇〇枚、トタン板二五〇枚を機帆船Dに積載して同港を出港し、翌二一日頃大分県東国東郡c港に寄港し、被告人Eらに依頼して同人らをして同港において機帆船Fに杉板九〇〇坪、杉角材二〇〇本、敷居材一〇〇本を積載の上、同港沖合に碇泊中の前記Dまで運搬せしめてこれを同船に積替え、aに向けて同港を出港し(二)同年七月二七日頃右aにおいて、前記Dに黒砂糖二二〇〇斤、真鍮屑二屯、鉛屑二屯を積載して同島を出帆し、同年八月二日頃大分県d港に到り、被告人Eらに依頼してこれを前記Fに積替え、同港より門司市b港まで運搬せしめて同所に陸揚げし、以つて右各貨物の密輸出入を遂げ、(第二)被告人EはGと共謀の上、被告人Aらが前記の如くaに向け又は同島より不法に貨物の密輸出入をなすの情を知りながら、同人らの依頼により、税関の免許を受けないで、(一)昭和二五年六月二一日頃大分県東国東郡c港において、前記杉板、杉角材、敷居材をFに積載し同港沖合に碇泊中のDまで運搬して同船に積替え(二)同年八月二日頃大分県d港において、Dに積載してある黒砂糖、真鍮屑、鉛屑をFに積替え同港より門司市b港まで運搬して同所に陸揚げし、以つて被告人Aらの前記各犯行を容易ならしめてこれを幇助したというのである。 ところが、昭和二八年一二月二五日以降本件公訴事実のよ 屑、鉛屑をFに積替え同港より門司市b港まで運搬して同所に陸揚げし、以つて被告人Aらの前記各犯行を容易ならしめてこれを幇助したというのである。 ところが、昭和二八年一二月二五日以降本件公訴事実のような税関の免許を受け- 1 -ないで貨物をaに輸出する行為及び同島から貨物を輸入する行為は何ら犯罪を構成しないものとなり、その可罰性が失われた結果、刑訴三三七条二号にいう「犯罪後の法令により刑が廃止されたとき」に該当することは、既に当裁判所の判例とするところである(昭和二五年(あ)第二七七八号同三二年一〇月九日大法廷判決参照)。 されば、弁護人の上告趣意に対する判断を省略し、原判決及び第一審判決中被告人らに関する部分は、これを破棄しなければ著しく正義に反するものと認められるので、刑訴四一一条五号を適用し、原判決及び第一審判決中被告人らに関する部分を破棄し、同四一三条、四一四条、四〇四条、三三七条二号により被告人両名に免訴の言渡をなすべきものとし、全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。 検察官安平政吉出席昭和三二年一二月一三日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官河村大助裁判官奥野健一- 2 -
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