令和6(わ)1182 収賄被告事件(被告人A関係)、贈賄被告事件(被告人B関係)

裁判年月日・裁判所
令和7年3月21日 神戸地方裁判所
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判決文本文1,785 文字)

- 1 -令和7年3月21日宣告令和6年(わ)第1182号収賄被告事件(被告人A 関係)、贈賄被告事件(被告人B 関係)判決主文被告人A を懲役1年2月に、被告人B を懲役10月に処する。 被告人両名に対し、この裁判が確定した日から3年間それぞれその刑の執行を猶予する。 被告人A から神戸地方検察庁で保管中の一万円札5枚(同庁令和7年領第44号符号3ないし7)を没収する。 被告人A から金15万円を追徴する。 理由 (罪となるべき事実)被告人A は、特別地方公共団体である阪神水道企業団において、令和4年10月1日から技術部浄水管理事務所主査として、所管施設の維持管理、所管施設の工事の設計、実施及び監督等に従事していたもの、被告人B は、土木工事の請負等を営 む株式会社C において、令和5年9月1日から代表取締役として、同社における公共工事及びその入札手続に関係する業務等を統括していたものであるが、第1 被告人A は、前記B から、令和6年9月下旬頃、兵庫県尼崎市田能5丁目11番1号阪神水道企業団猪名川浄水場管理棟において、前記企業団が同月9 日に開札執行した尼崎浄水場舗装補修工事の条件付き一般競争入札(事後審査型)に 関し、同工事の受注等について前記会社に有利かつ便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼及び今後も同様の取り計らいを受けたいとの趣旨の下に供与されるものであることを知りながら、現金20万円(主文掲記の一万円札は、そのうちの一部である。)の供与を受け、もって自己の職務に関して賄賂を収受し第2 被告人B は、前記第1 記載の日時場所において、前記第1 記載の趣旨の下 に、前記A に対し、現金20万円を供与し、もって前 ある。)の供与を受け、もって自己の職務に関して賄賂を収受し第2 被告人B は、前記第1 記載の日時場所において、前記第1 記載の趣旨の下 に、前記A に対し、現金20万円を供与し、もって前記A の職務に関して賄賂を供 - 2 -与したものである。 (量刑の理由)本件賄賂の供与や収受に先立ち、阪神水道企業団が発注する工事の入札に関して、予算取りの見積業者に、株式会社C を指定した上、過大な利益を見込んだ見積書が 了承され、3社見積時の他の依頼先2社の選定を被告人B に委ねた上で、株式会社C の見積書を採用したなどの同社に対する有利かつ便宜な取り計らいが行われた。 前記入札おいては、参加した他の業者は、いずれも、株式会社C の入札金額よりも100万円近い低額で応札して、最低制限価格を下回って失格となり、株式会社Cが落札した。 地方公務員である被告人A が、かかる便宜を図った謝礼等として現金20万円を収受したことは、公務員の職務の公正を著しく害し、これに対する信頼を失墜させるものであって厳しい非難を免れない。 被告人B は、自身が代表取締役を務める会社の利益を図るために、現金20万円を供与し、同社が相応の利益を得て、公務員の職務の公正を害しているのであり、 相応の非難は免れない。 賄賂の金額が20万円と同種事案に比して特に高額ではないにしても、被告人両名の刑事責任はそれぞれ重い。 その上で、被告人A については、前科はなく、本件を認めて反省の弁を述べていること、本判決確定により失職が見込まれることなどの一般情状を考慮すれば、執 行猶予を付して社会内での更生の機会を与えることが相当である。 また、被告人B については、前科はなく、本件を認めて反省の弁を述べていること、取締役を解任されたこと 一般情状を考慮すれば、執 行猶予を付して社会内での更生の機会を与えることが相当である。 また、被告人B については、前科はなく、本件を認めて反省の弁を述べていること、取締役を解任されたことなどの一定の社会的制裁を受けていることなどの一般情状を考慮すれば、執行猶予を付して社会内での更生の機会を与えることが相当である。 (検察官濵田剛、被告人A 私選弁護人戸谷嘉秀(主任)、同五島常太、被告人B - 3 -私選弁護人小西基皓各出席)(求刑被告人A につき懲役1年2月、主文同旨の没収及び追徴、被告人B につき懲役10月)令和7年3月21日神戸地方裁判所第1 刑事部 裁判官桂川瞳

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