主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人大友要助の上告理由について原審が適法に確定した事実は、訴外Dは、債務者である訴外E建設株式会社の代表取締役として債権者である上告人の代理人Fとの間で金融取引契約を締結し、上告人から二五〇万円を借り受けたが、これと同時に、右債務を担保するため、訴外人個人として連帯保証をするとともに、未成年者である被上告人の法定代理人親権者として被上告人所有の本件土地につき極度額を二五〇万円とする根抵当権設定契約を締結したというのであり、親権者としての右根抵当権設定行為が民法八二六条にいう利益相反行為に該当すると解すべきことは、当裁判所の判例の趣旨に照らして明らかである(最高裁昭和四三年(オ)第七八三号同年一〇月八日第三小法廷判決・民集二二巻一〇号二一七二頁、同昭和四五年(オ)第五九三号同年一二月一八日第二小法廷判決・裁民一〇一号七八三頁参照)。これと同趣旨の原審の判断は正当であり、原判決に所論の違法はなく、所論引用の判例は事案を異にし、本件に適切ではない。論旨は、採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官岸上康夫裁判官下田武三裁判官岸盛一裁判官団藤重光- 1 - 団藤重光
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