昭和30(あ)3626 食糧管理法違反

裁判年月日・裁判所
昭和32年12月24日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      当審における訴訟費用は被告人の負担とする。          理    由  弁護人横田真一の上告趣意第一点について。  刑訴規則一七八条により

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判決文本文2,379 文字)

主文 本件上告を棄却する。 当審における訴訟費用は被告人の負担とする。 理由 弁護人横田真一の上告趣意第一点について。 刑訴規則一七八条により裁判所のなす弁護人選任の照会手続は、憲法三七条三項前段の要請にもとずくものではないこと及び憲法三七条三項前段所定の弁護人を依頼する権利は被告人が自ら行使すべきもので、裁判所は被告人にこの権利を行使する機会を与え、その行使を妨げなければ足るものであることは、すでに当裁判所の判例とするところである(昭和二五年(あ)二一五三号同二八年四月一日大法廷判決、集七巻四号七一三頁、昭和二三年(れ)二三八号同年一一月三〇日大法廷判決、集三巻一一号一八五七頁)。本件記録によると、被告人は原審裁判所から、昭和二九年一一月二日に控訴趣意書を提出すべき最終日を同年一一月一八日と指定した通知書並びに弁護人選任に関する通知書及び回答書を受け取り(記録五三丁)、右期間内の同年一一月一三日に自ら作成した控訴趣意書を提出しており(同五四丁以下)、国選弁護人の選任を裁判所に請求した形跡はないのである。そして、原審は本件が必要的弁護事件であるので、昭和三〇年一〇月四日の第一回公判期日に弁護人を選任し、弁護人は右公判期日に出頭の上被告人提出にかかる控訴趣意書にもとづいて異議なく弁論を終了しているのであるから、これを目して不当に弁護権をじゆうりんしたということは当らない。されば、原審の手続には、所論のような憲法三七条三項及び刑訴規則一七八条違反のかどありといい得ないこと、前記判例に照らしてみて明らかである。 同第二点について。 論旨は、違憲及び違法をいうが、原審で控訴趣意として主張、判断されていない- 1 -事項に関する主張であるばかりでなく、犯罪の日時は、それが特別に要件となつ て明らかである。 同第二点について。 論旨は、違憲及び違法をいうが、原審で控訴趣意として主張、判断されていない- 1 -事項に関する主張であるばかりでなく、犯罪の日時は、それが特別に要件となつている場合以外は、犯行の同一性を特定するに足る程度に判示するをもつて足り、必ずしもその証拠を判決書中に挙示する必要のないことは、当裁判所の判例とするところである(昭和二三年(れ)一二〇五号同年一二月一六日第一小法廷判決、集二巻一三号一八一六頁)。そして、原審の是認した第一審判決が、判示(二)の事実につき被告人の自白に対する補強証拠として採用したA作成の売渡始末書及びB、C、D作成の各買受始末書に記載されている売渡又は買受の日時と判示日時とが異つていることは、所論のとおりであるが、右各始末書の記載によると、右Aは昭和二八年一二月一二、三日頃被告人に対し粳精米三俵を売り渡し、右B外二名は同年一二月二八日頃から同月三〇日頃までの間に被告人より粳精米一斗ないし一斗五升をそれぞれ買い受けた旨の事実を認めることができるから、たとえ、買受の日時において被告人の自白と一致しないとしても、右各始末書の全趣旨を綜合すれば自白が架空でないことを保障するに足るのであり、右のような証拠でも憲法三八条三項の要求する自白の補強証拠となりうることは、当裁判所判例の趣旨に徴し明らかである(昭和二三年(れ)六一号同年一一月五日大法廷判決、昭和二三年(れ)七七号同二四年五月一八日大法廷判決、集三巻六号七三四頁)。それゆえ、論旨は採用できない。 同第三点について。 控訴審の公判期日に被告人を召喚する手続がとられていなくても、その期日が被告人に通知されておれば、その控訴審の手続が違法でないことは、当裁判所の判例が示しているところであり(昭和二四年新(れ)五一九号同二七年一二月二五 告人を召喚する手続がとられていなくても、その期日が被告人に通知されておれば、その控訴審の手続が違法でないことは、当裁判所の判例が示しているところであり(昭和二四年新(れ)五一九号同二七年一二月二五日第一小法廷判決、集六巻一二号一四〇一頁)、原審の被告人に対する昭和三〇年一〇月四日の公判期日召喚状の送達報告書に「公職選挙法違反被告事件」と記載されていることは、所論のとおりであるが、該召喚状は罪名を異にしているだけであるば- 2 -かりでなく、被告人は右召喚状の送達を受け、公判期日に出頭する機会を与えられていたこと記録上明らかであるから、右のような手続の瑕疵は、判決に何ら影響を及ぼさないものと認むべきである。従つて、かかる手続の瑕疵があることを前提とする憲法八二条違反の主張は、すでにこの点において失当であり、また、憲法三七条一項の「公平な裁判所の裁判」とは、偏頗や不公平のおそれのない組織と構成をもつ裁判所による裁判を意味するものであつて、所論のような場合をいうものでないことは、当裁判所の判例とするところであるから(昭和二二年(れ)四八号同二三年五月二六日大法廷判決、集二巻五号五一一頁)、所論は採るをえない。 被告本人の上告趣意第一点は、横田弁護人の所論第一点と同旨に帰し採用できない。 同第二点は、原判決のいかなる点がいかなる理由により違法であるかを具体的に示していないから不適法であり、同第三点は、量刑不当の主張に外ならないものであつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。 また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三二年一二月二四日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官河村又 よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三二年一二月二四日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官河村又介裁判官島保裁判官小林俊三裁判官垂水克己- 3 -

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