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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人らの負担とする。理由 上告代理人弁護士岩間幸平、同山田尚の上告理由は別紙のとおりである。上告理由の一について。論旨は、原判決が上告人らはサンフランシスコ条約によつて日本国籍を失つたものと解するのであれば、明らかな誤りであるというのであるが、原判決が、国籍を失つたのは日本国と中華民国との間の平和条約の発効による旨を判示していることは、その判文によつて明白である。論旨は進んで、右条約一〇条は中華民国の国民の範囲を定めており、上告人らは右一〇条の中華国民に含まれないから、右平和条約によつて日本国籍を失うことはないというのである。しかし、昭和三六年四月五日及び同三七年一二月五日の当裁判所大法廷判決の判示するように、平和条約により日本国籍を失う者は、それまで日本の国内法上台湾人としての法的地位を持つていた人と解することは、右条約の趣旨に反するとはいえない。また、所論の「受降典礼」が上告人らの国籍得喪に関係がないことは原判示のとおりである。論旨は理由がない。上告理由の二について。論旨は、共通法は、日本国民のなかに内地人、朝鮮人、台湾人の区別を設けており、日本国憲法施行後は、憲法一四条一項に違反して無効であるというのである。しかし、共通法上、内地人、朝鮮人、台湾人が区別されることが、日本国憲法施行後においても、その一四条に違反しないことは、前記大法廷判決の趣旨に照らして明らかであつて、論旨は理由がない。また、上告人A1が同A2と婚姻したのは、現行の国籍法施行後ではあるが、その婚姻は日本人間の婚姻であつて、新国籍法が夫- 1 -婦同一国籍主議を採用していないこととは何らの関係もない。上告理由の三について。所論当裁判所昭和三〇年(オ 行の国籍法施行後ではあるが、その婚姻は日本人間の婚姻であつて、新国籍法が夫- 1 -婦同一国籍主議を採用していないこととは何らの関係もない。 であつて、論旨は理由がない。また、上告人A1が同A2と婚姻したのは、現行の国籍法施行後ではあるが、その婚姻は日本人間の婚姻であつて、新国籍法が夫- 1 -婦同一国籍主議を採用していないこととは何らの関係もない。上告理由の三について。所論当裁判所昭和三〇年(オ 行の国籍法施行後ではあるが、その婚姻は日本人間の婚姻であつて、新国籍法が夫- 1 -婦同一国籍主議を採用していないこととは何らの関係もない。上告理由の三について。所論当裁判所昭和三〇年(オ)八九〇号事件(前記昭和三六年四月五日判決)の事案と本件の場合と、事実関係において全く同じでないことは論旨のとおりである。しかし、上告人らが日本国籍を有しないことは原判示のとおりであつて、論旨は理由がないことに帰する。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官池田克裁判官河村大助裁判官山田作之助裁判官草鹿浅之介- 2 -
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