昭和56(オ)1262 持分払戻

裁判年月日・裁判所
昭和58年4月7日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻 名古屋高等裁判所 昭和55(ネ)401
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄し、第一審判決を取り消す。      本件を名古屋地方裁判所豊橋支部に差し戻す。          理    由  上告代理人兼上告補助参加人C代理人富岡健一、同木

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判決文本文2,741 文字)

主文 原判決を破棄し、第一審判決を取り消す。 本件を名古屋地方裁判所豊橋支部に差し戻す。 理由 上告代理人兼上告補助参加人C代理人富岡健一、同木村静之の上告理由第一について本件記録によれば、本件訴訟の経過は、次のとおりである。即ち、(一) 上告(被告)会社の社員である被上告人(原告)B1は、昭和四九年八月一〇日限り上告会社を退社したので、同年一〇月一五日上告会社に対し持分全部の払戻を求めて本訴を提起したが、その際上告会社の代表者については同会社の登記簿謄本により代表社員Dと訴状に表示した。(二) 第一次第一審裁判所は、本件訴状副本及び期日呼出状を右Dにあてて送達したうえ審理を遂げ、昭和五〇年四月七日右被上告人勝訴の判決を言い渡し、同月九日右判決正本を右Dあてに送達した。(三) これに対し上告会社の社員Eは、同月一四日上告会社のため補助参加の申立をするとともに、右Eが委任した訴訟代理人弁護士富岡健一、同G名義で控訴の申立をした。(四)第一次控訴審裁判所は、上告会社に関する本件控訴状副本又び期日呼出状を右Dあてに送達して審理を進めたが、昭和五〇年一一月一八日上告会社の社員C、同F、同E三名の連名で上告会社の代表社員が退社し会社を代表すべき社員がないので商法七九条に基づき他の社員の過半数の決議をもつて本件訴訟に関する代表社員をEと定めることに同意した旨の「会社社員間の訴に関する代表社員を定める決議書」を提出したため、その後は上告会社の代表者を右Eとして審理を遂げ、昭和五二年一一月二八日、本訴提起前に上告会社の代表社員を辞任したDを上告会社の代表者として審理、裁判した第一次第一審裁判所の訴訟手続及び判決手続には法令違背があるとして第一次第一審判決を取り消し、事件を第一次第一審裁判所に差 提起前に上告会社の代表社員を辞任したDを上告会社の代表者として審理、裁判した第一次第一審裁判所の訴訟手続及び判決手続には法令違背があるとして第一次第一審判決を取り消し、事件を第一次第一審裁判所に差し戻した。 - 1 -(五) 第二次第一審裁判所は、昭和五四年四月一七日、上告会社を退社したDが上告会社に対し持分全部の払戻を求める訴訟(昭和五三年(ワ)第一七九号事件)を併合したうえ、上告会社の代表者Eが委任した弁護士富岡健一、同細井土夫を上告会社の訴訟代理人として関与させて審理を遂げ、昭和五五年七月一八日被上告人B1、右Dの各請求をそれぞれ一部認容する判決を言い渡し、右判決正本を弁護士細井土夫に対し交付送達した。(六) これに対し上告会社は、同月二九日控訴の申立をし、被上告人B1、右Dも附帯控訴したが、上告会社の右控訴状は前記の同会社代表社員Eの委任した弁護士富岡健一、同細井土夫名義で作成提出されている。なお、Dは昭和五六年六月一〇日死亡し、その相続人である被上告人B2、同B3、同B4、同B5が訴訟を承継した。(七) 第二次控訴審裁判所は、昭和五六年九月三〇日上告会社の控訴を棄却し、被上告人らの右附帯控訴をいずれも認容する判決を言い渡し、右判決正本を弁護士富岡健一が委任した弁護士木村静之に対し交付送達した。(八) そこで、上告会社は、昭和五六年一〇月九日本件上告の申立をしたが、右上告の申立に際し、上告会社の社員C、同F、同Eの三名は、商法七九条により本件訴訟に関する代表社員をEと定める旨の「会社社員間の訴に関する代表社員を定める決議書」を提出した。以上の事実が認められる。 そこで、以上の訴訟の経過に基づいて本件を検討するに、右によれば、第二次第一審裁判所及び第二次控訴審裁判所は、本訴提起前上告会社の代表社員Dが代表社員を辞任したものとし 。以上の事実が認められる。 そこで、以上の訴訟の経過に基づいて本件を検討するに、右によれば、第二次第一審裁判所及び第二次控訴審裁判所は、本訴提起前上告会社の代表社員Dが代表社員を辞任したものとしたうえ、商法七九条により上告会社の社員の決議をもつて本件の訴えにつき会社を代表すべき社員と定めたEを上告会社の代表者として訴訟手続に関与させて審理、裁判したものであるところ、被上告人らの上告会社に対する本訴請求は、被上告人B1及び被上告人B2外三名の被承継人Dがそれぞれ上告会社を退社したことに基づく持分払戻請求であつて、右持分払戻請求権は、上告会社の社員たる資格から生じた権利ではあるが、同会社の社員たる地位を去つた者がは- 2 -じめて取得する権利であるから、右持分払戻請求訴訟は社員が会社に対し訴えを提起する場合にあたらず、本件持分払戻請求訴訟については商法七九条の規定が適用されないものと解すべきものである。そうだとすれば、本訴においては、右Eには上告会社を代表すべき資格がないことに帰するから、上告会社に対してすることを要する訴状副本及び期日呼出状の送達から判決言渡に至るまでの一切の訴訟行為を、終始右Eないし同人の委任した訴訟代理人弁護士に対してした第二次第一審裁判所の訴訟手続及び判決手続には法令違背の違法があり、また、右違法を看過し、かつ、同じくこれらの訴訟代理人を関与せしめたままされた第二次控訴審判決にも判決に影響を及ぼすこと明らかな法令の違背があるといわざるをえず、この点に関する論旨は理由がある。そして、このような場合には、裁判所としては、民訴法二二九条二項、二二八条一項により、被上告人らに対し訴状の補正を命じ、また、上告会社にいまだ会社を代表すべき者がないときには、被上告人らの申立に応じて特別代理人を選任するなどして上告会社を代表す 法二二九条二項、二二八条一項により、被上告人らに対し訴状の補正を命じ、また、上告会社にいまだ会社を代表すべき者がないときには、被上告人らの申立に応じて特別代理人を選任するなどして上告会社を代表する権限を有する者の欠缺を補正する余地があり、被上告人らにおいて右のような補正手続をとらない場合にはじめて裁判所は被上告人らの本件訴えを不適法として却下すべきものと解するのが相当であるから、原判決を破棄し、第一審判決を取り消したうえ、本件を第一審裁判所に差し戻すのを相当とする。 よつて、その余の上告理由について判断を加えるまでもなく、民訴法四〇八条、三九六条、三八六条、三八九条により原判決を破棄し、第一審判決を取り消し、本件を第一審裁判所に差し戻すこととし、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 裁判官本山亨は退官のため評議に関与しない。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官中村治朗- 3 -裁判官団藤重光裁判官藤崎萬里裁判官谷口正孝- 4 -

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