平成28(ワ)11694 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成31年1月24日 大阪地方裁判所
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平成31年1月24日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成28年(ワ)第11694号損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成30年11月19日判決原告益田興産株式会社 同訴訟代理人弁護士永田貴久同赤松俊治 被告エスビー工業株式会社同訴訟代理人弁護士小松一雄 同下西正孝同冨本晃司同訴訟代理人弁理士鳥居和久 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告は,原告に対し,9900万円及びこれに対する平成28年12月24日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 請求の要旨本件は,発明の名称を「発破用填塞物の製造方法」とする発明に係る特許権(特許第3458131号。以下「本件特許権」といい,これに係る特許を「本件特許」という。)を有していた原告が,被告が販売した発破用込物の製造方法が本件 特許に係る特許請求の範囲請求項1の発明(以下「本件発明」という。)の技術的 範囲に属するとして,被告に対し,不法行為(本件特許権の侵害)に基づき,損害金9900万円及びこれに対する不法行為の後の日である平成28年12月24日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いがないか,後掲書証〔なお,枝番のあるものは, 枝番を含むことがある。〕及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実) 合による遅延損害金の支払を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いがないか,後掲書証〔なお,枝番のあるものは, 枝番を含むことがある。〕及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1) 原告が有した特許権(本件特許権,争いがない)特許番号第3458131号発明の名称(後記(2)の訂正後のもの) 発破用填塞物の製造方法出願日平成6年1月27日 登録日平成15年8月8日権利消滅日平成25年8月8日(2) 特許請求の範囲(請求項1)及び構成要件の分説原告が本件特許に係る特許請求の範囲及び明細書を訂正する旨の訂正審判を請求したところ,特許庁がこれを認める審決をし(甲3),上記審決はその後確定した (甲1)。 上記訂正後の特許請求の範囲(請求項1)は,別紙「特許請求の範囲(請求項1)」記載のとおりであり,これを構成要件に分説すると,別紙「構成要件目録」記載のとおり分説される(争いがない)。また,上記訂正後の明細書(以下「本件明細書」という。)の記載は,別紙「本件明細書」のとおりである(甲7の1)。 (3) 被告の行為等ア昭和35年に設立された(被告とは別法人である)旧「エスビー工業株式会社」は,発破用込物の製造販売を行っていたが,昭和48年に,新たに設立した現在の「エスビー工業株式会社」という商号の会社(被告)に販売部門を分離するとともに,自らは「サンド・バング工業株式会社」に商号を変更して製造部門を担う こととし(以下,この商号変更した会社を「サンド・バング工業」という。乙1, 弁論の全趣旨),以降,サンド・バング工業が九州工場,中部工場 工業株式会社」に商号を変更して製造部門を担う こととし(以下,この商号変更した会社を「サンド・バング工業」という。乙1, 弁論の全趣旨),以降,サンド・バング工業が九州工場,中部工場及び東北工場で「SB・クレイタンパー」という商品名の発破用込物(以下「被告製品」という。)を製造し,被告(エスビー工業株式会社)が被告製品を販売している(甲4,乙1,弁論の全趣旨)。 イこのように被告製品はサンド・バング工業の九州工場,中部工場及び東北工 場でそれぞれ製造されているところ,原告が本件特許権を侵害すると主張する製造方法は,サンド・バング工業の東北工場における被告製品の製造方法(以下「被告製造方法」という。)である。 (4) 被告製品等の分析等ア島根県産業技術センターは,平成27年3月19日付けで原告から依頼を受 けて,原告が本件訴訟の提起前に入手した被告製品の定性分析等を実施した(甲5。 以下,この分析等を「甲5分析」という。)。 イ株式会社KRI解析研究センターは,本件訴訟の提起後である平成29年6月21日頃に被告から依頼を受けて,後述するとおり被告が被告製品の原料であると主張する有限会社根本産業(以下「根本産業」という。)製の根本粘土,安倍川 開発株式会社(以下「安倍川開発」という。)製のスーパーソイル及びいわき粘土に加え,対照用としてベントナイト製品である出雲ベントナイトの定性分析を実施した(乙10。以下,この分析を「乙10分析」という。)。 ウ島根県産業技術センターは,平成29年9月12日付けで原告から依頼を受けて,原告が本件訴訟の提起後に入手した被告製品の定性分析等を実施した(甲1 2。以下,この分析等を「甲12分析」という。)。 エ原告は,本件訴訟中に,被告から,乙10 で原告から依頼を受けて,原告が本件訴訟の提起後に入手した被告製品の定性分析等を実施した(甲1 2。以下,この分析等を「甲12分析」という。)。 エ原告は,本件訴訟中に,被告から,乙10分析に試料として供された残りとして被告訴訟代理人が保管していた根本粘土,スーパーソイル及びいわき粘土と,被告が改めて各社から取り寄せた根本粘土,スーパーソイル及びいわき粘土の提供を受けて,平成30年4月2日付けで島根県産業技術センターに分析を依頼し,同 センターはそれら試料の定性分析等を実施した(甲22ないし24。以下,この分 析等を「甲22等分析」という。)。 3 争点(1) 技術的範囲の属否(争点1)(2) 原告の損害額(争点2) 4 争点に関する当事者の主張 (1) 争点1(技術的範囲の属否)について(原告の主張)ア被告製造方法は,別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載のとおりである(以下「原告主張方法」という。)から,本件発明の構成要件を全て充足する。 具体的には後記イないしオのとおりである。 なお,被告は,被告製品の原料は時期により変遷があると主張するが,被告の元役員であるP1は,被告の東北工場では,平成18年8月以前からスラッジと粘土を混練して被告製品を製造していると述べているから,被告製造方法は,本件特許権の存続期間中変遷しておらず,また,以前の時期に被告製品が1種類の原料のみを使用して製造されていたということもない。 イ構成要件Aの充足性(ア) 甲5分析及び甲12分析によれば,被告製品の砂分の粒子形状の多くは角張っており,これらは岩石に由来すると考えられる破片であって,マサの破砕汚泥や砕石汚泥と同様のものを含んでいるとされている。被告が指摘する被告製品の製 分析によれば,被告製品の砂分の粒子形状の多くは角張っており,これらは岩石に由来すると考えられる破片であって,マサの破砕汚泥や砕石汚泥と同様のものを含んでいるとされている。被告が指摘する被告製品の製造工程や分析過程において,砂分の粒子形状が角張るとは考え難い。汚泥(スラッ ジ)は,大量に水分を含んでいることから,脱水して用いられるところ,脱水後の汚泥(スラッジ)の含水率は,通常20~25%である。 以上の諸点に照らせば,被告製品は,少なくとも砕石汚泥(又はマサの破砕汚泥)を脱水した脱水汚泥(スラッジ,含水率20~25%)を原料として製造されたものである(別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載の構成a)から,被告 製造方法は構成要件Aを充足する。 (イ) 被告が被告製品の原料の1つであると主張する根本粘土は,甲22等分析によれば,カオリン鉱物が卓越しており,花崗岩等の一般の岩石の風化物を破砕したもの,そこから微粒分を回収した破砕汚泥,それらの成分の混合物であると推察されている。この結果は,被告製品にマサの破砕汚泥や砕石汚泥と同様のものを含んでいるとされる甲5分析と整合している。したがって,被告製品が根本粘土を原料 として製造されているのであればやはり,被告製造方法は構成要件Aを充足することになる。 ウ構成要件Bの充足性(ア) ベントナイトは,スメクタイト(モンモリロナイトとほぼ同義のものである。)を主成分とする弱アルカリ性の粘土鉱物であり,その粉末の含水率は7~2 0%程度であるところ,甲5分析及び甲12分析によれば,被告製品にはスメクタイトないしモンモリロナイトを主成分とする粘土,すなわちベントナイトが含まれている。このように被告製品はベントナイトを含む粘土を原料として製造されたものである(別 分析によれば,被告製品にはスメクタイトないしモンモリロナイトを主成分とする粘土,すなわちベントナイトが含まれている。このように被告製品はベントナイトを含む粘土を原料として製造されたものである(別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載の構成b)から,被告製造方法は構成要件Bを充足する。 被告は,被告製品にはカオリナイトがモンモリロナイトよりも含まれていることを指摘するが,これは,被告製品がマサの破砕汚泥とベントナイトを混練して製造されたことの表れであって,被告製品にベントナイトが含まれていないことを表すものではない。 (イ) 被告が被告製品の原料の1つであると主張するスーパーソイルの粘土分は, 主成分がスメクタイトであり,pH値が高く,ベントナイトであるから,スーパーソイルは,粘土分が低含有量であったとしても全体としてベントナイトである。したがって,被告製品がスーパーソイルを原料として製造されているのであればやはり,被告製造方法は構成要件Bを充足することになる。 (ウ) また,甲22等分析における被告が被告製品の原料であると主張する物質の 粘土分の量は,甲5分析及び甲12分析における被告製品に占める粘土分の量に届 かないことから,根本粘土とスーパーソイルが被告製品の原料である時期があるとしても,これに加えて,ベントナイトといえる程度の粘土を加えていたと考えられるから,やはり被告製造方法は構成要件Bを充足することになる。 (エ) 被告は,被告主張原料を分析した乙10分析ではいずれの原料も「ベントナイト粉末」でないと主張するが,被告製品の原料としてベントナイトが加えられて いるか否かを検討するためには,甲5分析,甲12分析及び甲22等分析のように粘土と定義されている2μm以下の粒子のみを測定しないと意味 と主張するが,被告製品の原料としてベントナイトが加えられて いるか否かを検討するためには,甲5分析,甲12分析及び甲22等分析のように粘土と定義されている2μm以下の粒子のみを測定しないと意味がなく,実際にそれらの分析では被告製品にはベントナイトが含まれている。試料全体を分析した乙10分析では,2μm以下の粒子の成分についてのピークが他の成分のついてのピークに隠れてしまうことがあるから,それに基づいて判断すべきではない。 エ構成要件Cの充足性被告製品の含水率が23.4%であること(甲6)に照らせば,被告製品は,含水率が23%程度になるよう脱水汚泥(スラッジ)とベントナイトを混練したものであるところ,脱水汚泥とベントナイトは,絶乾重量比約3対1の割合で混練されている(別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載の構成c)。したがって,被 告製造方法は構成要件Cを充足する。 被告は,2種類の原料を混合する場合の混合比率が1対1であると主張するが,否認する。なお,この点は,被告が主張する各原料について,取引書類と仕入数量等の開示がされれば明らかになる。 オ構成要件Dの充足性 押出し成形の工程は,別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載の構成dのとおりであるから,被告製造方法は構成要件Dを充足する。 被告は,混練する際に水を加えて水分調整を行うことがあると主張するが,本件発明には,原料を混練する際に水を加えて水分調整を行わないという発明特定事項はない。したがって,被告製品の原料を混練する際に水を加えて水分調整が行われ ていたとしても,被告製造方法が構成要件Dを充足することに変わりはない。 (被告の主張)ア被告製造方法について(ア) 被告製造方法のうち,混練物の押出し成形方法が別紙「被告 ていたとしても,被告製造方法が構成要件Dを充足することに変わりはない。 (被告の主張)ア被告製造方法について(ア) 被告製造方法のうち,混練物の押出し成形方法が別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載の構成dのとおりであることは認めるが,後記イ(エ)のとおり,本件発明の構成要件Dの充足性は争う。また,被告製造方法のその余の工程が別紙 「被告製造方法目録(原告主張)」記載aないしcのとおりであることは否認し,被告製造方法が本件発明の構成要件AないしCを充足することは争う。 (イ) 被告製品の原料は,別紙「被告製品の原料の変遷状況(被告主張)」記載のとおりであり,時期によって,原料の種類及び数が変遷している。したがって,甲5分析は,平成22年10月から平成27年9月までの間における被告製造方法に 関する分析となるだけであり,それ以前における被告製造方法に関する分析となるものではない。 また,P1が述べるところは,同人の立場や,その内容が客観的事実と異なることに照らして信用性が認められるものではない。 イ被告製造方法の構成要件充足性について (ア) 構成要件Aの充足性についてa 原告は,甲5分析及び甲12分析に基づく主張をするが,被告製品の砂分の粒子形状が角張っていたのは,被告製品の製造工程でかく拌及び混練が行われたり,分析に供される前に粉砕されたりしていることによる可能性もある。したがって,甲5分析及び甲12分析から,被告製品の原料が「マサの『破砕』汚泥や『砕石』 汚泥」を脱水した脱水汚泥であると結論付けることはできない。 b 原告は,被告主張原料を前提にしても根本粘土が構成要件Aの「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥」に当たると主張するが,根本粘土は,その原料の採取場 泥であると結論付けることはできない。 b 原告は,被告主張原料を前提にしても根本粘土が構成要件Aの「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥」に当たると主張するが,根本粘土は,その原料の採取場所に花崗岩の岩脈はなく,花崗岩に由来するマサは含まれていない。また,根本粘土の採取場所は,マサの破砕汚泥や砕石汚泥の埋立地ではない。根本粘 土の製造工程には石や岩を砕く工程や人為的な脱水工程は存在しない(乾燥工程は, 粘土を自然乾燥させるものであって人為的に脱水させるものではなく,ロールクラッシャー工程は,乾燥した粘土の塊を細かくほぐすものであって石を砕くものではない。)。このように根本粘土は,「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥」ではない。したがって,被告製造方法は構成要件Aを充足しない。 甲22等分析は,根本粘土が「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥」 である可能性を推測するにとどまっており,その推測根拠も,成分としてカオリン鉱物が卓越していたことと外観の観察結果にすぎない。そして,カオリン鉱物が含まれているといっても,必ずしも花崗岩が風化したものであるとはいえない。したがって,甲22等分析をもって,根本粘土が「マサの砕石汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥」であると根拠付けることはできない。 (イ) 構成要件Bの充足性についてa 意義本件発明は,マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥だけでは粘着性に劣るため,粘性や保水性に富み安価で容易に入手できるベントナイトの粉末を所定の絶乾重量比で加えて混練することにより,所望の性状を有する安価な発破用填塞物 を得ようとするものである。したがって,「ベントナイト粉末」とは,粘性や保水性に富み各種用途に使用されるベントナイト製品として市場で通用する ることにより,所望の性状を有する安価な発破用填塞物 を得ようとするものである。したがって,「ベントナイト粉末」とは,粘性や保水性に富み各種用途に使用されるベントナイト製品として市場で通用するようなものに限られ,ベントナイトが混ざった粘土は含まれない。 b 被告製造方法(a) 原告は,甲5分析及び甲12分析において被告製品からスメクタイトが検出 されたことに基づく主張をする。しかし,ベントナイトは,モンモリロナイトを主成分とする弱アルカリ性の粘土岩であり,スメクタイトは,モンモリロナイトを始めとする粘土鉱物群の名称である。また,ベントナイト以外にも,モンモリロナイトを主成分又は副成分とする粘土は種々存在する。甲5分析及び甲12分析によれば,被告製品からスメクタイトが検出されたというにとどまる上,仮にこれがモン モリロナイトであるとしても,カオリナイトの含有量の方が多くモンモリロナイト が主成分ではないなど,甲5分析及び甲12分析をもって,被告製品がモンモリロナイトを主成分とする粘土であるベントナイトを含んでいると判断することはできない。 (b) 原告は,被告主張原料を前提にしてもスーパーソイルが構成要件Bの「ベントナイト粉末」に当たると主張するが,乙10分析によれば,スーパーソイルにつ いて,モンモリロナイトが主成分であると認められるような強いピークは現れていない。 また,甲22等分析は,スーパーソイルについて,ベントナイトを含んでいると確定的に結論付けているわけではなく,ベントナイトを含んでいるとしても,低含有量であるとしており,試料全体がベントナイトであるか否かについては何も言及 していない。また,甲22等分析によれば,スーパーソイル全体に占める粘土分の割合は小さい。したがって,甲22等分 含有量であるとしており,試料全体がベントナイトであるか否かについては何も言及 していない。また,甲22等分析によれば,スーパーソイル全体に占める粘土分の割合は小さい。したがって,甲22等分析を前提としても,スーパーソイルが「ベントナイト粉末」であるとはいえない。 (c) 原告は,甲5分析及び甲12分析における被告製品に占める粘土分の量と甲22等分析における被告主張原料の粘土分の量とが整合しないことから,根本粘土 とスーパーソイル以外に粘土分を加えていると主張するが,水樋による粒度分布測定をする際に誤差が生じる可能性があること,被告製品の製造工程でかく拌及び混練が行われており,原料の粘土分より製品化後の粘土分の方が増える可能性があること,被告製品の原料が安定しているとは限らず,採取する時期によって粘土分の量に変化があっても不思議ではないことに照らせば,甲5分析及び甲12分析にお ける被告製品に占める粘土分の量と甲22等分析における被告製品の原料の粘土分の量とが整合しないとしても不自然なことではない。 (d) 以上のとおり,被告製造方法は構成要件Bを充足しない。仮に被告製品にベントナイト粉末が含まれていたとしても,そのベントナイト粉末の含水率は明らかにされていないから,被告製造方法は,その点でも構成要件Bを充足しない。 (ウ) 構成要件Cの充足性について 本件特許権の存続期間内に製造された被告製品は,2種類の原料を混合する場合には1対1の絶乾重量比で混練しており,1種類の原料のみを使用する場合には混練する工程が存在しない。 したがって,被告製造方法は構成要件Cを充足しない。 (エ) 構成要件Dの充足性について a 意義出願経過を参酌すると,本件発明の特徴は,含水率が高い脱水 する工程が存在しない。 したがって,被告製造方法は構成要件Cを充足しない。 (エ) 構成要件Dの充足性について a 意義出願経過を参酌すると,本件発明の特徴は,含水率が高い脱水汚泥を主原料とするため,混練する際に別途水を加えて水分調整を行う手間が不要な点にあるから,原料を混練する際に水分調整を行うものは,構成要件Dの技術的範囲に属さない。 b 被告製造方法 被告製造方法においては,原料を混練する際に水を加えられて水分調整が行われている。したがって,被告製造方法は構成要件Dを充足しない。 (2) 争点2(原告の損害額)について(原告の主張)ア逸失利益 被告は,平成15年10月20日(特許公報の公開日)から平成25年8月8日(本件特許権の存続期間満了日)までに,(被告製造方法で製造された)被告製品を販売したことにより,少なくとも9800万円の利益を得ている(被告製品の年間売上額額:少なくとも5000万円,被告製品の上記販売期間:9.8年,被告製品の利益率:20パーセント)。したがって,原告の逸失利益は,少なくとも9 800万円である(特許法102条2項)。 イ弁護士費用本件の弁護士費用相当額としては,100万円を下らない。 (被告の主張)否認ないし争う。 第3 当裁判所の判断 1 本件発明の技術的意義(甲7の1)(1) 本件発明は,新規な発破用填塞物の製造方法に関するものであり,産業廃棄物であるマサの破砕汚泥,砕石汚泥等を有効利用するものである(本件明細書【0001】)。 すなわち,発破孔に爆薬を装填した後発破孔を隙間なく密閉して発破効率を高め るための発破用填塞物については,大量に消費することから安価に大量生産する必要が である(本件明細書【0001】)。 すなわち,発破孔に爆薬を装填した後発破孔を隙間なく密閉して発破効率を高め るための発破用填塞物については,大量に消費することから安価に大量生産する必要があるにもかかわらず,2社程度しか生産しておらず,運送に多大な手間と費用が掛かることが問題になっていた一方,生コン用の骨材に使用するために花崗岩が風化したマサを破砕して水樋選別した後のマサの破砕汚泥や,各種骨材用に硬質な各種の岩石を破砕する装置を水洗したり破砕品を水樋したりしたような場合に生じ る砕石汚泥については,その処理が問題になっていた(同【0002】ないし【0006】)。そこで,本件発明は,入手が容易で安価なマサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(通常含水率は20~25%程度)等を発破用填塞物の原料に用いる工程を採用すること(構成要件A)により,これら産業廃棄物の有効利用を図るとともに,発破用填塞物を安価に大量生産することを可能にした(同【000 7】,【0024】)。 もっとも,発破用填塞物の原料は,可塑性に富んで軟らかく,粘着性があって填塞作業がし易い物である必要があるところ,マサの破砕汚泥や破砕汚泥を脱水した脱水汚泥等は,これまで用いられていた緑泥石等の粘土と比較して粘着性等が劣っている(同【0002】,【0004】,【0008】)。そこで,本件発明は, 優良粘土であり,粘性や保水性に富んでいるベントナイト粉末(通常含水率は7~20%程度)をこれらの汚泥に加えて混練する工程を採用すること(構成要件B)により,従来のものと変わらない品質の発破用填塞物を得られるようにした(同【0009】,【0011】,【0024】)。そして,脱水汚泥とベントナイトを3対1程度の割合で混ぜて混練すると,含水率が20~24%程度で, のと変わらない品質の発破用填塞物を得られるようにした(同【0009】,【0011】,【0024】)。そして,脱水汚泥とベントナイトを3対1程度の割合で混ぜて混練すると,含水率が20~24%程度で,耳たぶ程 度の軟らかさを持ち,可塑性や粘着性も申し分なく,発破用填塞物の素材として最 適なものが得られるが,発破用填塞物として適する含水率20~25%程度にするために,混合物の含水率がこれより低ければ水を加え,高ければ脱水汚泥やベントナイトを幾分乾燥させてから混練するとよく,また,両者の絶乾重量比は,2~4対1程度,より好ましくは2.5~3対1程度であれば,目的を達する(同【0011】)。 (2) このように本件発明の構成要件を全て充足するというためには,発破用填塞物の製造に当たって,(「ベントナイト粉末」にベントナイトを含む粘土も含まれるか否かはともかく)少なくとも「ベントナイト粉末」に相当する物を原料として加えるという工程を経ることが必要である(構成要件B)。 これを踏まえて,原告は,被告製品自体又は被告が被告製品の原料であると主張 する物質の分析結果に基づいて,被告製品が「ベントナイト粉末」に相当する物を原料として加えて製造されたものであるから,被告製造方法は構成要件Bを充足すると主張している。そこで,被告製品等の分析結果を明らかにした(後記2)上で,被告製造方法が構成要件Bを充足すると認められるか否かを検討する(後記3)こととする。 2 被告製品等の分析結果(1) 被告製品の分析1(甲5分析〔甲5〕)甲5分析に供されたのは,原告が本件訴訟提起前の平成27年3月19日頃に入手した被告製品である。甲5分析では,以下のとおり,各種分析が実施されるとともに,考察が示されている。 ア X線 甲5分析に供されたのは,原告が本件訴訟提起前の平成27年3月19日頃に入手した被告製品である。甲5分析では,以下のとおり,各種分析が実施されるとともに,考察が示されている。 ア X線回折による定性分析(全体試料)試料(全体試料)を110℃で乾燥した後,粉砕して粉末状にした上で実施されたX線回折による定性分析では,非粘土鉱物である石英及び斜長石に該当する各結晶相が同定された(甲5の3)。 イ粒度分布測定(全体試料) 試料(全体試料)の粒度分布は,別紙「粒度分布測定結果一覧表」の「甲5分 析」欄記載のとおりであった(甲5の1)。 ウ X線回折による定性分析(定方位試料)2μm以下の粒子を粘土と定義する土壌学会の定義(乙12参照)により,試料(全体試料)を水ひ処理した2μm以下の試料(全体試料の31%,定方位試料)を対象に実施されたX線回折による定性分析では,粘土鉱物であるモンモリロナイ ト及びカオリナイトに該当する各結晶相が同定された(甲5の3。なお,甲5の3における「スメクタイト」との記載は,甲24により「モンモリロナイト」と読み替える。)。 粘土鉱物に固有の陽イオン交換容量を用いて,上記の2μm以下の粘土分の試料の陽イオン交換容量に基づき,全体試料の粘土分に含まれる粘土鉱物の陽イオン交 換容量を推計し,かつ,全体試料に含まれる粘土鉱物がモンモリロナイトとカオリナイトのみであるという仮定の下,両者の陽イオン交換容量の文献値を基に含有割合を計算すると,試料(全体試料)全体のうち,モンモリロナイトの含有量が5. 3~14%,カオリナイトの含有量が17~26%であると推測された(甲5の4)。 エ実体顕微鏡による観察(甲5の2及び4)試料(全体試料)を実体顕微鏡によって観察 イトの含有量が5. 3~14%,カオリナイトの含有量が17~26%であると推測された(甲5の4)。 エ実体顕微鏡による観察(甲5の2及び4)試料(全体試料)を実体顕微鏡によって観察すると,850μm以上の粒子に,①岩石に由来すると考えられる破片と②粒子の角が取れた丸い形状のものが見つかり,②については,堆積物に由来すると推察された。 また,③150~250μmに篩い分けされた試料の形状と④堆積層に由来する 硅石の形状を比較したところ,③については,個々の粒子が不規則な形状をしているものが多かったのに対し,④については,比較的球形に近かった。 これらのことに,上記アの全体試料において石英及び斜長石が検出された分析結果を加味して,試料(全体試料)の砂分は,マサの破砕汚泥や砕石汚泥と同類のものと,堆積物に由来するものの混合物に由来するものであると推察された。 (2) 被告製品の分析2(甲12分析〔甲12〕) 甲12分析に供されたのは,原告が本件訴訟提起後の平成29年9月12日頃に入手した被告製品である。甲12分析では,以下のとおり,各種分析が実施されるとともに,考察が示されている。 ア X線回折による定性分析(全体試料)試料(全体試料)を乾燥した後,粉砕して粉末状にした上で実施されたX線回折 による定性分析では,石英に該当する結晶相と斜長石に該当する結晶相が同定された(甲12の3)。 イ粒度分布測定(全体試料)試料(全体試料)の粒度分布は,別紙「粒度分布測定結果一覧表」の「甲12分析」欄記載のとおりであった(甲12の1)。 ウ X線回折による定性分析(定方位試料)試料(全体試料)を水ひ処理した2μm以下のもの(全体試料の28%,定方位試料)を対象に実施されたX線回折 欄記載のとおりであった(甲12の1)。 ウ X線回折による定性分析(定方位試料)試料(全体試料)を水ひ処理した2μm以下のもの(全体試料の28%,定方位試料)を対象に実施されたX線回折による定性分析では,粘土鉱物であるモンモリロナイト,カオリナイト及び雲母粘土鉱物に該当する各結晶相が同定された(甲12の3。なお,甲12の3における「スメクタイト」との記載は,甲24により 「モンモリロナイト」と読み替える。)。 試料(全体試料)の粘土分に含まれる粘土鉱物がモンモリロナイト,カオリナイト及び雲母粘土鉱物のみであるという仮定の下,雲母粘土鉱物はメチレンブルーをほとんど吸着しないことから,モンモリロナイトとカオリナイトのメチレンブルー吸着量の文献値を基に含有割合を計算すると,試料(全体試料)全体のうち,モン モリロナイトの含有量が4.8~11%,カオリナイトの含有量が17~23%であると推測され,さらに,ベントナイト(日本を代表するベントナイト製品の1つとされるクニゲルV1〔甲14参照〕)におけるモンモリロナイトの含有割合(50%程度)を基にベントナイトの含有割合を計算すると,試料(全体試料)全体のうち,ベントナイトの含有量が9.6~22%であると推測された(甲12の1)。 エ実体顕微鏡による観察(甲12の2) 試料(全体試料)を実体顕微鏡によって観察したところ,850μm以上の粒子に,①石英,長石,②岩片状の粒子が確認され,一部には角が取れた丸い形状のものもあったが,基本的には角張った形状であった。また,150~250μmに篩い分けされた試料は,角張った粒子のものが卓越していた。 これらのことに,上記アの全体試料において石英及び斜長石が検出された分析結 果を加味して,試料(全体試料) また,150~250μmに篩い分けされた試料は,角張った粒子のものが卓越していた。 これらのことに,上記アの全体試料において石英及び斜長石が検出された分析結 果を加味して,試料(全体試料)の砂分は,マサの破砕汚泥や砕石汚泥と同類のものと推察された。 (3) 被告が被告製品の原料であると主張する物質の分析1(乙10分析〔乙10〕)乙10分析に供されたのは,被告が被告製品の原料であると主張する①根本粘土, ②スーパーソイル,③いわき粘土の3つの物質に加えて,対照試料となるベントナイト製品の1つである④出雲ベントナイトである。乙10分析では,以下のとおり,分析が実施されるとともに,考察が示されている(乙10)。 ア根本粘土試料(全体試料)を粉砕した上で実施されたX線回折による定性分析の結果は, 以下のとおりであった。 (ア) 石英については,主たるピークが顕著に確認でき,構成成分と認められるとされた。 (イ) 長石及びカオリナイトについては,主たるピークは弱いが確認でき,構成成分として認められるとされた。 (ウ) 角閃石及びバーミキュライトについては,主たるピークは非常に弱いが,構成成分として存在する可能性があるとされた。 イスーパーソイル試料(全体試料)を粉砕した上で実施されたX線回折による定性分析の結果は,以下のとおりであった。 (ア) 石英及び長石については,主たるピークが顕著に確認でき,構成成分と認め られるとされた。 (イ) 角閃石及びスメクタイトについては,主たるピークは非常に弱いが,構成成分として存在する可能性があるとされた。 ウいわき粘土試料(全体試料)を粉砕した上で実施されたX線回折による定性分析の結果は, 以下のとおりであった。 (ア) 石 は非常に弱いが,構成成分として存在する可能性があるとされた。 ウいわき粘土試料(全体試料)を粉砕した上で実施されたX線回折による定性分析の結果は, 以下のとおりであった。 (ア) 石英については,主たるピークが顕著に確認でき,構成成分と認められるとされた。 (イ) 長石及びカオリナイトについては,主たるピークは弱いが確認でき,構成成分として認められるとされた。 (ウ) バーミキュライト及び雲母については,主たるピークは非常に弱いが,構成成分として存在する可能性があるとされた。 エ出雲ベントナイト試料(全体試料)を粉砕した上で実施されたX線回折による定性分析の結果は,以下のとおりであった。 (ア) 石英及び長石については,主たるピークが顕著に確認でき,構成成分と認められるとされた。 (イ) スメクタイト及びモルデナイトについては,主たるピークは弱いが確認でき,構成成分として認められるとされた。 (4) 被告が被告製品の原料であると主張する物質の分析2(甲22等分析〔甲2 2ないし24〕)甲22等分析に供されたのは,本件訴訟中に,被告から原告に提供された,乙10分析に試料として供された残りとして被告訴訟代理人が保管していた根本粘土,スーパーソイル及びいわき粘土,被告が改めて各社から取り寄せた根本粘土,スーパーソイル及びいわき粘土である。甲22等分析では,以下のとおり,各種分析が 実施されるとともに,考察が示されている。 ア X線回折による定性分析(全体試料)試料(全体試料)を乾燥した後,粉砕して粉末状にした上で実施されたX線回折による定性分析の結果は,以下のとおりであった(甲22の4,23)。 (ア) 乙10分析に供された根本粘土石英に該当する結晶相と斜長石に該 を乾燥した後,粉砕して粉末状にした上で実施されたX線回折による定性分析の結果は,以下のとおりであった(甲22の4,23)。 (ア) 乙10分析に供された根本粘土石英に該当する結晶相と斜長石に該当する結晶相が同定された。 (イ) 甲22等分析のために提供された根本粘土石英に該当する結晶相,斜長石に該当する結晶相,クリストバライトに該当する結晶相及び角閃石に該当する結晶相が同定された。 (ウ) 乙10分析に供されたスーパーソイル斜長石に該当する結晶相と石英に該当する結晶相が同定された。 (エ) 甲22等分析のために提供されたスーパーソイル石英に該当する結晶相,斜長石に該当する結晶相及び角閃石に該当する結晶相が同定された。 (オ) 乙10分析に供されたいわき粘土石英に該当する結晶相と長石に該当する結晶相が同定された。 (カ) 甲22等分析のために提供されたいわき粘土石英に該当する結晶相と斜長石に該当する結晶相が同定された。 イ粒度分布測定(全体試料)試料(全体試料)の粒度分布は,別紙「粒度分布測定結果一覧表」の「甲22等分析」欄記載のとおりであった(甲22の3)。 ウ X線回折による定性分析(定方位試料)試料(全体試料)を水ひ処理した2μm以下のもの(定方位試料)を対象に実施されたX線回折による定性分析の結果は,以下のとおりであった(甲22の4,23)。 (ア) 乙10分析に供された根本粘土(全体試料の25%) モンモリロナイトに該当する結晶相(甲24)とカオリン鉱物に該当する結晶相 が同定された(なお,甲22の4における「スメクタイト」との記載は,甲24により「モンモリロナイト」と読み替える。)。 (イ) 甲22等分析のために提供された根本粘土(全体試料 結晶相 が同定された(なお,甲22の4における「スメクタイト」との記載は,甲24により「モンモリロナイト」と読み替える。)。 (イ) 甲22等分析のために提供された根本粘土(全体試料の23%)モンモリロナイトに該当する結晶相(甲24)とカオリン鉱物に該当する結晶相が同定された。 (ウ) 乙10分析に供されたスーパーソイル(全体試料の9%)モンモリロナイトに該当する結晶相(甲24)が同定された。 (エ) 甲22等分析のために提供されたスーパーソイル(全体試料の6%)モンモリロナイトに該当する結晶相(甲24)が同定された。 (オ) 乙10分析に供されたいわき粘土(全体試料の26%) カオリナイトに該当する結晶相,雲母粘土鉱物に該当する結晶相及びモンモリロナイトに該当する結晶相(甲24)が同定された。 (カ) 甲22等分析のために提供されたいわき粘土(全体試料の25%)カオリナイトに該当する結晶相,雲母粘土鉱物に該当する結晶相談及びモンモリロナイトに該当する結晶相(甲24)が同定された。 エ根本粘土に関する考察(甲23)上記ウ(ア),(イ)の分析結果から,試料(2μm以下の定方位試料)中には粘土鉱物としてカオリン鉱物が卓越し,モンモリロナイトは副次的な存在であると判断されること,水中に縣濁した際のpHも低いこと(甲22の2)から,ベントナイトの定義(粘土鉱物であるスメクタイト〔甲24からここではモンモリロナイトと同 義として用いられていると認められる。)を主成分とした弱アルカリ性の岩石)とは一致しない。 外観から,花崗岩等の一般の岩石が風化した土壌,そのような風化物を破砕したもの,そこから微粒分を回収した破砕汚泥,それらの成分の混合物である可能性が推察される。 石)とは一致しない。 外観から,花崗岩等の一般の岩石が風化した土壌,そのような風化物を破砕したもの,そこから微粒分を回収した破砕汚泥,それらの成分の混合物である可能性が推察される。 オスーパーソイルに関する考察(甲23) 上記ウ(ウ),(エ)の分析結果から,試料(定方位試料)中に存在する粘土鉱物はモンモリロナイトのみであること,水中に縣濁すると高いpHを示すこと(甲22の2),他方で,2μm以下の粘土分が少ないことから,ベントナイトは含まれても低含有量であると推察される。 3 「ベントナイト粉末」に当たる物質が被告製品の原料として加えられている か否か(構成要件Bの充足性)の検討(1) 「ベントナイト」の意義ベントナイトとは,日本粘土学会編「粘土ハンドブック(第三版)」(平成21年年4月30日発行,乙4)の「ベントナイト」の項では,「粘土鉱物の一種であるモンモリロナイトを主成分として,石英,α-クリストバライトなどのケイ酸鉱 物を副成分として,長石,マイカ,イライト,ゼオライトなどのケイ酸塩鉱物,カルサイト,ドロマイト,ジプサムなどの炭酸塩鉱物や硫酸塩鉱物,さらにパイライトなどの硫化鉱物を随伴するアルカリ性粘土岩の名称である。」,「ベントナイトと同様にモンモリロナイトを主成分とし,同様な副成分鉱物を随伴しながら弱酸性を呈する粘土岩は,ベントナイトと区別して国内では酸性白土と称している。」と されており,また,ベントナイト製品を取り扱っている業者も,自己のウェブサイトにおいて,ベントナイトについて同旨の説明をしている(乙25)。そうすると,本件発明における「ベントナイト」もこの意味であると解するのが相当である。 なお,「ベントナイト,酸性白土,活性白土などはスメクタイトを主成分とする いて同旨の説明をしている(乙25)。そうすると,本件発明における「ベントナイト」もこの意味であると解するのが相当である。 なお,「ベントナイト,酸性白土,活性白土などはスメクタイトを主成分とする粘土」と述べられることもある(前記「粘土ハンドブック(第三版)」の「スメク タイト」の項,乙11)。しかし,スメクタイトは,粘土鉱物の族(グループ)の名称であり,そこに含まれる代表的な種としては,モンモリロナイトのほか,バイデライト,サポナイト,ヘクトライトがあるとされており(前記乙11。上原誠一郎「粘土の構造と化学組成」〔粘土科学第40巻第2号100頁〕,乙12),上記業者も,自己のウェブサイトにおいて,スメクタイトについて同旨の説明をして いる(乙25)から,スメクタイトはモンモリロナイトの上位概念である。したが って,上記のベントナイトの説明は,先のベントナイトの定義を,上位の族の名称を用いて述べたものであるということができ,このことは,一般的にはスメクタイトとして多くはモンモリロナイトであり,粘土鉱物の分析報告では鉱物名ではなくその鉱物が属する族で同定する旨の甲24の記載とも整合的である。したがって,上記の文献の記載は,「ベントナイト」の意義を前記のとおり解すべきことを左右 するものではない。 (2) 「ベントナイト粉末」の意義ア原告は,「ベントナイト粉末」の意義に関して,原料とする物質中の粘土分の主成分がモンモリロナイトで,アルカリ性であれば,粘土分全体としてはベントナイトといえるから,当該原料物質に占める粘土分の割合を問わず,当該原料物質 は「ベントナイト粉末」に相当する旨主張する趣旨であると解される。 イそこで,「ベントナイト粉末」がベントナイト単体以外に,ベントナイト単体とそれ以外との混 分の割合を問わず,当該原料物質 は「ベントナイト粉末」に相当する旨主張する趣旨であると解される。 イそこで,「ベントナイト粉末」がベントナイト単体以外に,ベントナイト単体とそれ以外との混合物が含まれることを許容するものであるかについて検討する。 (ア) まず,特許請求の範囲の記載についてみると,「ベントナイト粉末」という語は,「ベントナイト」の「粉末」を意味すると解されるところ,「ベントナイ ト」とは,前記(1)のとおり,モンモリロナイトを主成分とし,他の副成分を随伴するアルカリ性の「粘土岩」の名称とされているから,そのような粘土岩全体の主成分がモンモリロナイトであるものであり,そのような粘土岩として存在するもの自体の単体の粉末が「ベントナイト粉末」であると解するのが自然である。 また,「ベントナイト粉末」として想定されている含水率「7~20%程度」と いうのが,各地で産出されて各社から販売されている「ベントナイト」の含水率(甲14)と同程度の数値であることからも,上記のように解するのが技術常識に沿うといえる。 さらに,本件発明に係る請求項である請求項1では,「マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20~25%程度)にベントナイト粉末(含水率7 ~20%程度)を,含水率が20~25%になるように絶乾重量比で2~4対1の 割合で加えたものを混練し」とあるのに対し,請求項2では,「マサの破砕粉や砕石粉(含水率2~7%程度)にベントナイト粉末(含水率7~20%程度)を絶乾重量比で2~4対1の割合で加えたものに,全体の含水率が20~25%になるように水を加えて混練し」とある(甲7の2)。このように「ベントナイト粉末」の含水率が「7~20%程度」であることを前提として,もう一方の主原料の含水率 えたものに,全体の含水率が20~25%になるように水を加えて混練し」とある(甲7の2)。このように「ベントナイト粉末」の含水率が「7~20%程度」であることを前提として,もう一方の主原料の含水率 との兼ね合いから,混練後の全体の含水率を所望のものとするために,ⅰ単に「ベントナイト粉末」単体を加えるのか(請求項1),ⅱ「ベントナイト粉末」単体を加えたものに水を加えるのか(請求項2)が書き分けられている。このことも,「ベントナイト粉末」を,「ベントナイト」として存在する粘土岩単体の粉末をいうと解することに整合的である。 以上からすれば,「ベントナイト粉末(含水率7~20%程度)」は,粘土岩であるベントナイト単体で構成されているものをいうと解するのが自然である。 (イ) もっとも,特許請求の範囲の記載の中には,「ベントナイト粉末(含水率7~20%程度)」に,ベントナイト単体とそれ以外との混合物が含まれることを積極的に排除する記載もない。 そこで,本件明細書の記載も見てみると,混練する「ベントナイト粉末」に関して,【課題を解決するための手段】の項では,「これらの汚泥(脱水物)にベントナイト(粉末)を加え適宜水分を調整して混練すると,従来の緑泥石粘土製のものと変わらない軟らかさと,可塑性,粘着性を持ったものが得られた。これは,ベントナイトが優良粘土であり,粘性や保水性に富むことを利用したものである。しか し,ベントナイト単体では粘着性があり過ぎるし軟らか過ぎて,発破用填塞物には適さない。」(【0009】)とされ,そのように「優良粘土」であり,「単体では粘着性があり過ぎるし軟らか過ぎて,発破用填塞物には適さない」ものとして,「ベントナイトの粉末は,含水率が7~20%程度である。」(【0011】)とされているから,ここ 優良粘土」であり,「単体では粘着性があり過ぎるし軟らか過ぎて,発破用填塞物には適さない」ものとして,「ベントナイトの粉末は,含水率が7~20%程度である。」(【0011】)とされているから,ここでは,通常の粘土岩としてのベントナイトの単体が想定され ているといえる。また,【実施例】の項でも,8例の実施例に用いた原料について, 「粉末ベントナイト(含水率14.5%)」という以上に格別の記載はなく(【0015】ないし【0023】),【発明の効果】の項でも,「ベントナイトも安価で容易に入手できる」(【0024】)とあり,市場で容易に入手し得るものが想定されている。そうすると,これらの本件明細書の記載からしても,本件発明の「ベントナイト粉末」について,先に(ア)で検討した技術常識に基づく意味と異なる 趣旨が記載されているとは認められない。 (ウ) 以上より,本件発明における「ベントナイト粉末(含水率7~20%程度)」とは,モンモリロナイトを主成分として存在するアルカリ性粘土岩単体の粉末をいうと解すべきである。これに反し,原告の上記主張は,原料が含有する粘土分中でモンモリロナイトが主成分となっていれば足りるというものであると解され るから,上記に照らして採用できない。なお,原告の主張は,ベントナイトとそれ以外のものを含む「ベントナイトを含む粘土」も「ベントナイト粉末」に当たるとする趣旨にも思われるが,その主張も上記に照らして採用できない。 そこで,被告製品にこのような「ベントナイト粉末(含水率7~20%)」が原料として加えられているか否かを検討する必要がある。 (3) 被告製品自体の分析からの推認の可否上記2(1)ウ及び(2)ウのとおり,甲5分析及び甲12分析のいずれにおいても,X線回折による定性分析の結 れているか否かを検討する必要がある。 (3) 被告製品自体の分析からの推認の可否上記2(1)ウ及び(2)ウのとおり,甲5分析及び甲12分析のいずれにおいても,X線回折による定性分析の結果,被告製品からモンモリロナイトの結晶相が同定され,被告製品から検出されたモンモリロナイトとカオリナイトの陽イオン交換容量やメチレンブルー吸着量等を用いた推計によれば,被告製品にはモンモリロナイト が5.3%~14%(甲5分析),4.8%~11%(甲12分析)含有されているとされており,ここから,原告は,被告製品にはベントナイトが原料として加えられていると主張する。 しかし,仮に上記の推計値が正確であったとしても,それは被告製品全体の中でのモンモリロナイトの含有量を示すものであるにすぎない。モンモリロナイトの上 位概念であるスメクタイトを主成分鉱物ないし副成分鉱物として含む粘土は,ベン トナイト以外にも多数存する(乙13)ところ,一般的にはスメクタイトとして多くはモンモリロナイトであること(甲24)を踏まえると,モンモリロナイトを成分として含む粘土も多数存在すると考えられる。したがって,上記分析結果に係るモンモリロナイトがベントナイトに由来するものと直ちに推認することはできない。 (4) 被告製品の原料に関する被告の主張について ア被告は,被告製品の原料は時期により異なり,別紙「被告製品の原料の変遷状況(被告主張)」記載のとおりであると主張することから,まず,その信用性について検討する。 (ア) 乙17ないし21及び31によれば,被告は,①安倍川開発との間で,少なくとも平成21年3月以降,仕入取引をしており,平成22年9月以前は大久産業 産の粘土を単価3000円で,同年10月以降は東北サンド産のスーパー 31によれば,被告は,①安倍川開発との間で,少なくとも平成21年3月以降,仕入取引をしており,平成22年9月以前は大久産業 産の粘土を単価3000円で,同年10月以降は東北サンド産のスーパーソイルを単価2000円で仕入れていること,平成27年9月以降はさらにいわき粘土(第一石産産)を仕入れていること,②株式会社深作瓦工場から,平成19年3月から平成20年6月までの間,「粘土」(被告はこれをみなもと窯業の粘土であると主張している。)を仕入れていたこと,③根本産業から平成20年6月以降,根本粘 土を仕入れていることが認められる。 このように被告は,被告製品の原料であると主張するものを現に仕入れている。 (イ) 被告製品と被告主張原料の含有成分を比較すると,次のとおりである。 原告が平成27年3月19日頃に入手した被告製品に係る甲5分析では,全体試料の分析では石英と斜長石が検出され,2μm以下の定方位性試料の分析ではモン モリロナイトとカオリナイトが検出されたところ,被告の主張を前提とすれば,同時期の原料はスーパーソイルと根本粘土となる。また,原告が平成29年9月12日頃に入手した被告製品に係る甲12分析では,全体試料の分析では石英と斜長石が検出され,2μm以下の定方位性試料の分析ではモンモリロナイトとカオリナイトと雲母粘土鉱物が検出されたところ,被告の主張を前提とすれば,同時期の原料 はスーパーソイルと根本粘土といわき粘土となる。 他方,被告主張原料の各全体試料の甲22等分析では,根本粘土については石英と斜長石のほかクリストバライト,角閃石が,スーパーソイルでは石英と斜長石のほか角閃石が,いわき粘土では石英と長石・斜長石が検出されたから,全体試料の成分分析は甲5分析及び甲12分析による被告製品の全体 長石のほかクリストバライト,角閃石が,スーパーソイルでは石英と斜長石のほか角閃石が,いわき粘土では石英と長石・斜長石が検出されたから,全体試料の成分分析は甲5分析及び甲12分析による被告製品の全体試料の分析と整合している。なお,被告主張原料の各全体試料の分析は,乙10分析でもされているが,こ れも甲22等分析と整合的である。 また,被告主張原料の各2μm以下の定方位試料の甲22等分析では,根本粘土についてはモンモリロナイトとカオリン鉱物が,スーパーソイルではモンモリロナイトが,いわき粘土についてはカオリナイトと雲母粘土鉱物とモンモリロナイトが検出されたから,これについても甲5分析及び甲12分析による被告製品の2μm 以下の定方位試料の分析と整合的である。 (ウ) 被告製品と被告主張原料の粒度分布について,原告は,甲5分析や甲12分析における被告製品の粘土分(2μm以下の粒子)の含有率と甲22等分析における被告主張原料の各粘土分の含有率が整合しないと指摘する。 しかし,被告主張原料の粘土分の含有率は,乙10分析に供されたものと甲22 等分析のために採取されたものの間でも1%から3%のばらつきがあることや,被告製品の甲5分析と甲12分析でも,3%のばらつきがあることに照らせば,被告製品の原料であるとされる根本粘土,スーパーソイル及びいわき粘土は,その時々によって粒度が異なる状態で自然界に存在する可能性がある。 また,被告の説明によれば,被告製品のサンド・バング工業の東北工場での製造 工程には,原料土を混ぜ合わせた後に,かく拌機でかく拌したり,二軸混練押出機で混練して棒状に押し出したりする工程がある(乙8)ため,製造工程で粒子が細かくなる可能性もあるところ,被告製品の粒度分布の方が,被告が被告製品の原料であると主張 拌機でかく拌したり,二軸混練押出機で混練して棒状に押し出したりする工程がある(乙8)ため,製造工程で粒子が細かくなる可能性もあるところ,被告製品の粒度分布の方が,被告が被告製品の原料であると主張する物質の粒度分布よりも,全体的に細かな粒度の側に分布していることは,このような可能性と整合的である。 これらの点に加え,甲5分析及び甲12分析における被告製品の粒度分布と甲2 2等分析における根本粘土,スーパーソイル及びいわき粘土の粒度分布の差が許容できないほどに大きいとはいえないから,被告製品の原料に関する被告の主張を,この点をもって虚偽と断じて排斥することは困難である。 (エ) 被告の元役員であるP1は,平成18年9月1日の社内会議の席上で,東北営業所の従業員が,被告製品もスラッジを混ぜていると発言したのを聞いたと陳述 する(甲9)。しかし,その陳述書(甲9)によっても,同従業員が,スラッジに粘土(特にベントナイト)を混ぜると発言したとまでは記載されていない。また,スラッジを用いていたとの点については,安倍川開発の従業員の陳述書(乙17)によれば,スーパーソイルは山砂を山から採取し,これを洗浄プラントで洗浄して砂や砂利を選別し,その余を機械で搾ってできた粘土であるとされており,このと おりであるとすると,スーパーソイルは一種のスラッジであるといえ,このことからするとその前身とされる大久産業産の粘土も同様と考えられる。そうすると,上記のP1が聞いたとする東北営業所の従業員の発言は,被告の主張と矛盾するわけではない。 (オ) 以上からすると,被告製品の原料に関する被告の主張の信用性を否定するこ とはできないというべきである。 イ(ア) そこで,原告が入手して分析した被告製品のうち,本件特許の存続期間内 (オ) 以上からすると,被告製品の原料に関する被告の主張の信用性を否定するこ とはできないというべきである。 イ(ア) そこで,原告が入手して分析した被告製品のうち,本件特許の存続期間内のものである甲5分析の試料に対応する時期の被告主張原料である根本粘土とスーパーソイルについて検討する。 まず,原告が「ベントナイト粉末」に当たると主張するスーパーソイルについて みると,甲22等分析における粒度分布に照らせば,その大半が粒径2μm以上である(上記2(4)イ)から,当事者間に争いがない粘土分の定義(粒径が2μm以下の粒子,甲5,乙12)を踏まえると,前記のような自然界に存在する状態での粒度分布のばらつきを考慮しても(なお,前記のとおり被告製品の製造工程で粒径が細かくなるとしても,本件発明の「ベントナイト粉末」は混練工程前の原料として 定められているから,混練による細粒化は考慮すべきでない。),そもそもスーパ ーソイルのことを粘土が固結してできた「粘土岩」というのは困難であり,その意味で,スーパーソイル自体が粘土岩であるベントナイトの粉末であるとは言い難い。 また,スーパーソイル中の粘土分ではなく,スーパーソイルそのものの分析であるといえる,乙10分析及び甲22等分析における全体試料を対象とするX線回折の結果を見ると,モンモリロナイトが結晶相として同定されているわけではなく,他 の鉱物のみが結晶相として同定されているのに対し,乙10分析で対照用試料とされた出雲ベントナイトでは,長石,石英のほかに粘土鉱物の構成成分としてスメクタイトが顕著に検出されたのが特徴的であるとされている(乙10)から,スーパーソイル全体の主成分がモンモリロナイトであるとは認められないし,甲22等分析でも,スーパーソイルには粘土分が少 してスメクタイトが顕著に検出されたのが特徴的であるとされている(乙10)から,スーパーソイル全体の主成分がモンモリロナイトであるとは認められないし,甲22等分析でも,スーパーソイルには粘土分が少ないため,ベントナイトはあっても低含有 量だと推測されるとされている(甲23)。したがって,仮に,スーパーソイル中の粘土分がベントナイト単体で構成されているとしても,スーパーソイル自体は,その大半が粘土分以外のものから構成されているなど,ベントナイト単体だけで構成されているわけではないから,スーパーソイルが「ベントナイト粉末」に当たるとは認められない。 これに対し,原告は,スーパーソイルの粘土分の分析であるといえる,甲22等分析における定方位試料を対象とするX線回折の結果において,モンモリロナイトの結晶相が同定されていることを指摘する。しかし,上記分析結果を原告に最大限有利に考えても,上記のとおり,スーパーソイルの粘土分全体がベントナイトであるということを意味するにすぎず,スーパーソイルがベントナイトと粘土分以外の ものから構成されていることを左右するものではない(原告が依拠する甲22等分析のスーパーソイルにおける考察のうち,ベントナイトの含有量について言及する部分〔上記2(4)オ〕は,正にこのことを指摘するものである。)。 なお,原告の主張は,スーパーソイル自体をベントナイトに他の原料を加えたものと捉えた上で,ベントナイトを原料として用いているとの趣旨を含むものとも思 われる。しかし,前記のとおり安倍川開発の従業員の陳述書(乙17)では,スー パーソイルは山から採取した山砂から砂利等を取り除いて機械で搾ったものであるとされており,これを排斥し得る証拠はないから,スーパーソイルが複数の原料の混合物であると (乙17)では,スー パーソイルは山から採取した山砂から砂利等を取り除いて機械で搾ったものであるとされており,これを排斥し得る証拠はないから,スーパーソイルが複数の原料の混合物であると認めることはできない。また,本件明細書の【課題を解決するための手段】において,「脱水汚泥とベントナイトを3対1程度の割合で混ぜて混練すると,含水率が20~24%程度で,耳たぶ程度の軟らかさを持ったものができる。 しかも,可塑性や粘着性も申し分ない。即ち,発破用填塞物の素材として最適なものが得られる。尚,発破用填塞物としては,含水率が20~25%程度が丁度よいが,混合物の含水率がこれより低ければ水を加え,高ければ脱水汚泥やベントナイトを幾分乾燥させてから混練するとよい。」(【0011】)とされており,他の成分としても粘結剤や保水剤を1%から2.5%添加することが記載されている (【0014】)にすぎないことからすると,本件発明は,マサの破砕汚泥や砕石汚泥とベントナイトの2原料のほかに岩石原料を用いることを想定しないものであると解するのが相当である。したがって,原告の主張が上記のようなものであるとしても,その主張は採用できない。 (イ) 同様に,根本粘土についても,甲22等分析における粒度分布,乙10分析 及び甲22等分析におけるX線回折の結果に照らせば,「ベントナイト粉末」に当たるとは認められない。 ウまた,被告が主張する他の時期の原料のうち,「ベントナイト粉末」に当たるものがあることをうかがわせる証拠はない。 (5) 小括 以上のとおり,被告製品自体の分析からしても,被告主張原料の分析からしても,「ベントナイト粉末」に当たる物質が被告製品の原料として加えられていると認めることはできない。 したがって, 以上のとおり,被告製品自体の分析からしても,被告主張原料の分析からしても,「ベントナイト粉末」に当たる物質が被告製品の原料として加えられていると認めることはできない。 したがって,被告製造方法は構成要件Bを充足しない。 第4 結論 以上の次第で,原告の請求は,その余の点を判断するまでもなく,理由がないか ら棄却することとし,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第26民事部 裁判長裁判官 髙松宏之 裁判官 野上誠一 裁判官 大門宏一郎 (別紙)特許請求の範囲(請求項1)マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20~25%程度)にベントナイト粉末(含水率7~20%程度)を,含水率が20~25%になるように絶乾重量比で2~4対1の割合で加えたものを混練し, 次いで25~50mmの直径で押出機から押し出し成型し10~30cmの長さに切断することを特徴とする発破用填塞物の製造方法。 以上 (別紙)構成要件目録A マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20~25%程度)にB ベントナイト粉末(含水率7~20%程度)を, C 含水率が20~25%になるように絶乾重量比で 要件目録A マサの破砕汚泥や砕石汚泥を脱水した脱水汚泥(含水率20~25%程度)にB ベントナイト粉末(含水率7~20%程度)を, C 含水率が20~25%になるように絶乾重量比で2~4対1の割合で加えたものを混練し,D 次いで25~50mmの直径で押出機から押し出し成型し10~30cmの長さに切断することを特徴とする発破用填塞物の製造方法。 以上 (別紙)本件明細書【発明の名称】 発破用填塞物の製造方法【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は,新規な発破用填塞物の製造方法に関わり,特に産業廃棄物であるマサの破砕汚泥や砕石汚泥,或いは破砕粉を有効に利用するものに関する。 【0002】【従来の技術】 発破を行う際に,発破用填塞物は極めて重要な働きをする。即 ち,発破効率を高めるためには,発破孔に爆薬を装填(装薬)したあと,発破孔を隙間なく填塞物(込物)で密閉する必要がある。従って,填塞物を込める際には発破孔よりも幾分小さい直径の填塞物を1つずつ発破孔に押し込み,込棒で突いて孔全体に密着させる必要がある。そのため,填塞物は可塑性に富んで軟らかく且つ粘着性があって填塞作業がし易い物でなければならない。 【0003】 しかも,この填塞物は相当大量に消費するので,長期にわたり大量に生産する必要がある。従って,軟らかで変質しない状態を長期間(4~5月以上)安定して維持することが必要である。更に,大量消費(平均で岩場のトンネルの場合,長さ10cmのものが100M当たり7~8万個必要)のため,安価なことが要求される。 【0004】【発明が解決しようとする課題】 この観点から,発破用填塞物の素材としては,従来から緑泥 10cmのものが100M当たり7~8万個必要)のため,安価なことが要求される。 【0004】【発明が解決しようとする課題】 この観点から,発破用填塞物の素材としては,従来から緑泥石などの粘土が用いられてきた。この緑泥石などの粘土に水を加えて混練し,適宜のサイズに押出したものが全国各地のトンネル工事等で使用されている。しかし,この発破用填塞物は,粘土の産地が限られるのか或いは他の理由から かは不明であるが,現在2社程度しか生産していない。従って,その運送に多大の 手間と費用がかかる問題があった。 【0005】 一方,生コン用の骨材に使用するために,花崗岩,特に年代が古い粗粒花崗岩が風化したマサ(真砂:なかには,直径1~2mもある礫も含まれている)を破砕して水樋選別することが,広く行われている。ところが,この際に排出される汚泥中に大量の微粒子鉱物(粘土成分)が含まれている。この汚泥はプレ ス脱水して廃棄されるが,その量がマサ全体の5~20%にも達するほど大量に排出されるうえ用途が全くなく,埋め立てるとか山間部に廃棄するしか処理方法がなかった。しかも,その粘性や難透水性のため,埋め立て地が使い難いとか河川や海の汚濁の原因になるなど,大きな社会問題になっている。汚泥以外に,粉塵も破砕機周辺に飛散堆積するなどして幾分発生するが,この処理も同様に困難を極めてい る。 【0006】 マサ以外に,硬質な各種の岩石(玄武岩,安山岩等の火成岩や,砂岩,粘板岩等の堆積岩が熱変成した硬度の高いもの等)が,同様に破砕されて道路用砕石やアスファルト骨材,生コン用骨材(マサ同様に水樋されるがロスが大きいためマサ由来のものに変更されつつある)などの建設用資材として使用されてい る。この場合,発生する粉塵は全体量 て道路用砕石やアスファルト骨材,生コン用骨材(マサ同様に水樋されるがロスが大きいためマサ由来のものに変更されつつある)などの建設用資材として使用されてい る。この場合,発生する粉塵は全体量の2%程度とマサよりは少ないが,処理量が極端に多いため全国で発生する砕石粉は膨大な量になる。この砕石粉もマサの場合と同様に用途がなく,砕石現場に埋め戻しされているのが現状である。また,装置を水洗したり破砕品を水樋したような場合に生じる汚泥(砕石汚泥)の処理についても,各企業は頭を痛めている。 【0007】【課題を解決するための手段】 本発明者らは,上記に鑑み,マサの破砕粉や砕石粉,或いはこれらの汚泥の有効利用の一環として発破用填塞物の製造方法の開発に着眼し,研究を進めた結果本発明を完成させたものである。 【0008】 マサの水樋汚泥(マサ汚泥)の脱水物は一種の粘土とも言えるが, 通常の粘土に比べて成分粒度が大きい(シルト(微砂)分や細砂分をかなり含む) ためか,或いは石英や長石成分を多く含むためか,幾分パサついた感じがして粘着性等に劣る。また,乾燥して微粉末になりやすい。砕石粉は,マサ汚泥よりは粒子が細かいものが多くまた組成鉱物も異なるものの,やはり同様の性状を示す。 【0009】 そこで,これらの汚泥(脱水物)にベントナイト(粉末)を加え適宜水分を調整して混練すると,従来の緑泥石粘土製のものと変わらない軟らかさ と,可塑性,粘着性を持ったものが得られた。これは,ベントナイトが優良粘土であり,粘性や保水性に富むことを利用したものである。しかし,ベントナイト単体では粘着性があり過ぎるし軟らか過ぎて,発破用填塞物には適さない。 【0010】 本発明で言うところのマサ汚泥とは,前記したように,マサ(花崗岩 ことを利用したものである。しかし,ベントナイト単体では粘着性があり過ぎるし軟らか過ぎて,発破用填塞物には適さない。 【0010】 本発明で言うところのマサ汚泥とは,前記したように,マサ(花崗岩,特に年代が古い粗粒花崗岩が風化したもの)を破砕機やロードミル等で粉砕 し,必要な大きさの骨材等を水樋で分級した残りの汚泥であり,これをプレス脱水して使用する。尚,この汚泥は水樋後ピットに溜め,ここでピット砂(0.3~0. 074mm径)を分離したものである。従って,粘土(粒径0.002mm以下)分以外にシルト(粒径0.02~0.002mm)分や細砂(粒径0.2~0.02)分も含んでいる。また,花崗岩の構成鉱物は石英,カリ長石,斜長石及び雲母 である。この内斜長石が最も風化を受けやすいので,マサ汚泥中には斜長石成分が最も多く含まれているが硬い石英分や雲母もかなり多く含まれている。そして,脱水後の汚泥は,プレス機の能力等にもよるが通常20~25%程度の水分を含んでいる。一方,マサの破砕粉塵や砕石粉は,水樋したものでないため,0.3mm以下の種々な粒径のものの混合物である。また砕石汚泥は,砕石工程で生じる砕石粉 を装置の洗浄等で洗い流したり,水樋したりして生じた汚泥であり,これををプレス脱水して使用する。脱水した砕石汚泥の含水率もプレス機の性能が同じなら同じ程度の水分となる。但し,凝集しにくいためか,脱水しにくい点が異なる。 【0011】 一方,ベントナイトの粉末は,含水率が7~20%程度である。 そこで,脱水汚泥とベントナイトを3対1程度の割合で混ぜて混練すると,含水率 が20~24%程度で,耳たぶ程度の軟らかさを持ったものができる。しかも,可 塑性や粘着性も申し分ない。即ち,発破用填塞物の素材として最適なものが得 の割合で混ぜて混練すると,含水率 が20~24%程度で,耳たぶ程度の軟らかさを持ったものができる。しかも,可 塑性や粘着性も申し分ない。即ち,発破用填塞物の素材として最適なものが得られる。尚,発破用填塞物としては,含水率が20~25%程度が丁度よいが,混合物の含水率がこれより低ければ水を加え,高ければ脱水汚泥やベントナイトを幾分乾燥させてから混練するとよい。また,両者の絶乾重量比は,上記の場合で脱水汚泥2.7前後に対してベントナイト粉末1であるが,この値は,2~4対1程度,よ り好ましくは2.5~3対1程度であれば,目的を達する。 【0012】 一方,マサの破砕粉や砕石粉の場合,その含水率は2~7%程度である。そこで,ベントナイトの粉末と混合し,含水率が20~25%程度になるように水を加え,混練する。 【0013】 この混練物を,発破孔よりは幾分小さい寸法,例えば30~50 mm程度の直径で,押出機から押し出し,10~30cm前後の長さに切断して発破用填塞物とする。押し出す前に,土練機等で空気を抜いておくとよい。更に,乾燥防止と発破孔内での滑りをよくするために,ポリエチレン等の薄いフイルム製袋に収納(密封)するとよい。袋の大きさは,発破孔内での発破用填塞物の広がりを勘案して幾分(5~10mm)大きめの径のものを用いる。 【0014】 本発明の発破用填塞物の主要材料は,上記したようにマサ汚泥や砕石汚泥(粉状のものも含む)とベントナイトであるが,これに粘結剤としてフノリやCMC,ポバール等の糊料を添加したり,保水剤として,エチレングリコールやジエチレングリコール,グリセリン,トリエチレングリコール等の多価アルコールを添加してもよい。多価アルコールの添加割合は,上記の混合割合(3対1)に 対 り,保水剤として,エチレングリコールやジエチレングリコール,グリセリン,トリエチレングリコール等の多価アルコールを添加してもよい。多価アルコールの添加割合は,上記の混合割合(3対1)に 対して重量で0~0.2程度,通常は0.05~0.1程度(全体に対する重量比で1~2.5%程度)用いれば十分である。但し,多価アルコールは,他の材料に比べて高価であるので,混練せずに成型物の表面に少量を噴霧するようにしてもよい。一方,糊料は多く入れすぎると弾性が出すぎるので,例えばフノリの場合1~数十gを水1リットルに溶解したフノリ液を,上記の混合割合(3対1)に対して 重量で0~0.2程度,通常は0.05~0.1程度(全体に対する重量比で1~ 2.5%程度)用いる。他の糊料も同様である。 【0015】【実施例】(実施例1) 次ぎに,本発明の実施例を説明する。まず,プレス脱水したマサ汚泥(含水率22.5%)30kgに,粉末ベントナイト(含水率14.5%)1 0kgを加え,小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで,押出機から直径2. 5cmの太さに押出し,20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は20.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと,1週間程度で固くなり,変形しにくくなった。 【0016】 上記で得られた発破用填塞物を,厚み8μ程度のポリエチレンフ イルム製の袋に収納してシールしておいたところ,5月経過後も,もとの軟らかさを保っていた。 【0017】(実施例2) 実施例1と同じ割合のマサ汚泥とベントナイトに,1.6kgの水を加えて同様にして発破用填塞物(含水率24.5%)を得た。この発破用填塞 物は1週間以上柔らかさを保ち,2週間程度で固くなり,変形し 施例1と同じ割合のマサ汚泥とベントナイトに,1.6kgの水を加えて同様にして発破用填塞物(含水率24.5%)を得た。この発破用填塞 物は1週間以上柔らかさを保ち,2週間程度で固くなり,変形しにくくなった。この発破用填塞物をポリエチレンフイルム製の袋に収納しシールしておいたところ,5月経過後も,もとの軟らかさを保っていた。 【0018】(実施例3) 実施例1と同じ割合のマサ汚泥とベントナイトに,フノリ液(濃 度0.3%)を400g加え,同様に混練,押出して発破用填塞物(含水率21. 5%)を得た。この発破用填塞物は,実施例1のものに比べてパサつき感は少ないが,そのまま室内に放置しておいたら同様に1週間程度で固くなった。一方,これをフイルム袋を収納したものは,5月経過後も軟らかさを保っていた。 【0019】 (実施例4) 実施例1と同じ割合のマサ粘土とベントナイトに,400gのジ エチレングリコールを加え,同様に混練,押出して発破用填塞物を得た。この発破用填塞物(含水率20.5%)をそのまま室内に放置しておいたところ,2週間以上経過しても軟らかさを保っていた。更に,これをプラスチック袋に収納しておいたところ,7月経過後も軟らかさを保っていた。 【0020】 (実施例5) 実施例1で得た発破用填塞物の表面に,10倍に希釈したジエチレングリコール約1gを噴霧した。この発破用填塞物をそのまま室内に放置しておいたところ,1週間以上経過しても軟らかさを保っていた。更に,これをプラスチック袋に収納しておいたところ,6月経過後も軟らかさを保っていた。 【0021】 (実施例6) マサの粉塵(含水率3%)26kgに,粉末ベントナイト(含水率14.5%)10kgと水7.6kgを加え,小型の土 ところ,6月経過後も軟らかさを保っていた。 【0021】 (実施例6) マサの粉塵(含水率3%)26kgに,粉末ベントナイト(含水率14.5%)10kgと水7.6kgを加え,小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで,押出機から直径2.5cmの太さに押出し,20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は22.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと,1週間程度で硬くなり,変形しにくくなった。更に, これをプラスチック袋に収納しておいたところ,5月経過後も軟らかさを保っていた。 【0022】(実施例7) 砕石粉(含水率4)27kgに,粉末ベントナイト(含水率14. 5%)10kgと水7.5kgを加え,小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次い で,押出機から直径2.5cmの太さに押出し,20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は22.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと,1週間程度で固くなり,変形しにくくなった。更に,これをプラスチック袋に収納しておいたところ,5月経過後も軟らかさを保っていた。 【0023】 (実施例8) プレス脱水した砕石汚泥(含水率24%)34kgに,粉末ベン トナイト(含水率14.5%)10kgと水0.5kgを加え,小型の土練機で脱泡しつつ混練する。次いで,押出機から直径2.5cmの太さに押出し,20cmの長さに切断した。得られた発破用填塞物の含水率は22.5%であった。この発破用填塞物はそのまま室内に放置しておくと,1週間程度で固くなり変形しにくくなった。更に,これをプラスチック袋に収納しておいたところ,5月経過後も軟ら かさを保っていた。 【0024】【発明の効果】 以上説明した 置しておくと,1週間程度で固くなり変形しにくくなった。更に,これをプラスチック袋に収納しておいたところ,5月経過後も軟ら かさを保っていた。 【0024】【発明の効果】 以上説明したように本発明の発破用填塞物の製造方法で製造される発破用填塞物は,マサの破砕粉や砕石粉,或いはこれらの汚泥にベントナイトを加え適宜水分を調整して混練し成型したものである。従って,産業廃棄物である 砕石粉やマサ汚泥の有効利用になる。更に,砕石粉やマサ汚泥は全国各地で排出されるため入手は容易であるし,他の主原料であるベントナイトも安価で容易に入手できるため,原材料の入手には事欠かず,極めて低コストなものとなる。しかも,品質は従来のものとかわらず,また製造は単に混練して押し出すだけであるから,装置さえあれば特殊な技術も不要で消費地の近くでの大量生産も可能となり,トー タルコストは従来のものに比べて大幅に低減するなど,極めて優れたものである。 【0025】 また,本発明の発破用填塞物の製造方法で製造される発破用填塞物は,水分を幾分多めにしておくと,そのままでも1週間以内程度は柔らかさを保つので,製造後直ちに使用するのにはこのままでもよい。しかし,長期保存の観点からは保水剤を添加するとか,プラスチック袋に(密封)収納するとよい。特に, 袋に収納すると互いにくっつくこともないし,発破孔への挿入もスムーズに行なえるし,半年以上も固くならず保管性能が著しく向上するなど,大きな効果を奏するものである。 以上 (別紙)被告製造方法目録(原告主張) a 岩石由来と考えられる破片を含んだ脱水スラッジ(含水率20~25%程度)に b ベントナイト(含水率7~20%)を含む粘土をc 含水率が23%程度になる 製造方法目録(原告主張) a 岩石由来と考えられる破片を含んだ脱水スラッジ(含水率20~25%程度)に b ベントナイト(含水率7~20%)を含む粘土をc 含水率が23%程度になるように絶乾重量比でスラッジとベントナイトを約3対1の割合で加えたものを混練しd 次いで26~33φの直径で,押出し成型し,10cmの長さに整えることを特徴とする発破用込物の製造方法 以上 (別紙)被告製品の原料の変遷状況(被告主張) 時期原料~ H17.31種類・東洋機工から仕入れた粘土H17.3 ~ H19.31種類・安倍川開発から仕入れた粘土(大久産業産)H19.3 ~ H20.62種類・安倍川開発から仕入れた粘土(大久産業産)・みなもと窯業から仕入れた粘土H20.6 ~ H22.92種類・安倍川開発から仕入れた粘土(大久産業産)・根本産業から仕入れた粘土(根本粘土)H22.10 ~ H27.92種類・安倍川開発から仕入れた粘土(スーパーソイル)・根本産業から仕入れた粘土(根本粘土)H27.9 ~3種類・安倍川開発から仕入れた粘土(スーパーソイル)・根本産業から仕入れた粘土(根本粘土)・安倍川開発から仕入れた粘土(いわき粘土) 以上

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