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昭和27(あ)5304 窃盗、横領

裁判所

昭和29年3月9日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 福岡高等裁判所

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511 文字

主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人植田夏樹の上告趣意第一点について。論旨援用の判例は、「事務管理とは義務なくして他人の為めに法律行為又は事実行為を処理するの謂」であると判示しており、原判決は、被告人とAとの間に仮りに委託関係を認め得ないとすれば「右和傘販売の行為は正に民法に所謂事務管理に該当すべく」と述べている。彼此照らして合わせてみれば、原判決が前記判例に反するような何等の判断をも示すものでないこと明らかである。それ故所論判例違反の主張は理由がない。のみならず、原判決は被告人とAとの間に委託関係あることを認めた上で、仮定的に事務管理のことに言及しているに過ぎないのであるから、仮りにこの場合事務管理が成り立ち得ないとしても、横領罪が成立するという結論に何等の影響もない。同第二点について。論旨は事実誤認の主張に帰し適法な上告理由とならない。また記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四〇八条により主文のとおり判決する。この判決は、裁判官全員一致の意見である。昭和二九年三月九日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 1 -

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