平成13(わ)889 強盗傷人被告

裁判年月日・裁判所
平成13年12月18日 東京地方裁判所
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判決文本文1,302 文字)

主文 被告人を懲役7年に処する。 未決勾留日数中120日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は,所持金に窮した末,Aと共謀の上,駅構内の事務室等から金員を強取しようと企て,平成13年5月1日午前零時27分ころ,東京都八王子市内のB駅構内において,構内シャッターを閉めていた同駅駅員C(当時39歳)に対し,まず,Aにおいて,上記Cの頭部を小石を詰めたパイプ(長さ約49センチメートル,重量約326グラム)で数回殴打し,続いて,被告人において,柳刃包丁(刃体の長さ約21センチメートル)で上記Cの右背部を1回突き刺すなどして,その反抗を抑圧した上,現金を強取しようとしたが,同人が助けを求めて騒ぐなどしたため,逃走せざるを得なくなり,その目的を遂げなかったものの,その際,同人に対し,全治まで56日間を要する胸部刺創等の傷害を負わせたものである。 (量刑の事情)本件は,帰国費用等に窮した被告人が,中国人共犯者とともに,終電車も終わった駅構内において,勤務中の駅員を襲撃して,事務室等から金員を奪取しようとしたが,未遂に終わったものの,判示の傷害を負わせたという強盗傷人の事案であるが,被告人は遊興に熱中して,多額の金員を費消したため,帰国費用の捻出にも支障を来すようになったというのであるから,身勝手極まりない犯行の動機というほかはなく,酌量の余地に欠ける上,犯行の態様を検討してみても,事前に犯行場所を下見し,綿密な犯行計画を立て,凶器や緊縛用の粘着テープ等を準備した上,人気のないことを確認し,警備体制の隙を狙って,一気に本件犯行に及んでおり,用意周到な計画的犯行であるとともに,石を詰めたパイプでいきなり激しく攻撃し,被害者の抵抗に遭うや,身体の枢要部を鋭利な刃物で一気に突き刺すなど危険で悪質な犯行というべきである。また,その結果, ,用意周到な計画的犯行であるとともに,石を詰めたパイプでいきなり激しく攻撃し,被害者の抵抗に遭うや,身体の枢要部を鋭利な刃物で一気に突き刺すなど危険で悪質な犯行というべきである。また,その結果,被害者は肝臓に達する深さ約14センチメートルという生命に関わる創傷を負わされており,厳重処罰を求めるその心情は十分に考慮する必要性があり,しかも,依然として被害弁償等をなし得ない状況にあり,この種事犯に関しては社会的影響も考慮せざるを得ないこと等を併せると,その刑責は重いというべきである。 しかしながら,金員の強奪自体は未遂に終わっていること,被告人が包丁で攻撃したのには,予想外の出来事が連続的に発生したため,これに触発されたという偶発的側面が否定できないこと,被告人は,犯行後に自ら警察署に出頭しているほか,反省の態度がうかがわれること,若年であって,今後の更生が期待できること,弁護人を通じて5万円の贖罪寄付をしていること,その他,この種事犯に対する量刑の一般的実情を併せ考慮すると,被告人を主文掲記の実刑に処するのが相当である。 平成13年12月18日東京地方裁判所八王子支部刑事第2部裁判長裁判官大渕敏和裁判官片山隆夫裁判官山田裕文

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